霜月はるかさん5thワークスベスト&ライブDVD同時発売記念! WEB3媒体でワークスベスト5枚をすべて解説!&『想いのコンチェルト』全曲紹介!![Part.3]
霜月はるかさんのワークスベストアルバム『想いのコンチェルト』が11月14日リリース! さらに同じ日には6月30日に行われたファンタジーコンサートの模様を収録したライブDVD『Haruka Shimotsuki Original Fantasy Concert 2012~FEL FEARY WEL~』も発売!
それを祝して「アニメイトTV」、「とれたて!ほびーちゃんねる」、「マイナビニュース」の3媒体でのWEB3媒体連動企画を実施! そのトリとなる当サイトでは過去のワークスベスト『導きのコンチェルト』と『星空アンサンブル』を振り返りつつ、霜月さん本人による『想いのコンチェルト』の全曲紹介もお送りします!
●誕生日前日に2アイテムが同時リリース!
――5枚目のワークスアルバム発売はいつ頃、決まったんですか?
霜月はるかさん(以下、霜月):いろいろなゲーム等の主題歌を歌わせていただきつつ、そろそろ曲がたまったかなとは何となく思っていて。たまたま今年、6月にファンタジーコンサートをやって、来年1月にライブをやるので、毎年11月はライブをやっていたけど、今年はないな。
でも11月には何か仕掛けたいという気持ちがあって、じゃあ11月にアルバムかなと。せっかくだからライブDVDも出しちゃおうか。どうせ出すなら同日で。それなら誕生日の前日でと、ティームエンタテインメントさんとご相談しながら日程に関してはノリで決まっていきました(笑)。名前が霜月なのに初の11月リリースで、シモツキンフェスティバルと一人、はしゃいでいます(笑)。
――『導きのハーモニー』の時と同じ15曲入りで。
霜月:ギリギリまで詰め込んで(笑)。曲順も最後の曲は表題曲を持ってこようというのは決めていたけど、その他は収録曲を何度も並べ直して聴いて、いろいろな世界観をどうまんべんなく聴いてもらえるか、どう並べたら聴き心地がいいか、考えて決めました。私の中で「これだ!」という曲順なので、一度は収録された順番で聴いてもらえたらいいなと。
●『想いのコンチェルト』はファンタジックな曲が多いベストアルバムに
――1曲目にスケール感が大きな『-HISTORIA-』(DS『ラジアントヒストリア』主題歌)が来たことで、始まる期待感や高揚感が湧くスタートとなりました。
霜月:1曲目は重要だし、私自身、RPGもファンタジーも好きなので、そういう雰囲気を持った曲を最初に持ってこようと思って。私のアルバムらしいと感じてもらえるかなと思って1曲目にしました。
――5曲聴くと1曲はポップな曲があって、3つのブロックで聴いているような感覚で。特に11曲目の『相剋のリーブラ』(オンライン『KNIGHT ONLINE XROSSメインテーマ』)からラストの『想いのコンチェルト』までのアップダウンの激しさは衝撃的でした。
霜月:確かに最後の5曲は壮大な曲、ポップな曲、トランス系など幅広いかもしれませんね。伊藤賢治さんとコラボした『相剋のリーブラ』は、神と人の歴史的な戦争という壮大なテーマで、私も固めの言葉を選んで詞を書いたし、ゲームのリアルなビジュアルに合わせて硬派な雰囲気もあるスケールの大きな曲で。
でも次に来る『RAINBOW』はPS3『圧倒的遊戯ムゲンソウルズ』のED主題歌で、ゲーム自体がポップでおもちゃ箱みたいなのでアニメっぽい雰囲気に変わったりして。作曲家さんやゲームの世界観がバラバラなのでいろいろなカラーを楽しめるのではないでしょうか。
――アルバム全体の印象としては霜月さんらしいファンタジー色が前面に出た1枚になったかなと。
霜月:RPGのゲームやファンタジー寄りのゲーム、RPG系の作曲家さんとコラボした曲が多かったことから、ファンタジックな曲が多くなったという気はしています。その中でも、全然違う方向性の楽曲もあって、『a little more』(PC『Strawberry Nauts』主題歌)や『unnamed place』(PC『Hello,Good-bye』ED主題歌)はポップな楽曲で、『翼を持たない少女』(PC『翠の海』1st主題歌)、バラード曲の『星屑』(PC『クドわふたー』ED主題歌)などバリエーションは付いたかなと思います。
●6月のコンサートで人の縁とパワーを感じ、その想いを表題曲とタイトルに
――今作のアルバムタイトルの由来とタイトルチューンの内容は?
