テレビアニメ『凪のあすから』主人公・光の心境を歌ったRayさんにインタビュー
2013年10月よりTOKYO MXほかにて放送中のテレビアニメ『凪のあすから』のOPテーマを収録したRayさんの4thシングルが発売される。
本作には、アニメのOPテーマ『lull ~そして僕らは~』(作詞:川田まみ/作曲:中沢伴行/編曲:中沢伴行、尾崎武士)のほか、カップリングにはガールズロックナンバー『I'm モンスターちゃん』(作詞:三重野瞳/作曲・編曲:IKUO)をパッケージ。新たな一面を打ち出した充実作となった。
今年6月に1stアルバム『RAYVE』を発表し、多彩な楽曲を聴かせてくれたRayさん。今作にはどんな気持ちでチャレンジしたのだろう。大きな瞳をキラキラと輝かせながら、明るい笑顔でこちらの質問に応えてくれた。
●「この曲は入り込みすぎると泣いちゃうんで(笑)」
──アルバム『RAYVE』リリース後の初となるシングルがリリースされます。今回のシングルでも、Rayさんの新しい表情を見ることができますね。
Rayさん(以下、敬称略):そう言っていただけて嬉しいです。アルバムでいろいろなジャンルの曲を歌ったので、私自身「つぎはどんな楽曲を歌えばいいのかな」って考えていたんです。今回はアルバムを出してから1枚目のシングルということもあって、初心に戻ってデビュー当時を思い出して歌いました。だからイメージはデビュー当時に近いのかなって。
──ナチュラルで、キラキラした雰囲気の楽曲になってますよね。メロディーにはパッと風が吹き込むような、爽快感もあって。
Ray:そうですね。先にメロディーを頂いたんですけど、爽やかな風が吹くようなイメージで。そのときは「可愛くて優しくてキラキラした曲だなぁ」って思ってたんですけど、少しして川田まみさんから歌詞をもらって。それで「優しい、可愛い、キラキラ」という明るいイメージのが、「切ない、もどかしい」という気持ちになって。
──主人公・光くんの心境とリンクするような、切ない歌詞ですよね。
Ray:そうなんです。今回の歌詞をもらったとき、歌詞の下のほうにまみさんからの"補足メモ"がありまして。「(主人公の)男の子目線の曲だよ」ということと、タイトルの『lull(ラル)』の意味が書いてあったんです。一人称が<僕>だったので、詞を読んだときから気付いてはいたんですけど、そのメモ書きひとつでイメージが広がったというか。すごく意識しやすくなりましたね。
──ところで『lull』の意味というのは、どんなことが書かれていたんですか? 正直に告白すると……最初タイトルが読めなくて(苦笑)。
Ray:みなさんそうですよ(笑)。実は私自身も読めなくて、タイトルを見た瞬間は「う……うん」って固まってしまって(笑)。英語なんですけど『凪のあすから』というタイトルにもある通り、『凪』『凪ぐ』という意味なんです。すごく可愛い響きですよね。
──なるほど! そんな可愛らしい語感のタイトルに続くサブタイトル『?そして僕らは?』が、"これから"を予感させますよね。
Ray:そうなんです! ここでは終わらない何かをきっと感じていただけると思うんですけど──歌詞を全部聴いていただけると分かるんですけど──2コーラス目をすぎた、落ちサビのはじまりまでは切ない感情が強いんですけど、最後の数行で一気に前を向いて走り出すんですよね。そこがサブタイトルに通じる部分なのかなって。
──うんうん。1番では<変わらない僕たち>という歌詞の通り日常が歌われていて。で、2番に入ると、歌詞は<変われない僕たち>に変化して、「みんなと一緒に過ごす日常が、実は"当たり前"じゃない」ということに気づく何かがあって。で、最後の数行では「変わらずにはいられないけど、変わりたくない」という、この瞬間の幸せをずっと噛みしめていたいという、刹那的な気持ちが溢れていて。
Ray:まさにそうなんです! だから明るいけど切なさが残る感じというか。
──そういった変化のなかで歌われる落ちサビの<いまが特別に感じた>というフレーズは、Rayさんの気持ちが特にこもっているような気がしました。
Ray:ありがとうございます! 鍵になるフレーズがその前にたくさん詰まってからの、その部分なんですよね。わたしのお気に入りは1番の<このままでいい>っていうセリフみたいな歌詞で。「周りは変わっていくけど、自分はこのままでいたい」っていう気持ちが膨らんでいくところなんですよね。でも「変わらずにはいられないんだな」って気づいたときに、今この状態、この環境、この関係は特別なんだなって思い知って……その悔しい気持ち、悲しい気持ちのすべてをこの<いまが特別に感じた>という歌詞に込めてて。感情を込めて歌った結果、その部分に力が入ったというのはあります。
