PS4・PS Vita移植決定! 『PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福』誓湯撫子役・遠藤綾さん&剱拓真役三木眞一郎さんにインタビュー
1月には劇場版が公開され、大ヒットを記録! BD・DVDも爆発的な売上をみせるなど、2015年も人気ぶりを見せつけた『PSYCHO-PASS サイコパス』シリーズ。5月には、同シリーズ初となるコンシューマーゲーム『PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福』(Xbox One用)をリリースしたのですが、なんと、このゲームが早くも移植決定! PS4とPlayStation Vitaで発売されることがわかりました。
TVアニメ第1期と同じ“2112年の日本”を舞台としている本作。主人公は、一係に配属されたふたりの新人(ゲームオリジナルキャラクター。下画像参照)で、狡噛慎也や常守朱らとともに“ふたつの事件”を追います。主人公はもちろん、事件の主な舞台となる“新潟県・佐渡海上市”など、はじめて描かれる要素多数。プレイすれば、きっと『PSYCHO-PASS サイコパス』の世界がより一層楽しめるはず……!
というわけで、今回はゲームオリジナル主人公を担当した、遠藤 綾さん(誓湯撫子 役)と三木眞一郎さん(剱拓真 役)を直撃。ふたりに自身が演じるキャラクターのことや作品について語っていただきました。
■ボイス収録では、“本作ならでは”の苦労を経験
――まずはこの作品を知ったキッカケから伺えれば。ゲーム自体はリリースされて間もないわけですが……。
三木眞一郎さん(以下、三木):僕は、前から知ってましたね。あの枠って、「出たいな」って思う枠なんですよ。
遠藤綾さん(以下、遠藤):ああ、わかります!
三木:実験的な作品が多かったりするし。
遠藤:特別感あるんですよね。
三木:そうそう、だから当初から気になっていました。ただ自分は出ないんで。ちぇっ!って思って。
一同:(笑)
――じゃあ第1期のころから「こんな作品あるんだー」って知ってはいたんですね。
三木:そうなんです。で、誰が出てるんだろう?って思って(エンドクレジットを)見て、ちぇっ!って。
――そこはやはり付きまとう(笑)。
三木:そうそう(笑)。
遠藤:私も、こういうのが放送されていますっていうのとか、スタッフもすごいですっていうのは耳に入っていたので。興味はあったし、好印象でした。でも、私もやっぱり出ないので、ちぇっ!って。
――(笑)。では、それくらい好印象をもっている作品に、主人公として関わることになったわけですよね……!!
三木:だから最初は「あ、俺出ていいんだ」って気持ちでしたね。(座組的に)すでに出来上がっちゃってるような気がしてたから、出ようがないと思っていたんですけど。そういう作品に入っていくのって、勇気いるんだよね?
遠藤:そうですね。犯人とか被害者みたいな役じゃないから、余計にどうしよう!?って。受け入れられるかなとか考えました(笑)。
三木:“後追い”って結構大変なんだよなあ。
――しかもゲームだから、ボイス収録は個々に行われたようで。どんな空気感でアフレコが行われていたかわからないままだと、収録でも不安な部分が多そうです。
三木:とはいえ、そこはできるキャストさんばかりだし。あまり不安とかはありませんでした。あと、僕と同じタイミングでこの作品に参加する相手が、遠藤くんだったのもうれしかったんですよ。
遠藤:わあ、うれしい!(満面の笑みで) やっぱり私も、共演したことない人とかお会いしたことない人がお相手というのは不安なので。三木さんで良かったって思ってました。
――お互いに信頼しているからこそですね。では、実際に収録するにあたってのお話も。ご自身のキャラクターと共感できる部分ってありましたか?
遠藤:共感……?
三木:難しいねえ(笑)。
遠藤:ですね(笑)。誓湯撫子って「ドロイド」って言われるくらい“機械”みたいな女性なんですよ。ムリヤリ言うとすればクールとか、意地っ張りとかになるんですけど、そもそもそういう次元じゃないというか。だから……共感となると……。
――無感情すぎるので、理解するのは難しいですかね。では、共感できない部分のほうが多かった?
