作品のみならず、パチンコや子育てについても語った!? テレビアニメ『牙狼〈GARO〉-炎の刻印-』連続インタビュー企画2人目は、ヘルマン・ルイス役の堀内賢雄さん!
10月3日(金)の深夜より順次放送がスタートした、テレビアニメ『牙狼〈GARO〉-炎の刻印-』。人気特撮ドラマ『牙狼〈GARO〉』シリーズ初のアニメーションとして注目されている作品だ。
そんな本作を大々的に取り上げるべく、「アニメイトTV」では、主要キャストとスタッフ6名のインタビュー記事を続々公開予定だ。第一弾の浪川大輔さん(レオン・ルイス役)に続き登場するのは、レオンの父、ヘルマン・ルイスを演じる堀内賢雄さん。
■ ヘルマン役は「この先、もっともっと良くなっていく自信がある」
――堀内さんは、『牙狼〈GARO〉』(以下、牙狼)の前作にも触れたことがあるそうですね。
堀内賢雄さん(以下、堀内):毎話観ていたわけではないんですけど、夜テレビをつけたら偶然やっていたということが何度かあって。「ああ、これが牙狼なんだ!」と印象に残っていたんですよ。と同時に、牙狼のパチンコにハマっちゃってね(笑)。台で流れる映像を観て、「俳優さんカッコいいなー!」って思ったりしてました。
――牙狼はパチンコも人気ですもんね。
堀内:映像以外にも仕掛けが多くて楽しいんですよ。召喚したときの鎧とかも当たったらデューン!と落っこってきたりして。今はね、新しいバージョンになって台の横についてる刀を抜くっていうこともできたりするんです。こういう演出がとにかくド派手で! すごい迫力あるんですよ。しかも、映像と一緒に影山ヒロノブくんや遠藤(正明)くんの歌が流れてきたりもするんです。彼らとは仲良いから、そういう意味でも以前から牙狼には親近感がありました。だからヘルマン役に決まったときは「えっ! あれに出られるの!?」って思いましたね。
――なんだか運命とも言えそうですね……! そんな牙狼のアニメですが、第一話を観ての感想も伺いたいです。
堀内:臨場感がありつつも、懐かしさを感じるところもあって。僕なんかは「ああ、いいなあ」と思いましたね。だから若者だけじゃなくて、僕くらいのおっさんも喜ぶんじゃないかな? 昔の王道も結構いってくれてますからね。
――あとはやはり、ヘルマンの独壇場だった中盤のシーンも。
堀内:エロだったでしょ? エロだったでしょ? あのまま使ったんだ!って思いましたもん(笑)。それにCGのシーンもすごいですし、つかみはOKといったところじゃないですかね、まずは。それに、実は第一話って伏線もいろいろ張ってあるんですよ。そこもうまいなと思いましたね。
――では次に、堀内さん演じるヘルマンに話を移していきたんですが、堀内さんから見た彼の印象は?
堀内:あくまでも僕が思ったヘルマンですけど、まずは「酒好き女好き」ですね。それもあって、息子のレオンには「バカ親父」なんて言われてしまうと。でも、それってきっと愛する奥さんを失った寂しさの裏返しなのかなと。僕自身はそう思うんですよ。だからこそ、「黄金騎士の伝承者であるレオンを育てなきゃいけない」という“責任感”は、すごく強いはずだと思いますね。
――演じるときに強く意識する部分でもありそうですね。
堀内:どう考えるかは人それぞれ違うんでしょうけども、僕自身は軽いだけの男ではないと思っているので、そのうえで演じていますね。
――具体的にはどんなふうに役を作っていますか?
