殺せんせーによって、福山潤さんのアフレコスタイルが変わった理由とは!?——「暗殺教室 第2期 課外授業編」福山潤さん&水島大宙さんインタビュー【後編】
映像配信サービス「dTV」で独占配信中の「暗殺教室 第2期 課外授業編」にちなんだ、殺せんせー役・福山潤さん&竹林孝太朗役・水島大宙さんへの声優さんインタビュー。
TVアニメの人気ぶりなどに触れた【前編】に続き、今回は【後編】。ここでは、課外授業編のメインキャラとなる竹林孝太郎についてや、「『暗殺教室』から得たこと」まで語ってもらいました。
>>『暗殺教室 課外授業編』福山さん&水島さんインタビュー【前編】
■「人間、外見じゃないってことです」(水島さん)
━━水島さんから見て、竹林孝太郎ってどんな人物ですか?
竹林孝太郎役・水島大宙さん(以下、水島):竹林って、E組に来て殺せんせーと会って、ガラリと変わった人なんですよ。もともと「ガリ勉タイプで効率が悪い」と言われるくらい下手くそな人生を歩んでいたけど、そこが変わってきたというか。E組のみんなとの関係もそう。具体的なシーンはあまりないけど、クラスの中に溶け込んで成長していったんですよね。
で、そういうところがすごくカッコいいなと思います。大事なところで勇気を持って行動できたりとか、自分の信念とかもすごくしっかりしているし。僕にはではかなわないな、と。……僕はブレブレなんで。
━━そうなんですか?
殺せんせー役・福山潤さん(以下、福山):何を言ってるの! ブレないところもあるだろう?
水島:え、そうだっけ?
福山:ブレない共通点があるだろう。「かわいい子が好き!」っていう。
水島:あ、まあそこは僕もブレないね。竹林くんには「いいじゃないか2D……。Dをひとつ失うところから女ははじまる」という名ゼリフがありますしね。
ただ、竹林は、二次元(2D)好きですが、僕はアイドルが好きなので “D”は失わなくてもいいんですけど(笑)。
━━竹林くんは二次元好きですもんね! 水島さんは三次元のままでいいと。では、そこは共感できるところでもある?
水島:うーーん、僕は似てるから役をやってるわけじゃないなって思うんですよね。なので共通項っていうと難しいですけど……思いが強まったときは共感する部分は発揮できてるかな?って思います。でも、意外と具体的にはなかったりしますね。
━━では、竹林くんと仲良くなれると思いますか?
水島:彼は、自分の得意分野に関しては第一人者みたいな顔をするじゃないですか。例えば「メイドさんのいるところに行きたいな」って言えば「まかせてくれ!」って言って一番いいところに連れてってくれて、いろいろとレクチャーしてくれると思うんですよ。そういう突出したところに関しては導いてくれるそうなので、仲良くなれそうですよね。あとは、かわいい子が好きっていう意味では(笑)。
━━気は合うかもしれないですよね!
福山:あとほかに似ているところでいうと、アフレコ現場で大宙がわかってる事に関して俺とか後輩とかが尋ねたとき、熱心に教えてくれるところ。そういうふうに、得意なところを惜しげもなく話してくれる部分は、似てるかなと思いますね。
水島:そうなのか……。自分ではわからなかったところですね。
福山:結構熱入りますからね。熱の入り方は竹林とは違いますけど、人間的には近いところがありますよ。
水島:褒められたのかな?
福山:褒めたよ。
水島:褒められてあげるよ。
福山:ありがとう。
水島:うん。
福山:うん。
━━そういう気づかないところでも気持ちが乗ったからこそ、視聴者に響いているんでしょうね。では、福山さんは竹林くんと仲良くなれそうですか?
福山:いやあ、彼は一番人畜無害だと思うんで。そういった意味では良いかもしれないですね。ひとりでなにか重責を負うことは苦手だと言っていても、責任感はやっぱり強いですし。竹林って描かれる事が少ないけれど、クラスが彼を表に立たせるときって、彼に頼ってるケースが結構あるんですよ。
なので、なんだかんだで中心になる。そう考えると、彼自身もともとそういった雰囲気を持っちゃってるのかなあと思います。E組のメンバーも、彼がそういう人間だとわかっているから任せちゃうってことなんでしょうね。
━━原作ファンはもちろん、課外授業編を観たファンからも「竹林、カッコいいじゃん!」って言われてますし。
福山:下からのバク上げだね!
