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『ステラのまほう』スペシャルイベント“ほんばん!”レポート

私は本田珠輝を、そして『ステラのまほう』を愛しています!――声優陣の『ステラのまほう』愛にあふれたスペシャルイベント“ほんばん!”レポ

 2017年4月15日(土)東京都渋谷区・山野ホールにて、2016年秋アニメとして放送された『ステラのまほう』のスペシャルイベント“ほんばん!”が開催されました!

 イベントには、長縄まりあさん(本田珠輝 役)、村川梨衣さん(村上椎奈 役)、小澤亜李さん(関あやめ 役)、悠木碧さん(藤川歌夜 役)、前川涼子さん(布田裕美音 役)、下地紫野さん(清水マリカ 役/OPアーティスト)が登場。集まった大勢のファンと一緒に、トークやライブで大いに盛り上がりました! 本稿では、昼・夜にわかれて行われた2回公演のうち、昼公演の模様をお届けします。

お気に入りのシーンはどこ? 『ステラのまほう』振り返りトーク
 拍手と歓声に迎えられ、長縄さん、村川さん、小澤さん、悠木さん、前川さん、下地さんが一人ずつ登壇。会場にはOPテーマである「God Save The Girls」が鳴り響いていて、アニメが始まるワクワクした感覚を思い出すような雰囲気が広がっていました。

 長縄さんの「キャストのみなさんと一緒にステージに立てて、なによりファンの方たちにまた会えることが凄く楽しみでした!」という言葉に続き、キャストのみなさんが一言ずつ挨拶。その度に客席から湧き上がる声援に、みなさん笑顔で手を振り返します。

 軽快に交わされるトークからは、キャストのみなさんもイベントを楽しみにしていたのが伝わってきて、会場のテンションはグングン上昇していきます。そのままの勢いで、イベントを盛り上げるためのコーナーへ移ります。

 最初のコーナーは“TVアニメ『ステラのまほう』振り返りトーク”。放送終了後におこなわれるイベントとしては鉄板の企画ですね。TVアニメの放送を振り返り、お気に入りのシーンについてキャスト同士で語り合います。

 ちなみに今回のイベントはMCが持ち回り性となっており、コーナー毎にキャストがローテーションで務めます。最初は主人公・本田珠輝を演じた長縄さんです。

 トップバッターとしてお気に入りのシーンを紹介したのは村川さん。第3話「伝導アイテム」から、選択肢ウインドウとオジサマたちのシーンをチョイスします。ある意味で視聴者に多大なインパクトと感動を与えた伝説のシーンであり、「まさか選択肢ウインドウにまで命が吹き込まれるとは」と笑いながら話していたところを見ると、キャストたちの間でも語り草になっている様子です。そんな選択肢ウインドウでオジサマたちの声を担当したのが小杉十郎太さんだったこともあり、悠木さんが「選択肢が一番ギャラ高かったんじゃないかな?」とコメントすると、会場は笑いに包まれました。

 小澤さんが選んだのは、第2話「たのしい創作」から、幼少時代の珠輝が公園のすべり台の上で“えんがわごっこ”なる遊びをしている場面。これに限らず小澤さんは、度々描かれる珠輝の幼少時代全般が好きなのだとか。若干意味の分からない、というかアホ丸出しの幼少時代の珠輝を、長縄さんが初見で見事に演じたことも印象に残っていると話します。曰く「“馬鹿かわいい”というコンテンツはあるはずです」とのこと。

 悠木さんが選んだのは、第7話「はじめての思い出」から、裕美音の妄想で男体化された珠輝と歌夜のBLシーン。「ですよねぇ」という空気が会場に充満し、小さい笑いが客席から漏れていました。「オンエアを観るまではまさかこんな風になっているとは思わなくて……悠木さんと、BL(照)」と長縄さんが当時の感想をもらすと、何故か会場からは盛大な拍手と歓声が上がります。「BLを知らない人には、BLってあんな風に見えてるんですね」という悠木さんの意味深なコメントには、温かい拍手が贈られました。

 前川さんが選んだのは、第7話「はじめての思い出」から、悠木さんの選んだシーンの直後、珠輝を妄想のネタにしてしまったことに後悔し、頭を打ち付ける裕美音のシーン。このシーン、前川さんは実際に雑音が入らないギリギリのラインで、激しく頭を振りながらアフレコをしたのだとか。

 特に熱いトークが繰り広げられたのは、裕美音の瞳に浮かんだ♂のマークについて。「あのマークってどうなってるの?」という小澤さんに、「私もあのタイプは初めて見た。凄いよね、♂の中に♂が通ってるよ」と悠木さんが返し、キャストも観客も大笑い。この手のネタでの悠木さんの発言は、他の追随を許さないほどの切れ味を発揮します。

