『グリザイアの果実』スタッフ最新作『果つることなき未来ヨリ』発売直前スペシャルイベントレポート
昨年秋、そして今年の春にTVアニメも放送されたフロントウイングの『グリザイア』シリーズ。そんな『グリザイア』スタッフが再結集して制作した、フロントウイングの新作PCゲーム『果つることなき未来ヨリ』(以下、はつみら)が11月27日(金)に発売されます。
10月18日(日)にそんな『はつみら』の発売直前スペシャルミニライブ&トークショーが新宿ロフトプラスワンで開催されました。イベントでは、OP主題歌を歌うRitaさんによる『グリザイア』シリーズの曲のカバーや、OP主題歌「果てなき未来」の生披露、そして山川竜一郎さん(フロントウイング代表)、かづやさん(シナリオライター)、はかせさん(IOSYS)、うさこさん(フロントウイング広報) による、豪華なトークショーが繰り広げられました。ライブパート、トークパート第一部、トークパート第二部で、計3時間ほどとなったボリュームたっぷりの本イベント。ここではちょっと危ない発言なんかも飛び出したイベントの様子をレポートでお届けします!
■迫力あるバンド演奏と力強いRitaさんの歌声が響く
イベントの幕開けはライブパートから。まずはスペシャルバンドによる『はつみら』のBGM3曲「銀翼」「獣の咆哮」「名も知らぬ一輪の花よ」の演奏が行われました。「銀翼」は弾むようなリズムの中に何処かもの悲しさを秘めたような曲で、「獣の咆哮」は戦闘を想像させるような激しい曲、「名も知らぬ一輪の花よ」はしっとりとしたバラード調の曲となっていました。3曲の演奏が終わるとステージにRitaさんが登場しMCコーナーへ。Ritaさんが「先ほどフロントウイングさんに、バンド名を付けていただいてもいいですかとお伺いしたら、『Ritaスペシャルバンド』と言われ、申し訳ない気持ちです(笑)」とまず一笑い。
その後、Ritaさんが『グリザイアの果実』OP主題歌「終末のフラクタル」と『グリザイアの迷宮』OP主題歌「ワールドエンド」のカバーを披露。「『グリザイア』シリーズのファンの皆様に怒られないようにお届けしていきたいと思います」とRitaさんがコメントすると、会場からは笑いと拍手が飛びました。迫力ある生バンドでの力強いRitaさんの歌声に会場からは手拍子が響き、口ずさむ方もちらほら。サビの高い「ワールドエンド」も裏声を駆使して綺麗に歌い上げ、会場からは歓声が上がりました。2曲を歌い終え、もう一度MCゾーンとなるとRitaさんは、今日はじめてバンドと合わせて歌ったと語り「楽しくてなんだかわからない!」と興奮気味に話しました。
そしていよいよ『はつみら』OP主題歌「果てなき未来」の曲順に。「(『果てなき未来』は)口が4つくらいないと歌えないんですけど、今日はPCなんかの力も借りつつできる限り歌いたいと思います!」とコメントし、ライブ初お披露目となった。アッパーな曲調と、儚さと力強さが共存するようなRitaさんの歌声が共鳴し、空を飛んでいるかのような疾走感を味わうことができる「果てなき未来」に、観客のボルテージが最高潮。歌い終わり、会場からは鳴りやまない拍手は響く中、ライブパートは終了しました。
■コラボメニューに“例のスープ”が!?
続いてトークパート第一部となるとまず、はかせさんが登場。ライブの様子がオシャレなバーみたいだったと話しながら、簡単な挨拶を済ませると、フロントウイング代表にして本作のプロデューサーの山川さん、シナリオライターのかづやさん、フロントウイング広報のうさこさんも登場。かづやさんは『グリザイア』で幸ルートを執筆したということもあり、TVアニメにも登場したガスマスクをかぶって、うさこさんは「はつみら」に登場する“カーマイン”のコスプレで登場し、会場を沸かせた。
出演者の挨拶が終わると、当日ロフトプラスワンで出されていたコラボメニューの話に。ちなみにメニューでは“I-9029”や“みちる様、いつものでございます”など、『グリザイア』ファンには聞きなじみのあるものから、“人魚の聖唱”“アークジーンの風”など『はつみら』関連のもの並んでいました。
■メニュー一覧
【FOOD】
・クワッツ=ハポーナ
・でろでろした何か
・謎のスープ
【DRINK】
・アークジーンの風
・金色の一匹狼
・人魚の聖唱
・I-9029
・みちる様、いつものでございます
【SUITES】
・ピンクラゲのゼリー
そんなメニューの紹介をしていく中、“謎のスープ”の時にうさこさんが「『エンジェリック・ハウル』で出てきた、あの例のやつです」とコメント。会場には苦笑いが漏れました。メニュー紹介が終わりに差し掛かったころ、山川さんから「これもっとメニューにキャラの名前入れるべきだよね?」とまさかのダメだし。うさこさんは「今ダメだし…」と若干落ち込んだ様子を見せていました。
