ボロボロ泣いて「いつもどおりの俺たちでいい」と感じました――『弱虫ペダル GRANDE ROAD（グランロード）』OPテーマアーティスト、LASTGASPの独占インタビューをお届け！

　2014年10月から放送が開始され、物語もいよいよインターハイ最終日へと突入した『弱虫ペダル GRANDE ROAD』！　そのオープニング・テーマを担当するのは、愛知県を本拠地にして活躍中の気鋭の新世代ロックバンド、LASTGASP（ラストガスプ）です。

LASTGASPは岡田勇希さん、高山晴朗さん、成瀬陽介さん、小野田稔さんの4人で構成されるロックバンドで、地元愛知県で2006年に結成し活動をスタート。2013年にデビューアルバム『Serendipity』を発表し、2014年1月に2ndアルバム『Point of No Return』をリリースしています。

『弱虫ペダル』とのタイアップは、作詞と作曲を手掛ける岡田さんを中心に発せられる、等身大かつメッセージ性の強い楽曲が制作サイドの心を惹きつけたことで実現。現在もロングラン上映中の『弱虫ペダル Re:RIDE（リライド）』と合わせてテーマソングアーティストを担当することとなりました。

　そして、2014年11月19日（水）には『弱虫ペダル GRANDE ROAD』のオープニング・テーマ「Determination」と、『弱虫ペダル Re:RIDE』の主題歌「Days」 を収録したシングルCDが発売！　そこで、今回はボーカル＆ギターを担当する岡田さん、ギター＆リードボーカルを担当する小野田さんとお話する機会を頂き、曲に込めた思いなどを伺いました！

■「これ歌ってるの俺だぜ」と自慢してしまいそうです（by.小野田）

――まず最初に楽曲の収録を終えた感想をお聞かせください。
岡田：今回の『弱虫ペダル』タイアップでは、これまでに経験していないことの連続で、作り始めてからこれまで、台風のようにあっという間でした。ただ、協力してくださったみなさんがすごくいい人たちばかりで、「こんなに楽しくていいの!?」と思いながら、とても自然体に作ることができたと感じています！

小野田：本当に激動でしたね。特に、僕たちはこれまでの活動で、締め切りがある曲作りをしたことがなかったですし、テレビで見るような立派なスタジオでレコーディングをしたこともなかったので、本当に初体験の連続になりました！　あと、僕はLASTGASPの中で、一番アニメを見るタイプなので、最初にタイアップすることを聞いたときには、周りで冷静なメンバーを他所に、心のなかで大熱狂していたのは内緒です（笑）。

――小野田さんはアニメがお好きなんですね。お名前からしても、『弱虫ペダル』とはなにか運命的なものを感じます（笑）。
小野田：いやはや、本当にその通りです（笑）。

岡田：曲作りは僕が担当したんですが……、今更ながらそっちが作ればよかったんじゃないのかな？（笑）

小野田：無理無理！

――おふたりともご自身の曲にアニメーションがついた物を見るのは初体験だったと思いますが、実際に見てどのように感じましたか？
岡田：本当に感動しました！　アニメーションは曲が出来上がってから制作が始まったので、僕らも完成品はオンエアで初めて見たんです。そのときは「なんか……すごいな！」と感無量でしたね。

小野田：感動でしたよね。アニメが好きな僕としては、アニメタイアップというのは音楽活動の中で叶えたかった夢のひとつだったので、それが叶えられたことが本当にうれしかったです。今でも見ると「これ歌ってるの、俺たちだぜ！」と自慢してしまいそうになります（笑）

岡田：実は、自分の曲がアニメになるという経験がなかったので、最初はどんな物に仕上がるのかイメージができなかったんですよね。ただ、実際に完成した物をみたら想像していたよりもバシッバシッと絵がはまっていて、びっくりしてしまいました！

――CDに収録されている2曲とも『弱虫ペダル』らしい疾走感を感じる曲になっていますよね。
岡田：どちらも“オープニング・テーマになる曲”をテーマに、僕らの味を活かした“勢い”を意識して作っているんです。だからこそこの2曲は、どちらも『弱虫ペダル』らしい感じに仕上げられたと感じています。

■タイアップのお話を頂いたときは意味がわかりませんでした（by.岡田）
――おふたりはこれまでアニメソングを作っていなかったわけですが、今回のタイアップに至るキッカケは何だったのでしょうか？
岡田：すべての始まりは、事務所に「10月から始まるアニメの曲をお願いしたいです！」と連絡を頂いたことでした。

――最初から『弱虫ペダル』ありきの話しだったんですね。
岡田：突然のことすぎて、僕も最初は「いったい、どういうことなの!?　なんで俺たち!?」と（笑）。ただ、お話を伺ってみると、動画サイトなどを通じて僕らのことを知ってくださって、かなり前からタイミングを伺ってくれていたらしいです。