遠藤:うーん、むしろ、できるできないを考えなかったですね。こういうキャラクターですっていう設定を受け入れました。でも、あまりにもクールすぎるので、セリフ一つひとつを言うのが大変だったかな。「あっ」「うっ」みたいな感情的なセリフがまったくなく、難しいアナウンサーみたいなセリフだけが3〜4行あるってことが多かったので。
――一方の剱拓真は、アツくて感情的で、誓湯とは正反対ともいえるキャラクターでしたね。
三木:僕の場合は共感というか、「いいやつだな」と思ってました。ところどころ可愛い側面もあったりするし。きっとこういうやつって、年上からも年下からも好かれるんだろうなあって。
――ではそれも踏まえて、三木さんにも声にしてみて難しかった点を伺いたいです。
三木:それが、剱拓真の声がどうというより、固有名詞の読み方が難しかったんですよね。
――あ、そっちなんですね! 確かに特殊な読み方が多い作品ですもんね。
遠藤:私、苗字が読めなかったんですよね。
三木:読めないよね!?
遠藤:読めないし、慣れないんですよ。何度やっても。
三木:なんなら虚淵さん(註:本作原案・虚淵玄 氏)だって!!
一同:(笑)
――そういうのって、ルビをふるんですか?
三木:そう。で、目の届くところに貼ったりしてました。あとは、台本を持ってる方の手に書いたりも。
遠藤:私は、台本の最後のほうの空いてるページに大きく書いてました。「征陸(まさおか)」とか。でも、それがどんどん多くなっていっちゃって(笑)。
三木:結果、一人二人見落としちゃったりとかね(笑)。
遠藤:ほんとそうなんですよ!
三木:こういう、物理的な作業のほうが大変だった気がするなあ。
――意外なところでの苦労話が伺えました……!
■「ありえるかもしれない」世界観が、恐くもあり興味深くもある
――話は変わりますが、おふたりが『PSYCHO-PASS サイコパス』の世界に入ったとしたらどうなると思いますか?
遠藤:私は……ひっそり暮らしていたいです。だって、罪を犯してなくても「やりそうだ」ってだけでアウトなんですよね? やられる前にやれみたいな。そんな世界だと、疑心暗鬼になっちゃいそう。
三木:でも疑心暗鬼になった時点でダメなんでしょ?
遠藤:あ、そっか。色相が濁っちゃうんだ。……えっ、じゃあどうやって生きればいいんだろう? 何も考えなければ良いんですかね?(と、スタッフさんに問いかけ。「基本的には、システムに頼りきっていれば苦労はしない」との返答をもらい)じゃあ、その通りに。
――忠実に生きると。
三木:あっちの世界で生まれ育てばいいんだけど、自分で好きなことをやってる今の世界からあっちを見ちゃうとしんどいよね。水槽の中で生まれた魚は可哀想じゃないのと同じでさ。
遠藤:確かに、そういうものですもんね。
三木:だからそう考えちゃうと……あっちで生活できる限界は、3か月……いや3週間くらいかな。しばらくはあっちの世界で“何もしない”自分を楽しめるだろうけど、結局役者ができるわけでもないし、辛くなるかもね。
遠藤:そう言われると、退屈な感じが。
三木:するよね?
――とはいえ、あちらでは職業をある程度決めてくれますよ?
遠藤:でも、今と比べると辛いですかね。いくらその職業が「あなたには向いてるんだよ!」って言われても。
三木:受け身でいいからある意味ラクともいえるけど、人として成長しない気がするよね。ただ、そういう“息苦しさ”とか“閉塞感”が、ある種このシリーズの魅力なのかもしれないなって思います。そんな世界での人の生き方を描くっていうのは、単純にすごいなと。よく考えましたよね、このストーリー。
遠藤:そうですよね。今の生活じゃあ考えられないような設定が多いんですけど、その一方で「ありえるな」と感じてしまうのが、観ていて興味深かったしすごいなと思います。遠くないっていうか、リアルに想像できそうっていうか……。受ける印象が暗い作品なので、そんな世界がありえるのは怖くもあるんですけど、“近い未来”を見ている感覚。だからこそ、こうならないほうがいいなって思いつつ楽しめますよね。
三木:きっと等身大なんだよね。
遠藤:あ、そうですよね。
三木:だからだと思うんだよな。これでデカいロボットとか出てきたら話は別だけど。どこかで「ありえるかもしれない」って思えてしまう“皮膚感”のようなものもいいですよね。
――しかも、『PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福』はゲームなので、視覚だけで楽しむアニメよりも作品世界に入り込むことができる気がします。今回移植も決まって、よりプレイできる人が増えるかと思いますが……?
