秋新番『グリザイアの果実』OP主題歌を担当し、11月23日から全国5カ所のライブツアーもスタート! 7thシングル『楽園の翼』発売記念・黒崎真音さんインタビュー
黒崎真音さんの7枚目のシングル『楽園の翼』が2014年10月15日(水)にリリース! 10月からスタートしたテレビアニメ『グリザイアの果実』のOP曲で、雄大なサウンドにのせて、フレーズごとに描かれている様々な感情を伸びやかに歌い上げている。
PVやメイキングを収録した初回限定盤、アニメのPVなどを収録した初回限定アニメ盤、通常盤にはメジャーデビュー前から歌っていた黒崎さん作詞作曲の名曲『Wishful☆Garnet』を初音源化して収録! 11月23日からは全国5カ所のツアーも始まる。そんな黒崎さんに『グリザイアの果実』の印象、シングルの聴きどころ、ツアーへの意気込みを語ってもらった。
●空の美しさが印象的で、人間の強さと心のモロさを感じた『グリザイアの果実』
――今回のシングルはアニメ『グリザイアの果実』のOP主題歌ですが、ゲームもプレイされたそうですね。
黒崎真音さん(以下、黒崎):最初は、かわいい女の子達が学園生活の中で楽しい日常を送っていて微笑ましいなと思っていたんですが、徐々に6人それぞれが抱える問題が明らかになっていって。そんな問題やつらさを隠しながら笑顔で生きている姿に心を打たれたし、人間の強さと心のモロさを感じた作品でした。
――そんな女子生徒が5人しかいない学園に転校してきた主人公の雄二も……。
黒崎:すごい過去や痛みを背負っていて、その大きさにも驚きました。
――みちるがお気に入りのキャラとか。
黒崎:初めて見たんです。ツンデレになりたがっている女の子は。新しい形のツンデレだなと(笑)。ツンデレを演じているところがけなげだけど、おもしろくて。あと金髪のツインテイルが好きというのもあるんですけど。いろいろ私にドンピシャな部分があって、かわいいなって。
――アニメの絵やキービジュアルなどを見た印象は?
黒崎:この取材の時点ではまだアニメ本編は見ていないんですが、ゲームのパッケージを見た時から思っていたことですが、空がきれいだなと。空の美しさと彼女達の直面している問題のシリアスさとのギャップが印象的ですし、この作品を象徴しているような気がしました。だからこのシングルのジャケットでも空を意識して撮影していただきました。
●優雅で風や空を感じるような雄大なサウンドの『楽園の翼』
――OP曲の『楽園の翼』を初めて聴いた時の印象は?
黒崎:優雅さがあって、優しい風が吹くような曲だなと思いました。そして頭の中に草原と青空が広がってきて。さわやかな印象を受けました。
――私もシルクロードやキャラバンの光景が浮かんできました。
黒崎:楽器の音の感じやアレンジの雄大さがそう感じさせるのかもしれませんね。
――歌詞も作品の世界観そのままで。
黒崎: “グリザイア”は美術用語“グリザイユ”が由来で、“灰色”という意味があるんですけど、“灰色”という言葉が数カ所に出てきたり、ところどころにキーワードが散りばめられていて。「まさに『グリザイアの果実』の曲だ!」と感動しました。
――曲名の“楽園”も壁に隔てられた学園や、3部作となっているゲームの3作目が『ギリザイアの楽園』だったり、想像が巡ってきます。
黒崎:そうしてもらえたら狙いどおりです(笑)。いくつかの候補がありましたが、聴いてくださる方がいろいろイメージしてもらえたらと思って、この曲名にしたので。歌詞全体がまた今後を予感させるような内容になっているので、そこも作品を見ながらイメージを膨らませていただけたら。
●キャラ達をふかんで見守るような歌詞。悲しみへの決別も
――作品のキャッチフレーズに“世界に刃向かう、6つの果実”とありますが、“神を殺す言葉さえここにあるから”の歌詞にも6人が抱えるものの大きさがうかがえます。
黒崎:運命というか、自分の意志ではどうすることもできない重大な悲劇に巻き込まれてしまった子達なので、“神”という言葉も決して過大ではなく、むしろしっくりくるんですよね。
―― “幸せな日々 きみはどこかに捨てて”や“赦されないはずの温もりを求め”など雄二の視点なのかなと。5人の少女を救うのが雄二であることを予感するような。
黒崎:なるほど。私は俯瞰(ふかん)で見ているイメージで、何かを経験した人が今、悲しみや絶望の淵や決断しなきゃいけない分岐点にいる子達に語りかけているのかなと思いました。
――1番のBメロから救いや明るい希望を感じさせる流れになっていて。例えば1Bの“僕がいるよ 解き放て翼”からサビラストの“壁を越えた空の果て 聴こえてくる愛の歌が”とか。
黒崎:時の流れも感じさせるし、ツライ過去や悲しみとの決別する様子も描かれて。Dメロの“少女のように泣き出すきみ やがて全ては終わるんだ”が好きです。あと1番のAメロの“名もなき罪につけられた傷で心閉ざし 無理をして笑う”はまさに彼女達で。ゲームをプレイしていた時、序盤でみんな笑顔だったけど、何か隠していそうな、そんな様子を思い出しました。みんなの顔が思い浮かんでくるのでそこも好きです。
●歌詞やストーリーの流れに合わせた抑揚とラストに向かって強さを増していくのがポイント!
