テレビアニメ『ベイビーステップ』試写会レポート！　村田太志さん、浪川大輔さん、寺島拓篤さん、下野紘さんらメインキャスト陣も登壇

　Eテレにて2014年4月6日(日)17時30分から放送開始予定のテレビアニメ『ベイビーステップ』。本作は、週刊「少年マガジン」で好評連載中の勝木 光先生による大人気テニス漫画『ベイビーステップ』を原作としたテレビアニメだ。

　本作では、プロテニスプレイヤーを目指す少年少女たちの自己実現の過程をリアルに描く“青春群像劇”が展開する。そして、メインキャストの村田 太志さん(主人公 丸尾栄一郎役)を筆頭に、浪川 大輔さん(江川 逞役)、寺島 拓篤さん(影山小次郎役)、下野 紘さん(深沢諭吉役)、監督のむらた雅彦さん、プロデューサー・斉藤健治さんらが登壇しての試写会が2014年3月10日(月)に行われた。

――第1話をご覧になっての感想や、意気込みなどをお願いします。

村田太志さん(以下、村田)：色も音もついていて立体的になっていて、第1話の収録はとても苦労したのでどんな風になっているのか心配でしたが、素晴らしい作品になっていたと思います。今更ですが、いい作品に関わらせていただいたと感じています。

　栄一郎がテニスに触れて、第1話ではまだあんな感じですが、これからどんどんテニスの面白さや奥ぶかさに触れて、壁を乗り越えて成長していきます。元気をもらえる作品なので、作品を盛り上げていけるように全力で魂を込めてやっていきたいと思っています。応援よろしくお願いします。

浪川大輔さん(以下、浪川)：第1話、逞は喋ってはいなかったのですが……。

一同：(笑)。

浪川：収録の方では喋らせてもらっています(笑)。かなりインパクトのあるキャラクターなので、是非皆さんに楽しみにしてもらいたいなと思います。第1話を見てみて、真面目な青春ものとコメディの部分が凝縮されていて、テンポもものすごく良くて、パワーのあるフィルムだなという印象を受けました。

　栄一郎は成長するのが遅いのですが確実に前に進んでいく姿を見て、これから何かを始めようとする子供たちがテニスを始めてみようと思えるような気持ちになる作品になればいいなと思っています。逞は一見、乱暴者のように見えますが心優しいということを是非皆さん、太字で書いてもらえればと思っています(笑)。これからどうぞよろしくお願いします。

寺島拓篤さん(以下、寺島)：今回、第1話を見た状況ではまだわからないかもしれませんが、影山はこれから栄一郎と一緒にテニスを始めるのではなく、これからずっと栄一郎を観客席で応援していきます。先ほど浪川さんが仰ったように、何かを始める人たちが自分と重ねて見てくれるのもいいですし、影山みたいに友達を応援するような立場になるような人がいてもいいのかなと思いました。

　栄一郎がこれからテニスを勉強していくように、視聴者の皆さんの中でテニスをご覧になったことがない方も影山と一緒に少しずつテニスを勉強していくという点でシンクロしてもらえたらなと思っています。アニメではテニスの独特なテンポ感やダイナミックさがすごく表現されていますので、これからどんどん増えていくテニスのシーンにも期待してもらいたいです。

下野紘さん(以下、下野)：どうも、福沢諭吉じゃないよ、深沢諭吉だよ、ということで……。

一同：ザワザワ……。

寺島：(ボソッと)あと一回だけですよ……。

下野：あと一回だけって、ちょっとわけがわからないんですが。僕が演じる深沢諭吉は、クラブの中で一番恐れている逞に対抗する栄一郎を見て、「兄貴と呼ばせてください！」と尊敬しているようなキャラクターです。基本的には、対戦相手の情報を視聴者と栄一郎に教える立場で、キャラクター紹介をしてくれるキャラクターなんだなという印象です。

　ベイビーステップはかっこよくて強い選手がたくさんいる中であまり目立ちはしないと思いますが、何げに諭吉も第6シードというなかなか強い選手です。試合や練習をしているシーンの絵や効果音だけでなく、アフレコでも「実際にテニスをプレイしている方の息遣いをお願いします」という指導があったりしてすごくこだわっています。諭吉にそういったシーンがあるかはわかりませんが、みなさんに必死についていこうと思っています。

