続・劇場版の新曲も多数披露! Wake Up, Girls!2ndLiveTour【関東公演】昼の部レポート
2015年8月8日、舞浜アンフィシアターにて、TVアニメ発の声優ユニット「Wake Up, Girls!(以下、WUG!)」の2nd LiveTourの関東公演が開催されました。ライブツアータイトルは『Wake Up, Girls! 2nd Live Tour 「行ったり来たりしてごめんね!」』。今回のツアーでは全国4か所・全8公演と、1stLiveTourから規模も拡大。関東公演は昼・夜公演ともにチケットは完売し、開催前からファンの熱気を感じます。その東京公演より、昼の部の様子をレポートにてお届けします。
●「今日はテンション、ガン上げでいきます!」(吉岡茉祐さん)
まずは、今回のツアー恒例となった、田中美海さんによる「お約束たいそう」が流れると、早速立ち上がって振りコピするファンの姿も。「最高のライブを楽しみましょう!」のナレーションを皮切りに、1曲目はアニメOP曲としてもお馴染みの『7 Girls War』でスタート! ソロパート後の声優さんへの呼びかけ、そして合いの手も熱く、会場は1曲目とは思えないテンションだった。
続く2曲目は『極上スマイル』。定番曲だけあって、ファンの熱狂は最初から全力! 吉岡茉祐さんの「いっくよー!」にも歓声で応え、今回の公演を心待ちにしていた熱気が一気に会場へ満ちていきます。まるで体感温度がいきなり数℃も上がったような感じすらありました。
2曲目が終わると、劇場版アニメーションを思わせる映像が流れ……新曲『素顔でKISS ME』へ。タイトルの可愛らしさとは相反するような、ヘビーな重低音サウンドが響くクールナンバー。新たなWUGの一面を見せるドキッとするような一曲でした。ステージ後方のMVは、歌詞が回転しながら表示される演出がされており、見た目にも楽しいつくりだった。
曲明けのMCで、吉岡茉祐さんは「テンション、ガン上げでいきますので!」と宣言。「ライブで初めて」だというイヤモニも装備で、今回のステージにかける期待感も大きくなっていきます。
■新曲3曲を立て続けに!
ここからは新曲を3曲を立て続けに披露。まずは、永野愛理さんが振り付けを担当したというポップナンバー『地下鉄ラビリンス』。メンバーが息の合ったダンスを見せました。「迷いながらも進んでく、そうだ、地下鉄ラビリンス。(… )RUN RUN RUN 夢の未来へ」という歌詞は、仙台から東京へ活動拠点を移す、劇場版のストーリーを思わせます。
続いては、高木美佑さんが「初のセンター曲なんです!この曲をこの会場で(地元の千葉で)出来て嬉しい」と話した『セブンティーン・クライシス』。この曲は、高木美佑さん、吉岡茉祐さん、山下七海さん、永野愛理さん、奥野香耶さんの5人によるユニット曲。奥野香耶さんの投げキッスも決まっていました!
新曲ラッシュのシメは『プラチナサンライズ』。前の曲に登場しなかった青山吉能さん、田中美海さんのユニット曲。歌い込んだであろうキレイなユニゾンも聞き所でしたが、大ラス前には青山さんのロングハイトーンボイスを披露し、歌いきると本人も「やった!」と安堵の表情を見せた。
ここからはキャラソンメドレーとして、吉岡茉祐さん、永野愛理さん、高木美佑さん、奥野香耶さん、山下七海さん、青山吉能さん、田中美海さんの順でショートバージョンを披露。アップテンポ曲を中心に飽きさせない展開に加え、曲ごとにサイリウムの色が変わることで、場内の一体感とテンションもさらにアップ。
●ステージに現れたのは…I-1culb!?
会場が暗転すると、後方の画面には、作中ではWUGのライバルユニット、人気絶頂のアイドルグループとして描かれる「I-1club」のロゴが……。ステージにせり上がってきた、I-1 Clubの衣装を身にまとった吉岡茉祐さんは「I-1club」の一期生、島田真夢です」と挨拶。その後、揃いの衣装で「I-2club」として高木美佑さん、永野愛理さん、「I-3 Club」として田中美海さん、青山吉能さん、山下七海さんが、WUGとは違うキャラ設定で登場。
自らを「ラブリーちゃん」と呼ぶ甘々キャラな永野さん、決めポーズからの「我が名は鬼龍院七海…」と語る中二病設定の山下さんなどに続き、田中さんは大分陽気なアメリカ人キャラ「田中・ランサー・美海」。しかし、山下さんの年齢の20歳を「Twelve」と「Twenty」を間違えてしまうというオトボケな一面もあり、会場は笑いに包まれました。
全員が揃って披露されたのは『シャツとブラウス』。そのままの衣装で『リトルチャレンジャー』へとつながり、会場もI-1カラーの赤いサイリウムに染まりました。
●8月26日発売のニューシングルも印象的なシーンとともに!