――歌い手として、しっとりしたところとエモーショナルなところがあって、1曲の中で感情の動きや様々な歌い方を求められる難しい曲なのでは?
黒崎:そうですね。また曲自体に本線のほかは前奏だけで間奏や後奏がないので、歌い方で抑揚を付けないとあっという間に終わってしまうので、歌詞をじっくり読み込んで「ここは優しく歌おう」とか自分の中で細かく決めたり、ロングトーンの部分もどう伸びやかに聴かせられるか考えて。あと作・編曲の藤間仁さんにアドバイスをしていただきながらレコーディングしました。
――藤間さんからはどんなアドバイスを?
黒崎:この曲で一番難しかったのがBメロで、いきなりテンポが軽く変わるので、そこをどう歌うか、相談させていただいて。「もうちょっと弾む感じかな」とか「声色を変えてみようか」とか。こういうメロディアスな曲は最近、歌っていなかったので、曲に向き合って歌うことに集中できた気がします。メロディ自体は歌いやすくて、メロディと歌詞の感情の動きが比例していたので、気持ちものせやすかったですね。
――この曲の聴きどころや注目ポイントは?
黒崎:ストーリーを感じる曲なので、最後に向かってどんどん力強さが出てくるところと、楽器の音が結構前に出てくるのが歌っていても楽しくて。歌のメロディと同じラインをなぞっていたり、特にBメロとか。インストで聴いてもおもしろかったです。あと歌詞も聴くほど、見るほどに作品の世界観だけでなく、自分と重なる部分が見えてきて、味わい深いと思うので、たくさん聴いていただけたら。
●冒険や始まりを予感させる『Scanning resolution』
――カップリングの『Scanning resolution』も“逃れようのない世界 抗って必ず救うから”など作品とリンクしているような。
黒崎:そう思いましたか? でも『グリザイアの果実』をイメージして作られた曲ではないんです。だけど冒険や始まりを感じさせる歌詞ですよね。“辿り着いた場所で新しい自分迎えよう”や“繋ぐ切れない絆 幾度も確かめ”とか。また雲が晴れて、何かが始まる予感がして。曲名も“解決の糸口を探す”ですから。私達に重なる部分や共感できるところもあるし、聴くと気合が入ったり、テンションが上がるので、挑戦する時や何かをする時に聴くといいかも。
――サウンド感もリズムやビートが心地よくて、明るく前向きですね。
黒崎:オケの音圧もすごいし、音数も多いですね。鐘の音も始まりやファンタジーを感じさせてくれるし。だからこそ、静かになるとまた際立って。この曲もインストでも楽しめますよ。
――歌う時はどんなイメージで歌われたんですか?
黒崎:サビに向かっての強さを意識しつつも誰かに優しく語りかけている感じもあって。サビが聴きどころかな。特に最後にキメが続くところ。そこはライブでサイリウムを振ってもらいたいですね。またAメロはかわいらしい声で入っているので、そこも注目してみてください(笑)。
●自身作詞・作曲の『Wishful☆Garnet』はファンへの想いを綴った幻の名曲
――通常盤に収録される『Wishful☆Garnet』は黒崎さんの作詞・作曲ですね。
黒崎:5年前に作った曲で、メジャーデビュー前によく歌っていました。私は、これまで黒い衣装を着て、激しいデジロックを歌うことが多かったんですけど、今回白い衣装で曲調もガラっと変わったので、このシングルのコンセプトに合うんじゃないかなと思って収録しました。まさか音源化できるとは思っていなかったので、うれしかったです。
――曲のテーマやコンセプトは?
