羽多野渉さん、2ndシングル『流星飛行』発売記念インタビュー
2011年11月にアーティストデビューを果たした人気声優・羽多野渉さん。2012年2月15日に1枚目のシングル『はじまりの日に』をリリースし大好評を博し、ついに待望のセカンドシングル『流星飛行』が6月27日に発売される。そこで、リリース直前に迫ったいまの心境を、羽多野渉さんに伺ってきた。
ミュージックビデオには長野県県民なら馴染みのモノも!?
――初めて『流星飛行』をお聞きになったときの感想はいかがでしたか?
羽多野渉さん(以下、羽多野):前回もそうだったのですが、事前にたくさんの候補曲をいただきまして、そのなかでどのメロディーを使うかを選ばせていただきました。それが『流星飛行』という曲になったんです。
曲を作っていただく際のコンセプトは「夏」だったのですが、僕がこの曲から浮かんだインスピレーションは「夏の夜に疾走していく」ようなイメージだったので、これがいいなと思いました。
というのも、僕が子供だったころを振り返ると、「夏」といえばそんなイメージだったんです。僕は長野県の田舎で育ったのですが、高校生時代7kmくらい離れている隣町の駅まで毎日自転車で通学していたんです。あのころに見た風景は、田んぼか畑しかなかったなぁ。
――ミュージックビデオも見させていただきましたが、あの映像のような雰囲気ですか?
羽多野:まさに、あんな感じの世界です! ロケ地は千葉ですが、登場するダンボールや引越し家具などのアイテムは、すべて長野のものなんです。こだわりがすごいですよね! 僕も撮影現場で確認して驚いて、ダンボールなどの小物を1時間くらい見入ってしまいました(笑)。あのダンボールは、長野ならどこにでもあるダンボールなんですよ。きっと長野の人が見たら「あるある!」って言われると思います。
実はあのミュージックビデオを作ってくださった工藤監督が、僕と同じ長野出身なんです。なので監督のこだわりですね。探す苦労もさることながら、よく千葉まで持ち込んでくださったなと感動してしまいました。みなさんもビデオを見て確認して頂ければと思います!
――『流星飛行』を歌う際に気をつけたポイントは?
羽多野:気をつけるというか、常に「過去の自分」や「夢に向かって生活をしていたころの自分」をイメージしていましたね。
――それでは若いころから声優・歌手になりたかったのですか?
羽多野:はい。小学校の低学年くらいから声優になりたかったんです。少し大きくなって自転車で学校に通うようになったときも、将来の自分を想像しながらMDプレイヤーを聴いていました。そのとき、視界に入ってくるのが、夕暮れの瞬間のブルーのグラデーションとか、夜空に浮かぶ星くらいしかなかったんです。長野って自然が豊かで、景色がとてもキレイなんです。
そういう自然を見ながら、いろいろ妄想していたのが想像力の原点になっているんだと思います。なので、そのころからの自分を音楽で表現できたらいいなって思いながらレコーディングに挑ませていただきました。
――妄想力が声優・羽多野渉さんの原点なのですか?
羽多野:はい!(笑) かなり思い込みが激しいタイプでしたね。中学のころなんて、隣の席の女子は絶対に僕のことが好きだと思い込んでましたから。
――実際には?
羽多野:僕のことは全然好きじゃなかったんです(笑)。それどころか、「好きな人がいるんだけど……」って相談を受けてしまいました。単なる「いい友だち」でした。
――「いい人」って、すばらしいじゃないですか。
羽多野:そうですね。「いい人」と呼ばれることは多いです。いいことなんですけどね(笑)。
――CD発売を記念して7月28~29日にイベントを行われるかと思いますが、ファンの方と交流したときに言われてうれしい一言は?
羽多野:どんな言葉でもうれしいんですけど、やはり声優という職業をしていますので、声を褒めていただけるのがうれしいですね。今は写真を撮っていただいたり、雑誌に載せていただく機会もあります。そういうことで印象に残ることも重要なのかもしれませんが、やっぱりアニメのキャラクターをやらせていただいて、「そのキャラクターが好きだな」とか、「このキャラが羽多野さんでよかった!」と言われると、本当に涙が出るくらいうれしいです。
――声優の羽多野渉さんと、歌手の羽多野渉さんはドコが違いますか?
羽多野:どこも違わないです。僕の根底にあるのは「役者」でしかありません。「声優の羽多野渉が歌を歌ったら、こういうカタチになりました」というだけで、意識して変えている部分はありません。むしろ、CDのソロ活動は一番かっこつけていない状態の自分です。
――声優としての役を演じるときよりも自然体ですか?
