映画『破裏拳ポリマー』は、当時の見心地を大切にした新解釈版だ!――坂本浩一監督インタビュー
タツノコプロの代表作といえば? 新しい順に代表作を上げていくとすると、『プリパラ』、『宇宙の騎士テッカマンブレード』、『天空戦記シュラト』、『未来警察ウラシマン』、『ヤッターマン』、『新造人間キャシャーン』、『科学忍者隊ガッチャマン』などなど。世代が上の方ほど、想い入れの強い作品が出てくるのではないでしょうか。
そんなタツノコの人気作がまたも実写化されます。作品は、1974年に放送が開始された『破裏拳ポリマー』。『ガッチャマン』から続く、タツノコプロの変身ヒーローアクションの系譜を引き継ぎつつ、当時大人気だったカンフー映画、そして刑事ドラマをも巻き込んだという意欲作。その破天荒なアクションシーンは、多くのアニメやゲームにも影響を与えているといえるのです。
そんな映画『破裏拳ポリマー』でメガホンを握るのは、独特な作風で特撮ファンなら知らない人がない坂本浩一監督。今回の実写化について、企画の成り立ちから、キャスト選び、スーツへのこだわり、本気のアクション、そして独特のお色気要素など、じっくり伺ってきました。
「探偵もの」と「拳法」の要素を掘り下げ、現代的に再解釈した実写化作品
──まずは実写版『破裏拳ポリマー』に監督として関わることになった経緯をお聞かせください。
坂本浩一監督(以下、坂本):もともとは、今回はプロデューサーとして入っておられる丸田順悟(*1)さんとタツノコプロさんとの間で実写作品をやりたいという話があったことから始まっているんですが、僕がこれまで何度も丸田さんといっしょに仕事をしてきた縁もありまして「坂本を使いたい」と指名していただいたんです。それで、じゃあ坂本ならば『破裏拳ポリマー』がいいんじゃないかとなりまして。
──なるほど、先に『破裏拳ポリマー』の実写化が決まっていたのではなく、坂本監督だから『破裏拳ポリマー』になったんですね。
坂本:そうなんです。なのでプロットの段階から参加していますし、脚本上のアイデアもいろいろと出させていただいてます。
──今回の『破裏拳ポリマー』は、格闘しながらどんどん話も展開していく印象がありまして、さすがアクション映画は手慣れている坂本監督ならではのリズムだなぁと思いながら観ていたのですが、企画の初期段階から参加されていたと聞いて納得です。
坂本:ありがとうございます(笑)。現代に通用する作品として『破裏拳ポリマー』をどうアップデートすればいいのかはKADOKAWAさんのほうとも検討を重ねてきたのですが、まず僕がやりたかったのは、原典のアニメ版にある「探偵」の要素を強調することと、「破裏拳流」という格闘技がいかなる「拳法」なのかをきちんと追求するということでした。
探偵に関しては、世代として『探偵物語』(*2)などを観てきていて、もちろん『傷だらけの天使』(*3)も好きですし、それに『仮面ライダーW(ダブル)』(*4)でも探偵ものは撮ってますからね。もちろん拳法は、これまでもそこにこだわって作品を撮ってきましたので。
そのふたつを上手く融合させた上で、今回は“ジャンルもの”のファンだけではなく一般のお客さんにも楽しんでいただけることを目指していますので、「そもそも『破裏拳ポリマー』とはなんぞや?」という、元のアニメを知らない人にもわかるように描くことにも留意しています。
──たしかに『破裏拳ポリマー』は、誰にでも説明無しで通用するわけではないかもしれないですからね。でも逆に、同じタツノコ作品である『科学忍者隊ガッチャマン』(*5)や『タイムボカン』シリーズ(*6)などに比べると、一般的にイメージが固定されきってはいないことのメリットもあったのではないかと。
坂本:それはあると思います。おかげさまで比較的、自由に映画用のアレンジを加えさせて頂きました。
──特に拳法に対するこだわりが顕著で、「破裏拳流」の構えがストーリーの鍵にもなっているほどだとは予想外でした。
坂本:アニメでは、それほどはっきりとした描写はないんですよ。でも、カンフー映画に親しんできた身としてはそこは気になるわけでして、たとえば「蛇拳」(*7)ならこういう構え、「酔拳」(*8)ならこういう構えってのがあるわけじゃないですか(笑)。なので、まず「破裏拳」にも基本となる決まった構えがあるだろうと。その上で実践的に改良を加えていくといった、「生きた拳法」の描写も注目していただけると嬉しいです。
──文字通りに「破裏拳流」が「裏拳」を多用するというアレンジもプラスに働いていますね。もともと『破裏拳ポリマー』はブルース・リー由来のカンフーブームの影響が大きい作品でしたが、裏拳でよりそれっぽさが増し増しで。
坂本:設定上では本来「敵の思惑の裏を破る」という意味なんですが、そこにスタイルとして「裏拳でもって敵を破る」という解釈を加えさせていただきました(笑)。
──今回の「ポリマースーツ」についても、坂本監督からの注文はあったんですか?