黒崎:元気でポップな曲で、離れている人にも音楽を通して繋がれたらという想いで作りました。そしてデビュー前から現在まで応援してくれるみんなへの感謝の気持ちも込めて。ちなみに歌詞のほうが先で、その後で曲を作っています。
――曲名の由来を教えてください。
黒崎: “Wishful”は“願い”、“Garnet”はこの曲が生まれたのが1月で、1月の誕生石が“ガーネット”だったので。“☆”は尊敬する栗林みな実さんの『Shining☆Days』や『Dream☆Wing』が好き過ぎて、当時付けてしまいました(笑)。
――サビの歌詞が3つともカギカッコになっている理由は?
黒崎:その直前のBメロに“この願い届けてください”とありますが、私からみんなへのお手紙みたいな。
――確かに“あなたの笑顔に何度となく救われた”や“いつでもそばにいるから”などファンへのメッセージになっていますね。ライブでも終盤に歌うような。
黒崎:そのとおり! いつも最後に歌ってました(笑)。今回、音源化されることで初めて聴かれる方も多いと思うので、私の想いが伝わればいいですね。
――サウンドアレンジはI’veの中沢伴行さんですね。
黒崎:2ndシングル『メモリーズ・ラスト』みたいな雰囲気にしたくて、作・編曲をしていただいた中沢さんにお願いしました。元々の曲にI’veさんらしい、中沢さんらしいテイストを加えてくださいと。通常盤の3曲はタイプもまったく違うし、最新の曲から思い出深い曲まで収録されているので、3曲共聴いていただきたいです。
●『楽園の翼』のPVは美しい空と草原が広がる中で撮影。カッコイイ乗馬シーンは必見!
――雄大な自然で歌うPVが多い黒崎さんですが、『楽園の翼』のPVもスケール感がありますね。
黒崎:長野県の霧が峰で撮影しました。コンセプトは冒険や自分探しの旅ですね。天国なのかどこなのかわからない未知の世界で、私がいろいろな場所を旅するという。白い馬が出てきたのは楽園のイメージです。『グリザイアの果実』が空も草原もすごくきれいだったので、空と草原の美しさにもこだわりました。
――夕暮れから夜にかけての空のシーンが印象的ですね。
黒崎:お昼も撮っていましたが、やっぱり夕焼けがきれいで。雲の動きも映像で見られて、時間の経過を感じてもらえるかな。
――ジャケットでも着ている衣装は、壮大な空や草原が似合う神秘的な白い衣装で。
黒崎:『楽園の翼』を聴いたイメージをスタイリストさんにお伝えして作っていただきました。今までの衣装は割と無機質な感じで、今回のような淡い色の衣装は初めてです。自然に帰るような気持ちで撮影に臨みました。
――メイキング映像に2日間に及ぶ撮影の模様も収録されて。
黒崎:到着して、まず乗馬のレッスンをしました。乗馬は初めてでしたが、馬に乗りながら歌うシーンや引きで馬を走らせるシーンがあって。
――すごく自然でしたよ。経験者かと思ったくらい。
黒崎:よかった! 幻想的な雰囲気は出せたかな。でも馬が落ち着いてくれなくて大変でした。スキがあるとすぐに草を食べて。でもかわいかったし、最後は名残惜しかったです。あと、おそばがおいしかったです。
●13カ所に及ぶキャンペーン後には待望の全国ツアーがスタート!
――発売日の10月15日から13カ所に及ぶキャンペーンがありますね。
黒崎:サイン会や握手会、ミニライブなど、会場ごとに違う内容になっています。今回は郡山や仙台と初めての東北でのイベントもあるので、東北の方にも会いに来ていただきたいです。
――11月23日から全国5カ所のライブツアーがスタートします。
黒崎:ツアータイトルは『楽園の翼』にちなんで“WINGS OF EDEN”と名付けました。今年、新曲がすごく増えて、しかもバンドバージョンでお届けするのはこのツアーが初めてで。フェスやイベントでは歌えない曲やアレンジもあるので、ワンマンでしか見られない、聴けない部分を楽しんでほしいです。振り付けできる曲も多くて、みんなと一緒に踊れるのも楽しみです。
――東京公演のタイトルに“GARNET!!”が追加されているのは?
黒崎:私の誕生日が1月13日ということもあって、ちょっと雰囲気が変わるということですね(笑)。ツアーラストでもあるので、少し違った演出ができたらと思っています。その後も『リスアニ2014』や『ANIMAX MUSIX 2014 大阪』とフェスがあって。この秋から来年2月まで突っ走ります!