霜月:ボーカルワークスアルバムを制作する際、毎回、表題曲は私自身が書き下ろしていて、いつも私が音楽活動をしている中で感じている今の気持ちを残すように作って歌ってきました。その『想いのコンチェルト』というタイトルと曲の内容のきっかけは、6月30日に行った『Haruka Shimotsuki Original Fantasy Concert 2012~FEL FEARY WEL~』でした。
『グリオットの眠り姫』と『零れる砂のアリア』というオリジナルファンタジーボーカルアルバムの世界観をステージ上で表現し、なおかつ全曲演奏してしまおうというコンサートでしたがミュージシャンの皆さん、スタッフさん、そして会場に来てくださったお客様など本当にたくさんの方の想いが一つにならなかったら成り立たないステージでした。後日、ライブDVDの編集作業で映像を見て、舞台上でわからなかった部分が見えて、更にその想いが強くなって。そんな奇跡のような巡り合せとパワーを感じた気持ちをそのまま曲にしようと思ったんです。
そしてタイトルの"コンチェルト"には"コンサート"や"協奏曲"のほか、"意志を一つにする"という意味があって、いろいろな方の人生、想いが一つになって生まれるものには奇跡のようなパワーがあると。そんな気持ちを込めて、このタイトルにしました。
●いろいろな世界を旅している気分で聴いてほしい
――このアルバムの聴きどころは?
霜月:楽曲一つひとつはゲームや作品の世界観に合わせて作っているので、こういう形で1枚にまとまることで、いろいろな世界を旅している気分で聴いていただけるアルバムになったと思います。それぞれのゲームを知らない方にも楽しんでいただけると思うし、曲の世界観を気に入ってくれた方はゲームや作品に触れていただければうれしいです。また私もボーカリストとしても、クリエーターとしても挑戦しているので、そんな私のいろいろな面も楽しんでください。
――また完全生産限定盤には霜月さんのイメージキャラのぬいぐるみが付き!
霜月:歌手のアルバムにぬいぐるみ付きなんて、わけわかんないですよね(笑)。でもこのシモツキンは活動初期から使っていて、サインにも必ず書くほど愛着があって。私の分身としてサイトやTwitterにも登場しているので、これを機にゆるキャラとして押していきたいなと。過去最大のシモツキンプロモーションです(笑)。
★『想いのコンチェルト』収録曲全曲紹介(3)
M11.『相剋のリーブラ』(オンラインゲーム『KNIGHT ONLINE XROSS』メインテーマ)
作詞:霜月はるか 作曲・編曲:伊藤賢治
伊藤賢治さんとの初コラボ曲です。伊藤さんといえば、私の中では『ロマンシング サ・ガ』にはじまり、ユーザーとしてもたくさん曲を聴かせていただいて、今回念願かなってご一緒することができました。『KNIGHT ONLINE XROSS』は国と国が戦って、種族と種族がぶつかり合って、神まで関わるような壮大なお話で、かつ戦争ものなので、大地が常に血で染まっているような。更にビジュアルも3D、リアルな洋ゲー系という。
曲もイトケン節というか、壮大な世界を感じさせるようなコーラスもある、重い曲だったので、私も意識して難しい言葉を選んで作詞しました。レコーディングも普段の歌い方では曲に負けてしまうので、「大人っぽい歌い方を」と伊藤さんからもディレクションされて、私もそれを心がけながら歌いました。歌としても、歌の表現としても異色で、世界観もゲームに寄っているので、珍しくて個性的な楽曲になったと思います。
M12.『RAINBOW』(PS3『圧倒的遊戯ムゲンソウルズ』ED主題歌)
作詞:高橋麗子 作曲・編曲:佐藤天平
佐藤天平さんとも初コラボで、天平さんは『マール王国の人形姫』など、いろいろな作品を手掛けられていて、私もいちファンとして聴いていたので楽しみでした。このゲームが見た目からしてもポップで、おもちゃ箱みたいなぶっ飛んでる設定があったので、ED曲もキラキラしたイメージでした。