坂本:もちろんデザインを担当された野中剛(*9)さんとも相談を重ねましたが、まずは素材へのこだわりですね。アメコミ映画にも負けないディテールを追求したいというのが僕たちからの要望でした。1年間を通して撮影が続くような作品の場合は、耐久性などへの考慮からあまり細かなテクスチャーの素材を使うことに制限があったりするのですが、今回はそこまで長期の耐久性は度外視できるということもあって、テレビシリーズのヒーロースーツでは見かけない素材感が出せたと思います。
それと、今回は非常に実践的な格闘技として「破裏拳流」を描くにあたって、アニメにはあったマントは無しにしていただきました。というのも、実際の格闘技ではマントだとかマフラーや、あるいは長い頭髪もそうですけど、そういったものは「相手に掴まれる」という弱点にしかならないんです。だから、様々な意見があるとは思いますが、「マントは無し」とさせて頂きました。
──その一方で、名乗りなどはしっかりやっているのも今回のポイントですね。今でこそ「昭和っぽいヒーロー」みたいな感じで一括りにされちゃいがちですけど、アニメの当時から『破裏拳ポリマー』はアナクロな(時代に逆行している)要素が強調されていた作品だったので。
坂本:あんまり斜に構えてそのあたりをやらないと、『破裏拳ポリマー』らしさが無くなってしまいますからね。タツノコプロさんが『ガッチャマン』や『キャシャーン』(*10)などのSFアクションから『タイムボカン』などのコメディ主体の路線へと変わっていく中間地点の作品ならではの魅力が『破裏拳ポリマー』にはあって、コメディ要素あり、そして拳法やアクションありといったバランスが、僕にはすごく見心地のいい作品だったんですね。なので、その見心地を今の人たちにも伝えたいというのがまずあるんですが、そのためにはどうすれば「今観る作品」に仕上げるかのさじ加減には気を遣ってます。
名乗りにしても、そもそも個人的にそういったことは貪欲にやりたいという好みがありつつ、一般のお客さんにも納得していただけるように「ダイアローグコード」という声による認証システムを考えたりして、そこに必然性を持たせながら『破裏拳ポリマー』らしい泥臭さも出すようにしています。あと戦闘のクライマックスに主題歌がかぶさるのも僕がよくやる手法ですけど、それは『破裏拳ポリマー』を演出する上でには欠かせない事です。なので、早い段階から「アレンジ版のアニメの主題歌を使いたい」という方向で調整していただきました。やっぱり主題歌がかかると、否が応でも盛り上がりますからね(笑)。
──単に「イマドキな感じにカッコよくアレンジした」というだけでなく、きっちりロジックがあるゆえの説得力は感じました。より現代的にアップデートはされているけれど、アニメの設定から逃げてるわけではないというか。
坂本:最も頭を悩ませたのが、『破裏拳ポリマー』といえばという感もあるメカへの転身なんですけどね。『仮面ライダーW(ダブル)』では仮面ライダーアクセル(*11)がバイクに変形するようなのも撮ってますが、あれはあの世界観だから成立することであって、今回の映画で急に鎧武士(よろい・たけし)がメカに転身しちゃうと、さすがに初めて『破裏拳ポリマー』を観るお客さんは「なんだこれ!?」って思っちゃう可能性もありますよね。かといって、原作アニメを知ってるお客さんに「こんなのポリマーらしくない」と思われたくはなかったので、そこは考えました。どういった形に落とし込んだのかはまだ伏せておきますが、「とにかく一度観てください!」と声を大にしてお伝えしておきたいですね。
坂本流の演出のカギはキャストとのディスカッションにあり
──キャスティングに関しても、非常に坂本監督の意向が強く反映しているように思えますが?
