上原れなさんが歌う、TVアニメ『WHITE ALBUM2』のOP曲&ED曲収録シングル『届かない恋 '13』11月6日リリース! 上原れなさんロングインタビュー【前編】
高校の学園祭ライブに向けて、加速する3人の男女のせつない恋模様を描いたTVアニメ『WHITE ALBUM2』が現在放送中だが、上原れなさんが歌う、OP曲&ED曲収録シングル『届かない恋 '13』が2013年11月6日(水)に発売!
本シングルは、上原さん自身が歌ったゲーム版の主題歌をリアレンジ&再RECしたOP曲『届かない恋 '13』、同じくゲーム版ED曲をリアレンジ&再RECした『closing ‘13』は第2話挿入曲、そして3話以降のED曲『さよならのこと』の3曲入り!
シングルリリースを記念して、上原さんにロングインタビューを敢行! 前編の今回は音楽活動5周年を振り返って、そしてTVアニメ『WHITE ALBUM2』を見た感想とOP曲『届かない恋 '13』について語っていただいた。
●音楽活動5周年を記念したベストアルバムが今夏リリース!
――今年で音楽活動5周年を迎えましたが、ここまで振り返ってみての感想は?
上原れなさん(以下、上原):本当にあっという間でした。デビュー当時は右も左もわからない状態で、こんなにタイアップ曲を歌わせていただいて、ベストアルバムまで出せるなんて。ここまで続けてこられたのも皆さんのおかげだなと思います。
――8月には初のベストアルバム『The Brilliant Best〜タイアップコレクション〜』をリリースしましたが反響はいかがでしたか?
上原:私自身、5年でベストアルバムを出せるとは思ってなくて。ファンの方も「あっ、もうベストアルバムを出されるんですね」と驚かれたようで(笑)。「おめでとうございます」という言葉もたくさんいただいたり、発売記念イベントでもサプライズ的なお祝いをしていただいて、5年間やってきたという実感と喜びを改めて感じることができました。
――2枚組で全24曲入りというボリュームで、上原さんの歴史もわかるアルバムですね。
上原:2枚組でリリース順に収録されているんですけど、1枚目はデビュー当時、『ToHeart2』の曲を歌わせていただいていたこともあって、かわいらしい曲、さわやかな曲、ポップな曲が多めに入っていて。2枚目は『WHITE ALBUM2』の曲が多く収録されているので、ちょっと大人っぽい感じになっていて、1枚目と2枚目で雰囲気やカラーも違うし、私自身の進化や成長も見えるアルバムになったかなと思います。
●リアレンジ&再RECしたTVアニメ主題歌とオリジナル版の違いは?
――そのベストアルバムにはTVアニメ『WHITE ALBUM2』のOP曲『届かない恋 '13』と第2話ED曲『closing ‘13』のオリジナルバージョンにあたる、ゲーム版の『届かない恋』と『closing』が収録されているのも興味深いです。
上原:『届かない恋』は2010年にシングルとしてもリリースさせていただきましたが、まさか3年後にリアレンジバージョンで新たに歌うことになるとは思っていませんでした。『届かない恋 '13』は、雰囲気はそのままに近いけど、進化しているところを聴いて、感じてもらえたらいいなと思います。
――『届かない恋』と『届かない恋 '13』を聴いてみて、ご自身で違いを感じましたか?
上原:『届かない恋』に限らず、いつもは大阪のスタジオでレコーディングしているんですが、このシングルは東京でレコーディングして、ディレクションも別の方だったので、違うアプローチで。あとは『届かない恋 '13』はバンド感がより強くなったところがオリジナル版と違って、歌い方もゴリゴリのギターサウンドに負けないように、力強さやアタック感を意識して歌いました。
――聴き比べてみると、今回はより情感が鮮明に表現されているなと思いました。歌い手としての成長のしるしかなと。
上原:成長の跡が出ているのだったらうれしいですけど(笑)。自分自身のライブやイベント、今年開催の『WHITE ALBUM2 LIVE』などで『届かない恋』を歌う機会が多かったので、その中で自然と変わっていったのが『届かない恋 '13』に反映されているのかなと思います。
●TVアニメは次が気になる終わり方とED曲への入り方など感心!
