制作裏話や今後の展開、さらにプレミアムなイラストも公開! 『アイドリッシュセブン』完成披露イベントレポ
2015年8月17日(月)、報道関係者向けにバンダイナムコオンラインの本格リズムアクションゲーム『アイドリッシュセブン』の完成披露・ゲーム先行体験会が実施された。
『アイドリッシュセブン』は、同社が展開する大規模メディアミックス・プロジェクト。既にコミカライズや、ノベライズ、ミュージックビデオなどの展開が決定されており、大きな注目を集めている。今回の発表会では、プロジェクトの中核を担うスマートフォン向けゲームタイトル『アイドリッシュセブン』の完成披露が行われた。
本稿においては、本作のキャラクターイラストを担当する種村有菜先生も登場し、未公開イラストなどを含む最新情報が公開された発表会の様子をお伝えしていく。なお、先行体験会の様子は後ほど別途掲載する予定だ。ゲームの詳細な内容を知りたい人は、そちらも合わせて確認してほしい。
●“2Dアイドル創造プロジェクト”ついに始動!
最初に挨拶を行ったのは、本作のIP 統括プロデューサーを務める下岡聡吉氏だ。まずは同氏による、ゲーム概要の紹介が行われた。すでに公式サイトなどの情報をチェック済みの方はご存知かもしれないが、ここでは改めてその内容をご紹介しておこう。
『アイドリッシュセブン』のジャンルは“ドラマティックリズムゲーム”。作中には7人のアイドルが登場し、アイドル界の頂点を目指すことになる。プレイヤーの目的は、彼らを育成し、その成長を助けることだ。キャラクター原案には種村有菜先生、オープニング楽曲にはkz氏、シナリオ脚本に都志見文太氏を起用するなど、制作スタッフの豪華さも見逃せない。出演者は以下の通りで、いずれも豪華なキャストが揃えられている。
◯『アイドリッシュセブン』出演キャスト陣
「和泉一織」役:増田俊樹さん
「二階堂大和」役:白井悠介さん
「和泉三月」役:代永 翼さん
「四葉環」役:KENNさん
「逢坂壮五」役:阿部 敦さん
「六弥ナギ」役:江口拓也さん
「七瀬陸」役:小野賢章さん
ほか
下岡氏は本作を“2Dアイドル創造プロジェクト”と位置付け、以降の目標として「いずれ(プロジェクトを通じて)アイドリッシュセブン、というリアルな2Dアイドルを作っていきたい」とコメントしていた。Youtubeの公式チャンネルには、既に複数のミュージックビデオが公開されているので、気になる人はチェックしてみよう。
●コンテンツ全体で進行するストーリーに注目!
そうした基礎概要の解説が終わると、次にはゲームの重要なポイントについて解説が行われた。まずはシナリオについて。脚本に『図書室のネヴァジスタ』などで知られる都志見文太氏を起用。本作においては、コミカライズやノベライズなどのメディアを通しての“仕掛け”を組み込んだシナリオを展開する予定であるとのこと。こうした、キャラクターが多く登場するゲーム作品のゲームシナリオにおいては、キャラクター個別の生い立ちや行動を追う展開に終始することが少なくない。だが本作では、そうした流れとは一線を画する、新たな展開が見られそうだ。
後に登壇したゲームプロデューサーの根岸綾香さんによると、シナリオモードのボリュームは1話あたり5分ほどで、約95話の実装を予定しているとのこと。また、AUTOモードやログ読み返し機能など、いわゆるノベルゲームに含まれている機能は完備されているようだ。
また、キャラクターカードにはカード固有の会話システム“ラビットチャット”が用意されており、個別キャラクター性の掘り下げも十全に行われている。シナリオ全体像を楽しむもよし、キャラクターを個別に集めるもよし、といった風だろうか。