羽多野:基本的に我々の声優という仕事は、キャラクターになりきって役を演じます。キャラクターソングを歌うときも、当然キャラクターになりきって歌います。つまり、自分ではなくてキャラクターが発信している言葉になってしまうんですね。
でも、羽多野渉名義のCDは僕自身が発信しているメッセージです。なので、いっさいかっこつけないで、ファンのみなさんにメッセージを届けられるのではないかなと思います。
――ファンのみなさんには、どんなシチュエーションで聴いてほしいですか?
羽多野:願わくば携帯できる音楽プレイヤーに入れていただいて、夜の星を見ながら聴いていただきたいです。『流星飛行』ですからね!
![**『流星飛行』/羽多野渉**[br発売日:2012年6月27日(水)
CD+DVD 2205円(税込)
CDのみ 1575円(税込)
※CD+DVDジャケット](https://img.animatetimes.com/news/visual/2012/1341151079_1_2.jpg)
子供の頃から好きだった楽曲をカバー
――今回のシングル『流星飛行』の3曲めは、『魔神英雄伝ワタル』の『STEP』をカバーされてますね?
羽多野:はい。『魔神英雄伝ワタル』はもともと好きな作品だったんです。今回のCDの打ち合わせで、3トラック目に「なにかアニメのカバーソングをやってみませんか?」と言われて、ぜひこれにしたいとお願いしました。『STEP』というタイトルもピッタリだと思いました。2枚目のシングルが終わりではなく、これからも続いていくんだという願いも込めています。『魔神英雄伝ワタル』は名曲が多いアニメので、どれを歌わせていただこうか悩んだのですが、初めのオープニングテーマなので『STEP』がいいなって決めました。
そもそもこのアニメが好きになったきっかけは、主人公の名前が僕と同じ「ワタル」なので、子供のときにアニメの世界に入ったような気がしていました。劇中で龍神丸とかシバラク先生が「ワタル」と呼ぶのですが、それがうれしかったんでしょうね。先ほども言いましたが、僕は思い込みが激しいものですので(笑)。
――それはうれしいでしょうね! 毎週テレビで自分の名前を叫んでくれるなんて。
羽多野:そうなんです! 「自分もアニメのなかに入りたい」と思わせてくれた作品です。今回のCDは、夢を持つことのすばらしさをコンセプトのひとつに挙げているので、自分のなかの原点ってなんだろう? と考えたときに「ワタルだな」とすぐに思いました。原曲は大先輩「a・chi-a・chi」さんが、かわいらしい感じに歌っています。それを羽多野渉が歌うことになったので、ピアノやバイオリンの音を入れて、『流星飛行』『Wake Up! My Heart!!』『STEP』と空気感がひとつになるようにアレンジしていただきました。
――原曲のファンにも聴いていただきたいですね。さて、2枚目のCDが出てファンの方々はアルバムも期待されてると思いますが、今後の活動予定は?
羽多野:まだ未定なのですが、アルバムは憧れますね。ファーストシングルが『はじまりの日に』で、今回発売するセカンドシングルが『流星飛行』。どちらもプラス思考で前向きな曲なので、今度は少しせつない曲もチャレンジしてみたいです。僕は中学時代から郷ひろみさんがすごく好きだったんです。今聞くととても切ない。そういう曲にもチャレンジしてみたいと思います。
――最後にファンの読者へのメッセージをお願いします。
羽多野:本当にファンのみなさまの声援のおかげで、こうやって2枚目のシングルを出させていただくことができました。ありがとうございます! 成長していく自分を聴いていただきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします。
――ありがとうございました!
◆『流星飛行』/羽多野渉
発売日:2012年6月27日(水)
価格:
CD+DVD 2,205円(税込)
CDのみ 1,575円(税込)
【収録内容】
01.流星飛行(テレビ朝日系『BREAK OUT』6月度エンディング・トラック)
02. Wake Up! My Heart!!(TVアニメ『バトルスピリッツ 覇王(ヒーローズ)』オープニングテーマ)
03. STEP
04.流星飛行 (Instrumental)
05.Wake Up! My Heart!! (Instrumental)
06.STEP (Instrumental)
『流星飛行』CD購入者イベント
【場所・開催日時】
■福岡某所
2012年7月28日(土)開場11:30 開演12:00
■大阪某所
2012年7月28日(土)開場17:00 開演17:30
■アニメイト名古屋店
2012年7月29日(日)開場11:30 開演12:00
■アニメイト横浜店
2012年7月29日(日)開場17:00 開演17:30