強くてカッコいい男というのは永遠だと思うんですよ! アニメ『タイガーマスクW』八代拓さん、梅原裕一郎さん、三森すずこさんにインタビュー
2016年10月より、東映アニメーション60周年記念作品『タイガーマスクW』の放送がスタート。梶原一騎さん原作、辻なおきさん作画のプロレス漫画およびアニメ作品『タイガーマスク』のその後を描いた本作は、光と闇の対象的な2人のタイガーマスクが登場し、それぞれのやり方で悪役レスラーを差し向ける「虎の穴」との戦いに挑む物語となっています。
今回はそんな『タイガーマスクW』より、メインキャストを務める八代拓さん(東ナオト/タイガーマスク役)、梅原裕一郎さん(藤井タクマ/タイガー・ザ・ダーク役)、三森すずこさん(高岡春奈役)の3名にインタビューを実施。作品の魅力や今度の見所などを語っていただきました!
昭和の名作アニメ『タイガーマスク』がWになって復活! その見所は?
――『タイガーマスク』という日本のアニメの歴史にも名前が上がる作品だと思いますが、それが復活して、参加が決まった感想をお願いします。
八代拓さん(以下、八代):誰もが知っているヒーローで、作品自体に歴史がありますし、決まったときは凄く嬉しかったです!それと同時に責任も感じていたんですけど、今では収録を重ねる度に自分がタイガーマスクを演じてるんだという実感が強くなっています。
梅原裕一郎:(以下、梅原):自分より身体が物凄く大きいレスラーを演じるというところで、どう演じたら良いのかなという不安も最初はありました。ですが、凄く有名な作品に関わらせていただけるというのは本当に嬉しいことなので、精一杯頑張らせていただこうと思っています。
三森すずこさん(以下、三森さん):私はプロレスが大好きでタイガーマスクも選手として実際に会場で見たことがありました。有名なこのアニメが現代版になって返ってきて、しかも出演が決まったときは凄く嬉しかったです。
――それぞれが演じているキャラクターの見所や今後の注目ポイントがあったらお願いします。
八代:1話の段階では、まだざっくりとした過去が描かれている段階で、今後ナオトとタクマが別々の道を歩むことになった過程が明らかになっていきます。ナオトは「虎の穴」への復讐を目的に進む純粋な心の持ち主で、絶対に勝てる、勝たなきゃダメだという自分を信じる気持ちが原動力になっている青年です。そんな素直にカッコいいと思えるヒーロー像がナオトとタイガーマスクの見所です。
梅原:タクマは境遇が境遇なだけにダークヒーローではあるんですけど、ナオトと同じで敵討ちのためにあえて敵側に入り込むという手段をとっています。そこには彼なりに悩んだ部分や背負うものがあるので、その中で揺れ動くタクマの姿が今後見所になっていくんじゃないかなと考えています。物語が進むにつれてタクマの決心の部分も描かれていくので、そこで彼がどう考えて「虎の穴」に入ったのかを感じていただきたいです。
三森:春菜は初代『タイガーマスク』にも登場した高岡拳太郎さん(声:田中亮一さん)の姪なんですよ。彼女自身はプロレスが凄く好きというわけではなく、もともと叔父さんが経営していたバイク屋さんを継ごうと思ってたんですけど、叔父さんはナオトさんと出会ったことでお店を畳んでしまったんです。それでタイガーマスクのマネージャーをやることになったんですけど、実はナオトさんに恋心を抱いているような描写もあって。そんな気持ちを胸に秘めながらもナオトさんを応援している、タイガーマスクの正体を知っている数少ないキャラクターになっています。
――お互いのキャラクターを見て、共感できると思った部分やカッコいいと思った部分はありましたか?
八代:タクマはナオトが凄く素直で純粋であるのに対して、反骨精神がパワーになってるところがカッコいいですよね。ナオトは王道のヒーロー像だけど、タクマは現実的な考えの持ち主で。もし僕が一視聴者として見ていたら、タイガー・ザ・ダークを応援してたんじゃないかなって思うくらい、愛着が湧くキャラクターですよね。
三森:共感できる部分が多いですよね。いろいろな過去とか陰とか憎しみとかがあって、"俺は絶対に頑張る!"という人間らしい感情に溢れてるんです。それに、髪型とかもいかにもダークヒーローらしくて、長髪で傷もあって、見た目もカリスマに溢れていてカッコいいですよね!
梅原:逆にナオトは凄く真っ直ぐで、タクマと比べて全然迷いがないキャラクターですよね。そして何よりも、春菜みたいなヒロインが居るのが羨ましい。
八代:ちょっと待って下さい、それナオトはあまり関係なく梅原さんの個人の好みじゃないですか?(笑)
一同:(笑)
八代:それにタクマにも居るじゃないですか、ミスXさん(声:小林ゆうさん)が。
梅原:ミスXはヒロインとは違いますよ。どっちかというと上司みたいなものですから(笑)春菜みたいな傍で支えてくれる存在というのはタクマの選んだ生き方では得られないものだろうし、きっとナオトの力にもなってますよね。
八代:春菜ちゃんといえば、第1話でミスXからマイクをぶんどりに行く場面で、凄い度胸だなって……。
三森:怖いもの知らずなんですよね。叔父さんの影響かな? 多分ナオトさんって素直で純粋だから、レールから外れた行動とかって苦手だと思うんですよ。その代わりではないですけど"あいつはなんとかかんとかだ!"とナオトの道を示して上げるのが役割なんじゃないかなと思ってます。
八代:確かにそうやって春菜ちゃんや周りの人たちが目立つ場所を用意してくれるから、タイガーマスクは全力で敵討ちに挑めるのかもしれませんね。
三森:それに就職先を潰されてしまったので責任をとって頑張ってもらわないと。
八代:その件に関しては、春菜ちゃんにはゴメンしか出てこない!(笑)
――先の展開はまったく知らされていないということですが、今後どうなっていくと思いますか?
