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- 胃の上心臓
- 拗らせ系アニメ・ゲームオタクのライター。ロボットアニメ作品やTYPE-MOONの作品を主に追いかけている。
昨年2015年に開催された「アニメイトガールズフェスティバル」(以下、AGF)にて販売され、瞬く間に売り切れとなった「シーモでおなじみのアレの唐揚げ」。その好評を受けて、今年のAGFでも「下野紘のおもてなシーモ!×天下鳥ます」のコラボ唐揚げが販売されることになりました。
今回は、ベストカラアゲニストとして知られている下野さんが、事前に天下鳥ますさん(以下、鳥ます)に様々な味の唐揚げをオーダー。その試作品の数々を、スタッフのみなさんと実際にお店で試食しつつ、改良を重ねていきました。
そんな試食会にアニメイトタイムズ編集部もお邪魔することが出来たので、本稿にてその模様をお届けしていきたいと思います。また、試食会後に下野さんからコメントもいただけました。一体、今回の唐揚げはどのようになるのでしょうか? こうご期待!
その他にも、国民的駄菓子をまぶしたものや、ラーメンスナックを砕いたものを衣の代わりにして揚げた唐揚げなども登場しました。特に、ラーメンスナックを砕いたものは見た目のインパクトが強烈。しかし、砕いたラーメンスナックが大きすぎ、食べづらいということで、さらに細かく砕いてから揚げることになりました。
アニメイトタイムズ取材陣はレポートに専念しようとしていたのですが、下野さんから「多くの人の意見を聞きたいので、ぜひ食べてみてください」と勧められ、試食することに。下野さんの優しさに感謝しつつ、いただいてみたところ、どれもなかなかの仕上がり。しかし、下野さんは納得していない様子です。
様々な改良が行われる中、下野さんの反応が特に良かったのが下味をつけて揚げたという、わさび醤油味の唐揚げです。さっぱりしていて味の想像が付きやすく、かといって辛すぎることもないので、誰でも食べやすい味ということで高評価! ゴールに一歩近づきます。
■ 下野さんの青春は、コンビニでも買えるあのお菓子!!
ポテトチップスの塩味やコンソメ味を砕いて衣に使ったものや、バタークラッカーを用いたもの、お好みソースを用いた唐揚げも登場。大量の唐揚げと格闘していくたびに、険しくなっていく下野さんの表情……。ちなみにこの後、次々と試食していき10種類以上、20皿もの唐揚げを食して、商品化するものを選んでいきました。
また、今回はスナック菓子を使ったレシピを多く用意していましたが、「一度揚げているものを唐揚げとして揚げると、風味が飛んでしまうんですよね」と下野さん。納得がいく部分、物足りない部分、試食を重ねるごとに改良点が見つかり、近づいたはずのゴールが遠のいていきます。悩みに悩み、下野さんが頭を抱える一幕も。
先ほどの下野さんの指示通り、キムチをみじん切りにして衣に混ぜ込んだものや、アボガドを大きめに使った唐揚げの試食を済ませたところで、下野さんの“青春時代の味”というスナック菓子をまぶした唐揚げが姿を見せると、その青春時代についてのエピソードも一緒に語ってくれました。どうやら友達の家に行くときに唐揚げ弁当をとこのお菓子を買って行き、それを食べながらゲームをしたという思い出があるんだとか。
新商品の製作が難航する中、談笑しながら何の気なしに“青春時代の味”唐揚げを食べてみると、一同の目の色が変わります。「これはいけるかも……」。しかし、まだ味が弱いということでまぶす粉の量を多めにするよう鳥ますさんに改良をお願い。
最終的に残ったのは、わさび醤油、ホテトチップス塩味、青春時代の味、の3つ。ラストの改良を加え、最終判断は下野さんに委ねられます。少し無言になり、考える下野さん。
「決めました!」
その一言で、遂に今年のAGF2016で販売される唐揚げが決定! 味は……“青春時代の味”です! 唐揚げとしての出来はもちろん、食べごたえや、ベストカラアゲニストとしての意見を総評した結果、“青春時代の味”をチョイスしたそうです。
この下野さんの青春の味を楽しめる、「下野紘のおもてなシーモ!×天下鳥ます」コラボ唐揚げは、今年のAGFで販売されるのでお楽しみに! 下野さんの“青春時代の味”を、みなさんも体験してみましょう!
