『てさぐれ!部活もの』石舘監督&福原Pにインタビュー

テレビアニメ『てさぐれ!部活もの』石舘監督&福原プロデューサーにインタビュー

 2013年10月より日本テレビにて放送開始予定のテレビアニメ『てさぐれ!部活もの』。部活をテーマに繰り広げられるギャグアニメで、全編3DCGで作られているのが特徴だ。主演声優は西明日香さん、明坂聡美さん、荻野可鈴さん、大橋彩香さんの4人。

 今回はこの作品の監督を務める石舘光太郎監督と福原慶匡プロデューサーにインタビューを行った。石舘光太郎監督はこれまでに、『gdgd妖精s』や『直球表題ロボットアニメ』などの話題作を手がけてきた人物。『てさぐれ!部活もの』もいままでの例に漏れず、3DCG+プレスコ収録で制作を行なっているそうだ。『てさぐれ!部活もの』は、果たしてどのような作品なのか!?

福原慶匡プロデューサー(左)、石舘光太郎監督(右)

福原慶匡プロデューサー(左)、石舘光太郎監督(右)

●石舘監督と福原プロデューサーに聞く! 『てさぐれ!部活もの』ってどんな作品?

――『てさぐれ!部活もの』を作るきっかけとなったのは?

石舘光太郎監督(以下、石舘監督):「部活ものでアニメを作れないか?」と、日テレさんからお仕事をいただいたのがきっかけでした。

福原慶匡プロデューサー(以下、福原P):どこまで言っていいか分からないのですが、4~5年前の暇だったころに、僕らで「こんな女の子たちがしゃべってるゆる〜いコント劇みたいなのがあったらおもしろいよね」と考えていたんです。頭のなかにあったそのアイデアをベースに作りました。

石舘監督:今回は『Cinema 4D』というツールをメインに使って手描きに近いタッチに仕上がるセルシェーダーを使うことができたので、念願叶ってCGで生身の女の子を描けるようになりました。いままではごりっごりのCGだったもので、アニメファン向けの作品ではディフォルメキャラとかロボットとかでCGでも許される逃げ道を作っていたんですけど、今回は手描き風のCGが作れる。「じゃあ真正面から女子高生を作ってみましょう」というハナシになったんです。

福原P:人間をCGで作るのは難しいんですよね。でも、今回作ったのはもしかしたらCGだって気づかない人もいたりするんじゃないかな、と思います。それにCGですから絶対に作画崩壊しません。かなりキレイなので、「CGアニメが嫌だな」という先入観がある人にも見てほしいです。イメージビジュアルを見ていただければ、嫌がる人はこれまでの3DCGよりも少ないと思います。

――いままで作ってきた作品と『てさぐれ!部活もの』が違う点はどこでしょうか?

石舘監督:まずは見た目が手描きっぽくなったこと、生身の女の子を登場させられるようになったのが大きな違いですね。

福原P:あとはキー局で放送!

石舘監督:あ~、そうですね! なので特定作品のパロディーやオマージュは極力避け、その分、ザックリとした全体で捕まえにいくような「コメディー?」を心がけています。

――記者会見にも参加させていただいたのですが、登壇されたキャストのみなさんが内容を多く語らず、ずっと半笑いで「この作品は萌えアニメです」とばかり言っていたのが気になりました(笑)。

石舘監督:なんなんですかねぇ? 夜中のテンション?(笑) でも、キャストが自分たちで「萌えアニメです」って言うほど怪しい作品ないですよね! そもそも「萌える」かどうかは見てる方々が決めることであって、発信する僕らが決めることじゃないですし(笑)。

――でも、『てさぐれ!部活もの』のジャンルは「萌えアニメ」なのでしょうか?(笑)

石舘監督:まぁ……「萌えアニメ」……を、目指してますねぇ。

一同: (笑)

石舘監督:「女子高生部活もの」のアニメをCGで作るとどうなるか? というのを目指した作品です。

――この作品で見せたいのは、どのような部分でしょうか?