水島:してやったりですよね。竹林が本当にカッコいいときって、メガネの奥の瞳が見えるので。
━━ああ! 課外授業編でもそういうシーンありましたね。
水島:そう、あそこがポイントなんです。
福山:ただ、髪型が「くそダセエ」だけなんだよね?
水島:そんな彼をカッコいいって思えるんだから、本当にカッコいいんだと思いますよ。人間、外見じゃないってことです。
■「僕と久しぶりにレギュラーをやった同輩はびっくりしたと思う」(福山さん)
━━TVアニメ本編は、いよいよクライマックスに向けて走り出しました。第1期と合わせると約1年間『暗殺教室』とともに過ごしたことになりますが、この作品から“得たこと”ってありますか?
福山:僕は多分にあるけど、大宙はある?
水島:我々役者陣が、毎回可能性をかけて勝負するのはもちろんなんですけども、その“ベース”にあるひたむきなお芝居っていうのも大事だと改めてわかった気がします。
この作品は最終的に気持ちが通じ合ったり成長したりする物語なので、ひとつのエピソードの序盤と終盤で「こんなに成長した!」と感じられなければいけない。そのためには、見た目だけじゃなく“ハート”も成長しないといけないので、演技のベースはしっかりするべきなんですよね。現場では自分自身も高められたかなあと思ったし、みなさんからも感じることが多かったですね。
━━そうそう、この作品は3年E組のクラス全員が成長していきますもんね。
水島:一見、それぞれのキャラクターがわちゃわちゃしていれば成立するように見えるけど、そうじゃないんですよね。それぞれがそれぞれの立ち位置をちゃんと持ってやってるからベースがブレないんです。それが、みなさんの演技を聞いていて「いいな」って思うところ。
「キャラクターってこうやって生かしていくんだ」とか「勇気を出して披露しているな」と思えるし、僕自身「別の現場でももっとやってやるぞ」って思えたりします。自分の杓子定規におさまってはいけないなと。
━━それこそ、教室のように学ぶ場でもあったんですね。では、そんな教室の先生でもある福山さんは?
福山:視聴者の方はわからない部分ですけど、僕は『暗殺教室』をやる前と後では、見られ方が大きく変わったと思いますね。僕、暗殺教室の現場みたいなやり方ってあまりしないんですよ。
━━というと?
福山:そもそも主役をやらせてもらう場合、多少は雰囲気作りをしますけど、こっちに向いてない人をムリに向かせるような真似はしなかったんです。結果的にベクトルがそれぞれのところに向いてくれればいいので。あくまでも「下地は作ります」ってう、最小限の立ちまわりをしてました。あと、過去には緊張感だけでやろうっていうときもあったので、後輩には厳しくっていうやり方をしてたときもあったし。
でも、今回みたく教壇に立って生徒たちを導く役になった時、そういう方法だけではたぶん成り立たないよね?と。そこで、こっちのフィールドに生徒役の子たちが来られる状況をうまく作っていこうと思って。みんなで自己主張できるようなことがあればいいなとか、みんながやったことをみんなで共有できるような雰囲気を作っていきました。
━━あくまでも“みんな”を意識したんですね。
福山:僕ひとりで頑張るっていうのもひとつの手段ではあるし、コミカルなシーンでは効果はあるかもしれないですけど、この作品はそれだけじゃあどうしようもないんですよね。重要なのは“生徒がどのようになるか”だったりするので。
で、そういうやり方にしたら、まわりの見え方も変わってきたんですよ。それまでは「あ、この子うまくなってきたなあ」「できなかった事ができるようになってきたなあ」って思ったあとに「だけど、まだまだだよな!」っていうのがついてたんですけど、純粋に人の良い部分だけが見られるようになってきた。
それが良いか悪いかは置いておいて、“人を受け入れる”っていうスロットが僕の中に今まで以上に大きくなってくれたなあって思います。だから『暗殺教室』で僕と久しぶりにレギュラーをやった同輩とかはびっくりしたと思うんですよね。立ち回りがあまりにも違うんで。
━━そこまでとは意外でした……!