天平さんが熱くディレクションしてくださって、「明るい希望があふれる雰囲気を表現する時、表情ひとつで変わるから、歌っている時の表情も笑顔でないと伝わらない」と。その明るさを出すために、何度も何度も録り直して。天平さんご自身が歌い手なので、細かいニュアンスや表情も拾ってくれて、笑顔成分が多くなりました。
ちなみにゲームの中にも私のイメージキャラ、シモツキンも登場してるんです。歌の収録現場に開発スタッフさんがいらして、その時、スタジオにたまたまシモツキンのぬいぐるみが置いてあって。ゲームの世界観的に何でもあり、みたいな雰囲気だったから「シモツキンを出してくれませんか?」と軽く言ってみたら「いいですよ!」と即答されて、上の方からもOKが出て、なんとボスとして登場することに(笑)。
M13.『unnamed place』(PC『Hello,good-bye』ED主題歌)
作詞:澄田まお 作曲・編曲:syow
『Hello,good-bye』はLump of Sugarさんのゲームで、Lumpさんの作品にはちょくちょく関わらせていただいていますが、その中でもこういうトランス系の曲は初めてです。Bメロはオクターブでハモって早口で歌ったり、スピード感もあって。私は比較的ゆったりした曲を歌うことが多いので、ここまでアップテンポの縦ノリな曲は珍しくて、Bメロの早口のところでは苦労しました。電子音的なサウンドに合うような歌い方を心がけながら歌いました。
M14.月の虚(PC『虚ノ少女』主題歌)
作詞:六浦館 作曲・編曲:MANYO
来年の2月8日に発売予定のPC用ゲームで、『殻ノ少女』シリーズの2作目になります。Innocent Greyさんの作品は処女作からずっと歌わせていただいていて、MANYOさんとのタッグもInnocent Greyさん関連の楽曲から認知されたんじゃないかな。既にライブも歌っていますが、気合の入ったMANYO節が効いていて、変拍子だし、すごくトリッキーなことをやっていて、でもシリーズ通してのミステリアスな雰囲気もありつつ、Innocent Greyらしい曲だなと思います。『星空アンサンブル』以外のワークスベストには、今までもInnocent Grey楽曲が収録されていますが、あの雰囲気が好きな方はこの曲も気に入っていただけると思います。
M15.『想いのコンチェルト』
作詞・作曲:霜月はるか 編曲:MANYO
アルバム書き下ろし曲で、毎回、音楽活動をしていく中で感じた気持ちを表現した曲を収録していますが、今回も自分と向き合う作業から始めて。6月30日にファンタジーコンサートをやって、『グリオットの眠り姫』コンセプトの世界観を表現するために、プロフェッショナルな方々のお力を借りなければ、そして気持ちを一つにしなければできなかったステージでした。『グリオットの眠り姫』という作品自体も、異なる人生を歩んで違う想いや感性を持ってる日山さんと一緒だからこそ、創れた作品でした。
また声優さんが声をあててくれたり、照明さんがキャラを表現してくれたり、演奏者さんもそれぞれのパートで演奏してくれたり、映像や演出も……と、おのおの違うこだわりや趣向を持った人達が一つの場所に集って、一つの瞬間を作り上げることのパワーを感じて。お客さんも会場に来てくれて、演出に参加してくれたことで出来上がったステージということもあり、いろいろな人の想いが集ったコンサートだったと。
そんなパワーや想いを曲に書き残したいと思って。私だけでなく、人は一人ではできることが限られているけれど、集まって何かをすることのパワーだったり、だからこそ手を取り合ってやることの魅力を曲で伝えられたらいいなと思って書きました。
≫試聴はこちら
●『Haruka Shimotsuki Original Fantasy Concert 2012~FEL FEARY WEL~』はファンタジーアルバムの世界観と感動のステージを映像で楽しめる!
――同日にライブDVD『Haruka Shimotsuki Original Fantasy Concert 2012~FEL FEARY WEL~』がリリースされますが、どんなコンサートだったのでしょうか?