――慣れない作業ですし、原作を意識した曲作りに苦労はされませんでしたか？
岡田：確かに、最初はテーマを決めかねていましたね。とにかく原作の雰囲気を知ろうと、コミックスを読み漁りました。……そしたら、予想以上にハマってしまい「あれ!?　もう朝じゃん！　まだ読み終わってないのに！」なんてことになるんですが（笑）。

一同：あっはっは（笑）。

岡田：あまり感動系の作品では泣かないタイプなんですが、『弱虫ペダル』は共感できる内容も多く、読んでいる間にボロッボロッと涙が出ていました（笑）。そして、そうやって作品のイメージを作った結果、「いつもどおりの俺たちでいいのかもしれない」と思うことができたんです。

――もしかしたら、スタッフの方も、そんな“いつもどおり”を求めて、タイアップをオファーしたのかもしれませんね。
岡田：そうかもしれませんね。結果的にもいい曲が出来上がったので、本当によかったです！

■「絶対に負けない！」という思いを込めました（by.岡田）
――ちなみに、おふたりの好きな『弱虫ペダル』のキャラクターは誰ですか？
岡田：僕は荒北靖友くんですね。元ヤンで、言葉使いが悪くて生意気な感じなのに、じつはすごくやさしい感じが気に入っています。彼が心に秘めている熱いハングリーさも、すばらしいですよね。好きすぎて、じつは「Days」のほうに、荒北くんの台詞を意識した歌詞を仕込んでいるほどです（笑）。

――そうなんですか!?
岡田：荒北くんの台詞に「あんときこうしてりゃあって呪文はさ、時々出てきちゃ、心をからめとって動けなくするんだ」という物があるんですが、ずっとこれが心の中に刺さっていて、なんとか歌詞にできないかと試行錯誤しました。僕なりの言葉で歌詞に落としこんでいるので、ぜひ確認してほしいです！

――では、小野田さんはいかがですか？
小野田：苗字が一緒ですし、もちろん小野田坂道くんですよね！

一同：あっはっは（笑）

小野田：あと、僕は総北高校2年生の手嶋純太くんと、青八木一くんです。合宿のエピソードが大好きで、“3年生と一緒に走りたい”という願いのために、長い間頑張ってきた姿や、熱さには、思わずグッときてしまいます。原作コミックではふたりが活躍していると聞いたので、どんな展開になるのか楽しみにしています！

――じっくりとお話を伺ってきたところで気になる点ですが、LASTGASPは以降もアニメタイアップをやっていくのでしょうか？
岡田：やれるチャンスを頂けるのなら、ぜひやってみたいと思っています！

――それでは、最後に読者へのメッセージをお願いいたします。
岡田：曲を作るとき、僕は“自分の気持ちを伝える歌詞”を書くことが多く、落ち込んでいるときや辛いときは“自分を奮いたたせる”ような歌詞を書きます。今回の曲には、それと近い「自分にだけは絶対に負けない！　ずっともがいていこうぜ！」という思いを込め、『弱虫ペダル』という作品にとてもマッチした曲にすることができたと思っています。アニメを見る人はもちろん、あまり見ない人の心にも、そんな思いが届く曲になったと思うので、ぜひお聴きください！　そして、これからもよろしくお願いします！

小野田：今回はアニメのタイアップということで、いままで僕らを知らなかった、本当に大勢の人たちに曲を聞いてくれる機会になりました。『弱虫ペダル』と一緒に、ぜひ僕たちを好きになって頂けたらうれしく思います！　そして、僕らのバンドは、“生”の熱を一番重視しているので、曲を気に入って頂けたのなら、ぜひライブにもお越しください！

　初のアニメタイアップを「大変だったけど、すごく楽しかった！」と笑顔で語っていたおふたり。アニメタイアップにも意欲を見せてくれる場面もあり、LASTGASPがもつ“熱”を活かしたアニメソングが、これからまた誕生していく可能性をを感じさせてくれました。今回質問にお応え頂いたおふたりの思いが詰まったシングルCD『Determination』、ぜひお聴き逃しなく！

＜＜『Determination』概要＞＞

【発売日】
2014年11月19日(水)
【価格】
￥1,200（税抜き）
【ジャンル】
邦楽／ロック
【発売・販売元】
東宝
【レーベル】
TOHO animation RECORDS
【収録曲】
1.「Determination」（TVアニメ第2期シリーズ『弱虫ペダル GRANDE ROAD』オープニングテーマ）
2.「Days」（『弱虫ペダル Re:RIDE』主題歌）
3.「Determination」（Off Vocal）
4.「Days」（Off Vocal）

■関連サイト
>>アニメ『弱虫ペダル GRANDE ROAD』公式サイト
>>『LASTGASP』公式サイト