石舘監督:『直球表題ロボットアニメ』のときは、全体を通してひとつのものを見せることを心がけたんです。でもちょっと設定をカッチリし過ぎてしまったこともあって序盤でお客さんを取りこぼしたかな~という反省点がありました。なので今回は、序盤からキャッチーな雰囲気を大事にして、幅広い方々に楽しんでもらえたらいいなという気持ちがあります。

――メインターゲットはどのようなお客さんでしょうか?

石舘監督:いままでの作品は、ちょっとサブカルに片足を突っ込んでいたようなアニメでしたが、今回はよりアニメファンの方々が楽しめるんじゃないかなと思います。なので、いままでの作品よりもストレートなアニメに寄ったカタチになってます。

――キャラクターについて伺います。明坂聡美さんが「おっぱいキャラ」なのは、狙ったのでしょうか?

石舘監督:はい、狙いました。

一同: (笑)

石舘監督:明坂さんが「人間以外と巨乳しかやったことがない」とおっしゃってたので、じゃあそのキャラを崩したら申し訳ないなと思って、おっぱいの大きなキャラを演じていただきました。「おっぱい萌え」のスペシャリストですからね。

一同: (爆笑)

――メインキャストに望んでいることは?

石舘監督:今回に限ったお話ではないのですが、いつもキャストさんに望んでいるのは、ひとりひとりのポテンシャルもさることながら、組み合わせの妙といいますか、このメンバーじゃないと生まれないミラクルを期待しています。たぶんバラエティー番組制作的な発想なんだと思います。

福原P:今回はちゃんと他の作品と同じように「打ち入り」をしましたね。

石舘監督:そうですね! 今回は初めて「顔合わせ」をやった!!

一同: (笑)

福原P:アドリブで重要となる親密度を深めるために、今回は事前に顔合わせをして、お互いの呼吸を整えてから制作に挑みました。キャストさんは年齢差もありますからね。

石舘監督:そうそう。今回は「部活もの」ということで、先輩と後輩の関係があるんです。なんて言うんでしょうね? 受け継がれていくモノといいますか、部活ならではの普遍的なものをテーマにしたい部分もあります。なので、あえてちょっと年齢差のあるキャストさんに演じていただきました。

――今回もアドリブは多いのでしょうか?

石舘監督:(取材時点で)現在、4話まで収録が終わっているのですが、すべてプレスコ収録なので、「アドリブは自由に入れていただいてかまいません」と指示しました。

――そのときのキャストさんの反応は?

石舘監督:ジワジワ慣れてくださって、おもしろくなりました。今後も楽しみですね。

――メインキャストの4人のなかで、西さんと明坂さんは石舘監督の過去作品に出演されています。おふたりのアドリブは初めから全力でしたでしょうか?

石舘監督:今回は顔合わせをしたので、キャストさん同士が交流をしてくださったみたいなんです。なので1回目から4人の関係がすごくよかったです。

福原P:中でも西さんと明坂さんは石舘さんのやりたいことがすぐに理解できたようでした。頼もしいですね!

――初めて収録を行なったとき、どのような印象でしたか?

石舘監督:キャラクターのイメージだけざっくり伝えて演じていただいたのですが、みなさんすばらしい! ほぼ一発でオーケーでした。僕はずっと西さんと明坂さんの相性がすごくいいだろうなって思ってたんです。で、実際に演じていただいたら、やっぱり良くて嬉しくなりました。

――今回の作品はCDの発売はしますか?

石舘監督:はい! 『直球表題ロボットアニメ』のときは遅れちゃったので、『てさぐれ!部活もの』のOPとEDは放送中に発売します。

福原P:でも、まだ作品が1話も完成していないんですよねぇ。

石舘監督:そう(笑)。まだ台本も4話までしかできてないから、キャラソンを作るのがタイヘンでタイヘンで。だってまだ誰もキャラクターがわかんないんだもん(笑)。

福原P:アドリブによってキャストさんがキャラを作り上げるところも大きいもので、ある程度プレスコ収録が終わらないとキャラソンが作れないんです。

――プレスコ収録だといろいろ苦労するのですね。ということは、アニメーションのスタッフさんも待機中ですか?