――では皆さんへメッセージをお願いします。
黒崎:アニメ『グリザイアの果実』が始まります。どんなOP映像になるのか、楽しみにしてください。今までの私の楽曲はデジタルなロックやバトルっぽい曲が多かったんですが、「楽園の翼」は打って変わって、鎧を脱いで安らぐような曲で。また新しい表現を探していく中で自分を見つめ直す1曲になりました。通常盤の3曲はどれも明るい曲なので、みんなに元気になってもらえたらいいなと思いながら歌いました。そしてイベントやライブで、笑顔を見せてもらえたらうれしいです。
――ありがとうございました!
■■黒崎真音さん直筆サイン色紙 プレゼント!■■
インタビュー記事掲載を記念して、抽選で1名さまに黒崎真音さん直筆サイン色紙をプレゼント! 詳しくはアニメイトTV内プレゼントページをチェック!!
■黒崎真音『楽園の翼』
発売日:2014年10月15日(水)
価格:
[初回限定盤(CD+DVD)] 1,800円(税別)
[初回限定アニメ盤(CD+DVD)] 1,600円(税別)
[通常盤(CD)] 1,200円(税別)
発売:NBCユニバーサル・エンタテインメント
■MAON KUROSAKI LIVE TOUR 2014~2015
“WINGS OF EDEN”
11月23日(日)福岡DRUM SON 16:00開場 16:30開演
11月30日(日)Hook SENDAI 16:00開場 16:30開演
12月20日(土)名古屋Live Hall M.I.D 16:00開場 16:30開演
12月21日(日)KYOTO FANJ 16:00開場 16:30開演
オールスタンディング4,500円(税込)
■“WINGS OF EDEN GARNET!!”
2015年1月11日(日)赤坂BLITZ 17:00開場 18:00開演
オールスタンディング5,500円(税込)
■テレビアニメ『グリザイアの果実』
【放送情報】
TOKYO MX:10月5日より 毎週日曜日 24時30分~
KBS京都:10月5日より 毎週日曜日 24時45分~
サンテレビ:10月5日より 毎週日曜日 25時00分~
BS11:10月6日より 毎週月曜日 24時30分~
AT-X:10月5日より 毎週日曜日20:30~ほか
[AT-Xリピート放送]
毎週火曜日11:30~、毎週木曜日29:30~、毎週土曜日15:30~
【スタッフ】
原作:フロントウイング
監督:天衝
シリーズ構成:倉田英之
キャラクターデザイン/総作画監督:渡辺明夫
総作画監督:越後光崇、桂 憲一郎
色彩設計:村上智美
撮影監督:熊澤祐哉
美術監督:井上一宏
美術設定:塩澤良憲
CGIディレクター:高橋将人
編集:武宮むつみ
音響監督:明田川 仁
音楽:Elements Garden
アニメーション制作:エイトビット
【キャラクター/キャスト】
風見雄二:櫻井孝宏
榊 由美子:田中涼子
周防天音:田口宏子
松嶋みちる:水橋かおり
入巣蒔菜:たみやすともえ
小嶺 幸:清水 愛
【音楽情報】
□オープニングテーマ 黒崎真音『楽園の翼』
発売日:10月15日発売
【初回限定盤 (CD+DVD)】1,800円(税抜)
【初回限定アニメ限定盤 (CD+DVD)】1,600円(税抜)
【通常盤 (CD)】1,200円(税抜)
□エンディングテーマ 南條愛乃『あなたの愛した世界』
発売日:11月5日発売
【初回限定盤 (CD+DVD)】1,800円(税抜)
【通常盤 (CD)】1,200円(税抜)
【イントロダクション】
私立美浜学園――。
一見すると普通の学園だが、そこには『訳あり』の5人の学生しか在籍していない。
その場所に、新たな6人目の学生――風見雄二――が転入することになった。
個性と言うにはあまりにも異質な学生達と、
彼女らに劣らぬほどのアクの強い自我を持った風見雄二。
互いに触れあううちに理解を深め、少しずつ干渉しあうことで、
それぞれの内面へと影響を与えていく。
過去に囚われた彼女達の物語が
今、動き出す――
>>黒崎真音公式サイト
>>黒崎真音ジェネオンユニバーサル公式サイト
>>テレビアニメ『グリザイアの果実』公式サイト
>>テレビアニメ『グリザイアの果実』公式Twitter