神々と人間、許されざる愛の物語の行方は――? テレビアニメ『神々の悪戯』アフレコ現場より豪華声優陣のロングインタビューをお届け!![後編]
大人気女性向けゲーム『うたの☆プリンスさまっ♪』シリーズで知られるゲームメーカー・ブロッコリーが手掛ける、最新女性向けゲーム『神々の悪戯』。人気イラストレーター・カズキヨネさんがキャラクターデザインを担当し、ギリシャ神話や日本神話など様々な神話をモチーフに、神々と人間の少女が同じ学校に通い「人間」とは何か、「愛」とは何かを学ぶというストーリーだ。
ゲームに登場するキャスト陣はそのままに、アニメ化にあたり早見沙織さんが主人公・草薙結衣役を担当。メインキャラクターでは唯一の「人間」役を演じる。今回は先日ご紹介した前編に続き、後編のインタビューをお届けする。後編に登場するのは入野自由さん(アポロン・アガナ・ベレア役)、豊永利行さん(戸塚 尊役)、細谷佳正さん(ロキ・レーヴァテイン役)。キャラクターの意外な特徴や見どころについてたっぷりと語っていただいた。
――本作のアニメ化が決定したときの感想をお聞かせください。
入野自由さん(アポロン・アガナ・ベレア役/以下、入野):誰のエピソードをどういう風にアニメ化するのかが気になりました。全キャラクターのエピソードを知っているわけではないですし、アポロンのどのエピソードがアニメで使われるのか、そこに他のキャラクターのストーリーがどう絡んでくるのか、その辺りがすごく気になったんですよ。現時点ではアポロンのルートのとあるエピソードが序盤にあって、その後にもうひとつ……とこれ以上は言えませんが、あるエピソードが出てくるとは聞いているので、ゲームをプレイされている方は想像しながらお待ちください。また、エンディングが悲恋なのかハッピーエンドなのか、はたまたそれ以外なのかと、最終的な結末がどうなるのか期待していてほしいです。
豊永利行さん(戸塚 尊役/以下、豊永):ゲームは、収録が終わってしまえばその時点で声優の仕事は終わってしまうことが多いので、アニメ化のお話を聞いたときは、また尊のお芝居ができるうれしさがありましたし、ゲーム収録で反省したことを活かして、もうちょっと上のお芝居を目指すきっかけを与えてもらった気がしたので、ファンのみなさん、スタッフのみなさんに感謝したいです。
細谷佳正さん(ロキ・レーヴァテイン役/以下、細谷):ロキはいろいろな表情や側面があって、『神々の悪戯』のキャラクターのなかで一番変化が多いキャラクターだと思っています。とはいえ、ゲームでは静止画がほとんどですので、そのなかで動きや変化、表情をイメージしてもらえるように自分でもいろいろと考えて自由度高くセリフを言わせていただいていました。縦横無尽に自由なキャラクター、として表現していたので、アニメ化と聞いてうれしいのと同時に、この自由に演じたキャラクターがアニメでどう描かれるのか、どう表現されるのかなと思いました。僕が想像している動きと実際のアニメーションが同じなのか、変わってくるのかに合わせて自分の演技も変化するので、今後のアフレコが楽しみでありつつ、緊張しています。
――アフレコを終えての感想をお願いいたします。
入野:ゲームで様々な感情表現をするアポロンを演じてきたので、アニメだからどうしようということはなくすんなりとアフレコを終えることができました。すでにちゃんと作りこまれている役だったので演じるうえでの難しさもありませんでした。
豊永:尊に限ってですが、彼は“神化”するとアクションシーンが多く、恋愛ルートもザ・ファンタジーストーリーみたいな感じなので、それがアニメ化によって動きや色遣いが想像を超えてここまで派手になるんだ、きれいになるんだと驚かされました。また、結衣ちゃんが学園にきてからのハリウッド映画感がすごいです。
細谷:ホグワーツ的なね!
