『009 RE:CYBORG』の2Dルックとは違う、フル3DCGで描く勝算とは? 『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』神山健治総監督&柿本広大監督インタビュー
未完に終わった石ノ森章太郎先生による漫画「サイボーグ009」を引き継ぎ、ひとつの結末を描いた映画『009 RE:CYBORG』(2012年)から4年。島村ジョーたちゼロゼロナンバーサイボーグの新たな闘いを描いた、続編であり新作とも言える『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』が11月25日より順次公開を迎えます(全3章、2週間ごとの連続公開)。本作は、神山健治総監督と柿本広大監督によるフル3DCGアニメーションの期待作でもあります。
『009 RE:CYBORG』で神と闘ったジョーたちの前に立ちはだかる、新たな敵「ブレスド」とは何者なのか。また、セルアニメ調ではないフル3DCGで描いた理由は? 『009 RE:CYBORG』から声優を変更した真意は? 気になる部分を、神山健治総監督と柿本広大監督にうかがいました。
――まず、『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』が、神山さんと柿本さんのタッグで始まった経緯を教えていただけますか?
神山健治総監督(以下、神山):大型企画ということで、(自分自身で)全部はなかなか見られない。そこで、『RE:CYBORG』に演出として参加してくれていた柿本くん(*1)に声をかけました。3Dアニメーション制作のすべての側面をコントロールできる人って、3D会社にはいても、演出という立場では、まだあまりいないんです。そのあたり柿本くんは、監督になるに足る経験があったかなと思います。であれば、僕もバックアップしつつ、監督としてやってもらったらどうかと。彼に監督のチャンスを作りたいという思いもあって、今回はお願いしました。
(*1)柿本広大監督:Production I.Gに制作進行として入社。『精霊の守り人』で初めて絵コンテ・演出を担当。以後『図書館戦争』『獣の奏者 エリン』『東のエデン』などのIG作品を中心として活躍。その後フリーとなり『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』では助監督・絵コンテ・演出を務めた。続く『劇場版PSYCHO-PASS』では絵コンテ・演出を担当。『CYBORG009 CALL OFJUSTICE』は初監督作品となる。
柿本広大監督(以下、柿本):飲んでる時に、「監督やらないか」って、ぼそっと言われたんですよ(笑)。
神山:そんなに仰々しいものじゃないからね(笑)。監督って別に免許制でもないし、職業でもないので。監督になるのって、タイミングなんですよ。
柿本:それからしばらくは、神山さんがひたすら企画を詰める期間だったので、僕は「あの話どうなったのかなぁ……聞かなかったことにしたほうがいいのかなぁ……」と、ソワソワしていたんですけれど(笑)。企画の枠組がすべて形になったところで正式に呼んでいただき、そこで初めて「009」の企画なんだとうかがいました。正直、ビッグタイトル過ぎて驚いちゃったんですけれど。それが2015年の春くらいですね。
神山:その夏からシリーズ構成に入ったかたちです。
柿本:僕は神山さんの掲げる方向性や指示を細かく噛み砕いて伝える人間として、現場に入らせていただきました。
――『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』第1章の序盤では、《地下帝国ヨミ編》と『RE:CYBORG』での出来事が回想されたあと、ゼロゼロナンバーサイボーグたちがテキサスで静かに暮らしていることが明かされるそうですが、それら過去の作品と地続きの"続編"ということになるのでしょうか?