坂本:まぁ、僕が撮る作品でおなじみのメンバーが多いですね(笑)。前提条件として、アクションが出来る役者さんじゃな いと成立しない作品でした。今回はまず鎧武士を誰にしましょうかという話になったときに、いかにも兄貴肌っぽい役者さんをキャスティングするのはつまらないなというのが僕の中でありまして。たとえば不良っぽい人が不良の役をやっても「あぁ不良だね」で終わっちゃうじゃないですか(笑)。なので、これまであまりそういうイメージが無い役者さんをあえて選ぶことで、うまく"化学反応"を起こして新しい役を作れるといいなという期待があったのですが、そんな流れの中で溝端淳平くんは最初に名前が挙がってきた存在なんです。彼はこれまでどちらかといえば後輩役だとか弟分的な役が多かったんですが、そんな彼が鎧武士を演じるのは面白いなと思ったんです。来間譲一(くるま・じょういち)もそれと同じ理屈で、イメージしたときに山田裕貴くんの顔がポーンと浮かんできたんですよ。彼はクールな役をいっぱい演じてますけど、普段はむしろ"いじられ役"で現場での癒やしなんで(笑)。そういうギャップもあり、しかもいろんな現場で経験を積んで芝居のスキルもすごく上がってるので、彼ならと思って決めました。
──そしてヒロインに対するこだわりも「さすが坂本監督!」という感じです(笑)。まずは柳ゆり菜さん演じる南波テルについてお聞きしますが、鎧武士と来間譲一(※アニメ版では車錠)はあえてアニメと設定を変えているのに対し、彼女は見た目もほとんどアニメのままなのはどのような意図だったのでしょうか?
坂本:僕にとってのタツノコヒロインって、子供の頃にはちょっとエッチな、大人の香りがするイメージだったんです。「恥ずかしいけど、見てみたい」というような。なので、僕がタツノコ作品を実写化するときにはその思いを忠実に再現したいと。その思いの現れです(笑)。ただ、それもアニメのままにやることで作品の中で浮いてしまうようなことになるのは嫌だったのですが、柳ゆり菜ちゃんという逸材に今回出逢えたことで、エロくなりすぎない天真爛漫な魅力だとか、アニメっぽい動きをしてもそれが嫌味にならない可愛さといったところがうまく形になったと思います。
キャラクター作りに関しても、もちろんディスカッションしながらですけど、彼女が自由にやってアイデアを出してもらったところもあります。南波テルが探偵オタクということでなにか推理するときの仕草がほしいよねって話になったんですけど、『あばれはっちゃく』(*12)みたいに逆立ちして「閃いた!」ってわけにもいかないじゃないですか(笑)。なので、どういうのをやりたい? って彼女自身にも提案してもらったんですけど、それで出てきたのが前髪をフッと吹き上げたり、唇をムニムニってする動きがあって、それが劇中でも採用されています。特にタツノコヒロインは唇が魅力的なキャラクターが多いですし、唇をアップで撮って印象づけるのは「それやろう!」となりましたね。
──過去の作品のキャストインタビューでも、坂本監督は現場での提案を演出に活かすことが多いと語られていますね。
坂本:テレビの作品だと、最初はまったく演技経験の無い子が来ることもあるので、そういう場合はこちらからこうやってほしいと指導することになりますが、今回のようにみんな演技経験がある場合は、演じる本人にも「なぜこういうことをやるんだ」というのを納得してほしいので、積極的にディスカッションしながら決めるようにしています。特に女の子の場合は、男性が考える魅力が必ずしも女の子から見てそうとは限らないこともあるので、女性からの意見は重要なんですよ。僕の理想とするのは、女の子からも好かれるヒロインですから。
──そしてもうひとり重要な登場人物として、原幹恵さんが演じる映画オリジナルのキャラクター・稗田玲がいますね。
坂本:彼女は天真爛漫な南波テルとは対象的にミステリアスな存在にしたかったことに加え、物語のキーパーソンであり、しかも転身もしてアクションもこなさなくてはならないと。そうなると条件に合う人はかなり限られてくるのですが、原幹恵ちゃんは以前にお仕事をしたとき、体に痣ができようがどんどんアクションにトライしてくれる子だったというところでも信頼がありましたし、あのポリマースーツを着たときの説得力という点でも申し分のないスタイルですから、彼女もキャスティング候補として名前が筆頭に挙がりました。普段はほわっとした癒し系なんですが、演技に入るとクッと表情が変わるそのギャップも魅力的ですし、まさに今回の役にはうってつけでしたね。