むらた雅彦さん(以下、むらた監督)：この作品はテニスをリアルに描写している作品で、アニメも取材に行ったり、資料を参考にしたりしています。これから試合が増えて、現場は大変になっていくと思いますが、「テニスって面白そうだな」「やってみようかな」と思える作品を目指していきたいなと思っています。それと同時に主人公の栄一郎と鷹崎奈津など、学園の男の子と女の子のちょっとしたラブコメ要素も挟みつつ、シリアスなテニスシーンとのバランスを上手く取れるアニメーションを目指していきたいと思っています。

――原作者の勝木光先生から一言よろしくお願いします。

勝木光さん：私も今日初めて完成したアニメを見させてもらいました。特に気に入っている部分は、テニスの動きと打球音がマッチしていて、テニスの気持ちよさが上手く表現されているところです。この作品は試合シーンが多いので、これから楽しみです。アニメ化が実現するにあたり、いろんな方々が関わってくださりありがとうございました。原作の段階からいろいろとワガママを言わせてもらっていますが、視聴者に方々にいいアニメをお届けできるようにご協力させていただきたいと思っています。

――出演者のみなさまと監督に質問です。みなさんはテニスに対してどのような印象をお持ちですか？　また、経験がある方はエピソードもお聞かせください。

村田：テニスをやった経験はないのですが、テレビゲームではあります(笑)。そこで、テニスの駆け引きはちょっと知ってます(笑)。

一同：(笑)。

村田：テニスコートに言ってみて空気を感じてみて、役作りに生かしています。

浪川：テニスというと、まずはじめはゲームからやらせてもらったのが最初です(笑)。高校の授業でやったことはあります。昔卓球部に所属していて、ラケットとボール、テニスも同じだろうと。テニスとテーブルテニス、え？　似てるじゃないかと。全然違うものなんですけど(笑)。

一同：(笑)。

浪川：やっぱりテニスとテーブルテニスは違うなと、17才の夏に戻ったような気持ちになったのが僕のテニスの経験です。

寺島：経験？(笑)。

一同：(笑)。

寺島：私もテニスはゲームでしか経験がないんですけど、テレビでテニスとゴルフを見るのが好きでよく見ています。どちらも静かな中で個人の力が試されるスポーツで、かつ紳士のスポーツであることが魅力だと思います。今回、部活の中で少年少女たちの青春物語がどのように描かれるのか楽しみです。プレイする側は栄一郎と同じ気持ちになると思うので、翌日何もない日にやりたいと思います。

下野：私もゲームでしかやったことがないのですが(笑)。強いて言えば、『みんなのテニス』というゲームで声を当てさせてもらったことがあります(笑)。

　あと高校時代に授業でやりました。授業でやるテニスはお遊び感覚でしたが、テニス部に所属している友達の練習姿を見たときに「テニスって無理だな」って思えるくらいの全身運動で。

　サーブのときの体のひねり方や声を出すことによって気合を入れたりだとかを見て、自分にはテニスの才能がないなと思いました。テニスは思っている以上にパワーのいるスポーツなんだなとそのとき実感しました。実際のテニスはできないかもしれませんが、アニメの中では全力を出し切って頑張ろうと思います。

むらた監督：僕はゲームではないのですが、テニス経験が2日だけあります(笑)。

一同：(笑)。

キャスト陣：ベテランですよ！

むらた監督：栄一郎と同じで2日やったあとに挫折してやめました(笑)。ただテニスは好きで、アンドレ・アガシとかファンで試合をよく見たりしていました。やれればやりたいんですが、過去の経験からなかなか踏み込めずにいますね。勝木先生に個人的にお願いがあるんですが、作中にビョルン・ボルグを出してほしいなと思っています(笑)。

――栄一郎の成長する姿が作品では描かれますが、キャストのみなさん「これに向けて成長したい」「4月から新たなスタートを切りたい」と思っていることはありますか？

村田：自分の中でなんとかしたいなと思っていることはダイエットです。31才で初主演なんですが、年齢的なものがきていて……(笑)。だったらテニスを始めろという話なんですけど(笑)。そうですね、4月からテニスを始めます。

