アニメ『となりの関くん』製作発表会の詳細レポートをお届け! 下野紘さんと花澤香菜さん、森繁拓真先生に加え、水木一郎さんも登壇!
2014年1月5日から放送&1月6日から配信開始のアニメ『となりの関くん』の製作発表会が11月26日、パセラリゾーツグランデ渋谷にて行われた。出席したのは関俊成役を演じる下野紘さんと、横井るみ役を演じる花澤香菜さん、原作者の森繁拓真さん。そして劇中歌「団欒!(だんらん)ロボット家族」を歌う水木一郎さんがスペシャルゲストで登場した。
●下野さんと花澤さんも初めて見る完成映像にドキドキ!?
テレビ東京アナウンサーの繁田美貴さんを進行役に、製作発表会がスタート。
まずアニメ制作を手がけるシンエイ動画の取締役兼制作副本部長の山田俊英さんから制作の順調さと手応えを感じさせるコメントが寄せられた。
その後、下野さん、花澤さん、森繁先生が登壇。取材陣の多さに目を丸くして驚く下野さん、緊張気味の花澤さん、森繁先生は「この作品のためにこんなにたくさんの方にお集まりいただいて、ありがとうございます」と感謝の言葉を述べた。
早速、1話の先行上映へ。「まだ見ていないんです!」と言う下野さんと花澤さん、そして森繁先生は客席に座って鑑賞。
何気ない授業風景から怪しい動きを見せる関くん、隣の席でやめさせようとする横井さんの関係がおもしろい。関くんはひとり遊びをするために机の上で手際よく作業していく。その様子を横目で見ながらハラハラどきどきする横井さんがかわいい。授業中ののどかな風景と関くんと横井さんの顔の表情の描写は『クレヨンしんちゃん』などでおなじみのシンエイ動画らしい。関くんが卓上で展開するひとり遊びするアイテムのリアルで滑らかな動きにも驚き。そして、ほとんどの時間、セリフをしゃべりっぱなしの花澤さんと、下野さんは対照的に関くんはまったくセリフがないが息遣いなどで存在感を見せ、声優力を存分に発揮。6分足らずの映像だが、楽しさと魅力、技術力を十分に見せてくれた。上映後には会場からも大きな拍手が。
●収録はアドリブ命の下野さん、汗だくの花澤さん
再びステージに戻ってきた下野さんは第一声で「わあ、こうなってたんだ!」と感嘆の声を上げた。完成映像を見た感想は「壮大にし過ぎでしょ!」(下野さん)、「クライマックスでの音がすごかったですね」(花澤さん)、「あんなに切羽詰まった音楽になっているとは」(下野さん)、「動画になるとかなり迫力が増していて、想像を遥かに超えていました」(森繁先生)。
また繁田アナから「下野さん、しゃべってましたか?」と尋ねられ、「しゃべってないですね」と笑いながら答えると、「でもアフレコではすごい緊張感があるんです。全部アドリブを下野さんが入れてらっしゃるんですけど、横井さんのセリフといかにかぶらないようにと常に気を遣ってくださって」と下野さんの頑張りを称える花澤さん。それに対して下野さんは「花澤さんの邪魔だけは絶対しないようにと(笑)。原作を読んで『ここで(アドリブ)入るかな』と思っていたところに入らなかったり、逆に『入らないだろう』というところに入ったり。しゃべらないけど、すごく活躍するので気が抜けないし、楽しいです」。
一方のしゃべりっぱなしの花澤さんは「スタジオのメンバーで私だけが汗だくで」と笑いながら語ると、「俺もアドリブに込めていますよ。いかに声を出さないか。声優にあるまじき、こだわりを関くんに対しては持っています」と下野さん。こんなにしゃべらないキャラも、こんなにしゃべり続けるキャラも「初めてです」と声を合わせた。花澤さんは「横井さんの語りで物語を展開していかなきゃいけないので、考えながらやっています」と話した。
アニメとして2人のキャラの声について感想を述べた森繁先生は「命が吹き込まれた感じで。関くんは特にしっくりしていた気がします。アフレコの時はまだ不安だったけど」。受けた下野さんは「僕も映像を見るまでは不安で不安で。これが正解なのか、収録ではわからなかったから。少しホッとしています」。また「SEが付くと関くん、うるさいですね。横井さんが気になるくらいカチャカチャしてないとね(笑)」とも。
●花澤さんが歌う主題歌の紹介&スペシャルゲスト・水木一郎さん登場!
