虹野ゆめ役 富田美憂さん×桜庭ローラ役 朝井彩加さん、ふたりにとっての『アイカツスターズ!』とは
2016年4月からスタートしたTVアニメ『アイカツスターズ!』が、『劇場版 アイカツスターズ!』として早くもスクリーンに登場! 南の島のイベントで起こる数々の出来事。ゆめとローラの友情物語やS4のスペシャルステージなど、見どころも満載! 『アイカツスターズ!』のヒロインを演じる、ゆめ役 富田美憂さんと、ローラ役 朝井彩加さんに作品の魅力から映画の見どころまで、たっぷりと語っていただきました。
■ ゆめを演じているときが一番自然体というか。一心同体な感じがします。
――まず、TVアニメ『アイカツスターズ!』の魅力について教えてください。
富田美憂さん(以下:富田):それぞれのキャラクターが魅力的なのはもちろんだと思うんですけど、何より、物語とキャラクターの成長を通して、元気や勇気をもらえることが一番の魅力じゃないかなと考えています。実際に、私も落ち込んだときにアフレコ現場に行くと、イヤなことも全部忘れられるんです(笑)。演じているゆめと一緒に、ドキドキしたり、元気になったりするし、現場のみなさんが優しいので、話しているうちに幸せになってくるんです。そういう現場の雰囲気も、作品を通してみなさんに伝わったらいいなって思います。
――これまでの『アイカツ!』との違いはどこだと思いますか?
富田:私はもともと『アイカツ!』のファンで、放送を見ていたんですけど、以前のベースは残しつつ、『アイカツスターズ!』になってからは、劇場版でローラとゆめがけんかしたり、そういう初めての試みもあって、また新しい魅力が加わっていると思います。
朝井彩加さん(以下:朝井):四ツ星学園には4つの組があって、その組のトップが“S4”になれるっていうシステムが新しいなと思いました。ひとつのアイドル学校でトップになるというのとは違って、自分の極めたい特技や個性を伸ばしていくクラスがあるのが珍しいなって。それにひとりひとりのキャラクターが壁にぶち当たっていく感じが、わりとリアルな描写で描かれているので、より作品に引き込まれると思います。
――ちなみに朝井さんは何組に入りたいですか? やっぱり劇組?
朝井:そうですねぇ(笑)、職業的には劇組に入りたいと思うんですけど、自分の足りない部分を育てたいという意味では、舞組も楽しそうだなと思っています。
富田:私も演技は大好きなので劇組は魅力的ですけど、歌も大好きなので、歌組に入ってゆめと同じように壁にぶち当たりつつ、成長していけたら楽しいなと思います。
――ひとつしか選べないのが悩ましいですね。
富田:そうですよね! 選べないですよね、どの組も本当に楽しそう!
――自身が演じているキャラクターの紹介をお願いします。
富田:虹野ゆめは、明るく元気で、何事にも好奇心旺盛で、自分からチャレンジしていく子です。映画を見て号泣しちゃったり、からかわれると顔が真っ赤になっちゃったりとか、いろんな顔を見せてくれるところが魅力です。私自身もゆめを演じることで元気をもらっているんですけど、みなさんを元気にしたり、笑顔にしたりする天真爛漫な部分が、ゆめのかわいいところだと思います。
――演じていて苦労することもなく?
富田:ゆめを演じているときが一番自然体ですね。ゆめと一心同体な感じがして、あまり苦労する面は少ないです。伸び伸びできる役だなって思います。
――桜庭ローラはどんな子ですか?
朝井:ローラは音楽一家の子で、小さい頃から音楽が身近にあるので、音楽に対してはプライドが高い子です。なので他の子には負けたくない!って気持ちが強い。悪気はないんですけど、言葉がきつく出ちゃったりすることはあります。でもゆめと出会って、ちょっとずつローラが変わってきてるなっていうのは演じていて感じています。ゆめは、友達でもあり、最大のライバルなんですけど、自分に持っていないものを持っているというか。そんなゆめと一緒にいることで、ローラも成長していると思うので、今後もすごく楽しみです。
――最初はもう少しツンツンした子なのかと思ったら、ゆめに対しての友情が熱いですよね。
朝井:面倒見のいい、根は優しい子なんです! 初対面の印象が悪いのかなっていうのはあるんですけど。遅刻してくるし(笑)。
――演じているキャラクター以外で、好きなキャラクターはいますか?
