ハイテンションでコミカルなストーリーは、まさに『ツインエンジェル』! アニメ『ツインエンジェルBREAK』アフレコレポート&キャストコメント
パチスロ機からゲーム・アニメ・コミックまで、幅広いメディアミックスを展開する『ツインエンジェル』シリーズ。現在はその10周年を記念した新シリーズ『ツインエンジェルBREAK』がスタートしており、2017年4月にはTVアニメの放送もスタートしています。
今回はそのTVアニメ版のアフレコ現場を見学させていただく機会を得ましたので、その模様をアフレコレポートとしてお届け! また、アフレコ終了後には、M・A・Oさん、茅野愛衣さん、釘宮理恵さんら声優陣からコメントをいただいたので、併せてご紹介します。
『ツインエンジェル』シリーズの特徴の一つといえば、なんといっても超のつく程に豪華なキャスト陣。『ツインエンジェルBREAK』では、メインキャラクター達が一新されているのですが、新キャストもM・A・Oさん(天月めぐる役)と茅野愛衣さん(如月すみれ役)を筆頭に、前シリーズではメインキャラクターの葉月クルミを演じた釘宮理恵さんも、謎のハリネズミ「みるくちゃん」役として引き続き出演。若手からベテランまで輝かしい実績を多数もつ声優陣が勢ぞろいし、前作にも引けを取らない豪華な顔ぶれとなっています。
今回見学させていただいたのは、アフレコもまもなく中盤に差しかかろうという時期にあたる第4話。話の主役となっていたのは、ツインエンジェルの前に敵として立ちはだかるキャラクターである、理系の天才を自称する青年・ビリー。
ビリーはツインエンジェルの正体を探るべく、めぐる達の学校に潜入し、様々な騒動を巻き起こすことになるのですが、アフレコがスタートすると、そのビリー演じる吉野裕行さんが、見ている側にも気迫が伝わってくるほどの熱のこもった演技を次々と披露。
理屈っぽく、自分に絶対的な自信を持ちながらも、何かと弱点が多いといういわゆる“ヘタレ”なキャラクターでもあるビリーのコミカルな魅力を、激しくまくしたるように喋る吉野さんの熱演が存分に引き出していました。その台詞が読まれる度にブース外の調整室にいる音響スタッフの間で(音が入らないタイミングではブースの中のキャスト陣からも)何度も爆笑が沸き起こることに。
その熱演たるや、一度OKが出た後に、演技に作画がついていけるかという確認が監督らの間で行われていたほどです。他にも同じツインエンジェルの敵であり、伊藤静さん演じるメアリの、大人の色気がムンムンに漂ったセクシーな演技もインパクト抜群。個性的な敵キャラクター達の印象が、非常に強く残るエピソードとなっていました。
変身後の決め台詞では、M・A・Oさんと茅野さんの息がピッタリ!
その他にも、主人公であるM・A・Oさんが演じる、天真爛漫で元気いっぱいな「天月めぐる」、茅野さん演じる、物静かでクールな「如月すみれ」をはじめとした、可愛らしい女の子達の日常シーンも本作の大きな見所の一つ。
アフレコの最中には、とある女子生徒の台詞の中にあった「マジ引き」の読みに関して、「ひき」と「びき」のどちらがいいかで意見が分かれ(言葉としての正確さではなく、女子中学生ならどちらを使いそうか)、女性の比率が高いキャスト陣に質問が投げかけられることに。
結果的に支持の多かった「びき」が良いのではということで落ち着きましたが、名前が割り当てられていないキャラクターの何気ない一言という細部に至るまで、作品の空気を壊さないための製作陣の徹底したこだわりが感じられる一幕となっていました。
もちろん、『ツインエンジェル』シリーズらしいアクションシーンも健在です。戦闘中の叫び声や悲鳴などの収録では、雑音が入らないよう気をつけながら、セリフと同時に少し身体を動かすキャストの姿もあり、アフレコブースは賑やかな雰囲気に。
また変身ヒロインモノの華とも言える、めぐるとすみれの二人が、ツインエンジェルとして同時に名乗りを上げる決め台詞の収録では、M・A・Oさんと茅野さんの息がピッタリと合っており、第4話にしてほぼ完璧なコンビネーションを完成させていた様子でした。
アフレコを素人目で見ていると、リハーサルの段階でも「このまま放送していいのでは?」と思えるほどの十分な完成度なのですが、一度耳にしただけでイントネーションや言い回しの違和感を即座に見抜き、的確な修正指示を出す監督・音響監督の方々の仕事ぶりは、まさにプロの業だと感心させられます。
特に本作の収録現場では、リテイクが出た際にも、要求された以上の演技がすぐに返ってくることが多く、スタッフとキャスト陣の間に阿吽の呼吸のような雰囲気が生まれて、かなりスムーズに進行していた印象を受けました。
一方、キャスト陣の方からも「この部分にリアクションを追加した方がいいのでは?」などの提案が行われる一幕もあり、一丸となって製作にあたっていることが、ひしひしと伝わってくる現場となっていました。
装いこそ新たになりましたが、豪華キャスト陣が演じる魅力的なキャラクター達に、テンポよく進むコミカルなストーリーは、紛れもなく『ツインエンジェル』そのもの。前作までのファンはもちろんのこと、本作から『ツインエンジェル』を知るであろう、多くの視聴者を楽しませてくれる作品に仕上がっていることは間違いありません!