──うんうん。光くんの立ち位置が切なすぎるんですよね。第一話の開始4分で「えええ!?」って驚きの展開になって、そこからRayさんの曲がはじまっていくという……。
Ray:そうなんですよ~。だから私自身もドキドキしながら放送を観ていて。第1話を観るのは実は初めてではなく、先行上映会のときも観ていたんです。だから内容を知っていながらも、我慢できずに「はぁぁ」って溜息がこぼれてしまって……はい、完全に入り込んじゃってます(笑)。この先の展開も気になりますね。
──そうですね。それにしても……しみじみ良い曲ですよね。
Ray:ホントにそう思います! 自分で歌っていても、切なくて苦しくなっちゃうんです。基本的に、歌うときは曲の主人公になった気分で歌っているんですけど、この曲は入り込みすぎると泣いちゃうんで(笑)。ライヴでは気をつけないと。
●「お客さんを煽ってみたり、自由に暴れまわってみたい」
──C/Wの『I'm MONSTERちゃん』はまた全然テイストの違う、ガールズロック感のある曲で。今までにないバンドサウンドですよね。
Ray:そうなんです。アルバムにロック色の強い曲はあったんですけど、バンドさんと一緒に盛り上がれるような曲はなかったので初挑戦です。なので、楽しんでレコーディングに臨みました。でも、ちょっとネガティブな歌詞でもあるんですよね。ツラくて我慢できない現実から目をそらして、壁をブチ壊して前に進んで楽しんでいくという。
はっちゃけて歌いましたけどね(笑)。
──『lull ~そして僕らは~』のふわりとしたコーラスから一転、この曲のコーラスはデジタルな加工もされていて。
Ray:ハイ。コーラスもかなりデジタルにして。これまでも加工した曲はあったんですけど、全体的にパキッとデジタルにしたパターンは初ですね。
──ライヴでも盛り上がりそうですよね。
Ray:そうなんですよ~! ライヴで盛り上がりたい曲なんですよね。今までは可愛い振付が多かったんですけど、この曲ではお客さんを煽ってみたり、自由に暴れまわってみたいですね。
●「衣装もぜひ見てもらいたいなぁ」
──『lull ~そして僕らは~』のPVが一部公開されていますが(10月上旬現在)、キレイな海辺が印象的です。撮影はいかがでしたか?
Ray:沖縄で撮影をしたんです。私自身、初の沖縄だったので、キレイな海に感動しました。 ナガンヌ島、クエフ島の2か所で撮影させていただいたんですけど、サンゴが砕けてできた島なので、砂浜が真っ白なんですよね。ちょっと歩くと、南の島独特の貝や、珊瑚が落ちてたりとか……本当にキレイでした。
──今回のPVはどういうストーリーなんでしょう?
Ray:説明が難しいので一切ツッコミなしで聞いてもらいたいんですが、 300年後のおうちに帰ってきた少女がいたんです。それが私なんですけど、もちろん300年後なのでおうちには鍵が掛かってるし、だれもいないからドアが開かないんですよ。で「なんで開かないんだろう?」ってしばらく待ってみるんですけど、だれもこないし、人もいないし、海に行ってみるんですね。
で、海辺で「なにがなんだか分からない~!」ってトランクを投げちゃうんですけど、そのトランクが波に乗ってなぜか戻ってきてしまうんです。納得はいかないけど、拾い上げて、トランクの蓋を開けてみたら煙がモクモクと出てきて「人魚になっちゃったー!」っていう……ツッコミどころ満載ですが(笑)、楽しんでもらえるPVになってると思います。衣装もぜひ見てもらいたいなぁ。
──では、衣装についても教えて下さい。
Ray:今回は衣装が3着あって。ジャケットでも着てる黄色のナチュラルなワンピース、水色と白を基調としたドレッシーなワンピースと、人魚の衣装です(笑)。人魚の衣装を全身を見られるようなカットがないのは残念なんですけど、鱗に見える生地を使っていただいたり、パールでしずくをイメージしてもらったり……足元もちゃんと尾びれになってて、すっごくキレイな衣装なんですよ。人魚になれるなんてなかなか無い機会じゃないですか(笑)。だからフィッティングのときから楽しくて。
──ジャケットも沖縄で撮影されたんですか?
Ray:ジャケットは千葉の館山で撮影したんです。海で撮影したので、潮風を感じながら撮りました。お天気にも恵まれて……。
──あれ? Rayさんって晴れ女でしたっけ?
