息子役に決定し森久保さんも大喜び！　『BORUTO -NARUTO THE MOVIE-』奈良シカダイ役・小野賢章さんインタビュー

週刊少年ジャンプで連載された『NARUTO -ナルト-』の新作映画『BORUTO -NARUTO THE MOVIE-』が、いよいよ2015年8月7日より全国の映画館で公開される。原作者の岸本斉史先生が製作総指揮を務め、「これ以上のものはもう僕には描けません……」と本人がコメントするほどの集大成となっている。

『BORUTO -NARUTO THE MOVIE-』では、それまでのテレビシリーズや映画で活躍してきたキャラクターたちが大人へと成長し、主人公・うずまきナルトの息子・うずまきボルトたちの活躍がメインに描かれている。

本稿では、奈良シカマル(CV:森久保祥太郎さん)の息子・奈良シカダイを演じた小野賢章さんへ行ったインタビューの模様をお届けする。見た目も性格も父親にそっくりなシカダイへの思いを熱く語っていただいた。

　

■ シカダイはDNAが濃すぎますよね(笑)

——まずは『BORUTO -NARUTO THE MOVIE-』に出演が決まった率直な感想をお聞かせください。

小野：連載当初からジャンプで読んでいて、『NARUTO -ナルト-』がすごく大きな作品だということも知っていますし、自分が作品に関われるとも思ってもいませんでした。「『NARUTO -ナルト-』に出られるかな」と考えた事もなかったので、すごくビックリしたのが素直な感想です。でも嬉しかったです。

——今回、小野さんが演じられたシカダイはシカマルに瓜二つです。演じるのが大変だったかと思いますが。

小野：DNAが濃すぎますよね(笑)。その分、逆にしっかりと意識して演じましたね。ここまでわかりやすいし、性格や口癖も似ているので、お父さんのことをリスペクトしているんだろうなって思ったんです。口癖やニュアンスもお父さんをマネしているんだろうなと思ったので、収録前に森久保さんの演じていた小さい頃のシカマルを確認しました。

めんどくさい感じややる気のない感じが出ていたので、そこはなんとか出せたらなって。親子感が出せればと思っていました。「これはシカマルの息子だ」と映画を観ていただいた方に思っていただけるようには意識しましたね。

▲ボルトの左隣にいるのが、「奈良シカダイ」。

——別作品になってしまいますが、小野さんは幕末でロックする感じのアニメではライバル役で森久保さんと共演されています。今回はそれとは違い親子役ということで気持ちも違ったんじゃないですか？

小野：嬉しかったですよ。出演が決まった時に少し森久保さんとお話できる機会があって、森久保さん自身も喜んでくださっていました。元々、仲良くさせていただいていたんですが、「距離が近づいたな。嬉しい！」みたいな感じでした。今回は残念ながら森久保さんと別収録だったので、また違う機会があれば共演してみたいですけど……。

——岸本先生的にはラストみたいですけどね(笑)。

小野：そうなんですよ(笑)。1ヶ月ほど休んでいただいたら働きたくなってくるんじゃないかな……？(笑)　今は完成した余韻に浸っていただいて……。

——確かにそうだと思います(笑)。森久保さんとはどんなお話をされたんですか？

小野：「シカダイが誰になるか気になってたんだよ」みたいな話をされていました。「賢章かー。いやー嬉しいね」って言っていただいて(笑)。まさにお父さんみたいな反応でしたね。

——『BORUTO -NARUTO THE MOVIE-』で小野さんオススメのシーンなどはありますか？

小野：たくさんいいシーンがありますね。ボルトがナルトに褒められて、ナルトが帰った後にベッドでジタバタするシーンとか見ていると、お父さんのこといろいろ言っているけど、なんだかんだで好きなんだなって思えたり。シカダイ的な目線で言うと、ボルトと戦った後に「ギブアップ」と言うところが好きですね。シカマルも中忍試験で同じことを言っていて、時代は流れているけど作品として繋がっているところが見えるのでお気に入りのシーンです。

——あのシンクロするところは「おお！」となりましたね。男の子とかは特に好きだと思います。

小野：この映画を観ていると息子が欲しくなりますよね。まずは相手を見つけないといけないんですけど(笑)。だから逆に大人のほうがグッとくる作品なんじゃないかなと思います。

——15周年ということもあって、感慨深いものはありますよね。

小野：僕も最初に漫画を読んだのが小学校3年生か4年生くらいの頃だったので、26歳になって考えると、自分の人生の中で流れていたことが、こうやって今になっても新しく流れていると思うと感慨深いです。

