節目となる10枚目のシングル『Dear Darling』発売間近の今井麻美さんにインタビュー!
『STEINS;GATE』の牧瀬紅莉栖役などで大人気の今井麻美さんのニューシングル『Dear Darling』が3月27日に発売!
声優だけでなく、精力的に歌手としての活動も行っている今井麻美さん。今回の記事では、区切りとなる10枚目のシングルへの思いや、楽曲の雰囲気。音楽人生の集大成となる記念すべき楽曲についてお聞きしてきましたので、是非ご覧ください!
なお、同日に2ndシングルをリリースする、原由実さんのインタビューも敢行! こちらも併せてお楽しみください。
・アニメイトTV-2ndシングル『蛍火』発売直前! 原由実さんにインタビュー!
■好きにやっていいよというのは……燃えますよね!
──10thシングル『Dear Darling』の発売が決定した、今の率直な感想をお聞かせください。
今井麻美さん(以下、今井):9枚目のシングルを発売するときのインタビューで「10枚目は?」なんていう質問があって、「気が早いですよ~(笑)」と冗談で言っていたんですが、いつの間にか本当に10枚目を出させていただけることになりました。私が思っている以上にみなさんが私のことを認めてくれているからこそ、3曲入り、ノンタイアップで発売という決断をしていただけたので、すごく感謝をしています。
1曲目は昨年の11月とかなり早い時期に完成していまして、5thソロライブに合わせるというのもあったんですけど、製作期間を今までよりも長くとっていただけたぶん、すごく丁寧に作っていただいて……。私の音楽人生の集大成となるシングルCDだと思います。
──8thシングル『Hasta La Vista』以来の今井さん完全オリジナルのCDということで、前回の発売時には不安とおっしゃっていたのですが、今回はどうでしょうか?
今井:一度経験させていただいたので、作品ありきのものと違って、好きにやってもいいですよ、何を言ってもいいですよというのに、味を占めてしまったというか(笑)。短い制作期間で好きにやっていいよというのは……やっぱり、燃えますよね! その代わりにダッシュ力が必要になってくるので、どんなものにするか、どういった方向性でいくかを考えるのは、「私らしさって何だろう?」って立ち返るいい機会にもなって、とても楽しい作業になりました。
──今井さん自身は、どういった方向性でいくかという希望はあったのでしょうか?
今井:私の音楽活動というのは、会議で決めるのではなく、日々の活動の中、なんとな~く会話している中で、こういう方向でやろうと漠然と決まっていくのが多いと思っています。あっ、もちろんプロデューサーは、もっと計画的に色々と考えていると思いますけど(笑)。
私の記憶が正しければ、『Precious Sounds』を作っている最中に軽いノリで「次のは凄くかわいいのもアリですかね!」と話したのが、この曲を制作する決め手になったと思います。
そして、実際に表題曲が『Dear Darling』に決まってから「あれ、ジャケットはこの曲用で撮るわけだよね? かわいくって言っちゃってたけど、私いま(歳が)いくつだっけ?」って(笑)。今は、ちょっと自分やっちゃったなぁ~と思っている次第です。
──これまでの楽曲を思い返すとシリアス系というか、そういう曲が多かったと思うのですが。
今井:私の得意分野がカッコイイだったり、澄んだイメージだと思うのですが。お客さんがかわいい系を求めているんですかね? その辺がちょっと私も自己分析があまりうまくできていなくて不安で……。こんなかわいい曲作って、どう考えてもジャケットもかわいくなって、10枚目の節目のCDですから「これが私です!」と言っているような感じになるじゃないですか(笑)。やっちゃったなと。
そんなときにスタッフの女性が、凄くまじめな顔で「こういうのを、みなさん求めてらっしゃるんです!」と言ってくれたので、ちょっと勇気が出ました(苦笑)。
──今井さんも制作陣も、ファンからの反応を総合して、そろそろかわいらしい曲を歌ってみたいと考えたということでしょうか?
今井:こんな感じの曲を歌いたいと思ったキッカケは、私の地元のイベントに出演したときに、高校時代の友人が応援に来てくれたことでした。みなさん、お子さんもいらしゃるのですが、『Aroma of happiness』の曲を聴いた1才ぐらいの子が、お尻をフリフリさせながら踊るんですよ。ほかにも、手作りの団扇を作ってくれて、「麻美ちゃーん!」って応援してくれるのも見えて、「なんか幸せだなぁ」と思えたんです。過去にも、小さい子が一緒に歌ってくれるという機会はあったんですけど、すごく身近に感じるというか、すごくうれしいなって思えたんです。
これまでの楽曲で小さい子が食いついてくれる曲って、それこそ『Aroma of happiness』と『フレーム越しの恋』と『Strawberry ~甘く切ない涙~』ぐらいだったので、明るくって楽しくってかわいい感じの曲を作りたいと思ったのが、キッカケだったのかなと。
実際の楽曲は、もうすこし大人にならないとわからない話になっちゃたんですけどね。『Dear Darling』はキスの話なので。キミたちにはまだ早いかなって感じです(笑)。
■『Dear Darling』は、次に生まれ変わったらこういう恋愛するような人生を歩んでみたいと思える楽曲
──表題曲『Dear Darling』はどんな曲になっていますか?