またアフレコ終了後には、キャスト陣から今回の収録に関してのコメントを頂きました!
ベテランのキャスト陣の熱演で、引き締まりつつも笑いの絶えない現場に
――収録を終えてのご感想をお願いします。
天月めぐる役・M・A・Oさん(以下、M・A・O):収録も進み、めぐるちゃんとすみれちゃんとの距離も近づいてきて、メダルを集めなければいけない理由なども分かるようになってきました。これからも気持ちを新たに引き締めて、ツインエンジェルブレイクしながらぶつかっていければと思います。
如月すみれ役・茅野愛衣さん(以下、茅野):めぐるちゃんとみるくちゃんの元気な声に挟まれながら、私自身はテンションが上がりすぎないように気をつけています。今日もとても楽しい収録で、M・A・Oちゃんと声を揃える決め台詞の収録では、1話からここまでうまく合わせられてきているので、これからもっと絆を深めていければなと思います。
みるくちゃん役・釘宮理恵さん(以下、釘宮):毎回本当に楽しい収録で、いい時間を過ごさせていただています。かやのん(茅野さん)が言っていたように、二人の合わせ台詞がピッタリだったので、心の中で「おー!」と思っていました(笑)。
メアリ役・伊藤静さん(以下、伊藤):私が演じるメアリはツインエンジェルと敵対するキャラクターなのですが、回を追うごとに何らかのパワーアップが働いているような気がします。あとは四天王の方々をはじめ、色々な人が真剣に馬鹿をやっていて(笑)。私自身も負けてなるものかと、毎回研鑽を積みながら頑張っております。
ヴェイル役・諏訪彩花さん(以下、諏訪):私と藤井さんは双子という役柄で、まだそれほど出番は多くないのですが、これからこの子達がめぐるちゃん達にどう関わっていくのか、私自身も気になっています。トゥニエイツはアイドルとしても活動するらしいので、そちらの方も皆さんに楽しみにしていただければなと。
ヌイ役・藤井ゆきよさん(以下、藤井):他のキャストさん達のお芝居が本当に個性豊かで、今日も笑いを堪えながらの収録でした。まだヌイとヴェイルの二人は謎に包まれている部分が多く、跳ねたお芝居をしていいのか探り探りという感じなので、いつか皆様のように面白い感じを出せたらいいなと(笑)。次の台本を楽しみにしています。
――アフレコ現場の雰囲気はいかかでしょうか?