豊永:そうそう(笑)。背景はもちろん、世界観の厚みや奥行きのある描写がものすごく表現されているなと思いましたね。あとアニメだと演者さんがそろってお芝居ができるので楽しいです。他の方のお芝居を見ることで僕も触発されるので、とても恵まれた機会だなと思っています。
細谷:先ほども言いましたが、ロキは表情や動きの変化がものすごくあるので演じがいと同時に大変さもあります。アニメならではの描き方もされるでしょうし、それに自分があわせられるか緊張感もあります。でも、トッシーも言うように、他の演者さんのお芝居を間近で聞くことができるので楽しいですね。また、僕やトッシーはストーリーの鍵や転換点になるような仕掛けをする側なので、そういう瞬間は演じていておもしろいし、ワクワクします。
あと、僕はゲームをやった人だけしか見ないアニメにはしたくなくて、アニメを見てもゲームをやりたい、ゲームをやったからこそアニメも見たいという作品にしたかったんです。ですので、音響監督さんと演技プランやアニメにおける世界観、設定というのを話しあってキャラクターをある意味、再構築しました。
――「アニメ化される」ということで、はじめて本作に触れる方もいらっしゃると思います。そこで、ご自身が演じるキャラクターについて、その魅力とあわせてご紹介をお願いいたします。
入野:アポロンは太陽神なので、天真爛漫で明るいところが一番の魅力です。また、見た目は美青年で周囲をひっぱっていく存在でありながら、意外と子どもっぽいところもあってかわいいんですよ。でも、じつは……というところが隠されているので、そのギャップも魅力のひとつです。特徴は、同じことを2度繰り返して言うところです。ゲームの収録のときからどういう風に言おうかとスタッフさんと話してやってきたので、アニメではそれがどう表現されたのかをぜひ見てほしいです。
基本的に思っていることがまっすぐ出ていくキャラクターなので、言葉の意味の裏を考えるというよりも、そこに書いてある言葉通りの意味を表現できるように意識しながら演じています。甘さも兼ね備えていますが、彼の素直さと天真爛漫さにミックスされて、他のキャラクターのセクシーさとは違うものがありますね。
豊永:尊は日本神話の神様です。性格は恥ずかしがり屋で、人見知りが究極までいくとこうなるのかなという子です。ただ、犬みたいなところもあるので、気を許した相手には人懐っこくなりますし、素直だし、わからないことはわからないと言える竹を割ったような部分もあります。こんな子になれたら人生は楽だろうなぁと思いながら尊を演じています(笑)。また、月人という兄がいて、彼のことを「あにぃ」と呼んで慕っています。ここまで見ると、尊はツンデレなだけの神様と思いがちですが、じつは心に深い傷を負っていて、それがわかってくると「ふてぶてしいやつだなぁ」という見方から随分変わってくると思うので、注目して見てほしいです。
細谷:ロキは北欧神話の神様ですが、かなり人間っぽい神様です。嫉妬もするし、寂しがるし、感情がすぐ表に出るし、とにかくわがままです(苦笑)。かなりいたずら好きでもあるんですが、じつは愛されたいんじゃないかなと僕は思っています。誰にも愛されなくてひとりぼっちだから、いたずらをして自分を見てほしいと思っているんですよ。例えるなら子どもが大きな力を持つとこうなるんだな&思春期の、言うことをきかない問題児でしょうか(笑)。
――見どころ、アニメだからこそ「ここに注目」というポイントをお聞かせください。
入野:ゲームのカズキヨネさんのイラストがとてもきれいなので、それがどう動くのか個人的にもすごく楽しみです。ちなみに、序盤に水着シーンがあるのですが、かなりクオリティが高かったです(笑)。また、ゲームだとある程度、イラストのポーズが決まってしまいますが、アニメではいろいろな表情や動きを見せてくれるので、そこも見てほしいです。