 下地さんが選んだのは、第4話「スキルアップ」から、マリカがおこなった全力の“てへぺろ☆”シーン。このシーンはアフレコの段階でマリカが“(・ω
 最後はこのコーナーでMCを務めた長縄さんのお気に入りシーン。第1話「スタート地点」から、珠輝がSNS部に入部を決める決心を固める場面。やはり、主役を務めた作品の第1話はとても印象に残っているのだそうです。「“これから『ステラのまほう』のアフレコを頑張るぞ”という意味も込めて珠輝と同じ気持ちでした」と、長縄さんはとても真面目なエピソードを披露。これに小澤さんが「ここまで真面目な話なかったからねえ」と返したことで緩い笑いが起こり、和やかムードの中で振り返りトークは終了となりました。

アドリブ&ハプニング満載! 『ステラのまほう』生アフレコ
 続いてのコーナーは“『ステラのまほう』生アフレコ”。発表されると“待ってました”と言わんばかりの歓声が上がります。ちなみにこのコーナーにてMCを務めるのは村川さん。いろんな意味でキャストから「大丈夫?」という声が上がり、お客さんたちも苦笑していましたが、大まかな進行はコーナーの発表くらいだったので無問題。

 生アフレコが行われるのは、スタッフがチョイスした『ステラのまほう』の名シーンの数々。その中には悠木さんや前川さんがお気に入りのシーンとして上げたものも含まれていました。本編の映像が会場のスクリーンに上映され、それに合わせてキャストがアフレコをする形式となっています。

 面白いのは、生アフレコということで当然ミスもあるということ。台詞を飛ばしてしまう場面も見られ、流しっぱなしの映像に合わせるためにアドリブで四苦八苦する姿などは、ライブ感があってアニメでは味わえない楽しさがあります。それに加え、アニメとはまた一味違った大胆なアドリブが加えられていることもあって、かなり贅沢な内容となっていました。

「力を合わせろSNS部ゲームチャレンジ」が難しすぎて全員ガチ気味に!?
 ここからは長縄さん、村川さん、小澤さん、悠木さんのSNS部キャスト4人が挑むゲームコーナー“力を合わせろSNS部ゲームチャレンジ”がおこなわれます。MCを務めるのは前川さんと下地さんの2人です。

 長縄さんたち4人は3つのゲームに挑戦します。この手の企画の例にもれず、2つ以上クリアできれば豪華賞品をゲットできるということで、みなさんやる気満々です。

 最初のゲームは『デバッグ作業~まちがいをさがせ~』。最近TVで見かけることの多い、絵の一部が変化するのを見極める、所謂“アハ体験ムービー”にチャレンジします。今回使用されたのは『ステラのまほう』のキービジュアルで、3回のチャンスで4箇所の変化を見つけられれば、このゲームはクリアとなります。挑戦するSNS部の4人は真剣な表情でモニターを睨みつけます。

 1回目は村川さんが、自身が演じた椎奈が手にしているPCの画面が変化したこと、悠木さんが背景のオジサンが別のオジサンに変わっていたことに気がつき、順調にゲームを進めていきます。

 2回目では長縄さんが、裕美音が持つノートの色が変わっていることに気づき、いよいよ残るは1つとなったのですが、ここから正解がまったく出なくなってしまいます。

 それぞれ見る場所を決めて最後となる3回目に挑戦するのですが、最後の正解であるキャラクターが立っている足場の微妙な変化には、誰も気がつくことができませんでした。

 最初のゲームは失敗に終わり、先が思いやられるスタートとなってしまいました。意外と難易度が高かったため「難しすぎる!」と文句が飛び交っていましたが、気を取り直して次のゲームに挑戦します。続いては『想像力を働かせろ!カップルはど~れだ?』。

 “カップル”という単語に悠木さんと前川さんが反応。当然のように客席からは小さい笑いがこぼれます。これはモニターに表示されるいくつかの単語の中から、カップリングが成立する単語を選ぶというゲーム。どのようなカップリング条件なのかを単語から推理するのも重要となってくるので、これまた難易度の高いゲームとなっています。

 出題は全3問で、2問正解できればゲームはクリア。最初のゲームを失敗していることもあり、挑戦するSNS部の4人は先程よりも真剣な顔つきになっています。

 1問目の単語は“サクラ、コスモス、アサガオ、ガーベラ、ウメ、ヒガンバナ”。ヒントは「最初の問題なのでパッと見で解かる」ということらしく、問題を見た瞬間から4人はピンとくるものがあったようです。解答は代表者一人がおこなうということで、ここは長縄さんの出番。「サクラ×ウメ」と春を代表するバラ科の植物コンビを答え、見事正解しました。

 2問目の単語は“キリン、ゾウ、ネコ、ウサギ、パンダ、ライオン”。ここから問題の難易度が一気に上がったように感じます。ヒントは「その単語にだけある共通点」なのですが、みなさんはわかりますか?