後方ビジョンにアニメの映像が流れると、テレビアニメ版でもキーキャラクターとなった作曲家・早坂相の姿が……すると会場は明転。
全員揃って緑を基調とした新衣装をまとったWUGが再登場し、新曲『少女交響曲』を披露。8月26日発売、WUGにとっては1年半ぶりのニューシングルだけあって、このフルバージョンを生で聴くのを心待ちにしていたファンもきっと多かったことでしょう。シリアスな調子も含む正統派のアイドルナンバーながら、新章の幕開けという雰囲気も十分。曲の完成度、振り付けのキレの良さもツアーでの各地公演を重ねる度に完成度を増し、魅せる一曲に仕上がっていました。
今回は、劇場版公開に合わせ、Blu-rayの「シアター劇場盤」も発売されるとのことなので、ファンは要チェック。また、I-1 Clubのニューシングルが11月11日に発売され、WUG! &I-1cluのメンバーたちによる"全国横断対決イベント"である「触れ愛プロジェクト」の実施も発表されると、会場は一際大きな歓声に包まれました。
その後、劇場版予告映像が初公開。東京へ活動拠点を移したWUGを待ち受けたのは、高くそびえる「東京の壁」。メンバー内のやきもきした様子や、ストリートライブ?を行うWUGの姿、マネージャーの決意なども挟まれ……映像が終わると、「鳥肌たっちゃったぁ」と青山吉能さん。
●永野愛理さん「今日はここが夢の国です!」
ここで、メンバーひとりずつの挨拶へ。高木美佑さんは「地元の千葉でこんなにたくさんの人に集まってくれて嬉しい」と語り、山下七海さんは「こんなにたくさんの光る紫の棒(※ペンライト)に包まれて、今日は夢に出てきそうです!」と笑顔。永野愛理さんの「今日のここは舞浜だけれど、みんなのペンライトの青が海みたいで、みんなの笑顔があって、私にとってはここが夢の国です!」という気持ちのこもったコメントには、会場からも歓声が上がりました。
そして、最後の曲として『16歳のアガペー』へ。後方ビジョンにはテレビ版1stワンマンライブの映像がちらりと映りますが、ステージ上の彼女たちは遥かに完成度の高いパフォーマンスを見せるという、グッとくる演出。会場は再度、WUGカラーに染まり、歌詞の「まっすぐ、きみへ」の部分では、指を高く上げてから前に出す、という振り付けを、ワグナーたちがシンクロしていたのが印象的でした。
●アンコール最後の曲は、『タチアガレ!』!
後方ビジョンに「ペンライトを消してお待ちください」の文字が現れると、暗いままのステージに、WUG! メンバーが再登場。ライブTシャツに、キャラクターのテーマカラーのスカートという出で立ちで、『言の葉 青葉』をしっとりと歌い上げました。観客もペンライトを消したまま聞き入り、会場は歌終わりには大きな拍手でいっぱいに。また、舞浜アンフィシアターの特殊なステージを使用したプロジェクションマッピングは東京公演だけの演出に。幻想的な色がステージ上の7人を包んでいました。
『ワグ・ズーズー』で空気をガラッと変えると、アンコール最後の曲は、「WUGらしい曲」とメンバーも話す『タチアガレ!』。ステージ上のWUGは堂々としたパフォーマンスを見せました。吉岡茉祐さんの「一緒に!」に、「タチアガレ!」と観客も大歓声で応え、会場のボルテージは最高潮へ。金銀のテープも巻き上がり、昼公演のフィナーレを飾りました。
舞浜アンフィシアターは、半円形のステージで、最高列からでもよく見える造りだけあって、ステージと客席の一体感をより味わいやすい会場。ファンは彼女たちの成長と発展を、間近で体感できる喜びを得られたことでしょう。
新作劇場版では、WUGが拠点としている仙台から、東京へ活動拠点を移すストーリーがメインとなっていますが、まさにリアルなアイドルの現場とも親しい雰囲気を感じさせるのは、声優とキャラクターが連動するコンセプトのWUGらしいといえる、他ではあまり味わえないようなドキドキ感に満ちた公演でした。
[文=松本塩梅]
■『Wake Up, Girls! 2nd Live Tour 「行ったり来たりしてごめんね!」』東京公演 セットリスト
M.1 7 Girls War
M.2 極上スマイル
M.3 素顔でKISS ME(新曲)
M.4 地下鉄ラビリンス(新曲)
M.5 セブンティーン・クライシス(新曲)
M.6 プラチナサンライズ(新曲)
M.7 キャラソンメドレー
M.8 I-1公演曲(昼の部:シャツとブラウス/夜の部:ジェラ)
M.9 リトルチャレンジャー
M.10 少女交響曲(新曲)
M.11 16歳のアガペー
M.12 言の葉 青葉
M.13 ワグ・ズーズー
M.14 タチアガレ!
>>WUG!ポータルサイト
>>『Wake Up Girls!青春の影』公式サイト