トーク中に流れていた花澤さんが横井さんとして歌うOP主題歌「迷惑スペクタクル」についても。「歌詞は横井さんが、マンガの中で言ってるようなセリフばかりで。横井さんの、関くんに対して迷惑しているけど、楽しんじゃっている自分にもどかしさも感じている複雑な気持ちが詰まってます。文字数も詰まっていて、歌詞をいただいた時、歌えるかどうか不安でした」(花澤さん)、「この曲から始まるわけで、OP映像もまだ見てないし。放送が楽しみですね」(下野さん)。
ここでスペシャルゲストの水木一郎さんが登場。「今日はお忙しいなか、たくさん集まっていただきまして、うれしいゼ~ット!」と生ゼットを身近で見て喜ぶ下野さんと花澤さん。劇中歌の『団欒(だんらん)!ロボット家族』について水木さんは「アニソンはアニメの顔なので、見ている方にわかる歌詞であるべきという持論があるんですけど、森繁先生の書かれた歌詞はまさにその通りになっていて。作中に出てくるロボット家族の団らんを描いているので、ファミリーっぽく歌いたくなったけど、あえてロボットらしく力強く歌いました」。作中でロボット家族が頻繁に登場するが、そのたびに流れるとのこと。
また水木さんは学生時代を振り返り、「僕もノートにパラパラまんがを描いてました。宇宙船から宇宙人が登場! みたいな。すると隣の席に横井さんみたいな人がいて……池田さんと言うんですけど……」と話すと、「『水木くん!』って言われながら」(下野さん)、「『となりの水木くん』だったわけですね(笑)」(花澤さん)。
●水木さんの生ライブに出演者も大興奮!
そして「団欒!ロボット家族」を生で披露。「かなり練習して、昨日も50回以上聴いて。でも失敗したら……。皆さんが真剣な顔をして見てるからドキドキ。もうちょっと団らんな雰囲気が出ると歌いやすいんですけど(笑)」と言ってるそばから、下野さんと花澤さん、森繁先生が客席に座り、お客さんモードに。「ますます緊張するよ」と言っていた水木さんだったが、拍手の中、イントロが流れ、赤いスポットに照らされるとアニキ節を炸裂。サビ前で必殺技風に叫ぶ“みんな大好きスクランブルエッグ!”に思わず笑顔の下野さんと花澤さん。2番と3番の間には間奏が入り、ギターの鳴きもカッコイイ。サビ最後の“いつも一緒の仲良し親子”ではこぶしを効かせる。3コーラスのフルバージョン! 圧倒的なパフォーマンスを見せてくれたアニキも「初めて歌いました。ああ、よかった」とホッとした表情に。
「すごいですね。めちゃくちゃカッコイイ曲だけど、言ってることは本当に家族の団らんですね」(下野さん)、「私、水木さんの生歌を初めて聴かせていただいて、すごく感動しました! でもカッコイイんだけど、笑ってしまう、素敵な歌ですね」(花澤さん)、「曲は何度か聴いていたけど、生歌で聴くと違う感じで、ぐっと心に響きますね。水木さんは原作を読んでくださった上で、歌詞の意味や間合いを踏まえて、100%以上で返してくださったのがとてもうれしくて」(森繁先生)と客席で見ていた3人も興奮冷めやらぬ様子。
水木さん登場から緊張が解けない森繁先生を見て、「普段、ここまで緊張したしゃべり方しないですよね」と突っ込む下野さんに、「下野さんだと大丈夫」と笑わせた森繁先生。そのやり取りを見ながら水木さんは「振り付けも今日初めて付けました。これからいろいろなところで歌わせてもらいます!」と宣言。名作ギャラリーにまた1曲加わった。
●主題歌、劇中歌、ED曲を収録したCDは1月22日発売!