 正解は、しりとりで使えない単語(“ん”で終わる)ということで「キリンとライオン」。SNS部の4人もこの答えにはたどり着けず、「ネコ科の動物だから!(ネコとライオン)」や「アフリカ感がある!(ゾウとキリン)」など迷走を続けていました。「ありとあらゆるカップリングができるじゃん! だって生き物だもん!」とは、この問題に対して悠木さんが残した名言(迷言?)です。

 3問目の単語は“イチゴ、トマト、ワイン、冷蔵庫、ニワトリ、新聞紙”。2問目同様、難易度の高い問題でしたが、これは長縄さんが見た瞬間に閃くものがあった様子です。「回文ですよ!」と興奮気味に語り、見事正解の「トマト×新聞紙」を的中させ、ギリギリのところでゲームクリア。なんとか3つ目のゲームに駒を進めました。

 そんな豪華賞品獲得の命運を握る最後のゲームは『プログラミングせよ!4文字クイズ!』。答えが4文字になる一般常識クイズに一人一文字ずつ回答するというゲームです。ちなみに左から長縄さん、村川さん、小澤さん、悠木さんの並びでの挑戦となります。

 1問目は“江戸幕府の第1代将軍の名前を漢字で答えなさい”という問題。この手のクイズは話し合いが禁止のはずなんですが、是が非でもクリアしたい様子のSNS部の4人は、MCの話をスルーしてフリーダムにヒントを出し合います。

「え、1代目って誰だっけ?」(長縄さん、村川さん)、「あんたらは何代目だろうが変わらないでしょ! 私はなんだっけ?」(小澤さん)、「ハウスだよハウス! 私は“やす”であってるよね」(悠木さん)。大体こんな感じのギリギリアウトなやりとりにより、なんとか正解である「徳川家康」を導き出します。

 2問目は“現在の1万円紙幣に描かれている人物の名前を漢字で答えなさい”というもの。漢字で答えなければならない問題が続いたことに対して長縄さんが「もう漢字は止めてよ~」と悲痛な声を上げます。問題を作った人は素晴らしい性格の持ち主なのでしょうね。ちなみに正解はみなさんご存知「福沢諭吉」。もはや話し合うことは黙認されている状況なのでここも正解かと思いきや、村川さんが“澤”と、小澤さんが“輸”と答えるミスをやらかしてしまいました。

 3問目は“「我を忘れて必死に何かに取り組む様子」を表した四字熟語を漢字で答えなさい”というもの。そうですね、漢字で答える問題3連発です。作った人はさぞかし(以下同文)。最初は答えがまったくわかっていない様子だった長縄さんですが、周りからの答えに近いヒントにより自分の答えるべき文字をひねり出し、4人揃って正解の「無我夢中」を答えることに成功します。

 最終問題は“「無慈悲な者も、ときには慈悲の心を起こし、涙を流すことがある」という意味のことわざ『◯◯◯◯にも涙』。◯◯◯◯に入る言葉をひらがなで答えなさい”というもの。ここに来てひらがなで答える問題ということで、難なく正解の「おにのめ」を導き出し、4問中3問正解したことでゲームクリア。豪華賞品としてエナジードリンクのレッド◯ルが一人一箱ずつ進呈されます。これを受け取った悠木さんが「りえしょんに翼を授けたらまずくない?」とコメントし、キャストもお客さんも大爆笑でゲームコーナーは終了となりました。

超貴重! 原作漫画最新巻のエピソードを生朗読!
 はちゃめちゃで笑いが絶えなかったゲームコーナーが終わり、イベントは続いての“原作まんが生朗読”へと続きます。ここでMCを務めるのは小澤さん。先程行われた生アフレコと違うのは、まだアニメ化されていない原作最新巻の内容に声をアテるという点。ファンには嬉しすぎるサプライズですね。

 朗読されたのは第4巻の33ページ~40ページに掲載されている、あやめがプロット作りに悩んでいるシーン。「ぜひ読んでみてくださいね」と宣伝にも抜かりがありません。漫画に声をアテるという珍しい機会にも関わらず、アニメで培ったチームワークを見事に発揮し、滞りなく朗読は進んでいきます。目を瞑っていると、アニメの映像が浮かんでくるようでした。

