4月7日に行われた舞台『コードギアス 反逆のルルーシュ 騒乱 前夜祭』のゲネプロをリポート
アニメが終了して4年。今も、映画、ミュージカルとさまざな展開を見せる『コードギアス 反逆のルルーシュ』。そのプロジェクトのひとつである舞台公演が、かつしかシンフォニーヒルズにてついにスタートを切りました!
今回は、オリジナルのストーリーを展開する舞台版『コードギアス 反逆のルルーシュ 騒乱 前夜祭』のゲネプロをリポートします。
■物語では、お祭り準備期間の4日間が綴られる
物語の時間軸は、アニメ第1期の途中。日々、ブリタニアとイレヴンの確執が深まる情勢の中、そのギスギスとした空気はアッシュフォード学園にも訪れる。そんな険悪な状況を打破すべく、生徒会長のミレイ(黒澤ゆりか)は、双方の架け橋になるスザク(塩澤英真)をメインとした「枢木スザクの日」というお祭りを提案。ルルーシュ(丹野延一)たちは、お祭りの準備に明け暮れることに。
一方、ルルーシュ扮するゼロが率いる黒の騎士団は、ブリタニア軍による襲撃を受け、逃亡を余儀なくされる。カレンの手引きによってアッシュフォード学園にした潜伏彼らは、そこでルルーシュを含めた生徒会と交流を深めていくのだった。
ところが、そこに黒の騎士団を追い掛け、ブリタニア軍が襲来。今ここに、生徒会&黒の騎士団VSブリタニア軍の戦いが幕を開ける!
■様々な角度から楽しめる舞台
ダンスあり、歌あり、アクションありの舞台は第一幕と第二幕に分かれており、物語が進むにつれテンポは加速。第一幕の終わりで行われる全キャストによるダンスは、第二幕への期待感を膨らませます。また本作の特徴なのが、キャストによるピアノ生演奏のBGM。ミレイ役の黒澤ゆりかさんやC.C.役の安藤遥さんによる美しい旋律をご堪能ください。
アニメとは違う舞台ならでは魅力のひとつとして上げられるのは、台詞を話している以外のキャラクターたちが銘々に会話を繰り広げていること。ルルーシュと扇が物語の核となる会話をしているその反対側で、スザクが他の黒の騎士団たちと楽しげに話していたり、その後ろではニーナが違う作業に没頭していたりと、それぞれが違うストーリーを紡いでいます。
本編のメインのとなるキャラクターを追い掛けてストーリー全体を見るのもいいですが、お気に入りのキャラクターを中心に物語を追い掛けるのもおもしろい発見ができるハズ。自分ならではの楽しみを見いだせる舞台となっていました。
また、公演直後のキャスト勢にコメントを頂いたので、次ページよりどどんとご紹介します!
――お気に入りのシーンを教えてください。
林野健志さん(扇 要役):自分のシーンではないのですが、スザクとルルーシュとナナリーが三人で「折り紙を戦場に持っていくんだよ」と話しているシーンが非常に好きです。
七海エリさん(紅月カレン役):私も折り紙のシーンはお気に入りです。あとは、カレンとルルーシュとスザクの三人が歌うところや、カレンが最後にシャブロルと戦うシーンも気に入ってます。
高橋里央さん(リヴァル・カルデモンド役):僕はやっぱりカレンとシャブロルの戦いがかっこよくて好きです。あとは生徒会のみんなで歌うシーンもすごく好きですね。
南有貴さん(ナナリー・ランペルージ役):生徒会が歌うところと、ナナリーの夢の中でみんなが歌うところです。
安藤遥さん(C.C.役):C.C.が登場していない場面だと、カレンとシャブロルの戦いのところ。C.C.が登場している場面なら、C.C.がゼロとして登場するシーンです。
小見川千明さん(ニーナ・アインシュタイン役):私が好きなところは、ニーナが作ったナイトメアフレームがいっぱい出てくるところです。苦労した甲斐があったな~って思います(笑)。
黒澤ゆりかさん(ミレイ・アッシュフォード役):個人的にロボットがとても好きなので、輻射波動を遠くから見たときです!! すごく興奮したので、そこはぜひ見てください。
萩原和佳奈さん(シャーリー・フェネット役):私は黒の騎士団が「ACB!」とポーズを決めているところです。健志さんが最後にさりげなくやっている「ACBだ!」の「だ」のポーズが好きなんですよ。
塩澤英真さん(枢木スザク役):出演者が総出演するオープニングが好きです。そこからすべてが始まるので、一番気に入ってます。
丹野延一さん(ルルーシュ・ランペルージ役):シャーリーの水着シーンです。……嘘です(笑)。やっぱり、仮面を被ったルルーシュが、ゼロとしてスザクとやりとりをしているシーンですね。だんだんと感情が入ってきて、グッとなるのでとても好きです。
――アニメ作品を舞台化するにあたって、特別な思いや感じたことをお願いします。
林野健志さん(扇 要役):アニメ原作だとアニメでしかできない描写などがあるので、それをいかに舞台で日常を表現するのかというのが確かに難しかったです。でも、逆にそれを見つけるのがアニメ原作を舞台化する楽しみなのではないかと思います。