神山:「009」の歴史というものが存在していて、そこから現代に至っているといったコンセプトですね。全部は入れられていませんが、漫画で描かれた事件も、『RE:CYBORG』の一件もあった。その上で今の彼らがいて、新たな物語が始まるかたちにしようと思いました。
――物語的には、原作で未完に終わった《天使編》と《神々との闘い編》を『RE:CYBORG』で描ききって、「009」がきれいに終わった印象があります。
神山:『RE:CYBORG』は、キャッチコピーの「終わらせなければ始まらない」にあったように、「リセットをかけるためのお話」という感覚でした。「いったん終わらせないと、『009』というシリーズが宙に浮いているというか。どうしても新しく始められないんじゃないか」という思いがあったんです。だから描ききったというか、ようやくリセットボタンを押せた、という感覚でした。僕がやるにしても、違う人がやるにしても、"次"が作りやすくなったんじゃないかと。そのあとでもう一度『009』のお話をいただけたので、それならリブートボタンも自分で押そう、という感じですね。
――『RE:CYBORG』で神との闘いにひとつの決着が付きましたが、今回も、敵となる「ブレスド」など、神を思わせるモチーフが出てきますね。
神山:まず、「黒い幽霊(ブラックゴースト)団」(*2)との決着を描いた《地下帝国ヨミ編》って、『009』シリーズの中でも最高傑作だと思うんです。ヒーローもの少年漫画で描かれた敵としては、あれ以上のものはないな、と。石ノ森先生ご自身も、ヨミ編の後にどんな敵を描くか考えた時、あれよりも大きなスケールとなると"神"しかないんじゃないか……、というところまで行き着いたんだと思います。そのあとで、さらに大きな敵となると、なかなか難しいですよね。
そうしたスケール的なこともありつつ、もうひとつ、「ゼロゼロナンバーサイボーグたちはヒーローであることを享受していない」という点からも、敵を発想していきました。たとえばアメリカのヒーローものって、みんなヒーローたらんとしているところがありますよね。でも『009』はちょっと違う。どちらかといえば、ヒーローをやめたい、戦いから開放されたいと思っている。そんな彼らから見た「敵」とは何なのか、ということなんです。
*2原作の《誕生編》から《地下帝国ヨミ編》における最大の敵。ジョーたち9人のゼロゼロナンバーサイボーグの生みの親でもある。
――その2点から考えて生まれたのが、今回の「ブレスド(Blessed)」なんですね。直訳すると、「(神から)祝福された存在」でしょうか。
神山:人類であって、神ではないけれど、人類全体を俯瞰していた存在。もしかしたらブラックゴースト団すら俯瞰視していた存在がいたら……という発想で作っていきました。
――柿本さんは、そのあたりのコンセプトを聞かれてどう思われましたか?
柿本:第1章では、「ブレスド」のうち「カウボーイ」と「ティーチャー」の2人が登場しますが、普通の人間のようなビジュアルになるということで、最初は度肝を抜かれました。原作の《神々の闘い編》では、そもそもあまり敵の姿が出てこず、『RE:CYBORG』でも「彼の声」や「天使の化石」などによって"匂わせる"かたちでしたよね。「これが神です」というのは、今までなかった。その路線でいくと、ちょっとスケールが大きすぎて、自分に扱いきれるのかな……と思っていたんです。
今回、神山さんが落とし込んだ「ブレスド」は人としての姿形があったので、だいぶ自分の中で飲み込めました。人とほぼ同じだけど決定的に違う、その差を描かせていただいています。ドラマ的にも、形があるおかげで具体的に進んでいけました。『RE:CYBORG』が終わって、新しい『009』が始めるにあたって、最適なモチーフだったのではないかと思います。
姿も声も新しくなったゼロゼロナンバーサイボーグたち
――キャラクターデザインを齋藤将嗣さんが担当されていますが、デザイン面はどのようなコンセプトがあったのでしょうか? フランソワーズ(003)を筆頭に、『RE:CYBORG』から大きく変わった印象です。
神山:『RE:CYBORG』である程度、2Dルックの中での「リアル指向」を追い込むことができましたが、今回はそれよりも少し、漫画寄りにしたいと思っていました。原作寄りという意味ではなく、広義の"漫画的"ということです。リアルに寄せていくと、表現の幅は広がるんですが、同時に制約も増えてきます。荒唐無稽なアクションが、少しやりづらくなるんですよね。『RE:CYBORG』の時からそうしたことを感じていて、漫画寄りにできるデザイナーは誰だろうと考えた結果、齋藤(将嗣)さん(*3)に依頼させていただきました。
(*3)齋藤将嗣:イラストレーター、キャラクターデザイナー。アニメ映画『楽園追放』では、キャラクター、メカデザインを担当。
発表されました。サイボーグ009新作でキャラクターデザインと一部メカデザインもさせて頂いております。よろしくお願いいたします。https://t.co/tIYvduSqhh
— 齋藤将嗣 (@_saitomasatsugu) 2016年7月19日
本日開催の第29回東京国際映画祭 にて 「CYBORG 009 CALL OF JUSTICE」第1章が上映されます。是非お楽しみください!応援ジョーです。 #サイボーグ009 pic.twitter.com/zWO64G1QRs