富田:どのキャラも魅力的なんですよ! 白鳥ひめ先輩もS4も。でも私が個人的に好きなのはローラです。ローラがいるからゆめも成長できるし、2人のやり取りを見てほっこりするし、ローラのツンデレなところがかわいいなって思います。
朝井:ゆめにだけだもんね、デレるの! 私もゆめって言ったほうがいいのかな?(笑)
富田:言わないんですかぁ~?(笑)
――ゆめは当然として、それ以外でもひとり好きなキャラクターを挙げるとしたら誰でしょうか?
朝井:それだと、二階堂ゆず先輩です。S4の中でひとりだけ2年生で、理屈じゃなく感性っていうタイプなので、天才肌なところがあるんです。そこにすごく惹かれるんですよ。すごくカッコいい! 他人に左右されない、自分の思うままに自由に動く、風のような存在というか。…もちろんゆめも大好き! ゆめはローラを通して見ているからか、ものすごく愛おしく感じてしまって。放っとけないというか。たまに変な妄想とかするし、かわいい部分が多くて、ちょっと目を離せないです。
――富田さんも、もうひとり挙げてください。
富田:如月ツバサ先輩はカッコいいな!って思います。面倒見も良くて、厳しいけど後輩に優しいので、慕われる理由がわかります。
朝井:劇場版でも、ツバサ先輩カッコいいよね。イケメンです!
――『アイカツスターズ!』になって、男性キャラクターもたくさん出てくるのですが、好きな男性キャラクターはいますか?
朝井:私、M4大好きなんですよ(笑)! 結城すばるくんと五十嵐望くんが個人的に好きなんですよね。タイプは違うんですけど、すばるくんは、素直で、ヤンチャで男の子らしい部分があるところがかわいいなって思うし、望くんは王道王子様系で女性が憧れる男性像みたいなところがあるし。M4は、すごく素敵だと思います。
富田:すばるくんは1話のときから、ゆめをからかってくるんです。でも何だかんだピンチのときに助けに来てくれる。ちょっとヒーロー的な存在でもあるなと思っていて。やっぱりすばるがいなかったら、ここでゆめ挫折してたなってところもあるので、私としてもちょっと気になるキャラでは、ありますね……(笑)。
朝井:私、すばるが好きなんだけど、ローラのフィルターを通すとちょっと嫉妬するんだよね(笑)。
富田:あははは(笑)。(ゆめと)仲良いですからね。
朝井:私のほうを頼ってよ!って思う。
富田:望くんも13話の「リトルフェアリー物語」のとき、「すばるくん、嫉妬した?」って、すばるをからかう言動をとったりしてて。今後、M4ともどう展開していくのか注目していただきたいと思います。
――ちなみにTVシリーズで好きな話を教えていただけますか?
富田:私は13話の『リトルフェアリー物語』です。元から個性が強いキャラクターたちなのに、劇中劇でさらに個性的な役になりきってて。(七倉)小春には、一番笑っちゃったんですけど、わちゃわちゃしてて楽しそうだなって思いました。アフレコも楽しかったです。
朝井:私は16話の『ミラクル☆バトンタッチ』。ローラがアクシデントで、出るはずのライブに出られなくなってしまって、自らゆめに託すシーンがあって。それが二人の関係性を表していて、今まで二人で頑張ってきたからこそ、ゆめならって託せたんじゃないかなって。悔しい気持ちもあると思うけど、そこを見せないローラ。悔しいより、ゆめに託すところが、素敵なお話だなって思いました。
■ いつもよりちょっと素直になってみようかなって思ってもらえたら嬉しいです。
――『劇場版アイカツスターズ!』がついに公開になりましたが、見どころというと?
富田:個人的には、けんかのシーンは注目して見てほしい。どう修復するのか。私もアフレコのときにうるうるしながら、一番感情が入っていったシーンで、思い入れがあるシーンになりました。
朝井:映画を見たとき、けんかのシーンが心に響きました。音楽や音が付いたというのもあるんですけど、やっぱり心境的につらくて。けんかの理由も、2人の完全なすれ違いだったので、見ている側としても苦しいというか。そうじゃないのに!っていう感情がたくさん出てきちゃって、見ててすごく泣いてしまいました。
――演じていてもやっぱりつらかったですか?
