『さくら荘のペットな彼女』新OPを歌う鈴木このみさんに直撃

テレビアニメ『さくら荘のペットな彼女』新OPを歌う鈴木このみさんに直撃!

 「この曲に出会って、自分自身も成長できたと思います」――芯のあるコメントを残しながら、終始ニコニコとした眩しい笑顔でこちらの質問に応えてくれたのは、新世代のアニソンシンガー、鈴木このみ(16)さん。2011年に行われたアニマックス第5回全日本アニソングランプリ/グランプリ受賞者としての顔も持つ、実力を兼ね備えたシンデレラ・ガールだ。

 彼女がエンディングテーマを歌っていた人気テレビアニメ『さくら荘のペットな彼女』が、2013年1月8日(火)~いよいよ第2クール目に突入! 先輩たちの卒業が迫るなか、それぞれが抱いている夢、ちょっぴり複雑で切ない恋心がどう変化していくのかに注目が集まる。そんな第2クール目のオープニングを飾っているのが鈴木さんの新曲『夢の続き』。七海の切ない恋心をテーマにした切ないスプリング・ソングを、どんな気持ちで歌ったのか? 年末に鈴木さんを直撃した。

●「前は喋るのがキライだったんです(苦笑)」

――2012年を振り返ってみるといかがでしたか?

鈴木このみさん(以下、鈴木):2011年の全日本アニソングランプリのグランプリ受賞を経て、2012年は無事デビューさせていただくことができて。大きな舞台にも立たせてもらったし、みんなの顔が近くで見られるような発売記念イベントもできたし……いろいろな人たちに出会って、少しだけ成長できたような気がします。

――少しだけ、ですか?(笑) 謙虚ですね。

鈴木:いや、ホントに少しだけなんですよ(笑)。体力が少しついたのと……あと、少しだけ喋れるようになりました。前は喋るのがキライだったんです(苦笑)。人前に出ると喋れなくなるというか……学校で友達と喋るのは好きなんですけど、仕事だと初めて会う人が多いじゃないですか。だから自分の気持ちをうまく喋れなかったんです。

 前までは自分が出ている映像を観るのも好きじゃなくて。お母さんはわたしの映像をよく観てるんですけど(笑)、わたしは自分が出ているところだけ飛ばして観てて。最近やっと観られるようになりました。デビュー1年目にして(笑)。

――この一年のなかで特に印象深かった出来事は?

鈴木:たくさんあるんですけど……一番印象深かったのは、大阪での『CHOIR JAIL』発売記念イベント(4月28日・大阪ゲーマーズなんば店)ですね。大阪はわたしの出身地なので当日を楽しみにしていたんですけど……。「ぶっつけ本番のほうが面白いかも!」なんて打ち合わせナシで行ったら、本番で何を喋っていいか分からなくなってしまって(苦笑)。もう緊張のあまりキョドってしまって、いまだにちょっと後悔しています(苦笑)。

 で、2ndシングル『DAYS of DASH』を出したときにまた大阪でイベントがあるって聞いて、これはリベンジしなきゃ!って。そのときは作戦を練っていきました(笑)。そしたらすごく楽しくて。自分のテンションが高いと見てくださっている方も楽しんでくれるんですね。そのあとに行った握手会のとき、来てくださったかたに「(トークショーで)がんばってたね、よかったね」って言ってもらって……ホントによかったなぁと(笑)。

――イベントと言えば、最近だと2012年11月23日には「ANIMAX MUSIX 2012 supported by スカパー!」にもご出演されていました。そちらはどうでしたか?

鈴木:もうすっごく緊張しました!(笑)。2011年のときにもお披露目みたいな形で少し出させてもらっていたんですけど、今回は第6回アニソングランプリの優勝者を紹介する役割もあったので、ここは先輩として頑張らなきゃ!って。……でも緊張してしまいました(笑)。きっと去年自分のことを紹介してくれた先輩たちも同じ気持ちだったんだろうなぁと思ったら、感慨深かったです。

――ライヴもやっぱり緊張します?

鈴木:一回舞台に立てば緊張は飛ぶんですよ。ただそれまでが大変で……おなかが痛くなったり、頭突きがしたくなったり(笑)。

――(笑)でもこの1年でレコーディングにはだいぶ慣れたんじゃないんですか?

