妹たちは、アフロになった――野島健児さんも出演した"干物妹!うまるちゃん 宴・THE FINAL ~そして伝説へ~"イベントレポート。
12月13日(日)、埼玉の和光市民文化センター大ホールにて、イベント"干物妹! うまるちゃん 宴・THE FINAL ~そして伝説へ~"が開催されました。
2015年7月から9月に放送され、話題を呼んだアニメ 『干物妹!うまるちゃん』。その"FINAL"イベントとなる本公演には、土間うまる役の田中あいみさん、海老名菜々役の影山灯さん、本場切絵役の白石晴香さん、橘・シルフィンフォード役の古川由利奈さんで構成されるユニット"妹S(シスターズ)"。そして、土間タイヘイ役の野島健児さんが登壇し、ライブあり、トークあり、ゲームコーナーありの、盛大な宴をくり広げました。
■始まりの曲といえば……!!
オープニングでは、お馴染み「U・M・R! U・M・R! UMAぢゃないよ、う・ま・る!」のコールが会場に鳴り響き、オープニング主題歌"かくしん的☆めたまるふぉ~ぜっ!"のライブでイベントがスタート! 歌いながらステージ中央から登場した田中さんは、そのまま元気いっぱいに歌を熱唱。間奏では「お兄ちゃん! 今日は最高の宴にしようね!」と叫んで、会場に熱気を生みます。
曲が終わり、「お兄ちゃん! お姉ちゃん! こんばんはー!!」とあらためて挨拶した田中さん。その後影山さん、白石さん、古川さんも登場しみ、妹Sが勢揃いとなり、和気あいあいのトークや、発売されたばかりのPSVitaゲームの主題歌"フィーバー夏Vacation!"のライブで、イベントを盛り上げていきます。
続いての楽曲"Dreamy Friends"で会場を4色の光で染め上げた妹S。その後はキャラソンメドレー(前半)の時間に突入し、田中さんが"勇者うまるの華麗なる生活2と"Beautiful Days"を。影山さんが、"sweet sweet everytime sweet"と、秋田弁の歌詞が特徴的な"そういえばね"をそれぞれに熱唱していきました。
■ぼんばヘアーの安元さんが出演!?
再び妹Sの楽曲で夏祭りがテーマの“ふわり綿飴 美味しくなあれ”のライブが終わると、トークパート"干物妹!うまるちゃん『ダラなま』出張版"のお時間に。なお、『ダラなま』とは、アニメ放送と同時期に放送されていた妹S出演の「『干物妹!うまるちゃん』をさらにダラ~ッと楽しむ」ことを目的としたレギュラー番組。すでに放送は終了していますが、イベントの為に"出張版"としての復活です。
まずは、そのステージセットの為に妹Sが退場すると、スクリーンでは"リーマンSの宴『ダラなま』"と題した特別映像が上映されていきます。この特別映像では、タイヘイ役の野島健児さん、ぼんば役の安元洋貴さん、アレックス役の柿原徹也さん、叶課長役の小清水亜美さんがそれぞれのキャラクターのような姿でサプライズ出演。ぼんばヘアーの安元さんには、観客たちも大爆笑。
"タイヘイの仕事現場シーン"に映像をシンクロさせ、「フリーズした」アレックス(柿原さん)のPCで過去のダラなま画像を見たり、ぼんば(安元さん)の言葉に叶課長(小清水さん)がチョップでツッコミを入れたりと、コミカルにトークを進めていく4人。コーラを飲みながら収録の裏話を話す一幕などもあり、豪華声優陣によるレアな『ダラなま』トークで会場も大盛り上がりです。
さらに、「妹Sには内緒」として、今回のイベントで使う『ダラなま』恒例"無茶振り"を4人が考案。なお、それぞれが提案したお題は以下の通りです。
<各しばり提案>
野島案:「全員メガネをかけて登場」
安元案:「ぼんばくだん(全員でぼんばのイラストを描き、1番下手だった人がアフロをかぶる)」
柿原案「ごぼうを持って時代劇の寸劇。からの、ごぼうダンス」
小清水案「ひとりずつ、ファンの皆様をきゅん殺(さつ)して!」
そのムービーが終わると、ステージに本物の野島さんが登場し「さっきの内容は、ガチで妹Sに伝えていません! リハーサルも個別に行いました!」と宣言。さらに、最初は「4人の提案の中から会場のファンによる多数決で今回の"無茶振り"を決めます!」と話していた野島さん。しかし、紆余曲折あった結果「もう、4つ全部やってもらいましょう」という結論に至り、裏で準備をしていた4人にはさらなる無茶振りがかせられます。