　
■ カッコつけていないんだけど、自然にカッコよくなるのがシカダイ

——好きなキャラクターなどはいたんですか？　シカマルはもちろんですが(笑)。

小野：もちろんです(笑)。小さい頃はうちはサスケとか好きでしたよ。あと、我愛羅とか。キャラクターいっぱいいますからね。もちろんシカマルも好きですよ！(笑)　真っ直ぐな王道キャラクターよりは斜に構えている感じのキャラクターのほうが好きなんですよ。めんどくさがっているけど、しっかりやる、みたいなキャラクターのほうが好きなので、シカマル寄りなキャラクターが好きですね。小学生の頃も友達と「今週のナルト読んだ？」という話は毎週していましたし、盛り上がってました。

——『NARUTO -ナルト-』に出演すると決まってから、お友達の反応もすごかったんじゃないですか？

小野：その反応が一番嬉しいですよね。「ナルトに出るの!?」と言われたのがすごく嬉しかったです。「いやー、そうなんだよ」って自慢したくなっちゃう作品なので(笑)。だけど情報解禁前は言えないので、「早く情報解禁しろ！」と思いながら待っていました(笑)。

——ジャンプ作品の王道である「努力」「友情」「勝利」をテーマにした作品に出演するのは、やはり燃えるものなどはあるんでしょうか？

小野：やはり燃えますね。観てすっきりするというか、エンターテインメントだなって思えるし、すごいシンプルな題材だけど自分の人生にも反映できるものですし。だんだん大人になってきて自由に動ける時間も無くなってきて。その中でこういったドストレートな作品を観ると、気持ちが若くなりますし、また頑張ろうという気持ちになりますよね。絶対に必要なものとして存在しているんだなって思いました。

——夏休みの映画なので、親子で観に来る方も多いと思います。そういったファンの方にはどのように見ていただきたいですか？

小野：お父さん世代の方たちはナルトや大人たちに注目していただきたいですし、子供たちには僕らがナルトに憧れたようにボルトたちに憧れて観ていただけたらなぁと思っています。

大人は大人で気づかされることがあるでしょうし、作品をきっかけに親子の絆を深めてもらいたいですし、これを話題にして仲良くしてもらいたいですね。愛情のたくさん詰まっている作品なんだなって実感しています。

——今回の映画について岸本先生と何かお話しされましたか？

小野：僕の前に浪川さんが「モモシキ大丈夫でしたか？」と先生に聞いていて……(笑)。

一同：(笑)。

小野：それに乗っかって僕も「シカダイ大丈夫でしたか？」と聞いてみました。「カッコつけていないんだけど、自然にカッコよくなるような感じの人を探していました」と仰っていて、自分でこの話をするのは恥ずかしいんですけど(笑)。「そういう感じがすごく出ていたのでよかったです」と言っていただきました。一安心ですね。

——アフレコではどんなディレクションがあったんですか？

小野：すごくめんどくさがりっていうところを言われました。でもやるときはやる。時間をかけてキャラクター作りをさせていただいたので、ありがたかったです。

最後の戦いのシーンはテストだと思って演じていたのがそのままOKになって(笑)。ちょっとビックリしましたけど、力が抜けている感じがシカダイに合っていたのかもなって。

——そういうこともあるんですね。小野さんは『NARUTO -ナルト-』の何が好きですか？

小野：真っ直ぐというところですかね。最初のほうのナルトの台詞で「自分の忍道は曲げない」という台詞があって、みんなに相手にされないときでも自分の意志でずっと走ってきて、最終的にはみんなが認めてついてきて、火影になって……。みたいな、自分を信じる力っていうのが描かれている作品なんじゃないかなって思います。

——ありがとうございました。

　
　

【キャスト・スタッフ】

うずまきボルト：三瓶由布子
うちはサラダ：菊池こころ
うずまきナルト：竹内順子
うちはサスケ：杉山紀彰
ミツキ：木島隆一
山中いのじん：阿部 敦
奈良シカダイ：小野賢章
うずまきヒマワリ：早見沙織
モモシキ：浪川大輔
キンシキ：安元洋貴



脚本・キャラクターデザイン・製作総指揮：岸本 斉史（「NARUTO-ナルト-」集英社ジャンプコミックス刊）
監督： 山下 宏幸
脚本協力：小太刀 右京
キャラクターデザイン： 西尾 鉄也、鈴木 博文
音楽：高梨康治・刃-yaiba-
主題歌：「ダイバー」KANA-BOON（キューンミュージック）

■2015年8月7日全国東宝系にてロードショー

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