鈴木:そうですね。レコーディングはだいぶ慣れたと思います。最初はレコーディングルームってもっと小さいと思ってたんですよ。そしたら意外と大きくって(笑)。あと、最初はスタッフさんの視線が怖かったんです。当時はスタッフさんがどんな人なのか分からなかったので、自分がレコーディングルームに入っているときに(ガラス越しに)スタッフさんたちが喋っている姿を見て「なにを言われてるんだろう?」ってドキドキしていました。

スタッフ:(一同笑)

●「"夢を探して悩んでいる人たち"の背中を押したい」

――それでは現在『さくら荘のペットな彼女』のオープニングテーマとして流れている『夢の続き』について教えてください。

鈴木:七海ちゃんの(空太に対する)切ない恋心を描いた曲なんですけど、この歌詞を読んだときにわたしは仲のいい友達のことを思い出したんです。そのコは自分の夢に対してすごく悩んでいて「なにもしたいことが見つからないけど、どうすればいいんだろう」ってよく言ってて。他にも、まだ夢は見つけられてないけど、前に向かってすごく頑張ってる友達がいて……その友達や、夢を探して悩んでいる人たちの背中を押したい!って気持ちを、七海ちゃんの恋心の裏側に込めました。

――16歳という年齢的にも、将来について悩んでいるコは多そうですね。

鈴木:すっごくいっぱいいます。でも自分は物心がついたころから歌手になりたかったし、それがいま実現できて幸せ満開状態なので(笑)、何を言っていいか分からないんです。

――逆にプレッシャーになっちゃう可能性もありますしね。でも、このみさんが頑張ってる姿が周りのコたちにいい影響を与えているのだと思いますよ。

鈴木:ありがとうございます。そうだといいんですけど……。

――ところでレコーディングはどうでしたか? イントロの雰囲気のままポップに疾走するのかと思いきや、サビではよりシリアスに上り詰めていくという。このみさんの歌声も前作よりも凛とした印象があります。

鈴木:そうですね。サビの部分はシリアスな空気が入ってくるんですけど、そのあたりが七海ちゃんの気持ちとリンクできているんじゃないかなって思っています。音程が上がったり下がったりする曲なので、そのあたりのバランスは難しかったです。

 前作に引き続き、曲のイメージは今回も"空"や"風"なんですけど、前作とは全然違うニュアンスの"空"と"風"で。『DAYS of DASH』は澄み切った空の清々しいイメージだったんですけど、今回はちょっと曇っているイメージというか(笑)。でも曇りすぎてもさくら荘っぽくないし、せっかくのオープニングですし、あんまり沈んだ気持ちで歌いたくなかったんです。そのコントロールが大変でした。あと間奏では初めての三声のコーラスにも挑戦しているので、そこも聴いてもらえたら嬉しいです。

――<ただひたすらに前だけを向いて/夢中で追いかけていた>っていう部分は特にグッときたんですけど、このあたりはどんな気持ちで歌いました?

鈴木:そこの部分と<まっすぐな想い/ギュッと抱きしめ>と歌うパートは"まっすぐ"感を出したくて(笑)。才能のあるひとの近くにいることってすごく辛いコトだと思うんです。わたしの場合は才能がないから前に向かって走って、頑張ることしかできないんですけど……そういうことを考えながら歌いました。ストレートな雰囲気を出したかった部分ですね。

――編曲は、このみさんが大好きなMay'nさんの楽曲なども手がける中村タイチさんが担当されていますね。

鈴木:もうすっごく嬉しくて。お話を聞いたときは「おぉ!?」って(笑)。

――『夢の続き』は2月27日(水)にシングルとしてリリースされますが、改めてこの曲を聴いたときはどんな感想を持ちました?

鈴木:1stシングル『CHOIR JAIL』はゴシックでダークなイメージの曲で、2ndシングルは『DAYS of DASH』はポップで明るい曲で、次がこれか……!って思いました(笑)。それぞれ違うカラーの曲なので、これを聴いた人たちはどう思うのかな?って今はドキドキ・ワクワクしています。

――オープニングで観ると、またイメージが変わってきそうですね。

鈴木:そうですね。今から放送が楽しみで仕方ないです!

――『さくら荘のペットな彼女』の第2期の展開も楽しみですね。ちなみに、このみさんの好きなキャラクターは?

鈴木:わたしはましろちゃんが大好きです。儚げなのに、凛としてて、可愛すぎる! 「ねぇ、あなたは何色になりたい?」っていうセリフの威力がハンパないです(笑)。

――あのシーンは最高ですよね(笑)。ところで今回のアー写はどんなイメージで撮影したんですか? すごく大人っぽい雰囲気の写真ですね。

鈴木:撮影前に「モデルじゃなくてアーティストっぽい感じを出して欲しい」って言われたんです。前回の撮影のときに、「目の中に燃えるようなモノが見えるような、そういう表情を作らなきゃいけない!」って学んだので、今回はメラメラメラって燃え上がりながら撮影しました! ……でも出来上がりを見たらあんまり燃え上がってなくて、ふんわり系でした(笑)。前回の『DAYS of DASH』の写真はCMに出てくるような爽やかな写真だったんですけど、今回は歌に合わせて少し大人っぽい写真になったんじゃないかなと。

――今着ていらっしゃる着物はシングル関連の衣装なんですか? 