— 齋藤将嗣 (@_saitomasatsugu) 2016年11月1日
――演じる声優陣も、『RE:CYBORG』から代わっていますね。
神山:絵柄も変わったんで、少しフレッシュにいこうと。あと『009』って、脈々と作られているシリーズにしては珍しく、毎回声優さんが代わっているんですよね。それを踏襲する意味もありました。ジョー(009)役の河本(啓佑)さんに関しては、「ナイーブさ」が決め手でしたね。ジョーって、ヒーローであり、リーダーであるけれど、一番の特徴はナイーブさだと思うんです。
柿本:うまい声優さんが大勢いる中で、ジョーは声の中に少しさびしさというか、悲しみを持っているのがいいなと。全3章を通じて声を聞いていただく上で、その点が第一でした。
神山:フランソワーズ(003)の種田(梨沙)さんにも、ある種、同様のナイーブさを求めています。もうひとつは、声から感じる少女性ですね。フランソワ―ズって、実年齢は重ねていますけど、それをまったく感じさせない少女性が今回はほしかったんです。
柿本:グレート・ブリテン(007)役の佐藤せつじさんの、いぶし銀の演技も素晴らしいです。ちなみに今回、張々湖(006)を真殿光昭さんに演じていただきましたが、シリーズで初めて、恰幅のよくない張々湖役になっています(笑)。
――恰幅のいい演技に注目ということで(笑)。
神山:珍しいケースです(笑)。
――そんなゼロゼロナンバーサイボーグたちが、ひとりの敵に対して、全員の能力を組み合わせて挑む戦闘シーンも丁寧に描いているとか。
神山:もともと『009』が持っていた要素ですが、今回はその部分を、なおさらフィーチャーしています。ハリウッドのヒーローたちなんかも、それぞれ特化された能力ではあるんですけれど、こっち(ゼロゼロナンバーサイボーグたち)は火を吹くとか、深海活動ができるとか、さらに狭い能力なんですよね。それならもっと改造して、いっぱい武器を積んであげればいいのかもしれない。ただ、そうしないで、現状にとどまるのが彼らでもある。現代のヒーローものを描くにあたって、武器が一個ずつしかないというのはどうなのか、その意味性は考えましたね。
そのあたりを踏まえて、もう一度『009』が持っていた魅力、つまり一人ひとりの力はそれほどでも、9人が力を合わせることで強さを発揮する、というところに原点回帰しようと。第1章の段階でも、その点はしつこく描けていると思います。
3DCGの「不気味の谷」へ挑んで生まれた新しい表現
――今作の映像面では、どのようなコンセプトがあったのでしょうか?
神山:基本的には、3Dの作り方って会社ごとにスタイルの違いがあるんです。『RE:CYBORG』は、あえてセルアニメに寄せた映像でしたが、今回は完全に3Dで作るということで、それ自体がひとつ、映像面のテーマではありましたね。2Dルックというよりは、立体のほうに寄せていくと。『RE:CYBORG』は、2Dを擬似的に立体視させているところがあって、画面内に空間がなかったんです。対して、今回は舞台もすべて3DCGで建て込んでいます。空間がある世界で3Dのキャラクターを動かす、という挑戦をしているんです。
柿本:通常のアニメーションは、「絵の連続」という捉え方で作るものですが、今回はすべて3Dなので、言ってみれば、舞台があって、ロケ地があって、照明があって……という考え方に片足をつっこんでいるんです。そういった意味でも、挑戦的なものになったと思います。
――『RE:CYBORG』と『CALL OF JUSTICE』の映像を比べてみると、同じCGでもかなり違う印象を受けます。今作の映像は、少し見慣れないと感じるファンもいるのではないでしょうか。
神山:そういう意見もあるだろうとは思っています。単純に言うと、『RE:CYBORG』は3コマ打ち(*4)で作っていますが、今回はフルアニメなんです。つまり、1秒=24コマのあいだ、ずっと動いている。それがひとつ、見慣れない部分としてあるかと思います。
これは3Dアニメーションが持つ「不気味の谷」ともいえる、なかなか難しいところで。アニメのあの小気味いい動きって、3コマ打ちの中で、できたものなんですよ。その良さを3Dで追求していったのが、サンジゲンさんと組んだ『RE:CYBORG』だったわけです。
一方で、人間って本来ずっと動いているものですから、ずっと動かしておく良さもあるはず。それを3Dで追求していったのが、今回の『CALL OF JUSTICE』です。フルアニメとして作れているんですよね。おそらく、最初に感じる違和感はある。でも、それを凌駕していく映像表現や演出というのを、今回は劇場1本ではないシリーズだからこそ追求できたと思っています。
3Dの表現って幅が広すぎて、まだ誰も「これが決定版」というものにたどり着いていないと思うんです。ピクサーですら、今は間引く表現のほうに行っているところがある。このあたりは永遠の課題なんですけど、その中のひとつの可能性に、今回は踏み出すことができたと思っています。
実は、そのあたりの効果がいかんなく発揮されるのは、第3章なんです。手書きの作画では絶対にできなくて、かつフルコマならではの良さというのが発揮されます。新しいチャレンジだと思って、観ていただけるとうれしいですね。
(*)3コマ打ち:アニメーションは、1秒間に24フレームで制作されている中で、3フレームを同じ絵で続け表示するという手法。そのため、1秒間に8枚の絵によって構成されている。通常のアニメーションでは、この「3コマ打ち」が採用されている。