霜月:私と日山さんで、歌と音楽でファンタジーな物語と世界を表現していく、オリジナルファンタジーボーカルアルバムシリーズをメジャーリリースで制作して、コミカライズやドラマCD化などメディアミックスを展開してきました。
メジャー第1作目の『ティンダーリアの種』のコンセプトにしたコンサート『Haruka Shimotsuki Original Fantasy Concert 2009~FEL ARY ARIA~』を行いましたが、その第2弾を6月30日に開催して、アルバム『グリオットの眠り姫』と、その少し前の時間軸の『零れる砂のアリア』の世界観をステージで表現した、集大成的なコンサートです。
歌や演奏だけでなく私自身の朗読や、ドラマCDで演じていただいた声優さんにもナレーションでご協力いただいたり、曲ごとに登場人物の歌なのか、語り部として物語を語っている歌なのかと立ち位置が変わるところを、照明を使ったりと舞台演出にもこだわって、映画を見るような映像作品として楽しんでいただける内容になっています。
――このDVDの見どころは?
霜月:アルバムの世界観と物語を表現しながら、霜月はるかのコンサートとしても成立させるように意識して作ったので、そのバランスを楽しんでいただけたら。
また2部の『零れる砂のアリア』は組曲になったミニアルバムでしたが、30分以上の組曲を、作編曲者の4人の方もゲスト奏者に招いてステージ上で実演してもらいました。結果、DVD全体で147分の大ボリュームに(笑)。私も歌、朗読、笛、アコーディオンなどいろいろ頑張ったし、演じ手のような気持ちで感情移入できたステージなので細かい表情の変化にも注目していただけたらいいですね。そして、アルバムをもう一度、聴くと新しい発見があったり、印象が変わると思うので、アルバムも聴き直してください。
●来年、コラボレーションライブを開催! 今後も音楽であしあとを残す
――2012年も終盤に差し掛かっているので改めて振り返っていただきつつ、来年の抱負もお聞かせください。
霜月:今年はリリースが多かったですね。春に『零れる砂のアリア』を出して、夏には『ティンダーリアの奏』や、日山さん、MANYOさんと夏コミで『蝶ノ在リ処』、秋にワークスベストとライブDVD、そして冬コミも当選すれば、私と日山さんと空乃蒼さんのサークル、tieLeafが結成10周年なので、その10周年記念ベストを出す予定でと、タイミング的にベストや集大成みたいなものが多かったです。そういう意味で、過去を振り返る機会が多い年でした。
ただまとめるということは次を意識しているからで、その先にどうつなげるかは考えているし、予定も既にいくつかあります。その一つが、夏に出した『蝶ノ在リ処』を引っさげて、来年1月19、20日に、日山さん、MANYOさんとやるコラボレーションライブです。今後も作品や人などいろいろな形のコラボレーションライブの第1歩になればという願いも込めて、初回となる今回もいろいろと企画しています。
これからも一つひとつ、あしあとを残しつつ、来年もチャレンジを含んだ作品を皆さんの元へ届けていけたらと思っています。
★ワークスベストプレイバック Part.3
●3rdワークスアルバム『導きのハーモニー』2010年4月14日発売
――この年はワークスアルバムのほか、シングル「最後の道標」、ライブDVD『Haruka Shimotsuki Original Fantasy Concert 2009~FEL ARY ARIA~』、日山尚さん企画のドラマCD『花想少女Lip-Aura~前奏曲~』でサウンドプロデュースなどリリースラッシュでしたね。
霜月:そうですね。また、この『導きのハーモニー』発売の数週間後に、ソロライブツアーに突入して。あわただしいながらもライブの思い出が重なるアルバムですね。表題曲「導きのハーモニー」ではアコーディオン演奏に挑戦して、その後のライブでもアコーディオン演奏をするようになりました。
またこの曲はサビで掛け合いコーラスがあって、そこはライブでは1人で歌えないわけです。ツアー後に行われた11月のバースデーライブ『Haruka Shimotsuki Original Acoustic Live 2010~シモツキン収穫祭~』の前に、皆さんにその掛け合いをしてくださいとお願いしたら、ファンの方々が自主的に歌詞をプリントアウトして配ったりして、私の希望を叶えてくれたのが思い出深くて。それ以降のライブでも定番曲になって、掛け合いコーラスもしてもらっています。ファンの方と一緒に作って、ライブで育てられた曲です。
――私もそのバースデーライブを取材しましたが平日の午後3時に会場は満員で。アコースティックコンサートなのに、「導きのハーモニー」ですごく盛り上がったことを覚えてます。
霜月:あの時、ライブで皆さんと歌うことで曲が完成するという感覚を改めて味合わせていただきました。この日の模様はライブCD『melodies momories』(2011年5月15日発売)に収録されていますので、よろしければ(笑)。今後もこの曲は歌い続けていくと思います。
――表題曲であり、霜月さん作詞・作曲の『導きのハーモニー』はどんな想いを作られたのでしょうか?