福原P:今回はアニメ監督に「たつきさん」、CGアドバイザーに「cortさん」をキャスティングしています。たつきさんは経験も豊富なので、すべて任せきってます。

――『直球表題ロボットアニメ』のときは1話あたり10日で作っているとおっしゃっていましたが、今回の制作日数は?

福原P:今回は15日です。

石舘監督:セルシェーダーかけて仕上げしてレンダリングをしなければいけないので、前回みたいに「10日で作る」とはいかないんです。キャラも一人増えましたし。なので、多めに取って15日! しかも2班体制です。

福原P:だから新しいパソコン買いましたよ。

――え? レンダリングって誰がやるのですか?

石舘監督:いいパソコンを買ったので、レンダリングはたつきさんがやります!

一同: (爆笑)

福原P:中野に作業場を作ったので、いざとなったらそこで寝泊まりして作っていただきます(笑)。

――たつきさんはこれからタイヘンですね。アニメーション監督にたつきさんを起用した理由は?

福原P:すばらしい作品を作っているのを知ってから、コミケ会場で挨拶……というか、ナンパしました(笑)。

石舘監督:誰かいい人いないかな~ってね(笑)。

福原P:最近は新入社員もtwitterで探してます。先日は慶応と早稲田の新卒が来ましたよ。twitterって感覚が似ている人が集まるからいいツールなんですよ。twitterのRTが届く範囲の人間は、おそらく感性が近い人間だと思うんです。

――今回もMMDでキャラクターを配布されると伺いましたが、これはなにかの募集が行なわれるのですか?

石舘監督:いえ、ファンのみなさんに使っていただくためなので、特に考えていません。他の作品でtwitterのアイコンを無料配布しているみたいな感覚で、我々はMMDのキャラクターを配布するんです。

――それでは最後の質問です。『てさぐれ!部活もの』を通して、現代の若者に伝えたいメッセージは?

石舘監督:メッセージはですねぇ……10代の……いましかない時間を……大切な時間を……。

福原P:かけがえのない時間を……ね?

石舘監督:そう、かけがいのない時間を。そして、えーと……友情。そう、友情!!

一同: (爆笑)

石舘監督:若いときなんて、なんでもいいからやったらいいんじゃないかな?

福原P:そうだよね。なんでもいいよね?

――えーっと、結論が「なんでもいい」になってしまったのですが(笑)。

石舘監督:はい?(笑)

一同: (爆笑)

石舘監督:まぁでも、コメディー/ギャグものなので、事前に言えることはないんですよね(笑)。

福原P:でもこれだけはお伝えしますけど、収録中のスタジオはすごく盛り上がって爆笑です。あれ? 「爆笑」なんて言っていいんだっけ?

石舘監督:ん〜、「爆萌」にしておきましょうか。

一同: (爆笑)

【放送情報】
2013年10月より日本テレビにて放送開始!

【スタッフ】
監督・脚本:石舘光太郎
アニメ監督:たつき(irodori)
3DCGクリエイター:cort

【キャスト】
鈴木 結愛:西 明日香
佐藤 陽菜:明坂聡美
高橋 葵:荻野可鈴
田中 心春:大橋彩香

【イントロダクション】
昨今、何かとよく見かける"部活もの"アニメ。
女の子たちが、なぜか広い部室を持って、謎の活動をしている・・・
というのが「アニメあるある」パターンですよね。
そしてここにも、うまーいことキャラ分けされた
4人の女の子がいるようですが・・・

「何か部活をやりたいって思ってたけど、なんだかどれも
"ありきたり"に感じるんですよね・・・」
「お!うちの部にぴったりな新入部員、発見!」
「みんな入りたい部活が見つからなくて、ここで試行錯誤してるんだよ」
「そうそう!自分たちで面白そうな部活、作っちゃえばいいんだから!」

活動内容は未定!? なのにやっぱり都合よくある快適部室!
とある高校で「部活を作る」ことになった4人の女子高生の、
てさぐりで、感動的(?)で、アニメあるあるまみれ(!?)
の日々を描きます。

ようこそ!"一旦"日常系の我が部へ!


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