ついに文豪同士の最終決戦が始まる…!? ドラマCD『文豪シリーズ』文豪バトルロワイアル」出演のメインキャストに直撃インタビュー&ジャケットイラスト公開!!
かの有名な文豪たちが死後、天国で自分の趣味にのめりこんだり、仲良しの文豪たちと遊びふけったり、自由きままな生活を送っているとしたら…? そんなオリジナルエピソードと実際の逸話をミックスさせて、なんともおかしな文豪たちの日常を描いたドラマCD『文豪シリーズ』。
10月には、これまで登場した文豪のなかから4人+鬼の編集長&新人編集を加え65人が登場する特別編「文豪バトルロワイアル~注文の多い編集部が打ち切りを迫っているようです~」がリリースされる。
公開されたばかりのジャケットイラストは、なんだか壮大な冒険を想像させる“文豪”らしからぬものとなっており、内容が気になるところ!
そして今回、藤原啓治さん(夏目漱石役)、石田 彰さん(泉 鏡花役)、小野大輔さん(志賀直哉役)、中井和哉さん(宮沢賢治役)、近藤孝行さん(編集長・新人編集役)にインタビューしたので、ご紹介しよう。
――収録を終えての感想をお願いいたします。
中井和哉さん(宮沢賢治役・以下、中井):非常に弾けた作品でしたので、みなさんと一緒にわいわい収録できたのがよかったですね。本当に楽しかったです。
石田 彰さん(泉 鏡花役/以下、石田):文豪たちが書いてきた昔スタイルの日本文学と、今の日本の小説界を支えているであろうライトノベルとの対決、というお話だったので、なかなか社会派だなと思いました。
中井:なんていう視点ですか(笑)
v小野大輔さん(志賀直哉役/以下、小野):何か一石を投じますよね、石田さん。
石田: (笑)
近藤孝行さん(編集長・新人編集役/以下、近藤):以前までのシリーズよりもぶっ飛んでいて、非常に楽しかったです。
小野:僕は前回、芥川さんと太宰さんと共演させていただいて、そのときも「文豪って、こうだったんだ!?」という驚きと感動を覚えましたが、今回はそれ以上に驚きがあって。みなさん破天荒だったのが忘れられません(笑)。また、こうやって全キャストが一堂に会して会話することができたのが、とても楽しかったです。もっとやりたいなと思いました。
藤原啓治さん(夏目漱石役/以下、藤原):「若いスタッフは、泉 鏡花作品をほとんど読んだことがありません」というようなセリフが作中にあります。ドラマCDというなかだからこそこのセリフはおもしろくなっているのですが、僕は泉 鏡花作品を元々読んでいる方だったので、今はそういう時代なのか……と新鮮な気持ちになりました。また、逆に僕はライトノベルを読む機会があまりないのですが、ライトノベルの傾向を文豪的に評するシーンがあったので、勉強になりました。
――“特別編”ということで、今回初共演のキャラクターもいたと思います。そのなかでも、印象的だったキャラクターをあげるとしたら誰でしょうか?
中井:夏目先生です。作風からして、真面目におもしろいことを語るイメージが藤原さんと重なるので、とても魅力的で素敵だなと思いました。あと、声、でかいなぁと思いました(笑)
小野:それはみんな感じていましたね(笑)。
藤原:僕、声大きかった? 自分ではまったくそんなことなかったんだけど……。
中井:広いとは言えないスタジオですので、密度を感じたというか、ものすごく濃いものがドーンとくる感じだったので、聴いてくださるみなさんにもその熱量が伝わるといいなと思います。
石田:僕は今回初対面だった宮沢賢治ですね。中井君がおどおどしている役をやる印象があまりなかったので……。さすがに芸の幅が広いなぁと思いました。
近藤:僕は今回志賀直哉さんと初対面だったんですけど、台本を読ませていただいてから、小野君にぴったりのキャラクターだなと思って…。
小野:それはいい意味で? 悪い意味で?
近藤:う~ん…いろいろな意味で(笑)。ですので、小野君はやっぱり最高だなぁと思いました!
小野: (笑)。僕は全員と初共演でしたが、夏目漱石の「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳すエピソードが昔から好きなんです。それがまさかああいう音声表現になるとは思いもよらなかったので驚きました(笑)。さすが啓治さんだな、と思いました。
きっと今後、僕は「I love you」=「月が綺麗ですね」というセリフがあの音声で再生されるので、ぜひみなさんにも聴いていただきたいです(笑)。
藤原:僕は宮沢賢治です。中井君はタフな感じで、戦国武将で英語を喋るキャラクターが似合うタイプの人だと思っていたので、宮沢みたいにおどおどしている感じのキャラクターはとても愛らしく、キュートでそっと抱きしめたくなるようなたたずまいがあって、僕が思っていた宮沢像にぴたっとはまるような感じ……だったかな?