霜月:メジャーデビューして5周年になって、自分の音楽の個性が見えてきた時期です。テーマ的には今回の「想いのコンチェルト」と近いんですが、これまで出会った、たくさんの方への不思議な縁を感じて。音楽が道標になって、導かれるように集まって、一緒に音楽を作ったり、ハーモニーを奏でるというテーマで書いています。音楽制作も、ライブで皆さんと会って一緒の空間を作ることも、このアルバムにこの曲達がまとまることも何かの縁でしょうし、この曲をライブで歌うことも。感謝の気持ちを込めて書いた曲でした。
――ロックチューン『Blade of Tears』(PS3『クロスエッジ』OP主題歌)、キャッチーなポップソング『COSMOLAGOON』(PS3『トリニティ・ユニバース』OP主題歌)など、それまであまり聴くことがなかった霜月さんに触れた気がしました。
霜月:両方とも、阿知波大輔さん作・編曲の曲ですね。『COSMOLAGOON』なんて歌い出しが"ぶっとんでる"ですから、ライブのアンコールで歌った時には驚きと喜びの声が(笑)。阿知波さんも「普段のシモツキンでは聴けない感じに挑戦しよう」と思っていたそうです。アルバム発売直後にツアーだったため、セットリストも収録曲からセレクトしていたので、記憶や印象が鮮明なんです。
また、これほどたくさんの人とコラボしたことないんじゃないかなというくらい、たくさんの方の曲を歌わせていただいて。しかもどの曲もメロディラインが個性的だったので、自分の引き出しをいっぱい開けてもらえた気がします。麻枝准さんの作詞作曲の『風の理』(PC『5-ファイブ-』OP主題歌)や『永遠』(PC『5-ファイブ-』ED主題歌)は歌詞のあてはめ方が個性的だし、それを歌いこなすことは大変でした。
――ジャケットのイラストもかわいいですね。
霜月:Tivさんが2ndワークスベスト『音のコンパス』のジャケットで描いてくださっているコンパスちゃんに友達ができました。いろいろな縁で仲間ができたというテーマをジャケットでも表現したくて、一人で旅をしていたコンパスちゃんがとある学園都市にたどり着いて、違うことを勉強する友達と出会って。
それが一緒にいるルート君とドミナちゃんです。ベストアルバムなのにジャケットでストーリーが進んでいるという(笑)。ティームエンタテインメントさんからリリースした『音のコンパス』、WEBラジオのOPEDシングル2枚、このアルバム、そして新しいワークスベスト『想いのコンチェルト』と、実はコンパスちゃんの物語もつながっています。
●4thワークスベスト『星空アンサンブル』(2011年2月23日発売)
――このワークスアルバムの特徴やリリースされたきっかけは?
霜月:ブロッコリーさんからご縁をいただいて歌わせていただいた楽曲が多くて、しかも約4年間という長い年月の間に生まれた曲達が入っていることも併せて、他のワークスベストとは個性が違うアルバムに仕上がっているかなと思います。
また個人名義では初めてのテレビアニメのお仕事で、『H2O』のED曲『カザハネ』などElements Gardenさんとのコラボがほぼ半分の6曲で、うち藤田淳平さんが関わってくださったのが4曲あるのも特徴の一つかも。
実は『H2O』の話をくれたのが大学の同級生で、ある時ばったり再会してブロッコリーさんに入社したことを知り、「いつか一緒に仕事できたらいいね」としていたら、数年後に彼女は音楽事業部に配属されて、「じゃあ、一緒に仕事しようか」と。そこからいろいろなお仕事につながって、このワークスベストへと。
――表題曲の『星空アンサンブル』はどんな想いで作られたのでしょうか?
