【アニメイトタイムズ×ハッカドール】「『PandoraHearts』は私にとっての部活動」 声優・高木美佑さんにインタビュー
「君にシンクロするニュースアプリ」をテーマに、アニメ・声優・漫画・ゲームといった情報を扱うアプリケーションメディア『ハッカドール』。
ユーザーの趣味嗜好から、その人に合ったオススメ情報をお届けする同アプリは、2015年に『ハッカドール THE あにめ~しょん』としてアニメ化もされました。
今回は、主人公・ハッカドール1号の声を担当されている高木美佑さんに、彼女オススメのアニメ『PandoraHearts』をインタビュー形式で熱く語っていただきました。
伏線だらけの『PandoraHearts』
――まずは、高木さんが普段どういったお仕事をしているのか、教えてください。
高木美佑(以下、高木):はじめまして、高木美佑です。私は2013年に『Wake Up, Girls』というアイドルを題材とした作品の一般公募に合格し、声優としてデビューさせていただきました。
声優としては、アニメに声を吹き込んだり、『Wake Up, Girls』から飛び出した2.5次元アイドルとしてライブをしたり、イベントに参加させていただいたりと、さまざまな活動をしています。
そしてニュースアプリ「ハッカドール」では、ハッカドール1号の声を担当させていただきました。
――声優を志すようになったのは、いつ頃からなのでしょうか。
高木:もともとアニメが好きだったんですけど、職業として声優を意識して見始めたのは小学校高学年の頃です。
その頃は『けいおん!』に憧れてギターを始めてみたり、『咲 –Saki-』に影響を受けて麻雀を始めてみたりと、少しでもおもしろそうだなと思ったらことにはすぐに手を出したくなる性格でしたので、アニメをきっかけにいろいろなことへ挑戦していました。
――子どもの頃のさまざまな行動起点がアニメって新鮮ですね。そんなアニメとともに生きてきた高木さんオススメの作品として事前に伺っていたのが『PandoraHearts』なのですが、本作はどういった作品なのでしょうか。
高木:「ダークファンタジー」ですね。主人公のオズは、存在そのものが罪であるという理由で「アヴィス」と呼ばれる異世界に落とされてしまい、そこで出会った記憶喪失の少女・アリスと契約をして冒険するというお話です。
冒険するといっても、ただワクワクするようなお話ばかりではなくて、内容がかなり重かったりするダークな物語です。主人公を取り巻く登場人物との人間関係や、敵対する組織の思惑といった、さまざまな要素がストーリーの伏線になっていて、毎週、目が離せませんでした。
細部までつくり込まれた世界観
――『PandoraHearts』とはどのようにして出会ったのでしょうか。
高木:私が中学生の頃に放送されていた作品なんですけど、当時『D.Gray-man』や『黒執事』といったダークファンタジーが好きだったので、あらすじを読んで興味を持ち始めました。
見始めてみると、どんどん作品について「もっと知りたい、もっと知りたい!」と思うようになり、その世界観にのめり込んでいきました。
――中学生ですと、まさに中二病絶頂期だったのでは?
高木:まさに中二病でしたね(笑)。ストーリーについては、一回見ただけでは100%理解することはできないけど、それがおもしろいみたいな。
原作マンガのほうを読み込んでいくと、アニメだけではわからなかった部分がちょっとずつわかっていき、それがすごく楽しくて……。
――数あるダークファンタジー作品のなかでも、『PandoraHearts』にしかない要素とはどういった部分なのでしょうか。
高木:世界観がどの作品よりも細部までつくり込まれているという点です。
それとキャラクターの回想シーンを交えて、物語の過去が描かれたりするんですけど、それを頭の中で「これはいつの時代の話なんだろう?」と時系列を考察することも一つの楽しみでした。
――なるほど。その『PandoraHearts』の中でも高木さんの推しキャラは誰なのでしょうか?