――ゼロゼロナンバーサイボーグたちの能力の描き方に関しても、新しい要素があるのでしょうか? 『RE:CYBORG』では、スローモーションを使った加速装置の描写が話題を呼びましたが。
神山:ストーリーにも関わることなんですが、前回よりもう一歩、加速装置の描写を掘り下げています。神、脳、そして加速装置という3つの要素が、僕の中ではつながっている部分があるんです。『RE:CYBORG』では神と脳の関わりまでしか描けませんでしたが、今回はその先があります。ジョーというキャラクターが、加速装置を持っているがゆえに、脳にどんな変化が起こり、神とどう関わることになるのか。そういったコンセプトのもとで、加速装置の表現をさらに踏み込んでいるんです。そのあたりは第2章で出てくるので、ぜひ注目していただきたいです。
柿本:加速する時に、脳の思考回路も一緒に加速していないと物事の判別がつかないだろう、という考え方なんですよね。脳内の信号もどんどん加速していく中で、光の速さを超えた時に、ジョーは何を見ているのか。最終的には、1秒間を何時間にも引き伸ばせるような、感覚の世界が広がっているんじゃないか、と。僕ら画作りのチームのほうも、それを描写しうる新しい表現を探りました。ドラマと画作りが、お互いを積み上げ合うような作業ができたかと思います。
――それでは最後に、公開を楽しみに待っているファンへメッセージをお願いします。
柿本:劇場3本分ということで、長いスパンで、じっくり作らせていただきました。章ごとに話の山場がある中で、敵の強大さも感じていただきつつ、今回の009たちを好きになってもらえるような内容になったと思います。全3章を通して「ジョーとは何か」ということにも迫っていますので、ぜひ最後まで見届けていただければと思います。
神山:今回は柿本監督が中心になって、『009』を"再リブート"させていただきました。これまでの『009』の歴史の上に、ゼロゼロナンバーサイボーグたちの新たな「正義をめぐる冒険」を描いています。シリーズなので、9人の活躍をたっぷり描けましたし、ある種、今まで漫画版では描かれていなかった現代的なテーマにも踏み込むことができていると思います。009たちが冒険の果てに何を見るのか、ぜひ注目していただければうれしいです。
[取材&文・小林真之輔]
>>『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』公式サイト
>>『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』公式ツイッター(@cyborg009coj)
11月25日(金)より 各章2週間限定 劇場公開
第1章:11月25日(金)~12月8日(木)
第2章:12月2日(金)~12月15日(木)
第3章:12月9日(金)~12月22日(木)
原作:石ノ森章太郎
総監督:神山健治
監督:柿本広大
キャラクターデザイン:齋藤将嗣
アニメーション制作:SIGNAL.MD・OLM Digital, Inc.
製作:石森プロ・Production I.G
配給:東宝映像事業部
【INTRODUCTION】
人類の未来に大いなる脅威が迫る。その時、立ち上がったのは、人知れず平和のために闘い続けてきた9人のサイボーグ達だった。数々のヒーローを生み出した天才マンガ家・石ノ森章太郎が生み出した永遠のヒーロー『サイボーグ009』が、フル3DCGアニメーションという新たな姿で再誕(リボーン)する。総監督は、『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズを手がけた神山健治。神山は2012年に『サイボーグ009』を原作とした映画『009 RE:CYBORG』を監督、同作はロングランを記録した。監督は『009 RE:CYBORG』(演出)、『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』(助監督)を務めた柿本広大。キャラクターデザインは『楽園追放 -Expelled from Paradise-』『キャプテン・アース』で注目を集めた俊英・齋藤将嗣が手がける。009たちが立ち向かうのは、正体不明の異能者たち「ブレスド」。新たな敵、新たな技術、新たなスタッフが新たな『サイボーグ009』の世界を加速させる!
【STORY】
人智を遥かに超えた異能を持つ者たち「ブレスド」。太古より人類の歴史を陰ながら操ってきた彼らが、今再び不穏な胎動を始めた。彼らの狙いは何なのか。戦いの暗雲が、世界を覆い始めようとしていた――。
「ブレスド」の存在に勘づいた数少ない人間の一人、ジャーナリストのルーシー・ダベンポートが、アメリカのテキサス州にある家を訪ねた。彼女を出迎えたのは、009こと島村ジョーをはじめとするゼロゼロナンバーサイボーグたち。彼らは改造手術により、核兵器ともわたりあえる存在として、冷戦時代から幾度も人類の危機を救ってきた。しかしその後、国連軍ガーディアンズの創設により、サイボーグ戦士たちは人類を守るという使命を離れ、ようやく穏やかな生活を送れるようになっていた。だが、ルーシーの来訪と「ブレスド」の脅威が、ジョーたちを再び新たな戦乱の中へと導く。人は、闘いを忘れることができないのか。人類の未来はどこへ向かうのか。