福山:そうなんですかね。僕、男の後輩なんかには結構怖がられてたんですよ(笑)。
━━ともあれ、この作品ならではのやり方が先ほど(前編)話に出た“良い雰囲気”の現場につながったんですね。
福山:それでも、うまくいってるのかはわからないですけどね。ただ、みんなにはそれぞれに持っているものをのびのびやってもらって、みんなも僕が好き勝手やっているのを受け入れてくれてっていう相互関係は成り立ってきたのかなと。だからどんどんE組に愛着が湧いちゃうんですよ(笑)。
■「悔しいけれど竹林は数字を持ってる」(福山さん)
━━最後に、課外授業編の見どころを。現在dTVで配信中の「竹林の時間」「支配者の時間・2時間目」について、まずは水島さんに伺いたいです!
水島:「竹林が活躍する」というところだけをとっても、個人的には良い回なんですけど……それだけじゃなく竹林が本当に“カッコよく”見えるエピソードになっています。とくに、これまで(赤羽)業(CV:岡本信彦)のような一部の人間やクラス総掛かりでかかってやっと成し遂げた“浅野くんに歯ぎしりをさせる”という事を、竹林ひとりでやるので、僕自身も「勝った!」っていう気持ちになれました。そういう、目立たない人間であっても人に何かを与えることができるというところを、じっくり観てもらえたらなと思います。
━━では、福山さんには、これから配信される第2弾「それぞれの時間」も含めて見どころを教えてもらえればと!
福山:いやあ、これ誠に遺憾なんですけども、第2弾のほうもなぜか竹林に良いところがあるんですよ。
水島:そうなんですよ!
━━なんと!
福山:たぶん、制作陣含めて竹林好きですね!
水島:そうですね。きっと“数字”持ってるんですよ。
福山:本編で出てない竹林のいいところが、配信だとふんだんにあるんですよね。だからさっきの収録でも。
水島:楽しく収録しましたね。
(※このインタビューは、アフレコ後に行いました)
福山:ええ、悔しいんですけども(笑)。細かくは言いませんが、配信エピソードの8本を観ていると、E組がどうやって固まっていったかっていうバックグラウンドがさらにわかると思います。TVアニメ本編をより楽しむためのエピソード、これが2エピソードもあるので。ぜひとも観ていただいて。そしてですね、悔しいけれども竹林が数字を持っていることがこれで証明されるのではないかと思いますので、竹林ファンはぜひとも必見していただければと思います。
水島:やっぱり“コク”がないとね。
福山:ええ。“クドさ”がないとね。
━━それを竹林くんは持っていると。
福山:竹林はねえ……持っているんだと思うんですよ!
水島:(笑)。そうですね!
━━(笑)。楽しみにしてます。ありがとうございました!
[取材・文/松本まゆげ]
■「暗殺教室 第2期 課外授業編」は映像配信サービス「dTV」にて配信中。
全8話(1話約5分)毎週金曜日更新
http://video.dmkt-sp.jp/ft/s0004049
配信日:2016年4月29日(金)
配信話数:全4話(1話約5分) 毎週金曜日更新
出演:福山 潤/杉田智和/伊藤 静/渕上 舞/洲崎 綾/岡本信彦/逢坂良太/浅沼晋太郎/水島大宙/宮野真守ほか
◆作品情報
【ストーリー】
マッハ20の速度と巨大パワーを持ち、来年3月には地球を破壊すると宣言しながらも中学3年生の落ちこぼれクラス“エンドのE組”の担任となった“殺せんせー”と、その暗殺ミッションが課せられたE組の生徒達。“暗殺”をキーワードに教師と生徒の本気の1年間が描かれる本作は、斬新でユニークな設定と、綿密に練り込まれた物語が話題となり、幅広い層から圧倒的な支持を受けています。そして今年1月より放送中のTVアニメ第2期では、殺せんせーと生徒達の新たな物語が展開中です。
【放送情報】
フジテレビ:毎週木曜25:25~
関西テレビ:毎週木曜26:25~
東海テレビ:毎週木曜26:45~
仙台放送:毎週木曜26:35~
岩手めんこいテレビ:毎週木曜26:20~
テレビ静岡:毎週木曜26:05~
北海道文化放送:毎週日曜25:30~
高知さんさんテレビ:毎週月曜16:20~
福井テレビ:毎週火曜25:25~
BSフジ:毎週土曜 8:30~
アニマックス:3月7日(月)より毎週月曜19:00~放送
(リピート放送同日22:30、27:30)
※放送スケジュールは変更の可能性があります。
【配信情報】
フジテレビオンデマンド、dアニメ、アニメ放題、U-NEXT、dTV、UULA他にて配信中!
>>TVアニメ『暗殺教室』公式サイト
>>TVアニメ『暗殺教室』公式ツイッター(@ansatsu_anime)
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