斉藤壮馬さんが人生初の嘘を披露!? TVアニメ『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』“ロクでなし”なトークショーをレポート【アニメジャパン2017】
2017年3月25日(土)、26日(日)東京ビックサイトにて開催された「AnimeJapan 2017」(AJ2017)。3月25日(土)には、KADOKAWAブースにて、TVアニメ『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』スペシャルステージが行われました。
今回のステージでは、構成作家である浅野ゆうじさんの司会進行をもとに、グレン=レーダス役の斉藤壮馬さん、システィーナ=フィーベル役の藤田茜さん、ルミア=ティンジェル役の宮本侑芽さんが登壇し、TVアニメの放送を直前に迎えた”ロクでなし”なトークショーが展開されました。
原作はKADOKAWAファンタジア文庫から発売されているライトノベルで、魔術嫌いの魔術講師が繰り広げるひねくれヒロイック・ファンタジーとなっています。待望のTVアニメ化は、2017年4月4日からTOKYO MXほかにて放送開始。
はじめにステージに登壇したキャスト陣は、「元気一杯でたくさん声を張っていく時間にしていきます(斉藤さん)」、「座席の後ろまでいるんですね! 立ち見の方も頑張ってください(藤田さん)」、「すごく緊張していますが、よろしくお願いします!(宮本さん)」とそれぞれ挨拶。
2016年10月に開催された「ファンタジア文庫大感謝祭2016」にて、キャスト情報が発表されてから早数ヵ月。3名は当時の発表会イベントにも登壇していましたが、すでにキャスト陣が発表されているため、今回は「かなりホームなので、きっとみなさん笑ってくれると思います!」と斉藤さんが答え、堂々とステージに臨んでいる様子でした。
司会の浅野さんが、収録も始まっているみなさんの仲について触れると、斉藤さんは「仲良しです! だいぶ揃ってきました」と明るい声で回答。すると藤田さんは「ちょっと嘘くさい」と不穏な眼差しを向けました。斉藤さんは「嘘ついてない! むしろ嘘ついたことない!」とこれに続けてさらに嘘くさい切り返しで会場の笑いを誘いました。
ここで、先日発表されたばかりの第3弾PVが公開。
第1弾、第2弾をご覧になった方は、微妙な違和感を覚えるのではないでしょうか。じつは本作の主人公であるグレン=レーダスは、タイトルの通り”ロクでなし魔術講師”として、授業はいい加減でやる気ゼロが特徴なのですが、なんと第3弾PVでは、まるで熱血主人公のように格好よく描かれているのです。
このPVに対して、斉藤さんは「いやー、格好いいですね!」と同調する一方で、藤田さんと宮本さんは「ちょっと、ちょっと。え、この作品の題名知っています?」とすかさずツッコミ! じつはこの第3弾PV、まさかの放送2週間前にしての詐欺PVだったのです。グレンのロクでなし全開の様子は、ぜひ第1弾PVと第2弾PVをご覧ください。
そして話題はアフレコ現場の雰囲気について。1話のときは探り探りの様子とのことで、宮本さんは「最初はマイクの前に立てないほど緊張していましたが、みなさんのおかげで緊張もだいぶほぐれてきました」と、当時のことを振り返っていました。
また、斉藤さんが藤田さんと宮本さんの仲について「ふたりは仲良いんですか?」と尋ねると、「仲いいです! 収録を重ねることに関係性も深まりました」とコメント。逆に斉藤さんの印象を聞かれると、「そうですね……キャラクターがロクでなしですから……」との答えに、「ちょっと待って。俺の目を見て言わないで!」と女性陣がグレンを通して斉藤さんを見る一幕もあり、会場は笑いに包まれました。
続いては、そんな個性的なキャラクターたちの印象について。斉藤さんは、自身が演じるグレンについて「彼は見た通り熱血漢。つねに前向きで嘘をついたことがない。人生を肯定する王道主人公……」と、まさかの“格好いいキャラクター”として紹介し、それを藤田さんがすかさず「はい、嘘でーす!」とツッコミ。斉藤さんも会場の雰囲気を察してか、「みなさんからも“この期に及んでまだ”というオーラを感じます(苦笑)」と反省している様子でした。
実際に演じてみては、「これまで教師役はあまりなかったのですが、グレンの年齢自体そこまで上のほうではなかったので、違和感なく演じられました」と斉藤さん。生徒役の藤田さんと宮本さんから見てグレンは、「うーん、格好いいことは格好いいんですけど……」と歯切れの悪いコメントをし、それに察してか、斉藤さんは「それはグレンに対して? それとも役者に対して!?」と動揺するなど、冗談を絡ませながら仲の良さが伝わってくるやり取りを披露してくれました。
藤田さんは、自身が演じるシスティーナを、「気の強い女の子ですが、可愛いところもあります。ありきたりな言葉でいうとツンデレ。まあそれをまろやかにしつつ、可愛さを保っています」と分析。ちなみに1話のシスティーナは、解説役として立場を発揮しているようです。
一方で宮本さんは、ルミアに対して「見た目通り優しくて、ほんわかしている女の子。最初はフワフワな感じでしたが、アフレコを進めるうちに、どこか積極的で芯が強い子だと感じました」と教えてくれました。藤田さんは、ルミアについて「可愛くて芯があるところは、侑芽ちゃんらしさが出ている部分」とし、続けて斉藤さんも「ご本人が柔らかい雰囲気を持っています」と宮本さん自身のキャラクターがルミアに投影されていると分析。
