『border:3』も大プッシュ!?　『攻殻機動隊ARISE border:2 Ghost Whispers』完成披露上映会舞台挨拶レポート

　第1話が興行収入1億円以上の大ヒットスタートを記録した人気アニメーション『攻殻機動隊ARISE』。シリーズ待望の第2話『border:2 Ghost Whispers』が、いよいよ2013年11月30日(土)より劇場にて上映となる。そんな本作の上映開始を記念して11月18日(月)、TOHO シネマズ 六本木ヒルズにおいて完成披露上映会舞台挨拶が開催された。

　本イベントには、声優の松田健一郎さん(バトー役)、中國卓郎さん(サイトー役)をはじめ、黄瀬和哉さん(総監督・キャラクターデザイン）、冲方丁さん(シリーズ構成・脚本)、竹内敦志さん(border:2 監督)、石川光久さん(製作総指揮)ら制作スタッフが登壇。世界最速の第2話先行上映のほか、作品をより深く楽しめるトークショーが展開された。

▲総監督・キャラクターデザイン
黄瀬和哉さん

▲バトー役
松田健一郎さん

■■STORY■■
　５０１機関から独立を果たし軍内部での自由を得た草薙素子。しかし自立を後押しした公安９課の荒巻からの誘いを断り、自身の部隊の結成を考えていた。そのさなか、何者かによるロジコマへのハッキングが発生する。

　荒巻の要請で調査のためにロジコマをラボまで移送する草薙だったが、突然、武装集団に襲撃に遭う。そこには「眠らない眼」を持つ元レンジャーのバトーとボーマ、元陸軍情報部のイシカワの姿があった。彼らは難民虐殺の罪で犯罪者として法廷に立たされている混成７８部隊の元上官ソガ・カズヤ大佐の無実を証明するために特殊軍事モジュールで電子的作戦を進めていた。

　だがそれに干渉できる並列解除コードの複製がロジコマに隠されたことを掴みロジコマの破壊を狙う。それを草薙に伝えたのは米軍情報部エージェントのヴィヴィーだった。草薙は、ヴィヴィーとともに陸軍警察のパズ、海兵隊のエーススナイパーのサイトーをスカウトし反撃に出る。

●“観たことがあるようでいて、実はないもの”が映像に!?

　ゲストらによるトークの前に、まず『border:2』の上映からスタート。『攻殻機動隊ARISE』の第2部にあたる今作では、501機関から独立を果たし軍内部での自由を得た草薙素子と、元レンジャーのバトーとボーマ、元陸軍情報部のイシカワたちが衝突!?　さらに混成78部隊の元上官ソガ大佐や、米軍情報部エージェントのヴィヴィーといった今作で初登場となったキャラクターたちも活躍する。

　上映後、アニメ系イベントの司会ではお馴染み、ニッポン放送アナウンサー・吉田尚記さんの進行のもとゲストたちよるトークへ！　オープニングトークでは、border:2監督・竹内さんより「今回、内容的には少し背伸びをした形で作りました。(ここまでこれたのも)参加された皆さまのおかげだと思っていますので、楽しんでいただけると嬉しいです」と、初めての舞台挨拶で緊張しがらもしっかりと挨拶。また、製作総指揮を務める石川さんは「Production I.Gを設立して25年以上経ちますが、(これまで制作してきた)アクション映画その中でも『border:2』がベストですね」と作品の完成度の高さを冒頭からアピールした。

　続いて、4部作で描かれる『攻殻機動隊ARISE』において『border:2』がどんな役割を担ってほしかったのかというテーマへ。総監督・キャラクターデザインの黄瀬さんいわく「まずは、公安9課のメンツを集めなきゃというところが多きたった」そうだ。さらに公安9課のメンツに割く話数もないということもあり、2部である今作でメンバーを登場させたという。

　そして今回の『攻殻機動隊ARISE』では、素子とバトーが本気で戦うシーンや、サイトーが素子を撃とうとするシーンなど、“観たことがあるようでいて、実はないもの”をピックアップしてシーン作りに加えている、とのことなので『攻殻機動隊』ファンの方であればより楽しめるような映像に仕上がっているだろう。

