TVアニメ『恋愛暴君』声優・長野佑紀さんからあふれる柚への愛!/2話放送後インタビュー
2017年4月よりテレビ東京ほかにて放送中のTVアニメ『恋愛暴君』(原作:三星めがね/COMICメテオ連載)。4月13日放送の2話では、青司(CV:小野賢章)と茜(CV:沼倉愛美)の恋路を阻む、ライバル・黄蝶ヶ崎 柚が活躍!
そんな茜お姉さまが大好きな柚を演じるのは新人声優・長野佑紀さん。『恋愛暴君』がデビュー作ということですが、ハキハキと笑顔で話しをする明るく元気な方で、そんなところに柚らしさも感じました。彼女から見た本作の魅力、役へのアプローチ、さらには2話以降の注目ポイントとは――
――長野さんは『恋愛暴君』がデビュー作になるんですよね。
黄蝶ヶ崎柚 役 長野佑紀さん(以下、長野):はい。これまでガヤとかでアニメの現場に行かせていただくことはあったんですけど、役名があるというのは初めてで。しかもいきなりこんな大きな役をいただけて、すごく嬉しいです!
――オーディションはいかがでしたか?
長野:オーディションを受けたのも初めてだったんです。このオーディションのお話を聞いたとき、原作をすぐに買いに行って、この子を受けるんだぁって思いました。すごく喜怒哀楽が激しく、明るい女の子で、見た目もすごく可愛かったので、私がやれたらどんなに幸せなんだろうって思いながら原作を読んでいました。
――柚にはどうアプローチしようと?
長野:役と本気で向き合ったのも柚ちゃんが初めてで。これまで演じるといっても、可愛い子だから可愛い感じにやればいいんだなって、わりと感覚でやっていたんです。でも柚ちゃんに対しては、これまでの人生はどういうものだったんだろうとか、想像したりしました。
先輩や周りの人にも相談したんですけど、何でこのタイミングでこのセリフを言ったのかと聞かれても応えられるようにと言っていただいたり。私が柚ちゃんを一番分かってようにしようと思いましたね。
――オーディションは緊張しませんでした?
長野:柚ちゃんになりきったら大丈夫でした! マイク前だと体が自然に動いちゃうくらいアクティブになれるんです。でもマイクから離れて自分に戻ったら、あ~緊張した~!って。緊張があとから来る感じでした。
――よく台本を持つ手が震えるとか聞くじゃないですか、そういうのもなく?
長野:それどころじゃないんですよ、柚ちゃんは! シリアスだったり静かなシーンが多かったら震えちゃうかもですけど、基本的にテンションが高いので、役に救われました(笑)。
――受かったという報告を聞いたときは?
長野:結構ぬるっと情報が入ってきたんですけど、嬉しかったです。ただ発表前は、名前がまだ世に出ていなかったので実感がなかったです。台本をいただいたり、アニメのPVが世に出たとき、私が選ばれたんだなって実感が出てきたんですけど。嬉しさもありつつ、こんな大きな役をいただけたのだから責任重大だな、という緊張感もありました。
長野:全然たいしたことはないんです(照)。声優を目指す前は漫画家になりたいなって思っていたんです。でもアニメが好きになったら、私がキャラクターになりたい!って思うようになって、そこから声優を目指すようになりました。今でも絵は描いていて、イラストは結構デジタルで描いてます。
――ここまで演じてきて、柚ちゃんはどんな子だと感じていますか?
長野:原作で読んだときは、行動と言動がすごく面白い子だなと思って。私の中で箱入りのお嬢様のイメージなんですけど、それまで世間の常識的なところに触れてなかったから、自分に正直に動くとおかしな行動になるんですよね。でも、素直に感情をぶつけてくるところは、私には真似できないし、人として尊敬できるなって思いました。それと柚ちゃんになりきるために、原作を読んで柚ちゃんと同じような動きをしてみたら、かなり面白かったです(笑)。
――テンポが良くて面白いアニメですが、そういうギャグの掛け合いはいかがでした?
長野:これまで結構、恋愛モノや変身モノが好きだったので、ギャグってあまり見てこなかったんです。この作品はラブコメだけど、コメディが大半みたいな感じなので面白いですよね。台本をいただいて、映像を見て練習するんですけど、一人で練習するから相手を想像してやるしかないんですよね。
だから実際にアフレコで、沼倉愛美さんや小野賢章さんと一緒に演技をしたら、すごく掛け合ってくださるというか。セリフが柚に向かって言われていることが嬉しかったです。声が入って命が吹き込まれるってこういうことなんだって感じました。
――相手によって、自分の演技も変わりました?
長野:特にグリなんですけど、私の中でイメージが定まっていなかったんです。そしたら青山(吉能)さんの演技がすごく面白くて(笑)! それに自分が反応できるのも楽しかったです。想像通りじゃないものがきたときに、自分も新しいものが返せる、というのが嬉しくて。
――アフレコ現場はいかがでした?
