『サクラ大戦』のライブ秘話を楽しむ恒例イベント「冴子・淑乃・章央の『トークショウ~巴里の楽屋で 3~』」開催!
島津冴子さん、鷹森淑乃さん、陶山章央さんという顔ぶれで、『サクラ大戦』巴里花組ライブの稽古時や楽屋でのエピソード、本番中のアクシデントの秘話など、いわゆる楽屋話を面白おかしく明かすトークイベント『巴里の楽屋で』。島津さんのファンクラブ「BlueMoon」が主催するイベントで、公式のサクラ大戦イベントではないのだが、サクラファンにとっては今や巴里花組ライブとセットで楽しみにされている人気の催しとなっている。
3月9日、コートヤード・マリオット銀座東武ホテルにて開催された3回目の今回は、昨年末に行われた『サクラ大戦 巴里花組ライブ2012 レビュウ・モン・パリ』に関する話題を披露。鷹森さんの豪快すぎるエピソードの数々と、ステージでも存分に発揮されるボケ。島津さんがアクシデントに際して行ったファインプレーの数々と、ステージでも大忙しになるツッコミ。2人の先輩に振り回され、あたふたする陶山さん。そんな風に役割分担も出来上がり、毎回あっという間に2時間が過ぎてしまうほど話題が尽きない。
また出演者が客席の通路を歩き回り、観客に話しかけるなど、出演者との距離が非常に近いのも特徴で、終演後には笑顔のハイタッチでのお見送りまで行われる。毎回島津さんが自ら趣向を凝らし、入念な準備のもとに開催しているこのイベント。サクラファンに限らず、ベテラン声優の圧倒的パフォーマンスを間近で体感できるイベントとして、ぜひ一度ご覧あれ。
オープニングは『サクラ大戦3』劇中曲「花の巴里」。島津さんと鷹森さんが客席最後方より登場、会場中を巡りながら歌い、中央通路から左右の客席に向けてデュエットを響かせる。ステージに上がらず、1曲まるごと客席の間で歌うので、観客は文字通り目の前でショウを観ることができる。
昨年末の『レビュウ・モン・パリ』について語るということで、まずは陶山さんが物語のあらすじを、大神一郎の活躍をことさらに強調しながら紹介する。また3月28日発売のライブDVDのオーディオコメンタリーに、鷹森さんのお腹の鳴る音が入っているとの情報も暴露! しかも、そうした音は普通ならばカットするところだが、鷹森さんは「いいです。使ってください」と言ったそうで、豪快な淑乃伝説をまたもや更新する。
トークは巴里花組ライブの進行に合わせて進められる。ライブのオープニングを飾った「花の巴里」の話では、「巴~里、巴~里、巴~里~」と歌うところの振りを、「セーヌ川、凱旋門、エッフェル塔と憶える」と島津さんがエッフェル塔を見上げるようなポーズなどを取りながら説明。また「檄!帝国華撃団」の最後の「ていこーくかげきだんー」と歌うところの振りは「ドスコイ、ドスコイ」と憶えるなど、独特の憶え方があったことを紹介した。
さらに3日目の公演では、「花の巴里」の曲中にエリカのサンタ衣装が大道具の車に引っかかって降りられなくなるアクシデントが発生。その後の各自のセリフを曲の間奏内に収めることが困難と計算した島津さんは、咄嗟にコクリコ役の小桜エツ子さんの背中に、客席から見えないように巻きを入れたという。そして小桜さんと島津さんがテンポアップしてセリフを喋ったことで、全員に意図が伝わり、このシーンを無事に乗り切ったそうだ。
ほかにもセリフの裏話として、グリシーヌのセリフはやたらとカタカナ言葉が多く、憶えるのが大変だったと島津さんが明かす。「ラ・クロズリ・デ・リラ、ピカソが座っている。ル・ドーム、モディリアーニがツケで通ったカフェ。ラ・クーポール、アポリネールが通っていたカフェ……」など、その場で実演したセリフは店名や人名が確かに難解。
さらに、もしもこれが「ジョナサン、スーくんが通うファミレス。吉野家、スーくんが通う牛丼屋。ファミマ、スーくんが通うコンビニ」なら憶えやすかったと島津さんがオチをつければ、陶山さんが「僕が通うのはサイゼリアです」とさらにオチをつけて場を盛り上げた。
毎度ネタが続々と出てくる鷹森さんのおとぼけエピソードでは、衣装絡みのネタが島津さんから語られた。通し稽古の前日、サイズ確認のために衣装を持ち帰ろうとした鷹森さんは、メル役の小島幸子さんの衣装を持ち帰ろうとして、小島さんに『何してるんですか、私の衣装ですよ!?」と詰め寄られたとか。
また稽古の際、鷹森さんがグリシーヌのTシャツを着ていたことがあったという。それを見た島津さんは冗談で「グリシーヌ」と声をかけたが、その時まで鷹森さんは、それがグリシーヌのTシャツだと気付かなかったらしい。
以前セガから濃紺とブルーのキャラクターTシャツを貰った鷹森さんは、それを花火のTシャツの色違いと信じ込んでいたようで、ほかのキャストに「私なんて2色もあるのよ」と自慢までしていたそうだ。「青が来た段階で、これはグリシーヌだなって思うわよねぇ」と語る島津さんに、「思わないんですよぅ~」と情けない声を出す鷹森さんが、なんとも愛らしかった。
陶山さんに関しては、島津さんがいつも気を使ってくれるいい男だと持ち上げた後、落とし穴が。稽古初日の夜、田中公平先生のお誘いでみんなで食事に行こうと外へ出ると、小雨が降り始めていたという。傘を持っていなかった島津さんたちは、徐々に雨足が強まる中を駅に急いでいた。そしてふと後ろを振り返ると、陶山さんだけが傘を差し、野中藍さんと相合傘状態だったそうだ。
先輩女性声優たちは濡れるに任せ、自分は野中藍さんと相合傘という状況を会場中から避難されるはめになった陶山さんは、『サクラ大戦3』きってのネタ曲として知られる「おはようボンジュール」を罰ゲーム的に歌わされていた。
トークコーナーの後も、鷹森さんがキーボードを弾きながらサクラソングのメロディー解説とハモリを観客にレクチャーする「淑乃先生の歌唱講座」、『サクラ大戦3』の一場面を生朗読で再現する「ゲーム台詞再現コーナー」など、サクラ世界を堪能できるコーナーが続く。 スペシャルプレゼントが当たる「お楽しみ抽選会」も盛り上がり、最後は『サクラ大戦3』テーマソング「御旗のもとに」を全員で歌って幕。
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