Ray:はい(笑)。いままでは雨女って言われてたんですよ。……ある特定のかたと一緒にいると雨のときが多くて。もう自信を持って言えますね。「晴れ女で~す!」と(笑)。
●「みんなと一体になれるようなライヴに」
──年内にもいろいろなイベントがありますね。ワンマンライヴも控えてますが、意気込みを教えて下さい。
Ray:ハイ! 年内はイベントに出させていただきつつ、12月29日にワンマンライヴ"RAYVE 02~DREAMS COME TRUE~"があるんですけど、今から緊張しています。前回のワンマンで学んだことを活かせるように頑張りたいですね。みんなと一体になれるようなライヴにできたらと思っています。
また、去年に引き続きカウントダウンライヴ"KINGRUN Presents アニソンキング2013"に出させてもらいます。今年も"ゼロ"になった瞬間にジャンプしようかと。よく中学生がやるような「オレ年変わった瞬間に地球上にいなかった~♪」みたいなヤツです(笑)。実は去年のカウントダウンでもコッソリやってて……。
スタッフ:全力で阻止しますよ!(笑)
Ray:え~っ! 絶対やるもんっ!
──(笑)。では最後にメッセージをお願いします。
Ray:Rayの4枚目のシングルが出ます。初心に戻って初々しい気持ちで歌いましたので、そのキラキラした感じを歌から感じ取ってもらえたら嬉しいです。そして年末のワンマンライヴ、みなさんお忙しい時期だとは思いますが、ぜひ遊びにきて下さい。
──ありがとうございました!
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■『lull ~そして僕らは~』/Ray
発売日:2013年10月30日(水)
【CD収録内容】
01. lull ~そして僕らは~
作詞:川田まみ 作曲:中沢伴行 編曲:中沢伴行、尾崎武士
02. I'm MONSTERちゃん
作詞:三重野 瞳 作曲・編曲:IKUO
03. lull ~そして僕らは~ (instrumental)
04. I'm MONSTERちゃん (instrumental)
【初回限定アニメ盤特典(DVD)】
・凪のあすからPV
・イメージビデオ(「lull ~そして僕らは~」ver.)
・アニメノンテロップオープニング映像
・「lull ~そして僕らは~」PV -short size-
・Special Spot
【初回限定盤特典(DVD)】
・「lull ~そして僕らは~」PV
・PV Making
・Special Spot
・イメージビデオ(「lull ~そして僕らは~」ver.)
・アニメノンテロップオープニング映像
【価格】
・初回限定アニメ盤(CD+DVD)
品番:GNCA-0309
価格:1,890円(税込)
・初回限定盤(CD+DVD)
品番:GNCA-0310
価格:1,890円(税込)
・通常盤(CD)
品番:GNCA-0311
価格:1,260円(税込)
発売元・販売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
■購入者イベント
<対象商品>
・10/30「Ray/lull~そして僕らは~」
【初回限定アニメ盤】GNCA-0309/1,890円(税込)
・10/30「Ray/lull~そして僕らは~」
【初回限定盤】GNCA-0310/1,890円(税込)
<イベントスケジュール>
●10月30日(水) 18:30開場、19:00開演
会場:アニメイト渋谷店
内容:握手会
チケット対象店舗:アニメイト渋谷店、アニメイト池袋本店、アニメイト秋葉原店
●11月2日(土) 12:30開場、13:00開演
会場:アニメイト新宿
内容:握手会
チケット対象店舗:アニメイト新宿店、アニメイト池袋本店、アニメイト秋葉原店、アニメイト横浜店
●11月2日(土) 15:30開場、16:00開演
会場:アキバ☆ソフマップ1号店
内容:握手会
チケット対象店舗: アキバ☆ソフマップ1号店
●11月3日(日) 14:30開場、15:00開演
会場:アニメイト天王寺店
内容: 握手会
チケット対象店舗:アニメイト天王寺店、アニメイト大阪日本橋店、アニメイト梅田店、アニメイト三宮店、アニメイト京都店
●11月3日(日) 16:30開場、17:00開演
会場:ゲーマーズなんば店
内容: 握手会
チケット対象店舗:ゲーマーズなんば店、ゲーマーズ梅田店、ゲーマーズ京都店、ゲーマーズ神戸三宮店
●11月4日(祝・月) 12:30開場、13:00開演
会場:アニメイト名古屋(名古屋:第三太閤ビル)※会場への直接のお問い合わせはご遠慮下さい。
全てのお問い合わせはアニメイト名古屋店までお願いします。
内容: 握手会
チケット対象店舗:アニメイト名古屋店
※参加方法等の詳細は各店舗様へお問い合わせ下さい。
