「ずっと表現やレベルが一緒っていうのは、良くないなと思うので」――原 由実さん 6thシングル『improvisation』インタビュー
『THE IDOLM@STER』シリーズの四条貴音や、『トリニティセブン』の浅見リリスを演じている声優・原 由実さんの6thシングル『improvisation』が2015年5月27日(水)にリリースされます。
表題曲「improvisation」は、Xbox Oneで発売される推理アドベンチャー『ミステリートF~探偵たちのカーテンコール~』内『ミステリート2~フェアウェル・エンカウンター~』のエンディングテーマ。そして、カップリングはPS Vita専用ソフト『白衣性愛情依存症』のエンディングテーマ「キミとの未来」となっています。さらにジャケットは完全撮り下ろし写真を使用し、DVD付盤には「improvisation」のMusic Video、メイキング映像を収録! 本稿では、そんな6thシングルの発売に先駆けて、原 由実さんにインタビューを実施。新曲の情報から、イベントへの意気込み、自身の作詞作曲活動などについてお聞きしました! ファンは必読です!!
●疾走感あふれるロックな表題曲「improvisation」!
――今回のシングルが発売すると聞いた時のお気持ちはいかがですか?
原 由実さん(以下、原):今までのリリースのスパンを考えると結構久しぶりですね。7ヶ月ぶりになりますけど、その間にバースデーライブだとかイベントとかで歌ってきたので、「そんなに久しぶりなんだな」って、少し不思議な気持ちになりました(笑)。
――表題曲「improvisation」は、ゲーム『ミステリートF ~探偵たちのカーテンコール~』内の『ミステリート2~フェアウェル・エンカウンター~』のEDテーマということで、タイアップの作品を聞いたときのお気持ちをお願いします。
原:今までたくさんの曲を歌わせてもらったんですけど、探偵物・推理物だという話を聞いたとき、初めてのタイプの作品とのタイアップだったので、賢そうな感じの曲が来るのかなって考えてました。でも、聴いたらすごく明るくロックな曲で。もうちょっとおとなしめな曲をイメージしていたので、OPのような勢いのある曲でびっくりしました。
――どういった曲になっていますか?
原:歌詞を見たときに、音楽用語がたくさん入っているなと思いました。なおかつ、曲調も歌詞も「前向きに進んでいこう!」みたいな明るい感じになっていて。ちょっと悩んでいる人でも「大丈夫だよって思えるような、そんな歌に仕上がっているところが個人的にすごくうれしいです。
――曲の中で気に入っている部分はありますか?
原:前向きな歌詞のところは全体的に好きなんですが、やっぱり曲のサビの部分が走り抜けるような感じのスピード感のある曲調で、すごく気に入ってますね。
――作曲はJohnny.kさんのようですが。
原:すごく聞きなじみのあるような、安心感のあるカッコいい曲で、どなたが作った曲なんだろうって思ったら、何度もお世話になっているJohnnyさんだったんです。私自身、ロック系の曲が大好きなんのもあって、すごく納得出来ました(笑)。あと、Johnnyさんの曲を何度も歌わせてもらっているの中で、ずっと表現やレベルが一緒っていうのは良くないなと思うので、何か自分の方が一皮むけた表現ができたらいいなって思いますね。
――そしてタイトル『improvisation』の意味は「即興」や「即席にやること」、「アドリブ」という意味ですが、原さんはそういったものはお得意ですか?
原:いつもあわあわしてしまって、苦手ですね(笑)。でも、私がやらせていただいている『原由実の○○ラジオ』のOPのコーナーでは、架空の設定のお話を作って、それに乗っかっていくっていうことを、もう2年半以上やらせていただいてたりするので、多少は前よりアドリブ力がついたかなって思ってます(笑)。それでもまだまだアドリブが上手い方はたくさんいらっしゃるので、これからも鍛えていきたいなと思います。
――表題曲の『improvisation』は、これからレコーディングだそうですが、こういう感じで歌いたいという希望や気持ちはありますか?
原:笑顔っぽい感じで歌いたいですね。すごくかっこいい曲なので、もちろんカッコよさも出していきたいんですけど、笑顔感というものが歌声に乗るといいなとは思っています。まだレコーディングしてないんで、もしかしたら紆余曲折して、全然違う方向の曲になるのかもしれませんけど(笑)。個人的には、明るい感じの曲だったりしますし、不安を抱えてたり迷ってたりする人の背中を押せるような、そんな表現ができたらいいなと思っています。
●カップリング曲はキャラクターの気持ちがこもった仕上がりに
――カップリング曲の「キミとの未来」は、どのような曲になっていますか?
