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ライトノベル『神楽坂G7』著者・水沢史絵さんインタビュー!

声優の水沢史絵さんがライトノベルを執筆!? 6月25日発売の『神楽坂G7 崖っぷちカフェ救出作戦会議』インタビュー!

 スーパーダッシュ文庫より6月25日発売のライトノベル作品『神楽坂G7 崖っぷちカフェ救出作戦会議』。この作品は神楽坂を舞台に、主人公・小森英介を始めとする超個性的な幼なじみたちが集まり、あの手この手でカフェを救うという青春コメディ作品となっている。

 そんな本作を書いたのは、『ハートキャッチプリキュア!』の来海えりか/キュアマリン役などでお馴染みの声優・水沢史絵さん。過去には、応募した作品が編集者の目に止まり、雑誌に自身の小説が載った事もあるという、声優という枠にとらわれないマルチな才能を発揮している。そんな水沢さんに、小説を書くことになったきっかけや、作品の見所などを伺ってきたので、今回はその模様をお届けしよう。

■何かをゼロから作ってみたかったんです!
──今回、ライトノベルを書かれたきっかけを教えて下さい。
水沢史絵さん(以下、水沢):元々、ゼロから何かを作る事がしたいと思っていたんですけど、本業の声優とどっちつかずな感じになると思って出来なかったんです。でも、ちょうど一昨年前にデビュー10周年を目前に控えた位の時期で、小説を書いてみようと思って投稿したのがきっかけです。

──では雑誌デビューされたのが、ちょうど10周年くらいだったんですか?
水沢:そうですね。それで、その時お世話になった編集者さんに「書いてみませんか?」と声をかけてもらって、今回ライトノベルを書きました。

──そうだったんですね。ゼロから何かを作ってみたいという話が出ましたが、以前から物語を書くのはお好きだったんですか?
水沢:全然やったことは無かったんです。特に本を読んだりする方でもなかったんですけど、単純に何かやってみたいと思った時に「じゃあ原稿書いてみよう」と思って書きました。

──ずいぶん思い切った行動ですね
水沢:絵とかが描ければ、漫画とかも描いてみたかったんですけどね(笑)

──では内容に踏み込んでいきたいのですが、今回の作品はタイトル通り「神楽坂」を舞台にした作品ですが、なぜ神楽坂を舞台に?
水沢:元々神楽坂にずっと住んでいて、神楽坂を使ったお話が書きたいなと思っていたんです。なので今回の作品は構想が元というよりかは、神楽坂という場所が元になっています。

──そんな神楽坂を舞台に魅力的なキャラクターがおもしろおかしい騒動を起こしていますが、書くにあって意識したものとかはあるんですか?
水沢:ライトノベルを読んで、流れだったり雰囲気とかを研究しました。あと声優という職業柄、仕事でアニメなどは関わっているので、テンプレっぽいキャラクターは出したいなと考えたり、できるだけキャラが被らないように色分けはかなり意識しました。コレは演じる側の気持ちなんですけど、ちょっと似たところがあると「これキャラ被ってるじゃん!」と思うじゃないですか(笑)。そういうのは一切無くそうと思って、絶対に綺麗に分けられるように意識してキャラクターを書きました。

──演じる側の気持ちという話が出てきましたが、今回の作品の中でご自身が声を演じられるとしたら、どのキャラクターを演じてみたいですか?
水沢:自分が演じたいキャラっていうのはあまり無いんですけど、どのキャラクターに誰の声を当てたいというのは全て決まっています! でも全員その通りにしたらすっごいお金が掛かります(笑)。スケジュールが合わなかった時用に第二候補ぐらいまでは考えました。演じる声優さんを考えながら書いたのでキャラがハッキリ別れて、自分の中では分かりやすかったです(笑)

──実際にラノベ作家さんの中でも、最初から「このキャラクターはこの声優さん」と想像しながら書いていたという話を聞いたことがありますね。
水沢:それのかなりリアルなバージョンです。交友関係で済まされる範囲で(笑)。新人さんの枠までちゃんと考えました!

──では、物語を描くにあたって、参考にした作品や作家さんなどはいましたか?
水沢:元々、ラブが付くにしても付かないにしても、コメディ作品が好きで、女性作家さんの中で一番好きなのは高橋留美子先生です。留美子イズムと言うか、色んなキャラクターを入れたいというのは考えていましたね。あと、私は田中芳樹先生の『銀河英雄伝説』が大好きで、声優として活動している時も個人的にチケットを取ってイベントとか行きました! 年に一回はOVAを全部観直して、小説を読みなおす程この作品を愛しています。全然関係ないんですけどね(笑)。

──何か苦労された点はありますか?
水沢:余計な話をいっぱい入れすぎて、編集の方にカットされた所がいっぱいあった事ですかね(笑)。男の子同士の会話の場面を長くしたら「女の子を出してくれ」と言われたり。これは男性向けラノベの独特な所なのかなと思います。女の子を出すタイミングとかは書いていて勉強になりました。