霜月:この年は作曲を始めて10年目の節目でした。今まで好きなことを続けてこられたのは自分と自分の音楽を認めてくれた仲間や、理解してくださったクライアントさん、聴いて応援してくれたファンの方々がいたからで。そんな方々への感謝の気持ちを持って、これからも続けていきたいというテーマで書いた曲です。
私自身を励ますような曲なんですが、アルバムを出した直後に震災があって、そういう状況に重ねて聴いてくださった方もいて、歌って不思議だなって。歌詞という少ない文字と音楽だからこそ、異なる状況で励まされたり、シンクロする方がいて、印象深い曲になりました。
――なるほど。多くの人が元気や励ましを求めるタイミングでこの楽曲が世に届いたのは運命的な何かを感じます。
霜月:あと収録曲が明るくポップな曲が多かったことも、偶然だったとしても良かったのかもしれませんね。またテレビアニメ、PC&コンシューマー&オンラインゲーム、ドラマCDなど、広範囲に渡っているのでそのあたりも特徴的ですね。
――そんな中で『聴いteハ逝ケなイ唄』(PSP『流行り神2』ED曲)だけは、ちょっと怖くて、独特な雰囲気を発していて存在感があります。
霜月:ホラーゲームのED曲ですが、ホラーな楽曲って作り手は楽しいんですよね。Elements Gardenの上松範康さんが詞を書かれていますがやっぱり楽しそうで(笑)。歌詞カードを読むとちょっとした秘密も隠されていて。菊田大介さんが作・編曲した曲調も突出して違う世界観で、私もこういう曲は歌ったことがなかったので、非常に楽しかったです。歌詞は普通に歌っているけど、「苦しめ」と聴こえるような空耳的な演出があったり、携帯電話の音が入っていて、電話の向こうから「カエシテ」と聴こえるとか、ホラーな仕掛けもいっぱいあって。ぜひ一度聴いてみてください。
――ジャケットのイラストレーターさんがほかと違いますね。
霜月:ジャケットはBUNBUNさんというイラストレーターさんにお願いして、他のアルバムと同じように私の声のイメージで描き下ろしていただきました。『星空アンサンブル』というタイトルが決まった時点で、旅の途中で星空を見上げて、仲間と一緒にいる雰囲気でとオーダーして。ファンタジーなイラストを描いてくれました。
おもしろいなと思ったのは、「仲間と一緒」という指定からまさか獣人という発想が出てくるとは思ってなかったです(笑)。そこはBUNBUNさんならではのイメージや個性が表れているところで、すごく魅力的でした。5枚のアルバムそれぞれで、異なるジャケットのカラーもぜひ楽しんでください。
INFORMATION
<霜月はるか『想いのコンチェルト』>
2012年11月14日発売
完全生産限定盤 3,465円(税込)
通常盤 3,150円
発売:ティームエンタテインメント
>>『想いのコンチェルト』公式サイト
>>視聴はこちら
<ライブDVD『Haruka Shimotsuki Original Fantasy Concert 2012~FEL FEARY WEL~』>
2012年11月14日発売
5,775円(税込)
発売:ティームエンターテイメント
>>『Haruka Shimotsuki Original Fantasy Concert 2012~FEL FEARY WEL~』特設サイト
<『Haruka Shimotsuki Collaboration Live 2013~ひやまにょつきんまみれ2days~』>
2013年1月19日(土)17時開場 18時開演
1月20日(日)13時開場 1部 14時開演、2部 17時開演
会場:川崎・クラブチッタ
出演:霜月はるか、日山尚(20日1部)、MANYO(20日1部)
ゲスト:真理絵(19日、20日2部)
チケット(全席指定):1月19日(土)1日券5,250円(税込・ドリンク代別)
1月20日(日)1日券6,800円(税込・ドリンク代別)
チケットぴあ、ローソンチケット、イープラスにて発売中。
>>『Haruka Shimotsuki Collaboration Live 2013~ひやまにょつきんまみれ2days~』公式サイト
>>霜月はるか公式サイト
>>霜月はるかWEB連動企画 Part.1「とれたて!ほびーちゃんねる」
>>霜月はるかWEB連動企画 Part.2「マイナビニュース」
>>『Haruka Shimotsuki Original Fantasy Concert 2012~FEL FEARY WEL~』特設サイト
>>『Haruka Shimotsuki Collaboration Live 2013~ひやまにょつきんまみれ2days~』公式サイト