もちろんシナリオだけではなく、ゲーム性にも非常に力が入れられている。既に公開中のゲーム画面からも見て取れるが、本作はリズムに合わせて操作する、いわゆる“音ゲー(リズムゲーム)”に属する作品だ。他作品と異なる部分は、タッチボタンの数が4ボタンに抑えられており、操作系がシンプルであること。そして、ボタン操作のバリエーションが非常に多いことが挙げられる。
キャリブレーション項目も豊富に用意されており、端末のスペックによる演出の調整はもちろん、背景に合わせたノーツ(音楽に合わせて画面上を流れるアイコン)のカラー変更を行えるなど、色々な配慮がなされている。
リズムゲーム部分の制作には、スマートフォン版『太鼓の達人』シリーズの制作に携わったスタッフも多く関わっているとあって、ゲーム部分のクオリティについても、期待ができそうだ。ゲーム内容の詳細については、プレイレポートも参考にしてほしい。
●種村有菜先生による集合イラストも公開! 記念トークセッション
ここからは、開発者両名とキャラクター原案を務めた種村有菜先生を招いてのトークセッションが行われた。種村先生は、1999年にアニメにもなった『神風怪盗ジャンヌ』などを代表作に持つ少女漫画家で、今も活躍を続けている。
なお会場では、種村先生が本イベントのために仕上げたという特別なイラストが公開。私服でケーキを囲むアイドルたちの、ステージでは見せない表情が見どころだ。今回公開されたのは線画なので、ぜひ拡大してご覧になっていただきたい。
トークセッションでは、本作の制作された経緯や、キャラクターが生まれるまでの成り立ちなどが語られた。主要メンバーである7人のキャラクターは、ひとりひとりディスカッションを重ねながら作られたとのことだが、中でも「和泉一織」と「和泉三月」の兄弟は苦労したという。
明るく小柄な兄「三月」と、長身でクールな弟「一織」は、今でこそ対照的なキャラクターとして描かれているが、当初は似た面影の残るデザインであったそうだ。種村さんは「あまり似せなくて良いということでしたが、似ていない兄弟を描くのは大変でした。最終的には思い切って“お父さん似”の“お母さん似”という形で、区別して考えました」とコメントしている。
また、ユニットのメインメンバーの中には、長髪のキャラクターが登場しない。唯一の長髪持ちは、事務所の事務員「大神万理」のみだ。彼は当初のデザインでは、目つきが鋭いキャラクターだったそうだが、デザインの変遷の中で現在の形に落ち着いたのだという。色々な裏話が語られたところで、今回のトークセッションは終了。最後に、本作の統括を行う下岡氏が再度マイクを握り「絵の力、脚本の力、曲の力を合わせて、今後のプロジェクトを進めていきたいと考えています」と宣言。これをもって、今回のイベントは終了となった。
●『アイドリッシュセブン』8月の展開をチェック!
本作の今後の展開としては、8月21日にコミカライズ版(花LaLa online)&小説版(WEB白泉社ノベルズ)の第2回が配信スタート。近日には、スマートフォンゲームアプリ『アイドリッシュセブン』が配信開始される予定だ。
その他、公式Twitter上で告知された各種グッズも、この先に順次発売されるほか、全国のアニメイトとの連携企画も実施予定だ。8月29日からはリリース記念くじが発売されるほか、様々な施策が用意されている。また、現在公開中のIDOLiSH7の楽曲『MONSTER GENERATiON』のフルバージョンがiTunes、アニメロ、moraで先行配信されることも決定している。ゲーム内では1分前後に収められている楽曲も、フル版で聴くことができるので、今から楽しみにしておこう。
さらに、8月24日からは新宿メトロプロムナードに缶バッジのドットアートが設置される。IDOLiSH7のメンバーのオリジナル缶バッジは剥がして持って帰ることが可能で、剥がれるごとにメイン・ビジュアルが明らかになっていく。新宿メトロプロムナードを通りかかることがあれば、周囲の看板をチェックしてみよう。