■RAYVE 02~DREAMS COME TRUE~
公演日:2013年12月29日(日)
会場:東京・渋谷CLUB QUATTRO
時間:開場/18:00、開演/19:00
料金:前売り4,200円(税込、ドリンク代別途500円必要)
席種:オールスタンディング *整理番号付き
お問い合わせ:KMミュージック TEL:045-201-9999(土日祝を除く)
【一般前売発売日】
チケット一般発売:2013年10月12日(土)10:00~
ローソンチケット・チケットぴあ・イープラス
※発売方法および場所に関しては直接プレイへお問い合わせください
【放送情報】
TOKYO MX:10月3日(木)22:30~
BSアニマックス:10月3日(木)22:00~、(無料放送)10月5日 (土)22:00~
サンテレビ:10月3日(木)24:30~
KBS京都:10月3日(木)25:00~
テレビ愛知:10月3日(木)26:05~
福井テレビ:10月6日(日)25:35~
富山テレビ:10月9日(水)26:15~
石川テレビ:10月9日(水)26:20~
※放送日時は変更となる場合がございます。
【スタッフ】
原作:Project‐118
監督:篠原俊哉
シリーズ構成:岡田麿里
キャラクター原案:ブリキ
キャラクターデザイン/総作画監督:石井百合子
キーアニメーター:高橋英樹
美術監督:東地和生
美術設定:塩澤良憲
撮影監督:梶原幸代
色彩設定:菅原美佳
3D監督:平田洋平
特殊効果:村上正博
編集:高橋 歩
音楽:出羽良彰
音響監督:明田川仁
音響制作:マジックカプセル
OPテーマ:Ray「lull ~そして僕らは~」
EDテーマ:やなぎなぎ「アクアテラリウム」
音楽制作:ジェネオン・ユニバーサル
プロデュース:インフィニット
アニメーション制作:P.A.WORKS
製作:凪のあすから製作委員会
【キャスト】
先島光/花江夏樹
向井戸まなか/花澤香菜
比良平ちさき/茅野愛衣
伊佐木要/逢坂良太
木原紡/石川界人
潮留美海/小松未可子
久沼さゆ/石原夏織
先島あかり/名塚佳織
先島灯/天田益男
潮留至/間島淳司
木原勇/清川元夢
うろこ様/鳥海浩輔
【ストーリー】
その昔、人間は皆、海に住んでいた。
でも、陸に憧れた人たちは海を捨てた。
海で暮らせるように海神様がくれた、特別な羽衣を脱ぎ捨てて……。
海で暮らす人、陸で暮らす人、
住む場所が分かれ、考え方は相容れずとも、
元は同じ人間同士、わずかながらも交流は続き時は流れた。
海底にある海村で暮らす
先島 光、向井戸まなか、比良平ちさき、伊佐木 要と
地上に暮らす木原 紡。
海と陸。
中学二年生という同じ年代を過ごしながら
今まで出会うことのなかった彼らが出会った時、
潮の満ち引きのように彼らの心も揺れ動く。
ちょっと不思議な世界で繰り広げられる
少年少女たちの青の御伽話(ファンタジー)。
<パッケージ リリース情報>
◆『凪のあすから Blu-ray & DVD 第1巻<初回限定版>』
発売日:2013年12月20日(金)
価格:Blu-ray 6,300円(税込) / DVD 5,250円(税込)
発売・販売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
※初回限定版終了次第、限定版特典が付かない通常版となります。
【収録話】
第1話/第2話
【初回限定版特典】
・石井百合子描き下ろしボックス(前半4巻収納)
・石井百合子描き下ろしスリーブケース
・高橋英樹描き下ろしデジパック
・48ページ フルカラーガイドブック
・特典CD「凪のあすからじお」Vol.1(Web放送版+未放送コーナー等収録)
【通常版共通特典】
[音声特典]
・キャストコメンタリー/スタッフコメンタリー
[映像特典]
・プロモーション映像
・ノンテロップOP&ED
※商品仕様、特典等は予告無く変更になる場合がございます。
<テーマソング リリース情報>
◆OPテーマ シングル
Ray『lull ~そして僕らは~』
発売日:2013年10月30日(水)
価格:
[初回限定アニメ盤 (CD+DVD)] 1,890円(税込)
[初回限定盤 (CD+DVD)] 1,890円(税込)
[通常盤] 1,260円(税込)
◆EDテーマ シングル
やなぎなぎ『アクアテラリウム』
発売日:2013年11月20日(水)
価格:
[初回限定盤 (CD+DVD)] 1,680円(税込)
[通常盤] 1,260円(税込)
発売・販売:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
>> Ray GENEON UNIVERSAL OFFICIAL SITE
>>『凪のあすから』公式サイト
>>『凪のあすから』公式Twitter ※ハッシュタグ:#nagiasu
[取材&テキスト・逆井マリ]