豊永:他の演者さんと一緒に芝居ができるということがとにかく楽しくて、みんなで収録しているからこその空気感や統一感、一体感はゲームと比べてより強いものになっていると思います。そこから生み出されるみんなのお芝居に注目してほしいです。また、ゲームから大きく変わったことは結衣に声がついたことです。結衣ちゃん役の早見さんが本当に人間らしいお芝居をされているので、神であるがゆえに人間味を捨てた芝居をしている僕たちとの対比もぜひ聞いてほしいですね。さらに個人的なことですが、兄である月人を「あにぃ」と慕っていますが、月人役の上村くんは僕の10個下なので、現場では兄と弟の立場が逆になっています(笑)。
細谷:トッシーと被ってしまいますが、1人で収録していたゲームと比べてアニメでは演者がそろって収録しているので、キャラクター同士の会話も滑らかですし、みなさんがより感情移入しやすいと思います。また、ゲームだと攻略対象キャラクターごとのルートに進む以上、個々のキャラクター主軸の話が展開しますが、アニメでは「このストーリー」という1本、きちんとした芯があったうえで個々のキャラクターにスポットライトが当たるので、幹を見つつ枝も見逃さないでほしいです。
――最後に、放送を楽しみにしているファンへのメッセージをお願いいたします。
入野:ゲームをプレイした方にはぜひ見ていただきたいですし、どのエピソードがアニメに反映されているのかドキドキ、楽しみにしながら見てほしいです。また、アニメではじめて『神々の悪戯』を知ったという方にはアニメを見つつ、ゲームもプレイしてほしいです。キャラクターソングも発売していますし、全部を堪能してもらえたらうれしいです。
豊永:恋愛シュミレーションゲームは選択肢があって、それを選んで進めていくことで、自分でストーリーを作り上げていくという作品に対して介入度が高いものだと思います。ですので、ユーザーさんが「このキャラクターが好きだから、このお話を進めたい!」、「このキャラクターを攻略したい!」、「あのルートに行きたい!」と自分の意思で進んでいくと思いますが、アニメは介入するというよりも「見て楽しむもの」なので、自分が介入していたからこそ、あまり見えていなかった部分が俯瞰で見ることができると思うので、ゲームとは一味違った楽しみ方をしてもらえたらうれしいです。
細谷:わかりやすい金八先生です! 美男の神様と人間が織りなす物語をぜひ見てください。よろしくお願いします!!
【放送情報】
TOKYO MX:4月5日より 毎週土曜日25時~放送予定
サンテレビ:4月7日より 毎週月曜日24時30分~放送予定
テレビ愛知:4月7日より 毎週月曜日26時5分~放送予定
BS11:4月11日より 毎週金曜日23時~放送予定
アニマックス:4月11日より 毎週金曜日22時~放送予定
(4月11日より毎週金曜日27時~リピート放送予定、4月12日より毎週土曜日22時30分~無料放送予定)
【スタッフ】
原作:ブロッコリー
キャラクター原案:カズキヨネ
監督:河村智之
シリーズ構成:金春智子
キャラクターデザイン:芝 美奈子
音響監督:菊田浩巳
音楽:Elements Garden
アニメーション制作:ブレインズ・ベース
【メインキャスト】
アポロン・アガナ・ベレア:入野自由
ハデス・アイドネウス:小野大輔
戸塚 月人:上村祐翔
戸塚 尊 :豊永利行
バルドル・フリングホルニ:神谷浩史
ロキ・レーヴァテイン:細谷佳正
アヌビス・マアト:梶 裕貴
トト・カドゥケウス:森川智之
メリッサ:関 智一
ほか
【あらすじ】
神々に、人間について教えるため
ある日突然、神の世界へ導かれた結衣。
戸惑いつつも始まったのは神々との学園生活だった。
「人」とは何か、「愛」とは何かを神々に学ばせるうちに
芽生えるのは、愛か、あるいは――
【原作情報】
■PSP専用ソフト『神々の悪戯(読み・あそび)』
原作:ブロッコリー
音楽プロデュース:Elements Garden
キャラクターデザイン・原画:カズキヨネ
開発:日本一ソフトウェア
※2013年10月24日発売/5800円(税抜)
※初回限定版は7800円(税抜)
>>アニメ『神々の悪戯』公式サイト
>>アニメ『神々の悪戯』公式Twitter【推奨ハッシュタグ:#kamiaso】
>>原作『神々の悪戯』公式Twitter
>> WEBラジオ「神あそラジオ」-アニメイトTV