──まさにアニメから抜け出してきたようなルックスで、ファーストガンダム世代の僕には大河原邦男(*13)さんが描いたグフレディ(*14)を連想してしまったんですが。
坂本:色も青いしね。でも、さすがに大河原さんへのオマージュというのは考え過ぎです(笑)。彼女の転身するポリマーアルテミスのスーツについては、他のポリマースーツと造りが違うんですよ。他の男性用のポリマースーツはブレンドマスター(*15)さんで造形してもらってるんですが、それと同じにしちゃうと素材的に女性のボディラインが出ないんです。だからヘルメットとグローブとブーツはブレンドマスターさんなんですが、それ以外の部分はより体にフィットする衣装でやろうということになって、JAP工房(*16)さんにお願いしています。もちろん並んだときに違和感が出ては困るので、布やレザーで他のポリマースーツの素材感を再現してもらうというかなり難しいことにトライしていただいているんです。
──ものすごく、マジメな意図としてもスーツへのこだわりがハンパないですね(笑)。
坂本:もちろんですよ! まぁパンツスタイルから転身すると、何故か太ももが露出したりしますが(一同笑)。それもあくまでも、彼女の魅力を最大限に引き出すためですよ! あと、彼女はこれまでのアクションでは足技が多かったんですが、今回は関節技が主体となっています。練習のときから投げや寝技も含めたグラップリングでいこうってことでやっていただいたんで、男性目線では「こういう技をかけられたいなー」って思うように仕上がってると思いますよ(笑)。もちろんそれだけじゃなく、やっぱり技をかけるときに表情がクッと締まる姿は非常にキマってますので、女性から見ても憧れるヒロインになってるんじゃないでしょうか。
──では最後に、これから観られる方に向けてのメッセージをいただければと。
坂本:僕としては"ジャンルもの"ではなく、一般の人が観て楽しめるエンターテイメント作品として撮ったつもりです。なので、アニメや特撮のファンの方は"マスト"で観ていただくとして(笑)、より幅広い層の皆さんにも「カッコいい男たちの物語」を観に来ていただければと思います。たまには恋愛映画じゃない作品もいいですよ?
──なにげに切ない恋愛要素も入ってますしね。
坂本:そうですね。"壁ドン"みたいな感じの恋愛はありませんが。"壁にドーーン!"ならたっぷり入ってるんですけどね(笑)。
[取材・文章 大黒秀一]
作品情報
タイトル:『破裏拳ポリマー』
公開表記:5月13日(土)全国公開
キャスト:溝端淳平 山田裕貴 原幹恵 柳ゆり菜 神保悟志 長谷川初範
主題歌:「悲しみ無き世界へ」グッドモーニングアメリカ(日本コロムビア/トライアド)
原作:タツノコプロ
監督:坂本浩一
脚本:大西信介
配給:KADOKAWA
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注釈
*1:現在は映画・ドラマの制作会社であるダブル・フィールド株式会社の取締役を務める。ダブル・フィールドは本作の他に『貞子vs伽椰子』『サクラダリセット』『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』などの企画制作に関わっている。
*2:松田優作主演の探偵ドラマ。1979年9月から日本テレビ系列で全27話が放送された。ハードボイルドと笑いの入り混じった独特のドライな作風は、今なお根強い人気を誇る。なお、同じく松田優作が探偵役で登場する1983年の映画『探偵物語』は、本作とまったく関連のない別の作品である。
*3:通称『傷天(きずてん)』と呼ばれ親しまれる探偵ドラマ。1974年10月から日本テレビ系列で全26話が放送された。萩原健一と水谷豊が演じる探偵事務所の若き調査員を通し、世の不条理や鬱憤が描かれる。深作欣二や神代辰巳、工藤栄一といった監督陣の顔ぶれも豪華な伝説的なドラマ。
*4:平成仮面ライダーシリーズ第11作目にあたる作品。2009年9月より放送。全49話。桐山漣演じる私立探偵・左翔太郎と、菅田将暉演じるミステリアスな少年・フィリップが「二人で一人の仮面ライダー」に変身する異色の設定で人気を博す。坂本浩一監督はテレビ本編で6本を演出したほか、劇場版作品『仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ』とVシネマ作品『仮面ライダーW RETURNS(仮面ライダーアクセル/仮面ライダーエターナル)』の監督を務めた。