七海エリさん(紅月カレン役):やっぱり多くの方から愛されている作品なので、舞台化は難しいんじゃないかと思う方もいらっしゃると思うんですけど、舞台ならではの新しい『コードギアス』を皆さんに見ていただければと思います。
高橋里央さん(リヴァル・カルデモンド役):二次元を生身の人間がやるっていうことで、逆にアニメとは違って、生身の人でしか出せない舞台の良さがあると思うんですね。そこが演じていて、自分たちキャストも感じていますし、お客さんも「わぁ」って思ってもらえる部分だと思います。
南有貴さん(ナナリー・ランペルージ役):ナナリーは目が見えないので、それを演技で表現するのが、演じていて一番難しかったです。でも、私たちが演じる舞台の『コードギアス』とアニメの『コードギアス』はちょっと違った感じになっていて、そこがおもしろいと思います。
安藤遥さん(C.C.役):C.C.は『コードギアス』でも人気のあるキャラクターなので、それを演じる上でのプレッシャーはすごくありました。でも、アニメはアニメで、舞台は舞台。実写化として私が演じるわけですから、あまりアニメを気にせず自分なりのC.C.をファンの人に見てもらって、好きになってもらえたらいいな、というのを意識しました。
小見川千明さん(ニーナ・アインシュタイン役):アニメでしか出せない部分と舞台でしか出せない部分があると思います。そこにウェイトを置いてみんなで生徒会の日常の雰囲気作りや空気を固めるところから入ったので、アニメはこうだからというよりも、舞台の生徒会はこうだからというチームワークが築けたのがよかったかなと。個人的にニーナはわりと余白があるキャラクターだったので、小見川らしいニーナになったのかなと思います。ちょっとはっちゃけちゃいました(笑)。
黒澤ゆりかさん(ミレイ・アッシュフォード役):個人的に私は原作ものの舞台をやらせていただくのが初めてで、こんなに自分が演じるキャラクターに愛着が湧くものなんだなと思ったのが第一の感想です。正直、難しい面もありますが、舞台は舞台で「このキャラクター生きてたよね」とか、ミレイがいないシーンでも「こういうところあるよな」って腑に落ちるような表現できればいいなと思いました。ロボットのところは、本当にミレイも自分自身も喜んでいます(笑)。
萩原和佳奈さん(シャーリー・フェネット役):アニメの実写化は私も初めてだったのですけど、シャーリーを最初に見たときにすごくカワイイ子だから「これを私がやるの? ごめんなさい!」って思ったんですよ(笑)。見に来てくださる方にも原作ファンの方は多いと思うので、その方々の期待を裏切らないようにどうやって作ろうかなって考えました。でもやってみると、舞台なのでキャラクターをそのままやるというのは難しい面もあって、アニメのシャーリーを入れて、舞台のシャーリーを作っていければいいなと思っています。
塩澤英真さん(枢木スザク役):みなさんが見ていた姿に舞台上でなれればいいなということを念頭に置いています。去年から頑張ってきたので、実際に衣装をつけていてもつけていなくても、自分自身がキャラクターに似てきました。最終的には普段から仕事が日常みたいな感じになっていたので、ステージでこのエネルギーが届けばいいなと思います。
丹野延一さん(ルルーシュ・ランペルージ役):すごく緊張しました。役が決まったときに「自分ができるのか」っていう思いがあって、稽古に入って後半くらいまではずっと悩んでました。ルルーシュっていう人物はすごく大きくて、自分と性格もまったく反対な人間なので、どうやって作ればいいかわからなかった部分も多かったです。でも、そんなときに谷口監督に言われた「君のルルーシュでいいんだよ」って言葉を思いだして、別にアニメにこだわらなくていいんだよなって。アニメに近づこうっていう気持ちがどっかにあったんですけど、それを捨てて自分らしいルルーシュを演じて、自分のなにかが吹っ切れたんだと思います。
――ありがとうございました。
【舞台情報】
舞台版「コードギアス 反逆のルルーシュ」騒乱 前夜祭(イヴ)
2012年4月7日(土)~16日(月)全13公演
かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
主催:舞台版コードギアス製作委員会
サンライズ/バンダイビジュアル/バンダイナムコライブクリエイティブ/博報堂DYメディアパートナーズ/ショウゲート
企画:サンライズ/バンダイナムコライブクリエイティブ
運営:ショウゲート
制作:映劇
脚本・演出:大和田悟史(『ミュージカル「忍たま乱太郎」I』、『舞台版イナズマイレブン』)
出演者:ルルーシュ・ランペルージ役 丹野延一、枢木スザク役 塩澤英真 他
>>舞台版「コードギアス 反逆のルルーシュ」騒乱 前夜祭(イヴ) 公式サイト