――TVアニメになった『WHITE ALBUM2』をご覧になってみた感想は?
上原:ゲームの時から人気も高く、私も大好きな作品なのでアニメになったらおもしろいだろうなと思っていました。実際、アニメになって見てみたらすごくクオリティが高くて。絵もきれいだし、途中に入ってくるBGMなど音楽面でもこだわっているところも素晴らしいんですよね。あと私、TVアニメのOP主題歌を担当させていただくのが初めてなんですけど、アニメ化のお話を聴いた時、主題歌を歌えたらいいなと。いつかTVアニメの主題歌を歌ってみたいという想いもあったので、今回歌わせていただくことになってうれしかったです。
――ご家族や友達にも「ゲームを買って」というより「TVを見て」のほうが言いやすいですよね(笑)。
上原:ましてやゲームのED曲の場合だと「最後までプレイして」とお願いするのも心苦しいし(笑)。今回はまわりのみんなに「TVアニメを見て! 見て!」と宣伝しまくってます(笑)。
――いきなり1話の冒頭で、春希と雪菜とかずさが対面していて、何か深刻なことがあったことを暗示させるシーンから始まって。
上原:そうですよね! ゲームと同じく丸戸史明さんがシリーズ構成と脚本を担当されていて、丸戸さんは、TVアニメは初めてとおっしゃっていましたが、全然そう見えなくて。すごいなと思いました。
――出演キャストの方も毎回毎回、終わりの引き方がすごいと感心してました。
上原:次回がすごく気になるような終わり方で。ED曲が流れるタイミングや余韻の残し方など上手ですよね。
●キャラの心情描写へのこだわりと、細かい仕掛けに注目!
――高校の学園祭ライブに向けての青春ストーリーですが、雪菜とかずさの、春希への想いもちらちら見え隠れして。
上原:ちょっとした1シーンで、キャラの心情を出すというところがちょこちょこあって。春希君の親友の武也君などサブキャラの心情描写も細かくて。ゲームをプレイしていて、結末は知っているけどアニメではどうなるんだろう? と気になります。
――男性向けの作品かなと思っていたら、実は女性がハマりそうな作品ですよね。
上原:私もそう思います! 恋愛小説っぽいストーリーですし、感情移入しやすくて、誰の視点で見ても思うところがあって。それぞれのキャラが傷つくけど、誰も悪くなくて。
――男性目線だと雪菜もかずさも魅力的だから選んじゃえばいいじゃんと思ったりします(笑)。
上原:でもどちらも選べないのが春希君で。女子としては選んでほしいですけど(笑)。でも二人とも、魅力的であるがゆえに揺れるんでしょうね。
――ほかにアニメの見どころを挙げるとすれば?
上原:1話ごと、ドラマチックで心を揺さぶるシーンがあって、全部見終わった後にもう一度、見直してみたら違う発見があると思います。細かいところに、いろいろな仕掛けがあるので。あとはやはり3人の恋の行方を最後まで見守ってください。
●『届かない恋』は長く愛される代表曲の1つ
――今回、リリースされるシングルは3曲入りですが、『届かない恋 '13』がOP曲、『closing ‘13』が第2話の挿入曲、新曲である「さよならのこと」が3話以降のED曲という豪華さ。現在のアニメで、1人でOP曲とED曲を歌うこと自体、珍しいのに。
上原:アニメ化が発表されてちょっとしてから、「OP曲は『届かない恋』をリアレンジして歌ってもらうよ」と言われたんですが、ED曲に関してはギリギリまで決まらなくて。音楽がテーマになっている作品なので、監督をはじめ、スタッフさん達は楽曲にもこだわりを持っていて、作品に寄り添える楽曲であることが第一優先で。私も期待に添えるようにと頑張りました。
――アニメは雪菜とかずさがヒロインですが、ここまで作品に関わって、重大な役割を果たしている上原さんはもはや3人目のヒロインと言ってもいいのでは?