一同：(笑)。

浪川：僕もわりといい年なので、ダイエットも始めつつ、僕もテニスを始めたいと思います。

寺島：僕もいろいろ考えたんですが、テニスにします！(笑)

下野：僕も、テニスを始めたいです。個人的なことを言うと、僕は箸の持ち方が汚いので、今絶賛矯正中です。

――監督にお伺いします。今回の作品のテニスは理詰めのようなテニスが描かれていますが、試合シーンで特にこだわった部分などはありますか？

むらた監督：今おっしゃったように、原作がリアルにフォームの変化や立ち位置の変化など細かい部分の描写がされています。アニメでもその辺りを極力出そうとしています。2日しかやっていませんがテニスが好きなので、勉強しつつ逃げずにやりたいなと思います。

――キャストのみなさんに質問です。ご自身が演じたシーンの中で見所のシーンはどこでしょうか？

村田：栄一郎は毎回乗り越えようとする壁があって、話数を重ねるごとに成長していきます。あることがきっかけで逞と勝負するシーンで、初心者の栄一郎のスマッシュが決めるところがあります。そこで栄一郎がテニスの面白さに気づいて、努力を惜しまないようになるところがこの作品の魅力かなと思います。

浪川：逞は態度が悪かったり、言葉が乱暴なシーンが多いんですが、そうは言いつつも栄一郎の練習に付き合ったりします。栄一郎の成長を期待している部分やにじみ出る優しさを表現して、バランスよく分厚いキャラクターになればいいなと持っています。ちょっと攻撃的ですが、その後ろにある部分を意識しているので視聴者の方にも伝わればいいなと思っています。

寺島：影山はテニスはやらない分、学園やテニス以外の部分で栄一郎をサポートするキャラクターです。第1話でも栄一郎の恥ずかしい部分を馬鹿笑いしていたりとか茶化すシーンが多いんですが、時々本当に芯を捕らえるような台詞があって、それが栄一郎の心をつかんで栄一郎の台詞に繋がります。

　テニス以外のところでしっかり栄一郎をサポートするところの演技は視聴者のみなさんにも何か残るようにと心がけています。個人的には、テニスをやっているみなさんのテニス中の声や試合中に考えているところは緊迫感があって、聞いていてすごく面白いです。浪川さんなんかはアフレコ中にテニスの動きを試してみたりしているので、その辺りにも期待してもらいたいですね。

下野：諭吉は栄一郎が戸惑っているときに普段フランクに優しく話しかけたりします。喋るのがすごく好きで情報通ということで、様々なキャラクターがどんな選手なのかということを栄一郎に事細かに説明している部分が、今収録している中で一番喋っているところだと思います。栄一郎に伝えているのと共に、視聴者のみなさんにこういう選手がいるんだよと伝えなければいけないので個人的には緊張しました。

――ありがとうございました！

【放送情報】
Eテレ 2014年4月6日(日)
午後5時30分から 放送開始予定！

【STAFF】
原作：勝木 光
アニメーション制作：ぴえろ
制作：NHKエンタープライズ
制作・著作：NHK

【CAST】
丸尾栄一郎（CV：村田太志）
鷹崎奈津（CV：寿 美菜子）
江川 逞（CV：浪川大輔）
影山小次郎（CV：寺島拓篤）
深沢諭吉（CV：下野 紘）

【STORY】
　勉強にしか興味のなかった高校生・栄一郎（15 歳）は、運動不足解消のため参加したテニススクールでテニスの奥深さに目覚める。全くの素人だった栄一郎は、身体面での不利を、持ち前の観察・分析力と徹底して身に付けたボールコントロールで補っていくことに…。

　初めは栄一郎のことを相手にしていなかったジュニアテニス界の強豪選手たちも、彼のひたむきな姿勢に触発され、少しずつ意識を変化させていく。頭脳明晰な主人公がデータに基づいた戦略でプロを目指す、リアルなスポーツアニメ！

>>NHKアニメワールド ベイビーステップ公式サイト