高木:推しキャラは石田彰さん演じる「ザークシーズ=ブレイク」です。ブレイクは掴みどころがないキャラというか、ひょうひょうとしたキャラクターなんですけど、実は影ではみんなのことを一番に考えて行動している、縁の下の力持ちのような存在なんです。
他人にはあまり本心を見せないキャラクターなんですけど、物語の終盤で彼がついに弱音を見せるシーンがあって……そこがもう最高に泣けます(笑)。
ひたすら打ち込んだ部活動のような作品
――他に印象に残っている話やシーンはありますか。
高木:物語の終盤で、皆川純子さん演じる主人公の「オズ=ベザリウス」と100年前の世界からやってきた小野大輔さん演じる「ジャック=ベザリウス」との絡み合いがあり、そこで物語の核心に触れるシーンです。
詳しくは是非、アニメか漫画を見ていただければと思うんですけど、もうドンデン返しの展開で衝撃的なシーンです。
あとは、レイシー(CV. 川澄綾子さん)という、ジャックにとって大切な存在だった女性を元にしたオルゴールの曲が原作に出てくるんですけど、その曲をアニメ版で聴いたときは本当に鳥肌が立ちました。
すごく切なくて胸に刺さる曲になっているんです。実はその曲、最終回では歌詞が付いて、また違った印象の曲になって流れるんですけど、それも本当によくて……。
――お気に入りのグッズや関連商品は何かありますか。
高木:原作の漫画では、通常盤に加えて特装版が一緒に発売されていたんですけど、それに付いているグッズが可愛くてよく集めていました。
漫画自体の表紙と帯の部分もカラフルになっていて、通常盤とは別バージョンになっているんです。本棚に並べてみると、やはり特装版のほうが可愛くて、全部特装版で揃えていました。
あとは画集やファンブックも手元に置いておきたくて、全部集めていました。
――好きが高じて、創作活動を始めたりはしなかったのでしょうか。
高木:もう自分に絵は向いていないと思っていたので……(笑)。でもカラオケで主題歌を歌ったり、そういった活動はよくしていました。
「FictionJunction」さんが主題歌を担当されているんですけど、弦楽器を使った幻想的な曲が『PandoraHearts』の世界観にすごくマッチしているんです。カラオケには一人でもよく行っていましたね。ヒトカラってやつです(笑)。
自分で何かを創ったりすることはできなかったんですけど、当時はまだ自由に使えるお金も少なかったので、ピクシブで絵師さんのイラストや漫画なんかはよく漁っていました。それも楽しみの一つでしたね。
――まだ『PandoraHearts』を見たことがない人にオススメするとしたら、どんなところに注目して楽しんでいただきたいですか。
高木:『PandoraHearts』は、ストーリー上に散りばめられた伏線や、ダークな世界観、登場人物の人間ドラマと、本当にいろいろな要素がつまった作品になっています。
おとぎ話や童話をモチーフとした設定もあり、ファンを楽しませる考察要素がたくさん盛り込まれているんです。なので、与えられた情報からこの先の展開を予想してもいいですし、キャラクターに自己投影をして物語を追ってみても楽しめると思います。
それと戦闘シーンがすごくカッコイイんです。特にブレイクの戦闘シーンは常にカッコイイです(笑)! もしブレイクが好きだなって思ったら、終盤の22話あたりからは必見です!
――最後に、高木さんにとって『PandoraHearts』とはどういった作品なのかお聞かせください。
高木:学生時代、私がひたすら打ち込んだ部活動のような作品です。謎が深まるシーンでは時間を忘れて何度も読み返したり、見返したり、考察したりしていたので、皆さんもこの記事をきっかけに、それぞれの楽しみ方を模索しながらみていただけたらなと思います。
――ありがとうございました!
発売情報はコチラ!
◆PandoraHearts DVD Retrace:I
【発売日】2009年7月24日
【価格】
¥3,800+¥304(税)
【収録話】
第1話「罪なき平穏 Innocent Calm」
【キャスト】
オズ=ベザリウス : 皆川純子
アリス : 川澄綾子
鴉 ( レイヴン ) : 鳥海浩輔
シャロン=レインズワース : 花澤香菜
ザークシーズ=ブレイク : 石田彰
ヴィンセント=ナイトレイ : 福山潤
エコー : 広橋涼