■ 下野さん完全監修の“青春の味”唐揚げ完成直後のコメントをお届け!
──2時間ほど時間を取っていましたが、今回は早く決まりましたね。
下野紘さん(以下、下野):前回は手探りな部分があったんですが、それを踏まえてやらせてもらった今回では、最初から何種類かの味を多めに出してもらうことができました。何味にするかはその場で食べ比べてという形になるとは思っていましたが、いやぁまさかこんな出会いをするとは。
一同:(笑)。
下野:自分で出しておいてなんですけれど、ちょっとノスタルジックな気持ちになりました。
──あの時の感動は間違っていなかったと。
下野:そうですね、唐揚げをセピア色にするのもどうかなと思うんですけれど(笑)。でもそういうよみがえりがあったなって思いましたね。
──今回の試作品のアイディアは全て想像で作られたのでしょうか?
下野:基本的に想像です。前回の「アレの唐揚げ」から、こういうことが出来るんだろうなって想像していました。だから、今回は味付けだったり素材に関して色々と言わせてもらいました。今回は主に色々な駄菓子にチャレンジさせてもらいましたが、こんなに味が変わるんだなって思いましたね。それぞれ自分で想像していたものより全然違うものが生まれてきていて、そんななかで一番感じられたのが“青春時代の味”だったんです。
──最後の候補として3つ残りましたが、やはりこれが一番でしたか?
下野:やっぱりそのものの味が感じられますし、唐揚げとしても上手く収まったところがありました。なので、個人的に今回はこの形が一番ベストじゃないかと思いましたね。食感も、そのものを感じられるけれど唐揚げで、バランスが良かったんです。他の試作品も美味しかったんですが、少しつけ足したいなとか、改良の余地があるなと思ったんです。
──やっぱり下野さんが作るならコレですよね。
下野:他の試作品は、やっぱりありそうですし、もう少し改良を加えたいんですよね。何かプラスをしたいというか。あとはそれぞれ好みが別れるじゃないですか。僕のなかではアボガドマヨネーズも美味しかったんですが、色々な面でコレではないのかなって(笑)。
一同:(笑)。
下野:色んな面でね(笑)。多分今回出したメニューの中で一番大変なんじゃないかな? それが上がるってことは購入する費用も上がっちゃいますし、前回と同じぐらいと考えると妥当なのかなと。
──色々な考えをもってここまでたどり着いたんですね!
下野:それもありますし、味や思い出だったりが上手く合わさったからですね。
──最後に今回の唐揚げを楽しみにしているみなさんへメッセージをお願いします。
下野:僕と同年代の人は懐かしい気持ちになってくれると思いますし、僕よりも若い人は新しい味だときっと思ってくれることでしょう。そういう意味では、1990年代を感じられる味になっています。これを食べて貰えれば、「ああ、下野さんはこういう青春時代を送っていたんだな」っていう、その一端がわかります。ぜひたくさんの人に食べて貰えたらなと思います。
──ありがとうございました。ごちそうさまでした!
[取材・文/胃の上心臓]
拗らせ系アニメ・ゲームオタクのライター。ガンダムシリーズをはじめとするロボットアニメやTYPE-MOONを主に追いかけている。そして、10代からゲームセンター通いを続ける「機動戦士ガンダム vs.シリーズ」おじ勢。 ライトノベル原作や美少女ゲーム、格闘ゲームなども大好物。最近だと『ダイの大冒険』、『うたわれるもの』、劇場版『G-レコ』、劇場版『ピンドラ』がイチオシです。