八代:今のところまだ謎が多くて、"コイツは倒せないだろ……"と思うようなレスラーとが、今後たくさん出てきます。もちろん新日本プロレスの現実のレスラーのみなさんもそうですが、オリジナルのレスラーや初代で登場した敵レスラーも出てきたりするので、今後どうなっていくのかは僕たちも楽しみにしています。
三森:やっぱり注目はナオトとタクマの関係ですよね。スタートが同じで、目的も同じだけでその過程はまったく違うんですから。今後どうなって行くのかが凄く気になります。
梅原:僕はやっぱりタクマに恋心を抱く女性が出てきてくれないかなと……。
八代:またそれ(笑)。あ、でもそれっぽい人いるじゃないですか。
三森:そうですよ! ほらレポーターの女性が……。
梅原:え、来間さん?
八代:女性レポーターの来間さん(声:橘田いずみさん)という方がいて、凄くグイグイ来てるんですよ。いい関係になりそうな可能性ありますよね。
梅原:そうか。そう考えると本当にそういう展開もあるかもしれないですね。
真壁刀義選手が本人役でアフレコに挑戦!
――真壁選手の声優初挑戦が発表されましたが、そのときの印象でどうでしたか?
八代:実はまだ真壁選手とは収録をご一緒できてないんです。
梅原:でもいつかはご一緒したいですよね。あのスタジオに真壁さんがいるというのはぜひ見てみたいです。どんな姿でアフレコするんだろう?
三森:服着てるのかな……。半裸だったりしたらどうしよう……。
――ちなみに全然本編とは関係ない質問で恐縮なんですが、どちらを見てみたいですか?
三森:え!? いやでも服着てる姿もレアだから逆に服着てる真壁さんが見てみたいです!
八代・梅原:(笑)。
――それでは最後に読者のみなさんに向けたメッセージをお願いします。
八代:こんなにシンプルでカッコいい、王道のヒーローがアニメとして放送されるというのは最近では珍しいと思うんです。難しく考える必要のない、プロレスの戦いをじっくり見ていただきたいですね。人間関係もこれからどんどん面白いことになっていくと思うので、そこにもぜひご注目いただけたらと嬉しいです。
梅原:タクマとナオトという男2人の生き様を最後までみなさんに見守っていただけたらと思います。そして『タイガーマスクW』を見ていただいた後は、そのままのチャンネルでプロレスの方も見ていただきたいですね。この作品でプロレスに興味を持っていただいて、三森さんのように盛り上がっていただけたら幸いです。
三森:強くてカッコいい男というのは永遠だと思うんですよ!(熱) プロレスではそれを全て味わえるんです。女性にも絶対見てて面白い作品になっているし、男性もお仕事に疲れたり学校に疲れたりして帰ってきて『タイガーマスクW』を見て、"こんな強い男が居るなら俺も頑張ろう!"と思ってもらえたら嬉しいです。そして、昔見ていた世代の方ならオープニングからぶち上がると思うので、ぜひたくさんの方に見ていただきたいです!
[取材・文/原直輝]
『タイガーマスクW』放送情報
2016年10月1日(土)よりテレビ朝日にて放送開始 毎週土曜深夜2時45分 ※一部地域をのぞく
【あらすじ】
現代のタイガーマスクはふたりいる――!? 主人公は「東ナオト」「藤井タクマ」、ふたりの若きプロレスラー。彼らは小さなプロレス団体「ジパングプロレス」の練習生だったが、「ジパングプロレス」は悪質プロレス団体「GWM(グローバルレスリングモノポリー)」に潰されてしまった。報復のためナオトは富士の裾野で訓練を受け「新タイガーマスク」となり、一方タクマは「GWM」を裏で操る組織「虎の穴」にあえて入り「タイガー・ザ・ダーク」となる。「光のタイガー」「闇のタイガー」ふたりを待ち受ける戦いと友情の行方は――!? リング上では敵だが、目的は同じ。「虎の穴を潰せ!」
【スタッフ】
シリーズディレクター:小村敏明
シリーズ構成:千葉克彦
キャラクターデザイン:香川久
アクション作画監督:羽山淳一
美術デザイン:渡辺佳人
音楽:高梨康治(Team-MAX)、刃 -yaiba-
【キャスト】
東ナオト:八代拓
藤井タクマ:梅原裕一郎
高岡春奈:三森すずこ
オカダ・カズチカ:森田成一
棚橋弘至:鈴村健一
藤井大助:草尾毅
山科ルリコ:千葉千恵巳
高岡拳太郎:田中亮一
来間ヒカリ:橘田いずみ
若松龍:岸尾だいすけ
永田裕志:てらそままさき
ケビン・アンダーソン:福山潤
マイク・ロドリゲス:内匠靖明
オーディン:竹本英史
真壁刀義:真壁刀義
【OP&ED】
主題歌/「行けタイガーマスク」湘南乃風
エンディグ曲/「KING OF THE WILD」湘南乃風