クライマックスまで駆け抜けるライブパート
 最初の曲は長縄さん、前川さんの2人による「ヨナカジカル」。『ステラのまほう』のEDテーマでもあった曲です。印象的なテクノポップが流れると同時に、会場はサイリウムの明かりで満たされます。その色は青。どこか切ない雰囲気が感じられる曲を、長縄さんと前川さんが静かに歌い上げます。イベントが終わりに近づいていくのを感じて、少し寂しい気持ちになってしまいました。

 続いては挿入歌として使われた「プ・レ・ゼ・ン・ト」。この曲を聞いて思い出すのは、珠輝と裕美音の2人。会場のスクリーンには2人の幼少時代から現在までの回想が映し出されていたので、見ているうちにアニメの感動が蘇ってくるようでした。下地さんの感情の込め方も素晴らしく、歌い終わると自然と拍手が沸き起こりました。

 そしてイベントを締め括るのはやっぱりこの曲、OPテーマ「God Save The Girls」です。しんみりした空気が続きましたが、最後は明るい気持ちでお別れがしたいですよね。お客さんもみんな立ち上がり、手拍子とコール、さらに激しく振られるサイリウムで一体となって、クライマックスを駆け抜けていきました。

 あっという間にイベントは終わりの時間となり、キャスト一同も名残惜しそうな表情を浮かべます。客席から沸き起こる別れを惜しむ声を噛みしめつつ、登壇者一同から最後に一言ずつ別れの言葉が語られました。

下地さん:『ステラのまほう』ではOPを歌わせていただいただけでなく、マリカ以外にもたくさんの役を演じさせていただくなど、たくさん思い出があります。こうしてイベントにも呼んでもらい、キャストのみんなと一緒のステージに立てることを本当に嬉しく思います! ライブは緊張しましたが、みなさんが一緒に盛り上がってくれたので、楽しく歌うことができました。本当にありがとうございました!

前川さん:2月にあったイベントをインフルエンザで欠席してしまったこともあって、今日のイベントを本当に楽しみにしていました! 『ステラのまほう』は初めてメインキャストを演じさせてもらえた作品で、それがひとつの区切りを迎えてしまうのは少し寂しいですが、今日は楽しい思い出をたくさん作ることができました。今後もみなさんと一緒に『ステラのまほう』と裕美音ちゃんを愛していきたいと思います!

悠木さん:初めて『ステラのまほう』のアフレコでスタジオに入ったとき、とてもフレッシュな空気だなと思ったんです。みんなが一生懸命に初めてのことに挑戦していて、いろんな創意工夫を大事にしている現場で、それがとても愛おしかったです。初めて主演を任されたとき、初めて舞台に立ったとき、自分の初めてを振り返ることができた作品になりました。みなさんもBDやDVDで、キャスト全員の創意工夫が詰まったこの作品を大事にしてくれたら嬉しく思います。

小澤さん:あやめのようなちょっと先輩で後輩と仲良くするという役は初めてで、収録が凄く楽しかったです。キャラを作るというよりは、みんなと仲良く掛け合いをしようという気持ちでした。主人公の珠輝を応援したくなるような、自分の初めてに立ち帰れる作品だったと思います。このイベントでは生アフレコに生朗読と盛りだくさんで、またこのメンバーで掛け合いができて凄く楽しかったです!

村川さん:みなさん楽しんでいただけましたでしょうか! 『ステラのまほう』のみんなで久しぶりに集まって、アニメではまだ描かれていない原作のシーンの朗読もできて、私は凄く楽しかったです。原作の方もこれからどんどん続いていくでしょうし、アニメを見てくださったみなさんも、引き続き応援していただけたらと思います!

長縄さん:私は『ステラのまほう』の本田珠輝役で初めて主人公をやらせていただいたんですけど、振り返ってみると“次こそはもっと良いものにしたい!”ということしか覚えていないくらい、必死にアフレコに臨んでいました。先輩たちの背中を見ながら足手まといにならないよう、それこそSNS部の珠輝と同じ気持ちで頑張った作品だったと思っています。私は本田珠輝を、そして『ステラのまほう』を愛しています! これからも原作ともども『ステラのまほう』を愛していただけると嬉しいです!

 以上でTVアニメ『ステラのまほう』スペシャルイベント“ほんばん!”は幕を下ろしました。アニメは終わってしまいましたが、『ステラのまほう』の物語はこれからも続いていきます。原作コミックは現在5巻まで好評発売中。同人ゲーム制作に励む少女たちのこれからにご期待下さい!

[取材・文/原直輝 撮影/相澤宏諒]

>>TVアニメ『ステラのまほう』公式サイト

(C)くろば・U・芳文社/ステラのまほう製作委員会
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