『ハロー!!きんいろモザイク』の締めくくりに相応しい高密度な爆笑イベント!「KIN-IRO MOSAIC Festa2」レポート
2015年9月20日(日)、江戸川区総合文化センターにて、TVアニメ『ハロー!!きんいろモザイク』のイベント「KIN-IRO MOSAIC Festa2」が開催された。このイベントは『きんいろモザイク』(1期)の放送終了後に開催され、大いに盛り上がった「KIN-IRO MOSAIC Festa」(2013年12月29日開催)の第二弾。昼公演と夜公演では、コーナーやライブで披露された曲が若干異なっていた。
出演は『きんモザ』のメインキャストの西明日香さん(大宮忍役)と田中真奈美さん(アリス・カータレット役)、種田梨沙さん(小路綾役)、内山夕実さん(猪熊陽子役)、東山奈央さん(九条カレン役)の5人。この5人は声優ユニット「Rhodanthe*」としても活動を続けており、これまでに数々のイベントをこなしてきた。2013年の結成から2年が経過し、チームワークはバツグン。そんな5人によるイベントとあって、会場周辺には早い時間から大勢のファンが詰めかけていた。
■ Rhodanthe*のイベントはオープニングトークから全力投球の大爆笑
イベントがスタートし緞帳が上がると、ステージには学校の教室が作られていた。そして、教室の上方に設置された巨大なスクリーンに大宮忍の映像が映し出されると、ステージ奥の扉から西明日香さんが飛び出してきた。今日のイベントは「ハロウィン」がモチーフになっているため、いつもの制服ではなく新規にデザインされたきらびやかな衣装。これにはファンも驚いたようで、大きな歓声が上がった。続いて田中真奈美さん、種田梨沙さん、内山夕実さん、東山奈央さんがひとりずつ現れ、出演者が勢揃いした。
全員が揃って挨拶をした後、それぞれが着ている衣装の説明を始めた。今回用意された衣装は、西さんがシンデレラ、田中さんが赤ずきん、種田さんが人魚姫、内山さんが妖精、東山さんが魔女だった。まさに「THE Halloween」といった様相。各自、衣装の注目ポイントなどを紹介し始めたのだが、衣装が野菜に似ている話や、東山さんが「ちょっとスタッフさんに確認してくる」と舞台から一時的に消えてしまうなど、Rhodanthe*の5人はやりたい放題。オープニングトークから実にゆるふわな雰囲気で、これから始まるFesta2を大いに期待させる内容だった。
さらに夜公演では、東山さんが自己紹介の流れで「今日は(天衝)監督さんも来てくださっています」と、最前列で見学していた監督をファンに紹介。突然のフリに照れている天衝監督だったが、さらに東山さんは「監督は会場に来るまで迷いそうになったけど、カレンパーカーの人についてきたみたいです(笑)」と暴露し、1500人の客席を笑わせた。
極めつけに東山さんは、スタッフから借りてきたというデジカメを手に取り、記念撮影を撮りたいと言い出した。東山カメラマンは客席をバックに集合写真を撮影し、「かわいい~♪」とご満悦の表情。昼公演以上に自由すぎるオープニングトークだった。
■ これまでの思い出を振り返る「にじいろトーク」のコーナー
イベントが本格的にスタートすると、昼公演は種田さんが進行を担当する「にじいろトーク」のコーナー。ここでは用意されたトークテーマをもとにフリートークが行われた。「Rhodanthe*のフリートーク」とは、一度でも『きんモザ』関連のイベントに足を運んだことのあるファンならば予想がつくと思うが、本当に台本一切ナシのフリーダムなトークショー。Rhodanthe*の5人はまるで楽屋トークのような雰囲気で楽しそうに会話を始めた。
唯一、司会を任された種田さんだけマジメに進行しようとしていたが、最終的には5人でフリートークを展開。スタッフは8つのトークテーマを用意していたようだが、話を膨らませすぎたため、結局使用されたのは「一番心に残っているシーン」と「パレードイベントで起きた印象的な出来事」の2つのみ。今日もRhodanthe*は平常運転だった。
このコーナーの後半は、「きんモザ思い出 五・七・五」。事前に5人が書いた「初句」、「中句」、「結句」のパーツを組み合わせ、おもしろい俳句を作って発表してゆく。Rhodanthe*の5人はワイワイとはしゃぎながら句を選んだ。しかし自分が作りたいと思っても、適切なパーツが見つからなければ何かで代用しなければならず、完成した俳句は以下だった。
●西明日香さん
江戸川区 鬼畜こけしが バカやろう
●田中真奈美さん
いつの日か ペロペロハァハァ…… おうじさま