M・A・O:個性的で面白いキャラクターばかりということもあり、和気藹々とした雰囲気で収録ができていると思います。第1話の時に印象に残っているのが、キャストの皆さんがブースの端の方に集まりすぎた結果、中央の付近の場所がガラガラになっていたことです(笑)。
茅野:M・A・Oちゃんが真っ先に端をキープしていたので、私もその隣に座りました(笑)。キャラクターの性格的には、すみれはめぐるの隣には座らないと思うんですけど、個人的に色々とお話ししたかったので。ストーリー自体のテンポがいいのもあり、すごく収録全体もスムーズで、とても第1話とは思えないような雰囲気でしたね。
釘宮:第1話には子安(武人)さんがメインのゲストとしていらっしゃっていて、本当に全力でアタックされている姿を見て、現場もすごく盛り上がりました。「自分達も頑張らなければ!」と気合が入り、その時に今まで続いているハイテンションな現場の空気が作られた気がしましたね。あと私は、第1話のオープニングで遥と葵(前シリーズの主人公コンビ)のことで切なくなっていたのですが、「あとですぐ出てくるよ」と教えてもらい、ホッとしたということもありました(笑)。
伊藤:他のキャストの方々が毎回全力でぶつかっているのを見て、自然とこっちもそれに負けていられないなという気持ちが生まれてきて。その相乗効果でどんどん作品が面白くなっているのかなと感じています。
藤井:誰かが面白いお芝居をされた時は笑いそうになるのをぐっと押し殺しているのですが、周りを見渡すと皆さんも同じような表情をされていることが多くて(笑)。
諏訪:私、アリ戦闘員が好きです。収録している所もいつも楽しそうで羨ましくて(笑)。
茅野:子安さんや吉野(裕行)さんも一緒に録られてましたよね。「普通にそこに混ざっちゃっていいの?」と……(笑)。
伊藤:聞き分けられるかは分かりませんが(笑)、いろいろなアリ戦闘員達がいるので誰が演じているのか探してもらうのも楽しいかもしれません。
――最後に、放送を楽しみにしているファンの方々へのメッセージをお願いします。
M・A・O:『ツインエンジェル』シリーズに、新しく参加させていただくことになりました。テンポよく楽しいストーリーや、可愛く格好良く戦うキャラクターたちなど、いろいろと見所が多い作品になっていると思いますので、たくさん楽しんでいたただければ嬉しいです!
茅野:10周年記念作品という、長く続いてきたシリーズの記念すべきタイミングに仲間入りさせていただけるのは、本当に嬉しいことだと感じています。釘宮さんをはじめ、先輩方の背中を追いかけながら頑張ってついていきますので、皆さんにも楽しんでいただければと思います。
釘宮:今までの『ツインエンジェル』を知っている・知っていないに関わらず、たくさんの方に楽しんでいただける作品になっていると思います。これは褒め言葉なのですが、良い意味でしょうもなさもすごくて(笑)。ただただかわいくて笑える、愛おしい世界観がしっかりと引き継がれていて、演じていても楽しいですし、その雰囲気を皆さんにも感じ取っていただければ嬉しいなと思います。
伊藤:全力で馬鹿をやっているところもあれば、めぐるちゃんとすみれちゃんの距離が少しずつ近づいていくところや、ツインエンジェルとして戦っている姿もすごくかわいいので、そうした要素のぶつかり合いを楽しんでいただければと思います。
諏訪:この役をいただく前から『ツインエンジェル』のことは知っていて、実は以前にカラオケで歌を歌わせていただいていたこともあったんです。まさか今度は自分が敵役として参加させていただくことになるとは思っていなかったですし、オーディションに受かった時はすごく嬉しかったことを覚えています。全力で頑張りたいと思いますので、よろしくお願いします。
藤井:アフレコの段階でもうすごく楽しい作品になっていて、これに絵や音が完成したらどれだけ素敵な作品になるのか、放送が待ち遠しいです。少しずつストーリーの伏線や謎も出てきて、これからどういった展開が待ち受けているのか、私自身も気になりますし、皆さんも一緒に楽しみにしていただければと思います。
――ありがとうございました。
[取材・文/米澤崇史 撮影/鳥谷部宏平]
【スタッフ】
監督:岩崎良明
シリーズ構成:伊藤美智子
脚本:伊藤美智子、白根秀樹
キャラクターデザイン:高橋みか
音楽:吟(BUSTED ROSE)
アニメーション制作:J.C.STAFF
【キャスト】
天月めぐる(エンジェルローズ):M・A・O
如月すみれ(エンジェルサファイア):茅野愛衣
みるくちゃん:釘宮理恵
ヴェイル:諏訪彩花
ヌイ:藤井ゆきよ
メアリ:伊藤静
☆OP主題歌「ラブって.ジュエリー♪えんじぇる☆ブレイク!!」
作詞:しらたまぷりん 作曲・編曲:どれちゅ
歌:あべにゅうぷろじぇくとfeat.天月めぐる(CV:M・A・O)&如月すみれ(CV:茅野愛衣)
☆ED主題歌「ぶれいくるみるくらぶ!」
作詞・作曲:ZAQ 歌:みるくちゃん(CV:釘宮理恵)