堀内:もちろん、今言ったような内面を理解して演じてますけど……こういうのはやっぱり、やっていくうちによくわかってくるものだと思うんです。実際、人間って“先”が見えているわけじゃないですよね。だから演技も“そのときの演技”ができればいいわけですよ。
――確かに。その時間を生きているわけですもんね。
堀内:でしょう? 台本が入っちゃうと、先のことがわかりすぎてそれを予定するお芝居になっちゃうんですよ。基本的には監督の言うとおりに演じられればいいんだけど、話数を重ねて、自分の中のキャラクターに深味がでてくると、僕自身のなかのヘルマンも少しずつ重厚になってくる。だからこの先、もっともっと良くなっていく自信がありますね。
――話数を重ねること自体も役作りになっているんですね。とはいえ、ヘルマンの色気は第一話から炸裂していました。
堀内:そうですねえ……! 自分は演者だからよくわからないですけど、僕には子どももいるしいろんな人生経験があるから。そう言ってもらえると「(色気が)出ていてよかったな」と思いますよ。
――というと、自分で出そうと思って出しているわけではないんですか?
堀内:これがねえ、出そうとすると作りすぎちゃうんですよ。カッコいい声ってなってもそう。作りすぎてインチキみたいになっちゃう(笑)。これが演じるうえで一番やっちゃいけないことだと思ってるんです。やっぱり、自分が持っているもので勝負しないと。テクニックとかでやったら嘘になっちゃうんですよね。これはアニメーションでも何でも。嘘があると、意外とダメなんです。違うものになっちゃう。僕はそういうふうに思いますね。
――だからこそ、堀内さんの演じるヘルマンは余計に魅力的にうつるのかもしれないですね! 「普段は軽いけどやるときはやる」という男キャラは、ただでさえ支持が厚いのに。
堀内:それは、今の時代だからっていうのもありますけどね。昔は、良い男っていうと高倉健じゃなきゃダメだったんですから(笑)。いやでも、物語が進むに連れてどんどん深味が増してくるので。観ている側からも「ただのお調子者じゃないんだな」っていうのがよくわかってくると思いますよ。
■ 堀内さんと浪川さんは親子みたい!?
――少し変わった質問を。レオンは、父であるヘルマンに対して反抗的に見えるんですが、そんな息子がいた場合、堀内さんご自身ならどうやって打ち解けますか?
堀内:レオンは「クソ親父」って言ったり、父親の顔に物を投げてきたりしますからね(笑)。それで父は鼻血を流すわけですけれども……普通だったら、ここで諦めちゃうんですよ。「あんなもんはもうダメだ」「馬鹿だから」って。でもね、それでも諦めずに愛情を注いでいたら、どんなグレた子どもでも絶対最後にはかえってくると思うんです。見放した両親っていうのはすべて終わってしまう。レオンは、まだパパの切なさを全部わかってないはずなので。だから「わかる日が来るはずだ」と待ち続けるのが打ち解ける方法だと思いますね。
――もしかしたら、物語のなかでもヘルマンに心を開く日が来るかもしれませんね。
堀内:そうですね。でも例えそうなったとしても、ヘルマンは「お前は本当によく頑張ったな」って言わないと思うんです。それは、レオンがいないところで吐露するんじゃないかなあ。ヘルマンは「俺はお前の立派な親父」っていうのを目指しているんじゃなくて、「カッコ悪いところも含めていろいろあるけど、譲れないところもある」というか。それが大事なんじゃないですかね。
――親子の成長も楽しみです。ところで、アフレコ現場では浪川さんとのやりとりが「親子みたいだ」という話を聞きました。
堀内:いやあ、仲良いですからねえ(笑)。子どもの頃から知ってるんで。今の現場でも、「何やってんだちゃんとやれよ」とか言うと、「しっかりしてよ賢雄さんも!」とか平気で言ってくるんですよ(笑)。そういう意味でも良かったなと思いますね。
――やりやすい環境だと。