　そのほか、素子を“ヒーロー”にたとえて話が進んでいたのだが、あまりにも“素子＝ヒーロー”という位置付けに違和感がなさすぎて、ヒロインと呼ぶ方が違和感がある、などと素子役の坂本真綾さんがこの場にいたら思わず言葉を挟んでしまうようなトークも飛び出した。とは言え、『border:2』の素子を見るとそう思ってしまうのも仕方のないことなのかもしれない。

　そして続いては収録現場の雰囲気が話題に。個人的に『攻殻機動隊』のファンだというバトー役の松田さんは、『border:1』の時はマイクの前に立つまで自分の考えているキャラクターのイメージが間違ってないか不安だったそうだ。加えて、今回の『border:2』では、養成所時代の師匠である沢木郁也さん(ソガ役)と同じ現場ということもあって、非常に緊張したと同時に、特別感のある現場だったと収録時の心境を語った。

　一方、サイトー役で出演する中國さんは、「オーディションに受かりましたというお知らせを頂いてから『border:2』の収録まで半年以上空いてしまいまして、精神的に追い詰められてました(笑)。最終的には現場で9課のメンツと喋ってみてなんとかなったらいいなぁぐらいの気持ちでいきました」とコメントし、「とにかく楽しい現場だった」と続けた。

　なおイベントの最後は、石川さんより「『border:2』のテーマがアクションということで、圧倒的なクオリティに仕上げようという想いで一丸となって作り上げましたが、ここであえて言いたいのは『border:3』なんです！　脚本の冲方丁さんも作家生命を賭けて、黄瀬和哉さんもアニメーター・監督生命を賭けて『border:3』を作ってますから、本当に驚くようなものができあがると思います。これができたら本当の意味の『ARISE』が立ち上がると思いますので、どうか心待ちにしていてください」と『border:3』への期待も煽るコメントを持って終幕となった。

＜『攻殻機動隊ARISE border:2 Ghost Whispers』＞

■劇場上映 【全4部作】
11月30日(土)より、『攻殻機動隊ARISE border:2 Ghost Whispers』TOHO シネマズ 六本木ヒルズ、新宿バルト9ほかにて全国劇場上映[2週間限定]

■Blu-ray 劇場先行発売
劇場上映期間中、上映館にて『攻殻機動隊ARISE 2』 シナリオ&特製生フィルム付き劇場限定版 Blu-ray を発売／￥8,000(税込)。※数量限定

■有料配信
11月30日(土)より、『攻殻機動隊ARISE border:2 Ghost Whispers』有料配信スタート。※配信に関する視聴方法、価格等の詳細は、決定次第、公式サイトにて告知します。

■Blu-ray＆DVD 一般発売
12月25日(水)『攻殻機動隊ARISE 2』発売

・Blu-ray ／93 分(本編約 56 分＋映像特典約 37 分）／7,140円(税込)
・DVD／93 分（本編約 56 分＋映像特典約 37 分）／6,090円(税込)

【Blu-ray・DVD 共通特典】
仕様：黄瀬和哉（総監督・キャラクターデザイン）描き下ろしジャケット／特製スリーブケース
封入特典：特製ブックレット（オールカラー）：作品世界をナビゲート＆解説、新規インタビューetc.
映像特典：
　新作 3DCG ショートアニメ『ロジコマ・コート』
　Surface×攻殻機動隊 ARISE ANOTHER MISSION（本編フル Ver.／CM15 秒 Ver.／CM30 秒 Ver.）
　DECODE501FILE
　「border:1 Ghost Pain 電脳 I.G NIGHT」トークショー（出演：黄瀬和哉・むらた雅彦・西尾鉄也・石川光久 MC：小林治）
　「border:1 Ghost Pain 電脳CAST NIGHT」トークショー（出演：松田健一郎・新垣樽助・浅野まゆみ・西村知恭 MC：小林治）
　特報／劇場予告編／「border:1 Ghost Pain」CM他


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