原:この曲は『白衣性愛情依存症』のEDテーマなんですが、私は前作の『白衣性恋愛症候群』という作品でも山之内やすこ役として出演させていただいています。両方とも、作品自体がキャッキャウフフみたいな、女の子同士のふわふわした、明るい日差しがさしているような、白っぽいイメージだと私は思っているんです。それを曲として形にしたら、ちょっとしっとりとしつつも、どこか明るい日差しの中にいるような、そんな曲になりました。
――レコーディングはいかがでしたか?
原:レコーディングの時、すごく時間をかけて録ってくださったんですよ。歌うのが難しくて時間がかかったというわけではなく、自分の中でいい感じにできたと思っていても、「まだ行ける」って言ってくださって。自分の中で、この表現がMAXだと思っているものに対して、さらに一段階上のものを求めてくださっているんだ、それをできると思ってくださっているんだ、ってわかりました。私自身が思っていた限界を、さらに引き上げてくださったのかなって思います。
――こちらはどのようなイメージで歌われましたか?
原:『白衣性愛情依存症』の世界をイメージしました。恋する楽しさ、ウキウキ感、切なさみたいな、いろんな気持ちがこの中に歌われてます。なので、自分が演じさせてもらった、(天藤)いつきさんのことを考えながら歌いました。いつきさんもこんな感じの景色を見たのかなとか、こんな感じでデートしたのかなとか、いろいろ考えましたね。見ながらだとイメージがつきやすいので、レコーディング中は歌詞カードの横にキャラクターの絵を出していました。
――「天藤いつき』はどんなキャラクターでしたか?
原:いつきさんは、すごくカッコいい感じで、王子様っぽい空気感の漂っている、でもちょっとおちゃらけているようなところもある眼鏡っ娘ですね。
――この曲の気に入っているところを教えてください。
原:曲自体がすごく好きなんですよ。自分歌っているバージョンも聴いてるんですが、声が入ってないバージョンも同じくらいの頻度で聴いてます。聴いてたら心が落ち着くというか、曲全体が持っている癒しの力みたいなものが感じられるので、全体的に気に入っています。
――シングルにはオフボーカルも収録されるみたいですね。
原:そうなんですよ! この曲はハモリがないですし、CDに入るオフボーカルのほうは、私の声が全く入っていない状態です。曲だけでも堪能してもらえるんじゃないかなと思います。
――録り下ろしの新曲となる、2つ目のカップリング曲はどのような曲になっていますか?
原:この曲は最初から、「かわいい曲を作ろう」というコンセプトで作り始めた曲なんです。私が今まで出させてもらった曲の中で、一番かわいいなって感じている曲は「オレンジ色の季節」なんですけど、あれよりももっと表現的にわかりやすく、ピンク色のキャピキャピ感が合う曲を作りたいなと。その中でも、自分らしさみたいなものが出たらいいなと思って。そういった意味では、今までなかったタイプの曲になっていると思います。
――こちらの曲は原さんも一緒に選んだそうですね。
原:コンペで集めていただいたものを聴かせてもらって、その中で2曲くらいまでに絞らせていただきました。その中で選んだ1曲です。自分も選ぶ作業に参加させていただいているので、その分仕上がりがどうなっていくのかすごく気になっていますし、自分がいいなって思える、そして皆さんにも気に入っていただける、そう思えるような曲を作りたいと思っています。
●原さんのサプライズが光るイベントが、なんと8回も!
――今回、横浜・東京・大阪・名古屋と各地で開催される発売記念イベントですが、楽しみにしていることなどはありますか?
原:皆さんと近い距離で話しができるイベントは、私にとってすごく好きな時間なので、全部楽しみなんですよ。名古屋ではいつもトーク&ライブだったので、名古屋の方と直接話せると思うと、すごく楽しみです。握手会やお渡し会の時は、いつも私のお手製のプレゼントをお渡ししたりするので、今回は「improvisation」にかけて、どういった手作りのものを作ってお渡ししようかなって、すごく楽しみにしています。
――前回のイベントでは、初の試みとして、お客さんから歌う曲のリクエストを募ったりだとか、ファンもうれしい企画がありましたよね。
原:去年初めてやらせていただいて、好評だったんですよ! イベント日がお誕生日の方とか、前後がお誕生日の方、リリース日が誕生日の方などの中からランダムで決めて、その方に歌ってほしい曲を言っていただいて、その曲を歌いました。なので、私としては毎回すごくドキドキなんですけど、好評なので今回もやろうと思っています。「improvisation」の発売記念イベントなので、決まってる曲とプラスα、リクエストの曲という感じになるといいなと思っています。何があるかわからないので、あくまで予定ですけど(笑)。
――リクエスト制のイベントで好評な曲は何ですか?