一同: (笑)
藤原:オリジナルな部分もたくさんありますが、各キャラクターの設定がしっかりしているので「本当にこんな感じだったかも?」と感じるところがなきにしもあらずでした。
――ドラマのワンシーンで、文豪同士、そして若手作家たちとの激しい戦いによって、文豪たちの心が変わる瞬間がありますが、みなさんは何かをきっかけに変わったこと、変えたことはありますか?
中井:コーラをトクホ(特定保健用食品)に変えました。そろそろ健康に気を遣った方がいいのかなと思って。変えたことといえば、それくらいですね。
石田:きっかけはよくわかりませんが、徐々に、人に心を閉ざすようになってきました。子どもの頃は違っていたので、そこは変わりましたね。
藤原:ここでそう答えるあたり、さすが石田君だね(笑)。
近藤:中学2年生の夏くらいに、一人で十数人のヤンキーと相対したことがありまして、そして案の定やられてしまったんですよ。それまでやんちゃな子どもだったんですけど、それをきっかけにそんな生活に嫌気が差して方向転換をしまして。ちゃんと勉強するようになって、進学校に進むようになりました。先生もびっくりするくらい真面目になったんです。「こんな伸び率を出した生徒はいない!」と言われましたね。というか今気付いたんですけど、この話、取材で初めてしました。
小野:メディア初出し情報?
近藤:結末まで話したのはそうです(笑)。
小野:僕はこの夏、半ズボンをたくさん履くようになりました。暑いからです(笑)。現場だと半ズボンが憚られる感じがしていたんですが、そんなことに構っていられないほど暑くて……。半ズボンにすると開放的な気分になって、お芝居にいい影響があるんじゃないかな? という気がしています。今日は中井さんも半ズボンだったので安心しました。
中井:僕も半ズボンはちょっとためらわれるところがあったけど、最近履いてます。
小野:結構いいですよね、半ズボン。
石田:でも、夏は心の鍵を甘くするよ?
小野:え、何の話ですか!?(笑)。
藤原:そういえば、昔の歌でそんな歌詞があったよね?
石田:それです、それです。
小野:え、なんだか今、ドキドキしてきました(笑)。
藤原:僕の場合、何かがきっかけで変わったことといえば、会社を作ってから貧乏になったことと気が長くなったことですね。元々は気が短かったんですけど……。人って難しいものだなぁと思いました。
――では最後に、ドラマCDの発売を待つファンヘのメッセージをお願いします。
中井:シリーズ最高の、ハチャメチャ感の強いお話です。文豪にかんするちょっとした知識みたいなものを挟み込みつつ、今までのテイストは残しつつ、でもこんなに弾けられるんだ! という仕上がりになっています。気楽に楽しみながらインテリジェンスを刺激する部分もある作品になっていると思いますので、お楽しみに。
石田: “文豪”を題材にどんなことが出来るのか、どこまで出来るのかという可能性を探るのがこの文豪シリーズですが、今回は「バトルロワイアル」です。「みなさんにはこれから殺し合いをしていただきます」ということで、どういう決着がついたのか、楽しみにしていただきたいと思います。
近藤:今回は、今まで以上にぶっ飛んだお話だったと思います。お話自体はぶっ飛んでいますが、このCDを聴いて文学や文壇に興味を持ってくださる方がいたらうれしいなと思います。何かにはまる、興味を持つきっかけは人それぞれですからね。ぜひ発売を楽しみにしていてください。
小野:これをきっかけに、それぞれの文豪が書いた作品を読んだとき、みなさんはどう思うのかな? ということに僕は興味がありますが、近藤君の言うように、このCDが日本文学を学ぶ入口になればいいなと思っています。日本人が通ってきた文学の道、日本人なら読んでおこうと思うような作品がたくさんあることに僕も気付かされましたので。泉 鏡花作品は、じつは僕もちゃんと読んだことがないんですよ。ですので、これを期に読んでみようかなと思いました。CDを聴いた方にもそう思っていただけるとうれしいです。
藤原:あくが強くて個性的なキャラクターが多いので、話はかなりぶっ飛んだ感じにはなっていますが、収録が終わってみるとどのキャラクターたちもかわいらしいなぁと思えるところが、この作品の魅力だと思います。これ以上はもう言葉に出来ません。本当にビックリしたなぁ、中井君には……あんな中井君……この言葉の意味するところは、ドラマCDを聴いて、確認してみてください。
■ドラマCD『文豪シリーズ』文豪バトルロワイアル
発売日:2013年10月23日
価格:2,625円(税込)
ジャケット:キャラクターデザイン・吉本ルイス先生描き下ろしイラスト
【キャスト】
夏目漱石 : 藤原啓治
泉鏡花 : 石田彰
志賀直哉 : 小野大輔
宮沢賢治 : 中井和哉
編集長 ・ 新人編集 : 近藤孝行
>>ドラマCD「文豪シリーズ」公式サイト