記者による質疑応答コーナー。「アニメ化の率直な感想を聞かせてください」の質問に森繁先生は「姉が東野アキコというマンガ家で、『海月姫』がアニメになった時はTVで見て、『こんなことが起こるんだ』と感動しながらも、他人事のように思ってました。今回、お話をいただいて、マンガは机の上で一人で作っている感覚だったけど、アニメではたくさんの方に支えていただきながら、たくさんの作り手の一人として内側に入ってアニメを見てみると、こんなにも皆さんが愛してくださって、大きな作品にしてくださるのが感慨深くて。真っ只中にいながら信じられない気持ちとうれしさがあって。そして今日1話を見て、映像のすごさを身にしみて感じました」。
「主題歌と劇中歌、それぞれの聴きどころを挙げてください」の質問に、まず主題歌を歌う花澤さんは「横井さんの気持ちがよく表れているので、マンガを読みつつ、アニメを見つつ、聴いていただけるとうれしいです」。劇中歌を歌う水木さんは「すごく歌いやすい曲で、何通りもの歌い方ができるけど、ロボットらしく強く歌った中で、意外とのどかな歌詞なんだなとわかっていただけたら。歌っている時は、隣の席だった池田さんを思い浮かべながら歌ったので、見ている皆さんに僕の気持ちが伝わってくれると思います」。繁田アナから「池田さんにも届くといいですね」と言われ、場内は大爆笑。「池田さんが(この発表会の模様を)見てくれるといいですね」(水木さん)。
OP主題歌「迷惑スペクタクル」、劇中歌「団欒(だんらん)!ロボット家族」、そして世界的ドラマーの神保彰さんによるED曲「Set Them Free」などを収録したCD『となりの関くん うたのCD』は1月22日発売!
●1月5日から放送、1月6日から配信開始! 前日にはOVA付きコミックも発売!!
次は「学生時代、『となりの関くん』みたいな体験エピソードを教えてください」の質問。下野さんは「授業中に友達と落書し合ったりしていました。あと僕はどうでもいいことが気になるタイプで、机に穴があいていて、そこに消しゴムの残りかすで埋めるという関くんみたいなことをしていました」。花澤さんが「私はよく替え歌を作って遊んでいました。当時、プロゴルファーの丸山茂樹さんにハマっていて、『丸山茂樹さんの歌』を作ったり」と話すと、下野さんから「1フレーズくらい覚えてないの?」とリクエスト。そこで花澤さんが披露したのが某グループのヒットメロディにのせて名前を歌うというもの。「俺の『プロゴルファー猿』(シンエイ動画作品)が来るかなと思ってたんだけど」と少し残念がる水木さんに「ごめんなさ~い」とかわいくあやまる花澤さん。
森繁先生は「印象的だったのが、友達が塗り絵を持ってきて、授業中に上手に塗ったのに、先生に見つかって、その場でビリビリ破られ、かつ黒板に貼られるという見せしめを受け、もう塗り絵は卒業だなと。没頭すると周りが見えなくなるし、見つからないでやるのは難しいんですよね。その夢を『となりの関くん』で果たしました」。先生の発言を聞いて、「関くんって忍者みたいですね。あれだけガサガサやっていたのに、しまう時はさっと。でもカバンじゃなく、机の下に入れてるんですね」と下野さん。
4人でフォトセッションを行い、製作発表会は終了。作品の和やかで楽しい雰囲気そのままの発表会になった。下野さんいわく「壮大過ぎる」関くんのひとり遊びと、横井さんのマシンガンモノローグが聞ける、アニメ『となりの関くん』は2014年1月5日より放送&1月6日より配信開始! なお前日、1月4日にはOVA付きのコミック5巻も発売されるので、合わせて関くんワールドを楽しもう!
アニメ『となりの関くん』はテレビ東京にて2014年1月5日より毎週日曜深夜2:05~2:15放送。AT-Xでも放送予定。2014年1月6日より毎週月曜日、各サイトにて最新話を同時配信!
【CD情報】
CD『となりの関くん うたのCD』
2014年1月22日発売
1,800円(税抜)
発売:キングレコード
【原作情報】
森繁拓真『となりの関くん』5
2014年1月4日発売
DVD付き限定版 1,470円(税込)
通常版 620円(税込)
発売:KADOKAWA メディアファクトリー
>>アニメ『となりの関くん』公式サイト