今井:歌詞の冒頭が、あと3cmでチューしちゃうという衝撃的な内容です。「はぁ、好きな子とあと3cmでキスしちゃう……。どうしよう!?」と。数ある歌詞の中から、即決だったんですけど、スタッフさん全員から「麻美ちゃんがこれを選ぶと思わなかった!」って、総ツッコミを受けちゃいました。いただいた歌詞の中でも一番、キュンキュンした感じだったんですよね。
曲の持っている青春感だったりとか、愛らしさだったりとか、あったかさだったりとか、人の距離感だったりとかというのが、一番ストレートに心臓にささってしまって……。この曲素晴らしいな、みんなと一緒に歌ったら楽しいだろうなと思っています。
王道の恋愛というものにあこがれる気持ちというのは私にもあるので、そういうのを歌で表現できるというのは、自分が経験しなかった青春時代を、追体験しているような気がして……。次に生まれ変わったらこういう恋愛するような人生を歩んでみたいなって思っちゃいますよね。
──今井さん的には、どのくらいの年代を意識して歌っていたのでしょうか?
今井:15才くらいを想像して歌っていました。ただ、声優をやっているがゆえに、こういうかわいい曲だとキュンキュン声になりがちなので、幼くなりすぎないように注意しました。イメージは15才くらいだけど、その年齢の声で歌うと、私の歌ではなくなってしまうのかなと思ったので。
──ジャケット撮影もこれからですよね。イメージは15才くらいということですか。
今井:それとこれとは話が別です(笑)。体のラインがならないですから、これでも大人なんですあたし。倍にしても届かないです(笑)。
──なるほど(笑)。では、2曲目の『旅人』はどんな曲になるのでしょうか?
今井:ひとことでいってしまうと、アンデスです。こういうのを集めてアルバムを作りたいくらいに、世界で一番大好物なジャンル(フォルクローレ)です。ほんとにちっちゃいころから好きで、TVでそういうBGMが流れていたりするとビクッて(笑)。きっと前世で惹かれるものがあるのかなと。早く全体の仕上がりが上がってこないかなとワクワクしています。
オフボーカルバージョンを、ずっと聞いていたいぐらい好きなんです。今回、それもシングルには入ってます。私のためですね、きっと。私へのご褒美(笑顔)。
目をつぶると旅人が旅をしている風景が鮮明に目の前に情景が現れてくるような歌詞で。作詞担当の森さんとは何を言わずとも分かり合える感が、どんどん強くなっている気がします。
以前、人づてで聞いたのですが、森さんに「今井麻美ちゃんって、初めてお会いしたときから、どうしてかわからないんだけど、妹みたいな気がするの」って。私も同じことをずっと感じていて、魂が惹かれあうというか……。今回も森さんが描きたかったものがすーっと馴染んできて、私がこの歌を表現するんだと思って、自分が旅に挑む気持ちになりました。
──タイトルの決定していない(インタビュー当時)、3曲目の収録曲について雰囲気だけでもお聞きしたいのですが。
今井:バラードになります。私はメロディを聞いて穏やかな中にこもる秘めた熱い思いという雰囲気を感じ取ったのですが、プロデューサーによると神秘的な方向性だということです。
──レコーディング時のエピソードでなにか印象深いことはあったでしょうか?
今井:『Dear Darling』の収録時は、曲がとてもかわいい感じだったので、1曲歌うごとに空を仰いでいました(笑)。いつもだったら歌って、あそこミスったなとか、ここは頑張ろうとか、自分の中で考えながら聞き直しているんですけど、『Dear Darling』の時は聞き直すたびに……、まさに空を仰いでました。文章にしにくくて恐縮なんですけど(笑)。
──『Dear Darling』をライブ(5thソロライブ「Precious Sounds」)で歌った時の感想や、お客さんの反応はいかがでしたか?
今井:ある意味、予想通りというか、新曲を披露しますというときに、まず「(サイリウムは)何色?」って客席から声がかかったんですよね。心の中では、「ピンクだろうな」って思ったんですけど、悔しくて言えなくて。「聞いて判断すればいいじゃん」って逃げたんですけど、歌が始まった瞬間にぶわーってピンク一色に(笑)。すこぶる悔しかったですが、「その通り!」と思いつつ、CDよりもかわいく歌っちゃいました。これが赤だったり、青だったりしたらまた違う歌い方になると思うんですよね。私は色に引きずられてしまう部分があるので。
──最後にファンの皆さんへのメッセージをお願いします。
今井:10枚目のシングル。ようやく来たような、あっというまだったような、ほんとに自分の体感的にも把握し切れてはいないんですけど、私の人生の中でとても重要な位置づけになる1枚に仕上がっているのではないかと思っています。この10枚目が発売されるという私の中での高揚感というのは、一生に一度しかないですし、(シングルの発売枚数が)2ケタに上がるというのはこの一瞬しかないので、ぜひとも『Dear Darling』を聞いて、私の節目を一緒にお祝してくれたらいいなと思います。
【CD情報】
今井麻美10thシングル 『Dear Darling』
発売日:2013年3月27日予定
価格:1680円(税込)
発売元:5pb.
販売元:メディアファクトリー
【収録内容】
01. Dear Darling(作詞:紅雨 作曲・編曲:宮崎 誠)
02. 旅人(作詞:森由里子 作曲:椎名 豪 編曲:幡手康隆)
03. 海月 ~Jellyfish~(作詞:青Yりんご 作曲:濱田智之 編曲:濱田貴司
04. Dear Darling(off vocal)
05. 旅人(off vocal)
06. 海月 ~Jellyfish~(off vocal)
>>今井麻美 オフィシャルWeb
>>UBIQUITOUSASAMI IMAI
>>5pb. Records公式WEB