*5:タツノコプロを代表するSFアクション作品のひとつ。世界征服を目論む秘密結社・ギャラクターと戦う少年少女たちの活躍を描く。第1作のテレビアニメ版は1972年10月から放送が開始され、もともとは1年間の放送予定だったが、人気のために2年間に延長され全105話が放送された。その後も続編やリメイク作品が幾度も作られている。
*6:1975年10月から放送された『タイムボカン』の人気を受け、その後1983年の『イタダキマン』まで続いたタツノコプロのシリーズ作品。動物をモチーフとする主人公側のメカやタイムトラベルによる冒険、ドジな3人組の悪党など、定番フォーマットの強みを活かしたコメディ色の強い作風が特徴。シリーズ中でもとりわけ人気の高い『ヤッターマン』は、近年もリメイク作品や実写作品が作られた。
*7:ジャッキー・チェン主演の映画『スネーキーモンキー 蛇拳』に登場する拳法。映画そのものを指す場合もある。映画の日本公開は1979年12月。ジャッキーの持つコミカルな持ち味が盛り込まれた最初の作品で、カンフー映画に新風を吹き込み大ヒットを記録した。
*8:ジャッキー・チェン主演の映画『ドランクモンキー 酔拳』に登場する拳法、または映画作品そのもののこと。日本公開は1979年7月だが、製作と香港本国での公開は『蛇拳』のほうが早い。『蛇拳』とほぼ同じスタッフによる作品で、よりジャッキーらしいコメディ要素を強調することでさらなる大成功を収める。のちに『酔拳2』『酔拳3』と同タイトルを冠した作品も製作されたが、内容的にはそれぞれ独立したものとなっている。
*9:数々のスーパー戦隊や平成仮面ライダーの玩具や、初の大人向け合金玩具「超合金魂 マジンガーZ」の企画・開発を手掛けたトイ・デザイナーとして特にその名を知られる。バンダイ、およびプレックスの社員を経て、現在はフリーランス。プランナーやデザイナーとして、玩具にとどまらず幅広い分野で活躍している。
*10:正式なタイトルは『新造人間キャシャーン』。1973年10月から全35話が放送されたタツノコプロ作品。人間に戻れなくなった主人公の哀愁や、もとは公害処理用だったロボットが落雷のショックで自我を持ち、環境汚染の原因となる人間を滅ぼそうとする敵の設定など、シリアスなテイストが際立つ。後のリメイク作品や実写作品も、基本的にはその作風を受け継いでいる。
*11:『仮面ライダーW(ダブル)』に登場する、いわゆる2号ライダーポジションのキャラクター。刑事である照井竜がアクセルドライバーを用いて変身するが、自らがバイクに変形して走行するのが最大の特徴。
*12:正義感が強く、おっちょこちょいのガキ大将を主人公とした児童向けドラマシリーズ。1979年の『俺はあばれはっちゃく』から始まり、1985年の『逆転あばれはっちゃく』まで5作品が放映。シリーズトータルでは327話+スペシャル編2本が製作された。
*13:『機動戦士ガンダム』『装甲騎兵ボトムズ』などのメカデザインで特に知られるデザイナー。タツノコプロ作品でも『科学忍者隊ガッチャマン』や『宇宙の騎士テッカマン』、『ヤッターマン』などで数多くのメカデザインを手がけており、原典のアニメ版『破裏拳ポリマー』でもメカデザインを担当。
*14:『機動戦士ガンダム』に登場するモビルスーツ・グフをモチーフに、大河原邦男自身が軍用機のノーズアート風に描いた女性キャラクター。ある意味では現在人気の「フレームアームズ・ガール」に代表される、メカ+少女キャラの元祖……かもしれない。
*15:主に平成仮面ライダーシリーズの造形担当で知られる会社。『仮面ライダーディケイド』よりシリーズに参加し、以降は現在放送中の『仮面ライダーエグゼイド』までの全作品を担当。また、『破裏拳ポリマー』と同じくタツノコプロの実写化作品である2009年の映画『ヤッターマン』にも協力している。
*16:『牙狼〈GARO〉』シリーズをはじめ、数々の映画やドラマ、ミュージックビデオなどで衣装と装飾品を担当している造形工房。アクセサリーやアパレルの展開もおこなっており、その独特の世界観にはファンも多い。