堀内:そうですね。浪川くんは役者としても大したもんだから。とくに良いところはピュアなところ。「こんな風に作っていけばいいだろ」っていう感じで演じるのではなく、体当たり系というか。ハートで、生でぶつかっていく。さっきも言いましたけど、演技っていうのはやっぱり声を作るものじゃないと思うので。だから僕自身も入りやすいんですよね。野村くん(野村勝人さん/アルフォンソ役)も朴さん(朴ろ美さん/エマ・グスマン役)もそう。すべての人がすんごくキレイに入ってくる感じ。面白いなと思います。
――キャストのみなさん、仲が良さそうですね。
堀内:プライベートでも飲みに行くような仲間たちなんで。普通の仲の良いチームが集まったような感じですね。ただ、こと芝居に関してはもちろん一生懸命やっています。僕らの仕事は、和気あいあいだけでやっていられるわけではないからね。
終始にこやかに、受け答えしてくれた堀内さん。牙狼シリーズにも改めて興味を持っているそうで、「特撮ドラマのほうもイチから観てみたい」と語っていた。役作りと同じように、牙狼愛もこの先どんどん深まっていきそうだ。ちなみに、以降は野村勝人さん(アルフォンソ役)、朴ろ美さん(エマ・グスマン役)に加え、主要スタッフ陣のインタビュー記事を公開していく予定。この先も見逃すなかれ。
[取材&文・松本まゆげ]
<「牙狼〈GARO〉-炎の刻印-」とは>
テレビアニメ「牙狼〈GARO〉-炎の刻印-」は、監督に期待の新鋭・林祐一郎氏、シリーズ構成・脚本にはTVアニメ「進撃の巨人」などでお馴染みの小林靖子氏を起用し、声優陣も主人公のレオン・ルイスに浪川大輔さん(『Persona4』主人公/鳴上悠)、父親のヘルマン・ルイスに堀内賢雄さん(『ガンダムZZ』マシュマー・セロ)、王子アルフォンソ・サン・ヴァリアンテに若手の野村勝人さん(『I"s Pure』瀬戸一貴)、謎の女魔戒法師エマには朴王路美さん(※朴 王路美さんの「王路」は、正しくは王へんに「路」。以下同)(『鋼の錬金術師』エドワード・エルリック)といった豪華声優陣を起用。
これまでのファンはもちろんのこと、初めて『牙狼<GARO>』を見る方でも楽しんで頂ける新しい『牙狼<GARO>』です!
<牙狼<GARO>とは>
2005年にテレビ東京系列で放送開始された特撮シリーズ「牙狼<GARO>」。最新のCG/VFX技術を駆使し、雨宮慶太監督が生み出す独特の筆文字を取り入れたスタイリッシュな映像で、大人のための特撮ドラマとして独自の歴史を築き続けている。
4月からはテレビシリーズ第4弾『牙狼〈GARO〉-魔戒ノ花-』が放送中。10月からは初のアニメシリーズが放送開始。
<放送スケジュール>
★10月3日からテレビ東京系6局、スターチャンネル(BS10ch)【無料放送】、CSチャンネル・ファミリー劇場にて放送START!
[テレビ東京]10月3日より 毎週金曜深夜1時23分~
[テレビ大阪]10月3日より 毎週金曜深夜2:10~
[テレビ愛知]10月3日より 毎週金曜深夜2:05~
[テレビ北海道] 10月3日より 毎週金曜深夜1時23分~
[テレビせとうち] 10月3日より 毎週金曜深夜1時53分~
[TVQ九州放送] 10月4日より 毎週土曜深夜1時55分
※第1話~第2話のみ土曜深夜 2時25分
[スターチャンネル(BS10ch)【無料放送】] 10月10日より 毎週金曜20時15分~
[CSチャンネル・ファミリー劇場] 10月17日より 毎週金曜23時00分~
<STAFF>
原作:雨宮慶太
監督:林祐一郎
シリーズ構成:小林靖子
キャラクターデザイン協力:武井宏之
アニメーションキャラクターデザイン:菅野利之
美術監督:橋本和幸
撮影監督:淡輪雄介
CG監督:金本真
音楽:MONACA
音響監督:久保宗一郎
アニメーション制作:MAPPA/東北新社
製作:東北新社
<キャスト>
レオン・ルイス(CV:浪川大輔)
ヘルマン・ルイス(CV:堀内賢雄)
アルフォンソ・サン・ヴァリアンテ(CV:野村勝人)
エマ・グスマン(CV:朴王路美)
>>TVアニメ「牙狼〈GARO〉-炎の刻印-」公式サイト
>>TVアニメ「牙狼〈GARO〉-炎の刻印-」公式ツイッター(@anime_garo)