●内山夕実さん
Hey!タイショー! むかえに来てね かっちょぶー
●東山奈央さん
ゴミですか? はい、わたしです ありがとう。
●種田梨沙さん
まなみんが リボンなしでも 大興奮
トップバッターは西さんだったのだが、いきなり爆笑モノの俳句を詠んでしまったので4人はやりにくそう。内山さんは自身が流行らせようとしている(らしい)「かっちょぶー(カッコイイという意味らしい)」を自分で選んで組み込んでみたり、なかなかの力作ぞろいだった。
■ 夜公演の「にじいろトーク後半」はキャッチコピーを考えてみるコーナー
昼公演では俳句を作ったが、夜公演は『きんいろモザイク』の「新キャッチコピーを考えよう」のコーナー。司会は田中さんが担当。スクリーンには公式で使われているキャッチコピー「私たちの毎日は――きらきらしたきんいろです!」が例として映し出された。
事前に考えてきたネタをひとりずつマイクの前に立って発表していくのだが、司会の田中さんは「それでは田中さん、パネルを持ってお進みください!」と、4人に無許可で一番手に名乗り出てしまった。最後のほうに発表するのはプレッシャーなので、なるべくならば最初に発表したい4人。声を揃えて「待って! 待って! 横暴だ!(笑)」と阻止しようとするが、田中さんは「さっさと発表して司会業に専念したい」という理由から一番を譲らなかった。そして、それぞれが発表したキャッチコピーは以下。
●田中真奈美さん
多岐にわたる制服コーデ!! 好きな着こなしでEnjoy your intercultural life!
●西明日香さん
モザイクのかけら高価買取いたします。まずはお電話を!
●種田梨沙さん
いつでもすこやか! 深夜に見てもゴールデンタイム
●東山奈央さん
TOKYO MX、NHKほかにて毎週日曜日朝9:00から元気に放送中!!
●内山夕実さん
私たちだって心はぴょんぴょんしています。
田中さんは流暢に英語を読み上げ、西さんはどこかで聞いたことがあるようなネタ、種田さんは本当にありそうなくらいキレイなキャッチコピー、東山さんは願望を込めたキャッチコピーだった。そして一番会場を沸かせたのは内山さん。公式でもコラボをした過去がある作品の「ぴょんぴょんネタ」を読み上げると、場内は大爆笑。さらに両作品に出演している種田さんが、ボソっと「今日は『きんモザ』だから……」とコメントし、場内の笑いを加速させた。
■ KIN-MOSA Festa2は催し物がたくさん!
続いての「きんモザファイト!!」のコーナーは、キャストと客席の勝負対決。昼公演では、白紙のポエムを読んでいる人を当てるゲームと、客席から14人のこけしを探すゲーム。夜公演ではブラインドボックスに手を入れて探り、何も無いのに演技をしている人を当てるゲームと、1500人の観客が一斉に発した5つのキーワードを当てるゲームが行われた。
前回の「KIN-MOSA Festa」で好評だった参加型ゲームコーナーがここまでパワーアップして帰ってくるとは、おそらく誰も予想がつかなかっただろう。キャストの5人とスタッフが「集まってくれた1500人のみんなと楽しめるイベントにしたい」と企画した結果が、このゲームコーナーというわけだ。一般的によくあるアニメイベントではめったに見られない、客席といっしょに遊べるユニークな催し物だった。
■ アドリブ満載の大爆笑アフレココーナー「きらきらメモリー」
ステージに5本のマイクが運ばれ、生アフレコのコーナーがスタート。「きらきらメモリー」と名付けられたこのコーナーは、アニメに名シーンの映像に合わせて5人が生で演じた。昼公演と夜公演で若干異なっていたが、第10話『海べのやくそく』や第12話『なによりとびきり好きだから』など、ファンなら誰でも心に残っている場面がチョイスされていた。
会場内に「あの名場面が生で聞けるのか……」などと考えていたファンがいたかどうかはわからないが、残念でした! いざアフレコが始まるとRhodanthe*の5人はアクセル全開。オリジナルの台詞とはかなり異なる、アドリブ合戦が開幕した。しかし5人の息はピッタリなので、アドリブなのに会話がキレイにつながっている。普段から仲が良いRhodanthe*の、チームワークがなせる業なのだろう。演技力もさることながら、「トークがおもしろい」という理由で一部からは「声優コント集団」と呼ばれている所以だ。詳しくレポートできないが、最後にキャスト一同が「原悠衣先生に謝ろう! ごめんなさい」と頭を下げて会場を沸かせたことだけは記しておく。
■ イベントの最後はRhodanthe*のライブ!