■ごぼうを振ったり、アフロヘアーになったり
「では、僕はごぼうを買ってきます!」と退場した野島さんに替わり、再登場した妹S。「聞いてないよー! 騙されたーっ!」と話しながら、野島さんからの無茶振りを達成するべくメガネをかけてステージに姿を表します。その後、特設された『ダラなま』収録スタジオ(出張バージョン)に座った4人は、コーラで乾杯。フリートークをしばし楽しんだ後、最初のコーナー"『干物妹!うまるちゃん』全話から選ぶ、お気に入りのシーン"を開始します。
タイトルの通り4人がお気に入りシーンを紹介するこのコーナー。古川さんは第5話から「U・M・Rとシルフィンが友達になるシーン」。白石さんはこちらも第5話から「うまると切絵の夏休みシーン」。影山さんは第2話から「海老名とタイヘイが出会うシーン」。田中さんは第5話から「会社から帰ってきたタイヘイが寝ているうまるを見ながらニヤけているシーン」をそれぞれ紹介し、その理由や収録時のエピソードも語っていきました。
続く"お絵かきのコーナー"では、安元さんからのしばりとなる「全員でぼんばのイラストを描く」を実行。「ぼんばの喜怒哀楽」をお題に、4人が直筆イラストを披露し、"画伯"として知られる白石さんの作品などで爆笑が生まれる一幕も。
そんなコーナーで盛り上がっていると、ごぼうを購入し、エプロン姿に着替えて帰還した野島さん。手にしたごぼうを刀に見立て「白石殿。こちらが、ダラなま家に代々受け継がれてきた、名刀・ごてつになります」とごぼうを白石さんに献上。それに続き、同じように田中さん、影山さん、古川さんへとごぼうはリレーされていき、柿原さんから指令だった「ごぼうを持って時代劇の寸劇」を達成。
また、その流れで古川さんがごぼうを両手にかつて『ダラなま』で生まれた"ごぼうダンス"を披露。「♪大きいことはいいことだ~。大きいことはいいことだ~」という番組お馴染みのメロディに合わせ、ステージセンターでごぼうと一緒に舞い踊り、会場は爆笑と歓声がこだましました。
以降は野島さんも進行役としてトークに加わり、「4人には、アフロから逃れるチャンスを与えましょう!」という言葉で"妹Sのポージングゲーム"コーナーをスタート。妹Sのうちひとりがお題を出題し、2回の手拍子後に全員同時にポージング。4人全員がしっかり同じポーズをとれたら正解。審判役の野島さんが「4人は息ぴったり」と判断したら、妹Sの代わりに自身がアフロヘアーに、「息が合ってない」と判断したら妹Sがアフロになるルールです。
ここで、影山さんが出題した「牛乳」と、田中さんの「非常口」に関しては、息ぴったりのポージングを披露した妹S。しかし、古川さんの「シルフィン」と、白石さんの「ポップコーン」では、惜しくも揃えることができません。
「シルフィン」ではポーズは揃ったものの、白石さんだけ左右逆にしてしまったため失敗。ほぼ全員が豆が弾けるポーズをした「ポップコーン」では、影山さんだけが食べるポーズをしてしまう、まさに海老名ちゃんのような理由で失敗となります。
結果、成功2回。失敗2回となり、野島さんの判定は「アフロになりたくないもん!」と"チャンス失敗!"に。……ということで、ステージに4人のへアイメイクさんがアフロを持って登場し、リアルタイムで妹Sがアフロを装着。全員がアフロへアーを被りながら"アフロポーズ"を決め、ゲームコーナーを締めくくります。
さらに、そのままの格好で、小清水さんからの無茶振りとなる「ひとりずつ、ファンの皆様をきゅん殺(さつ)して!」に挑戦。アフロで「声優イベントって大変ですね……」と感想を漏らす古川さんに、野島さんが「今後、こういうことが幾重にもあるので、頑張って声優人生を歩んでくださいね」と応援の言葉を贈る一幕などもあり、終始笑いの絶えない「ダラなま」出張版となりました。
「ダラなま」出張版終了後には、野島さん、安元さん、柿原さん、小清水さんのお気に入りシーンも本人のコメント付きで上映。柿原さんは、「最終話でアレックスの「フッ」という一言を収録するためだけに朝からスタジオで待機していました」というエピソードも語り、会場に爆笑をうみました。
■宴は、みんなの笑顔で終わります!