■本当に気軽な気持ちで読んでもらいたい。
──今回、イラストにしらび氏を起用していたのですが、どのような経緯でお願いすることになったのでしょうか?
水沢:小説を書く前から絵師さんについてはリサーチしていたんですけど、私の好きな絵と、男性の好きな絵がだいぶ違ったんです。なので、男性女性どっちにも受け入れてもらえるようなイラストにしたいと思ってしらびさんにお願いしました。

──ラノベでイラストは大事ですからね。
水沢:結構色んな人にリサーチして、男子中学生のオタクの子とかにも聞きました。ある絵師の名前を出したら前のめりになったりして(笑)。

──だいぶ順番は前後してしまいましたが、作品の簡単なあらすじをご紹介いただければと。
水沢:ほとんどタイトルの通りです。G7と呼ばれる7人が楽しくカフェを救うストーリーです。どの7人かは各々考えて下さい。適当につけちゃったので(笑)

──適当だったんですか!?
水沢:そうなんです(笑)。主要キャラは5人なので、あとの二人は皆さんに選んで貰おうと思って。あとの二人はのりしろの部分ということで!

──では、読者に読んで欲しいポイントなどはありますか?
水沢:色んなキャラクターが出てくるので、一人くらいはお気に入りのキャラクターを見つけて頂ければと思います。完璧な人は一人も書いていないので、その辺を面白がって読んで頂けると良いなと思っています。あとは気楽な気持ちで読んでもらいたいです。「なんかくだらなくて面白かった」っていう気持ちで読んで頂けると嬉しいです。あとは、女性の方も楽しめる作品になっていると思います。女性作家さんが書かれているライトノベルって少ないと思うし、私自身もライトノベルを読ませて頂いた時に、女性作家さんの作品は女としては読みやすかったので、女性の方にも読んで頂けたらと思います。イラストの方もそれを意識して、男性も女性も好んでもらえるように描いてもらいました。

──次回作の構想などはあるんですか?
水沢:あわよくば出したいですっていう気持ちで書きました。構想までは決まって無いんですが、こういうキャラクターを出したいなっていうのは決まっています。

──なるほど。では逆に、今後の声優と作家の活動の比率というのはどのように考えていますか?
水沢:一日決めた量を空いた時間に書いているので、あまりその辺は変わらないと思います。完全に宿題制なので。一日10ページとか決まった量を、仕事の合間にカフェとかで書いて、書ききれなかったら夜に回す感じでやっています。

──声優業に支障は全く無いという事ですね。他にもこんな作品を書いてみたいというのはありますか?
水沢:なんだろう……。女のドロドロした物語とか書いてみたいですね。もうなんか腹黒い感じの女の子の集まりとか書いて、読者をドン引きさせたいです! 女の人はあるあるっていう感じで(笑)

──ラノベ以外で他にも1からモノ作りということで挑戦してみたい事はありますか?
水沢:一般文芸とかもやってみたいですね。個人的に投稿はしていて、最終審査までは残るんですけど、大賞がなかなか取れなくて。作家先生たちの選評を読んで少しヘコんだりしています。一回選評で言われたのが、シナリオっぽいって言われました。多分いつも台本を読み込んでいるのでそうなってしまったのかなと思います。でもそれを言われて、シナリオもやってみたいなと思ったり(笑)。シナリオもどうやって作るかはまだ分からないんですが、興味はあります!

──ありがとうございます。それでは最後にアニメイトTVの読者に一言をお願いできますでしょうか。
水沢:私自身がこんなラノベがあったら良いなというのを詰め込んだ作品なので、「日常つかれた」とか「学校つまんねぇなぁ」と思っている方が読んでクスクスと笑って頂ければ良いなと思って書きました。ぜひ楽しんでみて下さい!

【作品情報】
タイトル:神楽坂G7 崖っぷちカフェ救出作戦会議
著者:水沢 史絵
イラスト:しらび
定価:本体600円+税
ISBN:978-4-08-630790-1
判型:A6
発売日:2014年06月25日

ストーリー
人気声優・水沢史絵、小説家デビュー!
神楽坂の平和は俺たちが守る!

七年ぶりに故郷、神楽坂に帰ってきた高校生・小森英介(こもりえいすけ)。英介は早速、憧れの女性だった浅野真弥(あさのまや)との再会を果たすため、彼女が経営する「カフェ・GREEN」へと向かう。だが真弥の身体には代々浅野家の子に受け継がれる“驚異の第二次性徴”によって、ある恐るべき変化が……そしてその影響で彼女のカフェは閉店の危機に陥っていた! 愛しの真弥姉を救うため、英介は幼馴染のチャラ男・仙川銀太(せんかわぎんた)に小松原京子(こまつばらきょうこ)、藤井彩実(ふじいあやみ)らと共に「カフェ・GREEN」の再興に立ち上がる!!

>>神楽坂G7 崖っぷちカフェ救出作戦会議 紹介ページ

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