原:一番リクエストが多い曲は「オレンジ色の季節」だと思います。人気曲が分かるのも、リクエストのいいところですよね。
――今後の発売記念イベントでやってみたいことはありますか。
原:握手会とかお渡し会、ハイタッチ会とか以外の何かですね(笑)。……頭を撫でる会とか(笑)。そういった、ちょっと変わったイベントもやってみたいです。あと、発売記念イベントでは難しいと思うんですけど、ずっとやりたいなと思っているイベントはディナーショーですね。私も食べるディナーショーみたいな(笑)。バスツアーもずっとやりたいなと思ってます。果物狩りとかバーベキューとか、そういった感じで皆さんと、のどかな地域でおいしいもの食べたいなって思いますね(笑)。
――原さんのアーティスト活動の中で今、作詞作曲の話がチラホラ出ていますが、現在の進捗はいかがですか?
原:それ、聞いちゃいますか?(笑) 一度、1月のバースデーライブの時に作曲をしたことがあるんです。そのときはサプライズで「作曲しました! 歌います!」って感じだったんですけど、なかなか曲が作れなくて……。12月末までに曲を作れなかったら、ライブで披露するのは止めようっていうことになってたんです。でも結局そこで作れず、バースデーライブの1週間前でも作れず、当日3日前くらいにあったリハーサルでも作れてなくて。サビだけでいいってプロデューサーの濱田さんがおっしゃってくれていたので、リハ後に家に帰って絞りに絞り出して、4つくらい鼻歌で作ったものをボイスレコーダーに録って、それを濱田さんにお送りしたんです。そこまでは全然浮かばなかったのに、なぜかポンと思い浮かんだんですよね、4つも(笑)。
そのうちの1つがすごくAメロっぽいメロディーだったみたいで、それをAメロに使って、残りの中から良いものをサビにして、アレンジをしてもらって、当日何とか間に合ったんです。Bメロが無い状態だったんですが、それでも当日生バンドで合わせていただけて。なのでBメロを作ろうってラジオの中で言ってるんですけど、どうしてもメロディーが浮かんでこなくて、進んでないんですよね。だから今年の目標はBメロを作って、曲を完成させられたら御の字です(笑)。今年はまだ4月なので、今年中にできたらいいなって思います。
――それはファンも楽しみですね。では最後に、読者へメッセージをお願いします。
原:わたしの好きな曲調の歌を、皆さんにお届けすることができて、すごくうれしいです! 今回、イベントが8回もあるということで、それもすごく楽しみにしています。まだイベントに来たことがない方にも、何も準備せずにのほほんと参加していただきたいなって思ってます(笑)。アットホームな空気感なので、初めてでも楽しんでいただけるのではないかと思います。ぜひぜひイベントにも遊びに来ていただきたいです。7か月ぶりのシングルになりますが、よろしくお願いします。
■原由実6thシングル「improvisation」
発売日:2015年5月27日発売予定
発売元:5pb.
販売元:KADOKAWA メディアファクトリー
【DVD付盤】(CD+DVD)
価格:2300円[税抜]
【通常盤】(CD)
価格:1700円[税抜]
【収録内容】
[CD]
01. improvisation
作詞:Yuko Momiyama 作編曲:Johnny.k
(Xbox One用ソフト『ミステリートF ~探偵たちのカーテンコール~』ミステリート2~フェアウェル・エンカウンター~ EDテーマ)
02. キミとの未来
作詞:松本流花 作曲:濱田智之 編曲:Johnny.k
(PS Vita用ソフト『白衣性愛情依存症』EDテーマ)
03. 「好き。」と言われるまでの5分間
作詞:かなで 作曲 : 白林剛史 編曲:金崎真士(SUPA LOVE)
04、05、06 各off vocal
【DVD】※DVD付盤のみ収録
01. improvisation Music Video
02. improvisation Music Video メイキング映像
>>原由実 オフィシャルWeb