終盤に突入したイベントは、再びライブパートへ。準備を終え、ステージに再登場した妹Sは、オープニング主題歌のカップリング曲"Sisters Wink"や、ハロウィンをテーマにした"Happy Nightmare~妹達の饗宴~"などをキュートに熱唱していきます。
MCでは"Happy Nightmare~妹達の饗宴~"に関して、レコーディングの際に「集えや ちゃんちゃんちゃん」と歌うパートをいろいろなバージョンで収録したという裏エピソードも影山さんから明かされます。
切絵&シルフィンファンおまちかねのキャラソンメドレー(後半)では、白石さんが"My Precious"&"トトファンタジア"。古川さんが"T・S・F in にっぽん!"&"シュバッとNo.1"を立て続けに披露し、会場にさらなる熱気が。
さらに、Blu-ray&DVD vol.4の特典曲となる"クリスマス・デコレーション"も、ここで初お披露目! タイトルの通り、クリスマスソングとなる1曲で、足を運んだ観客たちにとって嬉しいサプライズとなりました。
かくして、約2時間以上にもわたって繰り広げられた宴はフィナーレ。再びステージに登場した野島さんは、妹Sの4人に向け「新人なのに、先輩である僕らが逆に引っ張られるような存在で、みんなにはたくさん助けられました。本当に感謝しています」と話し、本人たちも嬉しそうな表情を浮かべます。
続いてステージ前方にあらためて整列した妹Sの4人。ひとりずつ、これまでを振り返りながら「とにかく楽しかった」「貴重な体験をたくさんさせてもらった」「ありがとう!」という言葉と合わせ、涙を浮かべながら観客に感謝の気持ちを語ります。そんな4人に観客からも大きな拍手が贈られると、ついにクライマックス。それを飾るのはもちろんエンディング主題歌"ひだまりデイズ"で、4人も残り僅かな時間を楽しむかのように曲を歌い上げます。
そして、曲が終わり暗転した会場には、すぐさまアンコールが。その声に答えて、妹Sと野島さんもライブTシャツに着替えて再登場! 宴の締めくくりとして、最後は"かくしん的☆めたまるふぉ~ぜっ!"を会場の全員で大合唱することになり、田中さんだけでなく妹S全員がノリノリで歌い、そして野島さんはマラカスを振りながら会場を盛り上げます。キャストの面々が見せる最高の笑顔で、うまるちゃんのFINALイベントは彩られました。
それでは、記事は干物妹……もとい、田中さんが語ったメッセージで締めくくりたいと思います。
土間うまる役・田中あいみ:お兄ちゃん! お姉ちゃん! 本当にありがとうございます! オーディションの日から数えると約1年が経ち、今年は本当に"うまるちゃん尽くし"の年になりました。……炭酸が苦手な私が、こんなにたくさんのコーラを飲んだのも今年が初めてです(笑)。初のオンエアまではひたすらにドキドキでしたが、いざ始まってみると、本編だけでなく主題歌でも予想を遥かに超える反響があり、「うまる役があいるー(田中さん)でよかった」という声まで頂けたのが、とても嬉しかったし、なにより励みになりました。本当に、この作品、そしてうまるちゃんとの出会いは、私の人生で大きな物で、今日、こうして終わってしまうのが、本当に寂しいです。……もっともっと、うまると一緒にわがままなことをして、お兄ちゃんに甘えたかった! いつか、また、土間うまる役として私が帰ってくることができた時には「おかえり」と言って、迎えてくれたら嬉しいです。うまると、あいるーは、本当に、本当に幸せです!」
2016年2月17日(水)に発売されるアニメ『干物妹!うまるちゃん』Blu-ray&DVD第6巻に本イベントの様子が特典映像として収録されることが決定!
ライブから「ダラなま」コーナー、そして安元洋貴さんらによる特別映像まで完全網羅してお届けします。
[取材・文]大島弥月
>>『干物妹!うまるちゃん』アニメ公式サイト