上原:すいません、割って入ってみたいな(笑)。ゲームから始まって、『WHITE ALBUM2 LIVE』、アニメとここまで長く関わらせていただくとは想像もしていなかったし、今後も私の代表作であり、ずっと印象深い作品になるだろうなと思います。ファンの方にもとっても、私=『WHITE ALBUM2』というイメージがすぐに浮かぶくらいになってくれたらいいですね。
――『届かない恋 』ですが、今回のTVアニメのOP曲への起用など、ここまで長く愛されている魅力はどこかにあると思いますか?
上原:ライブなどでも人気曲ですが、胸を打つ歌詞と作品に寄り添ったメロディラインとアレンジ、そこに尽きるかなと思っています。
●作品らしいアレンジと恋する女性の葛藤をリアルに描いた歌詞
――『届かない恋 '13』は作中で3人が3ピースのバンドを組んでいて、雪菜がボーカル、春希がギター、かずさがキーボードを担当しているだけあって、曲中でもギターやキーボードがフィーチャーされているのが特徴ですね。
上原:確かにサウンドアレンジは『WHITE ALBUM2』らしいですね。作品にも寄り添いながらも、作品を知らない方でも素敵な曲だなと思ってもらえるようにと作られた曲で、私もこんなに素晴らしい音楽のプロの方達に囲まれて、歌えて幸せです。
雪菜がピアノの達人であるかずさの演奏で歌える喜びを感じているような。またOPの映像で3人のライブシーンが出てきますがバンドサウンドなので、そのシーンとも重ねて聴いていただけたらいいなと思います。
――ギターの鳴きやピアノ旋律がせつないんですけど、歌詞もまたせつなくて。Cメロの“届かない恋をしていても 映しだす日がくるかな ぼやけた答えが 見え始めるまでは 今もこの恋は 動き出せない”とか。好きな人がいてあきらめきゃいけないけど、あきらめられない、その堂々巡りみたいな。
上原:恋する女の子のどうしようもない感情や葛藤が詰まっていますね。アニメを見ながら聴くと更に爆発力が高まります(笑)。またこの歌詞は誰目線で描かれているのか、いろいろ想像したり、解釈できるところもいいんですよね。でも作品を見ていない方でも、個人の恋愛に置き換えて聴くこともできます。この作品のために作られた曲だけど、ドラマで流れても違和感のない、リアルな歌詞と曲で。片思い中や失恋した時に聴くとすごく刺さると思います(笑)。
――詞は狂おしく、せつない恋を歌っているのに、メロディはすごくキャッチーで不思議な感じがします。ちなみに好きなフレーズは?
上原:Bメロの“どうすれば この心は 鏡に映るの?”は、心の葛藤が表れているので好きです。2コーラス目のBメロでは“どうすれば その心に 私を写すの?”となっていて。決して文字数の多い歌詞ではないけど、隅々まで練られていることがわかると思います。
●詞の甘酸っぱさとサウンドの懐かしさで世代を問わず刺さる曲
――英語がまったく使われていないのも、今のアニメ主題歌としては珍しくて貴重な。
上原:歌詞も曲調も懐かしさがありますね。昭和っぽいような。80年代の歌謡曲が好きだった人にも気に入ってもらえるかも。昔に聴いていた音楽の記憶がよみがえったり、潜在的な部分にも届いて心に響くのかもしれません。
――どの年代の人にも共感できる曲ですね。
上原:10代の今、思春期を過ごす人はもちろん、大人の人も青春時代の恋愛を思い出して、聴いていただけたらいいなと思います。
――改めて思うのは発表時から歌い直すまで3年という期間は短いですよね。5~10年離れていればリスナーも新鮮に受け止められるけど、3年ではまだ原曲のイメージが強いでしょうし。
上原:結果的に思っていたよりも力強い感じになりました。レコーディングする前は「原曲を知っている方はどう受け取ってくれるんだろう?」と不安もあったし、リアレンジ版もいいなと思ってもらうためにどうしたらいいのかなとすごく悩みました。差を出したほうがいいのか、出し過ぎないほうがいいのか、その加減が一番迷いましたね。