遠藤:ありがたいなと思いますね。あと、ドラマCDをつくということで。またこの役を演じられるというのもありがたかったです。ドラマCDは2本(それぞれ、PS4版・PSVita版初回特典)録ったんですけど、ゲーム本編とくらべるとだいぶまろやかな感じで楽しかったです。「きっと普段はこういう小さな事件も一生懸命がんばってるのかな」って思えました。
三木:ゲームって、一度収録したらその後再会できる確率は相当低いもんね。僕もありがたいなと思ってます。ゲーム収録中は「俺で売れなかったらごめんなさい」って言ってたくらいだから(笑)。多くの方に支持されて移植が決まって、うれしいですね。
――今回はPS4に加えて、女性の所持率が高いと言われるPS Vitaでもプレイできるとか。女性ユーザーも一気に増えそうです。
三木:あ、それでシャワーシーンがあるのかなあ? 上半身ハダカの。
――劇中で見られるスチルですよね、剱さんと狡噛さんの。Xbox One版の段階から、女性には受けてたかもしれない(笑)。
三木:しかも一度ボツになったりしているらしくて(註:スタッフさん曰く、サービスしすぎた模様)。そういう意味で、女性ユーザーに寄り添ったシーンもありますから、良いんじゃないかなと(笑)。もともとしっかりした作品なので、いろんな人に知ってもらって、ストーリーやドラマを追っかけてもらえるに越したことはないです。きっと泣けると思うなあ、これからやる方は。
――プレイすれば、必ずやのめり込めそうですね。
三木:今って、無料でダウンロードできるソーシャルゲームとかも相当な数出てますけど、お金を出してご購入いただいて、絶対に損はない内容になっています。ぜひぜひ楽しんでいただけたら良いなあって思いますね。
おふたりも、『PSYCHO-PASS サイコパス』の世界に魅了されている様子でした。『PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福』のPS4版・PS Vita版は2016年3月24日発売予定。このシリーズをより広く深く堪能するためにも、プレイするのみ!
■三木眞一郎さん、関智一さん出演の発売記念イベントが決定!
2016年3月13日(日)に、ノイタミナショップ&カフェシアターにて、三木眞一郎さん&関智一さんの出演イベントが決定!
PS4/PS Vita版『PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福』を「アニメイト(オンライン含む全店舗対象)」もしくは「ノイタミナショップ(オンライン含む)」にて全額内金でご予約頂いたお客様の中から、抽選でご招待!
イベント詳細ページ:http://psycho-pass-game.jp/pp_game_bistro/
アニメイトオンライン予約ページ:>>http://www.animate-onlineshop.jp/pn/pd/1378011/
(アニメイト限定版特典:描き下ろしB2タペストリーほか)
【製品情報】
タイトル:PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福
ジャンル:アドベンチャー
発売日:2015年3月24日発売予定
価格:通常版 7,800円(税抜)/限定版 9,800円(税抜)
発売:5pb.
ハード:PlayStation(R)4/PlayStation(R)Vita
拡張機能:スマートデバイス連携(※)を使用することでゲームの遊びが拡張します("PS4"のみ)
プロデューサー:浅田 誠
原作ストーリー原案・シナリオ監修:虚淵玄
キャラクターデザイン:浅野恭司
CERO:C
音声:フルボイス
プレイヤー:1人
【限定版特典】
▼PS4
設定資料集+ドラマCD 佐渡海上市事件File XX「ドッグデイズ」
▼PS Vita
設定資料集+ドラマCD 佐渡海上市事件File XX「キャットパニック」
※スマートデバイス連携
【PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福 コンパニオンアプリ】
スマートフォンなどを「PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福」と連動させるアプリです。
用語解説や色相をいつでも見ることが出来るようになるほか、キャラクターからの通信やミニゲームなど、ゲームをより楽しむための様々な機能があります。
・スマートデバイス機能には、ご利用のスマートフォンをご家庭の無線LANに接続する必要があります。
・PS VITA版はゲーム内にて実装されています。