朝井:ローラとしては、ゆめのために身を引くっていうのがあったんですけど、そこは言えないから、何で分かってくれないの?っていう気持ちでした。
富田:ローラがゆめのことを思って言ったことが、ゆめにとっては、何でそんなことを言うの?っていう、やっぱりすれ違いなんです。でもお互いがお互いのことを大事にしているからけんかになっちゃったと思うんですけど、演じていてもつらかったです。実際に朝井さんとも仲良くさせていただいているので、けんかのシーンがあると聞いたときは、え~!って。驚きとつらさを感じてました。
朝井:私は台本で、けんかすると知ったときは、嬉しい気持ちと悲しい気持ちが一緒にありました。こういうけんかって、ゆめとローラはしたことがないんですよ。こうしなよ!って強く言っても、ゆめは素直にわかってくれるからけんかにならない。でも今回はちゃんとけんかをしているので、ある意味嬉しい気持ちもあり、悲しい部分もあり……。
――本音を言い合える仲になっているというか。
朝井:ゆめとローラだから、今回のけんかになったのかなって思ってます。
富田:これを期にさらに絆が深まったというか、より仲良くなれた気がします!
朝井:周りの友達も協力してくれて、最後は感動的でした。
――他に、見ててグッと来たシーンはありますか?
富田:やっぱりステージです!劇場版ということでステージが何回かあって、新しいドレスも出てくるので、衣装や曲にも注目していただけたら嬉しいです。
――S4のライブも、めちゃくちゃカッコ良かったですね。
朝井:そうなんです! そこがすごくて。
富田:うん!
朝井:劇場版だからこそ、そして南の島のメインステージだからこそ、あれができたのかなと思って。やっぱりS4はすごいな!って思わせるステージでした。いろんな1年生のステージを見てきたけど、S4は格が違うなと魅せつけられた感じが強かったです。
富田:普段のアニメでもすごいのに、これが4人ならどうなっちゃうんだろうってね。本当に魅せられたシーンでした!
――同時上映の『アイカツ!~ねらわれた魔法のアイカツ!カード~』はいかがでしたか?
富田:前から見ているファンとしては、キャラクターが勢揃いで、ラストに全員で歌うステージがあって感動でした!『アイカツスターズ!』のほうはシリアスなシーンもあったんですけど、『アイカツ!』は本当にお祭り騒ぎみたいなワイワイした楽しい映画で、見ているこっちも思わず笑ってしまうシーンが多かったです。やっぱり『アイカツ!』は魅力的な作品だなって思いました。
朝井:『アイカツ!』は、映画を撮るという内容だったので、いろいろなキャラクターが何かの役になっているんです。だから見ている人は倍楽しめます! 本来のキャラクターではないキャラクターで楽しめるところがいいなと思いました。ものすごくコメディタッチで作られていて、見ていて、何回か“おい!”って突っ込んでしまいたくなりました。あと、スケールがすごかったのと、最後のライブもすごかったです。ライブの中でも仲の良いキャラクターがくっついてたりして、今までの『アイカツ!』を見ている人にとっては、たまらない映画なんじゃないかなと思いました。そして、横で下地さんがずっと泣いてました(笑)。
――貴重な情報をありがとうございます(笑)。では最後に、ファンの方にメッセージをお願いします。
富田:劇場版のお話をいただいたときは、こんな頼りない座長で、大丈夫かな?っていう不安もあったんですけど、キャスト・スタッフのみなさん、そして、ファンのみなさんに支えられて、映画ができあがりました。ゆめとローラのステージを通して、元気な気持ちをお届けできたら幸せだなと思います。友情あり、涙あり、笑いあり、すごく盛りだくさんな内容なので、ぜひ楽しんでいただければ光栄です!
朝井:劇場版の話を聞いたのはTVシリーズのアフレコが始まったばかりのときだったので、もう、ですか!って感情もあったんですけど、前作の『アイカツ!』が作り上げてきたものがあるから『アイカツスターズ!』があるんだというのがすごく大きくて。今までがあるからこそできた劇場版だなと感じました。あとはけんかのシーンなんですけど、ちょっと言葉が足りなかったり、素直になれなかったりする部分があるので、これを見て、いつもよりちょっと素直になってみようかなって思ってもらえたら嬉しいなって思います。
[文&撮影・塚越淳一]
◆公開情報
【タイトル】『劇場版アイカツスターズ!』
(同時上映)『アイカツ!~ねらわれた魔法のアイカツ!カード~』
【公開日】8月13日(土)ロードショー
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