アフレココーナーが終わると、スクリーンに「烏丸先生」と「久世橋先生」、「松原穂乃花」、「大宮勇」のメッセージが上映された。忍の姉である勇は、5人のキャラクターひとりひとりに日頃の感謝を綴っていた。さらにRhodanthe*がこれまでに行ってきた活動のダイジェスト「イベントの思い出映像」が上映された後に、ライブのコーナーが始まった。
昼公演は「Your Voice」、「夢色パレード」、「Jumping!!」、「My Best Friends」。夜公演は1曲目を「さつきいろハルジオン」に変えて行った。『きんいろモザイク』を代表する名曲が立て続けに披露され、場内はまるでライブ会場のよう。特に一期のテーマソング「Jumping!!」は、2013年7月にサンシャインシティ噴水広場で初めてファンの前で披露した曲。Rhodanthe*の歌とダンスのパフォーマンスは、当時から比較にならないほど完成度は上がっていた。結成当初から応援しているファンにとって、感慨深いライブになったに違いない。つい先程まで大声で笑っていた1500人が、今度はペンライトを振ったりRhodanthe*のダンスを真似しながら全身でライブを楽しんでいる様子は、まさにイベントのタイトルどおりに「お祭り」だった。
■ 夜公演ではファンとスタッフからRhodanthe*のメンバーにサプライズ
ライブコーナーが終わると、いよいよイベントのラスト。昼公演では会場にキャストのサインボールを投げるプレゼント企画を行った後、最後の挨拶でイベントを締めくくったのだが、夜公演はサプライズがあった。実は会場の2階には朝から巨大な懸垂幕が置かれていて、会場に訪れたファンは自由にメッセージを書き込めるようになっていた。会場内でこの存在を知らないのは、Rhodanthe*の5人だけだった。
夜公演の最後の最後、あとはキャストから来場者のみなさんに感謝の言葉を述べるのみとなったとき、出演者が背にしているスクリーンにカウントダウンの文字が映し出された。客席から一斉に「サン、ニー、イチ、ゼロ!」の声が上がると、Rhodanthe*の5人は驚いて辺りを見回す。すると、ステージの天井から、ファンのメッセージでビッシリと埋まった2枚の大きな懸垂幕が下りてきた。客席はいままで『きんいろモザイク』のキャラクターを演じてくれた5人に感謝の拍手を送り続けていた。
結果として、サプライズは大成功。いままでイベントを盛り上げてきた西さん、田中さん、種田さん、内山さん、東山さんの5人は、感激のあまり目に涙を浮かべた。5人はしばらく呆然と立ち尽くしながら懸垂幕を見上げていたが、しばらくして状況が飲み込めた5人は、「で、でかい……」と率直な感想を述べて会場を沸かせた。5人は客席に向かって深々とお辞儀をすると、今日一番の大きな拍手が起こった。
キャスト5人の挨拶の後、西さんから「最後に『夢色パレード』を歌って笑顔でお別れしませんか?」と提案。当然、客席からは大きな歓声が上がった。このときのスクリーンには『夢色パレード』の歌詞が映し出されていたので、来場者はRhodanthe*とともに大合唱でイベントのラストを盛り上げた。サプライズと最後の挨拶ではちょっぴり涙もあったけど、「KIN-MOSA Festa2」の最後は1500人の笑顔で閉幕した。
>>TVアニメ『ハロー!!きんいろモザイク』公式サイト
>>TVアニメ『ハロー!!きんいろモザイク』公式Twitter(@kinmosa_anime)