メニューの紹介が終わると会場の様子の話になり、はかせさんが「今日まともです」と語るとかづやさんさんが「いつもだと(サイリウムの)ウルトラオレンジ折って飲み物に入れて飲むやつとかいる」と返し、会場は爆笑。「みんなウルトラオレンジ信じすぎでしょう」とかづやさんは語り、漏れることもあると話していると、はかせさんは「多少良いんじゃないですかね」と続け、さらに笑いを誘った。
話は『はつみら』の制作秘話へ。いつ頃から制作に着手したかを聞かれると、山川さんは『グリザイアの果実』リリース直後の2013年の夏ごろから取り掛かり始めたと語り、話の発端は本作のメインシナリオを描いている藤崎竜太さんから出たと語りました。その際に『グリザイア』のような学園モノから全く変えてみようと決まっていたそうです。
キャラの話になると、立ち絵のあるキャラクターが作品に30以上、立ち絵のあるキャラを除いたモブが400以上出てくると山川さんが話すと、会場から笑いがこぼれ、はかせさんも「やり過ぎじゃないですか!?」とコメント。山川さんも「メインの収録が終わってもモブだけが終わんなくて終わんなくて…」とやりすぎたことを自覚しているようなコメントを残しました。
作品トークはまだまだ続き、『はつみら』の物語の話に。『はつみら』は異世界の戦争の終結までを描く物語になっています。その中で、同じ終着点へと行くための過程が各ルートで描かれているそうで、山川さんは「『グリザイア』だったら5人いたら5人バラバラの物語でしたけど、今回は1つの戦争の話をいろんな角度で見ようっていう話なんです」と語っていました。
■ファンの中にはホモ展開希望の方も!?
ここからはトークパートも第2部へ。開始早々ニコ生のコメントで“アニメ化すんの?”というものがあったようで、山川さんは「はえーよ! まだ売ってないよ!」とコメント。かづやさんは「皆さんが買ってくれたらアニメ会社も黙ってないと思うんですよ(笑)」と話し、「正直、『グリザイア』よりはストーリー的にアニメにしやすいんで」と続け、ここからアニメトークが開始。『グリザイア』のアニメ化について「ぶっちゃけ『迷宮』からやれば良かった」と山川さんが爆弾発言。雄二に尽くす理由についてはゲームを買ってやってみてもらえれば販促にも繋がるしと、畳み掛けるように続け、観客を盛り上げました。はかせさんは「早いな! (ニコ生の)音声まだ切ってないですよ!?」と焦った様子を見せていました。結局このアニメ化するかどうかの話は「皆さんの努力次第」「制作会社の方、連絡お待ちしております」と、はかせさんが締めました。
ここで、会場のアンケートで集められた質問に答えていくコーナーへ。最初の質問は「おとなしそうな人魚のメルティナが好きなんですが、ぶっちゃけスタッフさんはこういうのが好きなんですか?」というもの。これにはかづやさんが「好きです」と即答。ちなみに人魚ですがちゃんとエッチなシーンもあるとのこと。
次の質問は「メルティナのピンチになりそうな雰囲気がすごいんですが…?」というもの。当日公開されたCGの中には、あきらかにメルティナがピンチになってるっぽいものがあり、かづやさんが「そういうところにもご期待していただきたい」と返していました。
次は「『グリザイア』シリーズとのつながりを思わせるシーン展開はあるんですか?」というもの。これに対しては、ノリは『グリザイア』シリーズと変わらないけど、キャラが出てくるということはないそう。
続いての質問は「オスロ的な存在はいないんですか?」というもの。これに対して山川さんは「ホモ的な意味…?」とコメントし、笑わせた後に「直接的なホモはいません」と2段構えで返しました。はかせさんは「オスロ=ホモっていうのやめてくれません!?」と述べ、さらに笑いを誘った。
質問の中にもアニメ化についてのものが多かったようで、もう一度アニメの話へ。アニメの監督を務めた天衝さんがすごく『グリザイア』を好いてくれていたそうで、はかせさんは「(天衝さんは)日本で一番『グリザイア』をやっているって豪語するくらい一生懸命プレイしてくれていたみたい」と話していました。山川さんも「アニメをやる際、我々よりも詳しかった」と面白い話を聞かせてくれました。
いよいよイベントも終わりに近づき、それぞれが挨拶を。うさこさんは「フロントウイング、頑張ってますのでよろしくお願いします」と、かづやさんは「笑えて泣けて、ときどき興奮できるので、ぜひぜひ楽しみにしていただければなと思います」とコメント。最後に山川さんが「2年半かかったんじゃなくて、2年半かけて作ったんで、みなさん本当によろしくお願いします」と締めて、『果つることなき未来ヨリ』発売直前スペシャルミニライブ&トークショーは幕を下ろしました。
>>フロントウイング公式サイト