長野:初めましての皆さんとどんな会話をしたらいいんだろうって思いながら緊張していましたね。沼倉さんはお姉様なので、「お姉ちゃんよろしくお願いします」って挨拶をさせていただいたら、「妹ちゃんだよね。こちらこそよろしくね」って優しく声をかけてくださって、ド緊張してガクガクだったのが、会話できたことでラクになりました。たぶん茜さんの優しいときが、まんま沼倉さんなんだろうなって思います。
ただ、茜さんのヤンデレ部分のお芝居を聞いたとき、「沼倉さんすご~い!!」って思いましたけど。裏にどんなものを抱えているんだろうって(笑)。あと青司が誰かキスしたりすると茜さんが怒るんですけど、その奇声が大好きで、いつも面白いなぁって思いながら聞いてます。
――やはり大好きな茜さんに目が行っちゃうんですね。茜さんのどこが好きなんですか?
長野:柚は茜お姉さま一筋ですから! 柚目線だと、お姉さまは「絶対に来るな」とか「絶対に近づくな」とは言わないんですよね。ツンケンされるけど、本気で拒絶されているわけではないところが嬉しいのかもしれないですね。私目線だと、ヤンデレな部分はあるけど、それも愛ゆえなところが好きです。青司さんが好きだからこそ、そうなってしまうところに共感できるんです。柚もお姉さまが好きだからこそ、青司に強く当たってしまうし。やっぱり(姉妹だから)似てしまうのかもしれませんね。
――先日放送された2話はいかがでしたか?
長野:柚ちゃん的には、本音を全部言えたなって思います。なので柚の性格がすごく分かる回でした。もちろん、楠先生(CV: 立花慎之介)と委員長の茉莉(CV: 大坪由佳)の恋の話というのが前提にあるんですけど、先生が恋に前向きに行けないところで背中を押してあげたのが柚ちゃんだったんじゃないかなって。
先生のネクタイを引っ張って「死ぬ気で彼女と向き合いなさい」って公衆の面前で言える柚ってすごいなって思います(笑)。あと、青司に最後「ありがとう」って言っちゃうところも、やっぱり素直ないい子なんだなぁって思いました。
――楠先生と茉莉の恋話は面白かったですね。
長野:まさか茉莉さんが先生のことを好きだったとは!って感じですけど、両想いだけどキスノートに名前を書かなくていい、という恋愛の駆け引きの部分を、この2人を通じて柚とグリは知ることができた。ただ書けばいいってわけじゃなくて、いろいろと考えている人もいるということを知れたという意味で、実は大切な話だったと思います!
――ちなみに長野さんはキスノートをちゃんと使いこなせる自信はありますか?
長野:あ~……ちょっと自信ないですね(笑)。結構グリと一緒で、好きな者同士をくっつけちゃうかも。
――それと、柚はお嬢様っぽい口調も特徴ですよね。
長野:「~ですわ」とかですよね。普段使わない言葉なので、お嬢様気分が味わえています。でも「ですわ」にしてもいろんな言い方があるなって研究をして。悲しいときとか嬉しいときとかで変わってくるから、同じ言葉だけど、語尾まで気を付けて演じなきゃなって思っています。
――では最後に、今後の楽しみポイントは?
長野:1~2話で柚ちゃんがどんな子だかは分かっていただけたと思うんです。柚は、グリや青司みたいな人たちと初めて関わったと思うんですけど、今後どういう関係になっていくのかを見ていただけたらと思います。茜お姉さまに対する気持ちは、本当に恋なのかとかも含めて、柚ちゃんの心の成長も見ていただきたいです。
[インタビュー・文/塚越淳一]
作品概要
■TVアニメ『恋愛暴君』
【放送情報】
2017年4月6日からテレビ東京にて、毎週木曜日深夜2:35~
2017年4月8日から?BSジャパンにて、毎週土曜日深夜0:30~
2017年4月8日からAT-Xにて、毎週土曜日夜11:30~
リピート放送:毎週日曜深夜2:30~/毎週火曜午後3:30~/毎週金曜朝7:30~
【STAFF】
原作:三星めがね(COMICメテオ連載)
監督:濁川 敦
シリーズ構成:高橋ナツコ
キャラクターデザイン:いとうまりこ
総作画監督:谷津美弥子
美術設定:小山真由子 松本浩樹
美術監督:松本浩樹 菊地明子
色彩設計:いわみみか。
音楽: MONACA
音楽制作:DIVEⅡentertainment
音響監督:本山哲
音響制作:HALF H・P STUDIO
編集:近藤勇二(REAL‐T)
撮影監督:岩崎敦
撮影:T2studio
アニメーション制作:EMTスクエアード
【CAST】
グリ: 青山吉能
藍野 青司:小野賢章
緋山 茜: 沼倉愛美
黄蝶ヶ崎 柚:長野佑紀
白峰 樒: 原 由実
ほか
【音楽】
OPテーマ:恋?で愛?で暴君です!/Wake Up, Girls!
EDテーマ:「スキ」を教えて/smileY inc.