鈴木:これはとある企画用の、今日だけの衣装なんですよ。お母さんが作ってくれて、着付けもしてくれました。帯のなかはちょっとズレちゃってますけど(笑)。

――(笑)新年らしく、華やかでステキな衣装ですね。では、2013年の展望も教えてもらいたいのですが……。

鈴木:2012年は"ホップ、ステップ"できたので、2013年は"ジャンプ"したいです。目標はワンマンライヴです! いろいろなひとのライヴを観てると、私もワンマンをやってみたいなぁって。……チラッ(と、スタッフの様子を見る)。

――楽しみにしていますね! では最後にメッセージをお願いします!!

鈴木:いつも応援してくださっている皆様、ありがとうございます。そして"はじめまして"の皆様、『さくら荘』を観て興味を持ってもらえたら嬉しいです。『夢の続き』はいかがでしたか? この曲に出会って、自分自身が成長できたんじゃないかなって思っています。前作の『DAYS of DASH』とは違う持ち味の曲になったので、個人的にはフルサイズで聴いて欲しいです。2013年もたくさん成長していきたいので、みなさまのお力をお借りすることになると思いますが、宜しくお願いします!

――ありがとうございました!

◆テレビアニメ『さくら荘のペットな彼女』新オープニングテーマ『夢の続き』
発売日:2013年2月27日(水)
価格:1,260円(税込)
発売・販売:メディアファクトリー

【収録曲】
『夢の続き』歌:鈴木このみ
作詞:Riryka/作曲:白戸佑輔/編曲:中村タイチ
他、カップリング・各offVocalを含む全4曲を収録予定


◆『さくら荘のペットな彼女』

【放送情報】
MBS 毎週月曜日26時20分~
TOKYO MX 毎週月曜日24時30分~
tvk 毎週月曜日25時~
テレビ愛知 毎週火曜日26時5分~
BSアニマックス 毎週土曜日22時30分~(無料放送)
アニマックス 毎週金曜日22時~

【STAFF】
原作:鴨志田一「さくら荘のペットな彼女」(電撃文庫/アスキー・メディアワークス刊)
原作イラスト:溝口ケージ
監督:いしづかあつこ
シリーズ構成:岡田麿里
キャラクターデザイン:藤井昌宏
プロップデザイン:小渕陽介
美術監督:備前光一郎
色彩設計:石田美由紀
撮影監督:川下裕樹
編集:西山茂(REAL-T)
音響監督:明田川仁
音響制作:マジックカプセル
音楽:林有三
音楽制作:メディアファクトリー
プロデュース:GENCO
アニメーション制作:J.C.STAFF
製作:さくら荘製作委員会

【CAST】
神田空太: 松岡禎丞
椎名ましろ: 茅野愛衣
青山七海: 中津真莉子
上井草美咲: 高森奈津美
三鷹仁: 櫻井孝宏
赤坂龍之介: 堀江由衣
千石千尋: 豊口めぐみ
メイドちゃん: ???

【STORY】
 学園の問題児の巣窟「さくら荘」に住む水明芸術大学付属高校2年生の神田空太は、変人たちに振り回されながら、「脱・さくら荘!!」を誓う毎日。

 そんなある日、「さくら荘」に、可愛くて清楚で、しかも世界的な天才画家である椎名ましろが越してくる。彼女を寮の変人たちから守らねば! と考える空太だったが、ましろにはとんでもない秘密があった。なんと彼女は外に出れば必ず道に迷い、部屋はめちゃくちゃ、ぱんつすら自分で選べないし、穿けない、生活破綻少女だったのだ!

 空太は寮生たちによってましろの“飼い主”に任命されてしまう。こうして凡人・空太と天才少女・ましろの“飼い主とペット”生活が幕を開け・・・? この物語は、変人と天才と凡人が織りなす青春学園ラブコメである。


>>鈴木このみオフィシャルブログ「KONOMIN'S BLOG ~きのみ きのまま 日記~」
>>鈴木このみ特設サイト
>>『さくら荘のペットな彼女』アニメ公式サイト
>>『さくら荘のペットな彼女』アニメ公式Twitter


[インタビュー&文・逆井マリ]

(C)鴨志田一/アスキー・メディアワークス/さくら荘製作委員会
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