[後編へ続く]
■『届かない恋 '13』/上原れな
発売日:2013年11月6日(水)
価格:1,200円(税込)
発売:フィックスレコード
■『上原れな LIVE TOUR 2014~The Brilliant Stage~』
2014年3月1日(土) 大阪・OSAKA MUSE 16:30開場 17:00開演
2014年3月2日(日) 名古屋・ell.FITS ALL 16:00開場 16:30開演
2014年3月8日(土) 東京・アストロホール 16:30開場 17:00開演
オールスタンディング4,800円(税込・ドリンク代別)
■『WHITE ALBUM2 CONCERT』
2013年11月24日(日) 東京国際フォーラム ホールC
11:00開場 12:00開演
16:30開場 17:30開演
出演:上原れな、津田朱里、米澤円
問い合わせ:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337 http://sunrisetokyo.com/
【ON AIR】
TOKYO MX 毎週土曜 25:30~26:00
毎日放送 毎週月曜 26:25~26:55
テレビ愛知 毎週月曜 26:35~27:05
BS11 毎週水曜 24:30~25:00
AT-X 毎週木曜 22:00~22:30
ニコニコ生放送 毎週火曜 23:00~23:30
【STAFF】
原作:「WHITE ALBUM2 幸せの向こう側」(AQUAPLUS)
監督:安藤正臣
シリーズ構成・脚本:丸戸史明
キャラクター原案:なかむらたけし
アニメーションキャラクターデザイン・総作画監督:藤本さとる
サブキャラクターデザイン・総作画監督:水上ろんど
チーフディレクター:沼田誠也
衣装デザイン:大橋幸子
3Dセットデザイン:森岡賢一
美術監督:田尻健一
色彩設計:篠原愛子
撮影監督:佐藤陽一郎
ビジュアルエフェクト:佐々木剣斗
特効監督:谷口久美子
3Dディレクター:秋元央(T2studio)
音響監督:明田川仁
編集:定松剛
音楽監督:下川直哉
音楽:小林俊太郎、アクアプラス
アニメーション制作:サテライト
製作:PROJECT W.A.2
【CAST】
北原春希:水島大宙
小木曽雪菜:米澤 円
冬馬かずさ:生天目仁美
飯塚武也:寺島拓篤
水沢依緒:中上育実
早坂親志:杉山紀彰
小木曽孝宏:梶 裕貴
冬馬曜子:夏樹リオ
ほか
【OP/ED】
・上原れな
OPテーマ「届かない恋 '13」
EDテーマ「さよならのこと」
挿入歌「closing '13」を収録
発売日:2013年11月6日(水)
価格:1,200円(税込)
【STORY】
学園祭まであと一月と迫った秋の日の夕暮れ。崩壊した軽音楽同好会の最後の一人、北原春希は、放課後の窓際で学園祭のステージを目指してギターを弾いていた。
それは、二年半ずっと真面目に過ごしてきた優等生が、卒業までの半年間に成し遂げようとした、ささやかな冒険。けれど、その拙いギターの音色に、流れるようなピアノの旋律と、鈴が鳴るような歌声が重なったとき......
一人からふたりへ、ふたりから三人へと重なっていった新生軽音楽同好会の、 夢のような、夢であって欲しかった半年間が始まった。
<リリース情報>
◆『WHITE ALBUM2 1』<Blu-ray>
発売日:2013年12月25日(水)
価格:7,140円(税込)
発売元:キングレコード
【収録話】
#1 「WHITE ALBUM」
#2 「隣り合わせのピアノとギター」
【特典情報】
封入特典:特製ブックレット
映像特典:絵コンテ #1,#2 他
音声特典:オーディオコメンタリー
初回特典:キャラクターデザイン藤本さとる氏 描き下ろしスペシャルBOX
描き下ろしピンナップイラストカード
※商品内容は変更になる場合がございます。
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