「バカになるって素晴らしい、みんなバカになってほしい」『天才バカヴォン～蘇るフランダースの犬～』ネロ役・瀧本美織さんインタビュー！

　5月23日(土）に全国ロードショーとなる映画『天才バカヴォン～蘇るフランダースの犬～』。『秘密結社 鷹の爪』などで知られるFROGMAN監督により、赤塚不二夫生誕80周年の記念として『天才バカボン』が初の長編アニメ映画化となり、期待が高まっている。また、日本アニメーション制作の国民的名作アニメ『フランダースの犬』もなんと40周年を迎えた。そんな記念すべき2作品がまさかのコラボ！　

　ルーベンスの絵画の前で、天に召されたはずのネロとパトラッシュだったが、実は幸せではなかった！　地獄へ落ちた二人は暗黒組織の力で現代に蘇る。いままで虐げられてきた報復として、ネロとパトラッシュは人間達に復讐していくのだった。そんな中、バカボン一家と出会い、死闘を繰り広げていくFROGMANワールド全開のハチャメチャなストーリーだ。

　今回はそんなネロ役を務めた瀧本美織さんにインタビュー！　映画公開の前に、演じた感想や裏話などをお届けします！

　

■ 地獄帰りの件は、「普通のネロじゃないよ」と聞かされてました！

――ネロの出演のオファーがあった時の感想をお聞かせください。

瀧本美織さん（以下、瀧本）：まさか自分があの「ネロ」を演じることができるなんて！　と喜ぶと同時に、出演する前からFROGMANさんの作品が大好きでしたし、小さい頃に『天才バカボン』や『フランダースの犬』は良く観ていたので、今回のコラボは一体どんなアニメになるんだろう!?　と、すごくワクワクしていました。しかも、コメディ系の役を前から演じてみたかったので、出演が決まった時はとても嬉しかったです。ちなみに、オファーがあった時から「普通のネロじゃないよ」という話は聞かされていました（笑）

――ネロも含め、このコラボはかなり普通じゃないですよね。この破天荒な作品に、瀧本さんは率直にどう感じましたか？

瀧本：たしかに一見メチャクチャな感じもあります。もちろん、楽しく笑って頂けるところも沢山盛り込まれていますが、最後にはちょっとホロリと胸にグッと来てしまうような、切ないけどあったかいステキな映画に仕上がっていますよ。

――この映画の出演が決まった時のまわりの反響などもお聞かせください。

瀧本：みんなに予告を見てもらうと、「えーこれ美織ちゃん!?」ってみんな信じられない感じでした（笑）　その反応を見て、私は「よっしゃ！」と、新しい自分を見てもらえてうれしかったです。女優さんというと、キレイでなくてはいけない、というイメージがあると思いますが、役になれば、役ですから。

――瀧本さん初の男の子役ということで、ネロを演じるにあたって気を付けていた点などありますか？

瀧本：ネロは元々大人びた男の子で、しかも映画内ではちょっとヒネくれて生意気な性格なのですが、バカボン一家と触れ合うことで、徐々に子供らしさを取り戻していくんです。そういったギャップを大事に演じていました。

――FROGMAN監督からは、そういった演技指導があったんでしょうか？

瀧本：演技指導的なモノは監督からはほぼありませんでした。ただ、実は収録の時は画がまったく無かったんです！　なので、映像で妄想を膨らませながら演じていました。台本を見ただけでは、分からない点を監督に聞くと「ここはこういうシーンだよ」ですとか、「もっとブラックに！」と、丁寧に教えてくださいました。ただやっぱり、絵がないとどこまで地獄の使者・ネロになりきればいいか分からないので……、そこは監督が私を導いてくれたおかげですね。

――予告でも印象的だった「どうもすみまてぇ～ん！」ってセリフも、絵がなかったんですか!?

瀧本：はい、無かったです（笑）　あのセリフは最初台本に「どうもすみまてぇ～ん！」とだけ書いてあるので、どう言えばいいのか迷いました。でも、こんな感じかな？　と、ハジけて演じてみた結果、予告映像にも使っていただいて、とてもうれしかったです！

▲問題の「どうもすみまてぇ～ん！」は、PVの28秒ほどで登場。必見です！
　
■ 勘違いしないように、本作の後に本家のネロも観てください

――FROGMAN監督はどういった印象でしたか？

瀧本：私の中で『フランダースの犬』はキレイな物語として完結していたので、ネロが地獄から蘇るだなんて切り口は、FROGMANさんにしかできない切り口ですよね。しかも監督だけでなく、バカボンのパパ役までこなして本当に多彩なお方だと思います。さらに声がとてもカッコイイので、何か説明してくれる時などもドキドキしました（笑）　やさしさMAXの監督さんです！

――やさしさMAXですか！　声がカッコイイといえば、他の共演者の方はどうでしたか？

瀧本：悪の総帥・ダンテ役の村井國夫さんがめちゃくちゃシブくて！　もー、悪役とはいえホントにかっこいい！　共演できてうれしかったです。あと、バカボン役の犬山イヌコさんに「ネロに似てる！」って言われてビックリしました。「声がですか？」って聞くと「いや顔が！」って（笑）　顔かー！　って驚くと同時に、ネロに近づけたと思ってうれしかったです。

▲左にいるのが、ダンテ（CV:村井国夫）

――瀧本さんは、どんなアニメや漫画が好きなんですか？

瀧本：『ぼのぼの』や『美少女戦士セーラームーン』が大好きです！　小さい頃は、セーラームーンの変身アイテムを持ち歩いたりしてたくらいです。あとはまだ読めていないのですが『テラフォーマーズ』にとっても興味があります！

――この映画を楽しみにしている方達へメッセージをお願い致します。

瀧本：お子様の方は、映画を観終わった後に、本家『フランダースの犬』で、ちゃんとしたネロも観てください。勘違いしちゃいますから（笑）　大人の方は、映画館だと恥ずかしくて笑いをガマンしちゃうかもしれませんが、肩の力を抜いて気楽にワハハと笑って頂けたらいいな、と思っています。「バカになる」って素晴らしいコトです。なかなか普通の人は自分のリミットを外して、自分を解放したり人のために何かをしたりするのは、難しいですよね。でも、この映画を観て是非“バカになってほしい”です。

――ありがとうございました。

＜衣装協力＞
テッド ベーカー ジャパン　TEL：03-6447-1755
ケイト・スペード ジャパン　TEL：03-5772-0326


＜作品情報＞

映画『天才バカヴォン～蘇るフランダースの犬～』
5月23日(土)、新宿バルト9他全国ロードショー

　

監督・脚本：FROGMAN （「秘密結社 鷹の爪」etc.）
出演：FFROGMAN　瀧本美織　濱田岳　犬山イヌコ　村井國夫
主題歌：クレイジーケンバンド「パパの子守唄」（ダブルジョイ インターナショナル / ユニバーサル シグマ）
オープニングテーマ：チームしゃちほこ「天才バカボン」（ワーナーミュージック・ジャパン）

>>映画『天才バカヴォン ～蘇るフランダースの犬～』公式サイト