そのほかのキャラクターとして、喜多村英梨さん演じるセリカについては、キャスト陣が口をそろえて「詠唱がすごい!」と語りました。魔術の詠唱を早口で喋るシーンがあるようなのですが、それを早回しなど加工せずに、そのまま演じたことについて驚いた様子でした。また、喜多村さんは収録現場の雰囲気も和ませてくれるなど、3人ともそれぞれ思い出を語ってくれました。
続いて話題はOP・EDテーマ情報に。OPテーマ担当は鈴木このみさん、EDテーマの担当は本作のキャラクターであるシスティーナ=フィーベル(CV:藤田茜)、ルミア=ティンジェル(CV:宮本侑芽)、リィエル=レイフォード(CV:小澤亜李)とのことで、それぞれ2017年5月24日(水)に発売予定です。
実際にEDテーマの収録に臨んだ藤田さん、宮本さんは、ひとりずつの収録であったことを明かしました。藤田さんは「3人揃うといい感じになりますね! 作中の仲の良さが表れたのかもしれない!」とニヤリ。
さらに2017年4月4日(火)から毎週火曜配信にて「音泉」でWEBラジオが開始することも発表。パーソナリティは藤田さんと宮本さんで、ゲストも招いてのトークも繰り広げるようです。ふたりは「ぜひ、斉藤さんもメール送ってくださいね!」と振ると、「え、そっちですか!?」とまさかのゲスト対象外で会場は笑いに包まれました。
ここでステージでは、アニメのキャッチフレーズでもある「お前らに、本当の魔術ってもんを教えてやるよ」という部分にちなんだ、チャレンジコーナーに移りました。このコーナーでは、グレン役の斉藤さんが最近あった2つのエピソードを披露するのですが、ひとつは完全な嘘。どちらが本当のエピソードなのかを、生徒役でもある藤田さんと宮本さんが予想してもらうというコーナーです。
斉藤さんは「人生初の嘘です!」と意気込むも、司会・キャスト陣含めて「はいはい」と軽くあしらいながら、早々にコーナーがスタート。斉藤さんが語ったエピソードは下記のふたつ。
A:高校生の時に花粉症がひどくて、高校を早退
B:じつは本作のキャストに起用される前から、“ロクでなし会”という飲み会に参加していた
ふたつのエピソードを聞いた藤田さんと宮本さんは、「Bの飲み会は誰が来るんですか?」と尋ねたところ斉藤さんは「花江夏樹」と即答し、会場は大爆笑。一方、Aのエピソードについては「花粉症の薬はいまだに飲んでいます。酷いときは涙が止まらなくて黒板が見えなくなるほど」と、こちらも信憑性の高いコメントを披露。
これに対して宮本さんは、怪しむ目つきで斉藤さんを見つめると、斉藤さんは「宮本さんのジト目がいい……」と思わずポロリ。ちなみに、隣にいた司会の浅野さんも「斉藤さんのおこぼれをもらっています……」と照れながらコメントしていました。
藤田さんと宮本さんは、どちらが答えなのかを観客席に呼びかけると、大差でBとの返答が。そして、観客のことを信じてBを選びましたが、残念ながら正解はAの「高校生の時に花粉症がひどくて、高校を早退」でした!
するとステージでは、当然「じゃあ花江さんは?」……と斉藤さんに尋ねると「完全な嘘です。アクロスエンタテインメントの花江夏樹さん、大変失礼いたしました」と謝罪。仲がいいからこそ出てきた、ちょっと本当のような嘘のエピソードでした。
一方、花粉症で早退したことについて、「それで早退するー?」と再び女性陣が斉藤さんに怪訝な目を向けると、「じゃあふたりは花粉症じゃないの?(斉藤さん)」「花粉症です!!(藤田さん&宮本さん)」と息ピッタリに回答。
終始笑いの絶えないステージもそろそろお時間。最後にキャスト陣からのメッセージで締めくくられました。
●斉藤壮馬さん
放送直前のこのタイミングで、まさか人生初の嘘をつけるとは思いませんでした。そして花江夏樹さん、申し訳ございません! 恐らく本作をアニメから知る方もいると思いますが、ぜひ放送開始をお楽しみください。そしてラジオに僕も呼んでください!
●藤田茜さん
PVにもあるように魔法陣が格好良く仕上がっています。個人的に楽しみにしていたところなので、勝手に嬉しいなと思っています! キャスト陣もそうですが、作画や音響なども格好いい仕上がりになっていますので、ぜひ放送をお待ちください。
●宮本侑芽さん
いつも楽しい現場で、収録は真面目に取り組んでいます。スタッフ・キャスト陣が力を込めて作った作品です。ぜひご期待ください!
[取材・文/原孝則(PickUPs!) 撮影/鳥谷部宏平]
作品情報
【スタッフ】
原作:羊太郎(株式会社KADOKAWA ファンタジア文庫刊)
原作イラスト:三嶋くろね
監督:和ト湊
シリーズ構成・脚本:待田堂子
キャラクターデザイン・総作画監督:木村智
音楽:堤博明
アニメーション制作:ライデンフィルム
【キャスト】
グレン=レーダス:斉藤壮馬
システィーナ=フィーベル:藤田茜
ルミア=ティンジェル:宮本侑芽
【ストーリー】
魔術と科学が共に発展した世界――ルヴァフォース。
魔導大国・アルザーノ帝国の南部に位置する「アルザーノ帝国魔術学院」は
この世界で最先端の魔術を学べる最高峰の学び舎である。
およそ四百年の歴史を有するこの学院は魔術の道を志す全ての者の憧れであり、
学院の講師や学生たちも自身がその輩であることに誇りを抱いている。
この由緒正しき学院に突如として赴任して来た非常勤講師、グレン=レーダス。
「お前らに、本当の魔術ってもんを教えてやるよ」
《ロクでなし》と呼ばれるこの男の破天荒な授業が、今はじまる。