2017年夏アニメ『ナナマル サンバツ』堀江瞬さん、石川界人さん、佐藤拓也さん、畠中祐さん声優インタビュー! キャスト陣も競技クイズの世界に興味津々!?
杉基イクラ先生がヤングエースにて連載中の、競技クイズを題材とした漫画『ナナマル サンバツ』。本作は、「クイズ研究会」が主催する早押しクイズ大会に参加することになった主人公・越山識が、競技クイズの世界へとのめり込んでいく様子を描いた作品。2017年7月からはTVアニメの放送がスタートします。
その放送も間近へと迫る中、本作に出演する堀江瞬さん(越山識役)、石川界人さん(御来屋千智役)、佐藤拓也さん(笹島学人役)、畠中祐さん(井上大将役)ら、 4人のメインキャスト陣にインタビューする機会を得ました。声優陣も競技クイズに興味津々のようで……。
深見真理役・川島海荷さんに関する話題も
──まずは、それぞれが演じたキャラクターについて教えてください。
堀江瞬さん(以下、堀江):識くんは、ひょんなことからクイズ研究会に入ることになった文蔵高校の一年生です。最初はクイズに対してあまり積極的ではなかったのですが、クイズの楽しさ、問題に答えられない悔しさを大会で知ったことで、次第にクイズの世界へとのめり込んでいきます。ひっこみ事案だった識くんが、クイズを通して青春を経験しながら、人として成長していく様子は、注目して欲しいポイントの一つです。
石川界人さん(以下、石川):御来屋は「無愛想で大人気ない」とも紹介されているのですが、本質はとにかくクイズが大好きで、誰にも負けたくないという熱い想いを秘めている人物だと僕は思っています。識にとってはライバル的な存在であり、勝負にこだわるがために大人気なく見えることもあるのですが、その内心は純粋にクイズが好きなだけで、クイズをさらに面白くしてくれる存在かもしれない識に注目したりと、人を見るという面でも才覚に恵まれたキャラクターです。
佐藤拓也さん(以下、佐藤):笹島は文蔵高校のクイズ研究会の会長で、主人公の識くんをクイズ研究会に引き込んだ張本人でもあります。彼もすごく競技クイズを愛していて、なぜか語っていることに説得力があるという、インパクトのある人物です。実は「競技に勝つ」という部分には彼なりのこだわりがあり、それがストーリーが進むに連れ明らかになっていくのが、笹島を見る上での面白いポイントになっています。
畠中祐さん(以下、畠中):井上は等身大の高校生で、役者としても気持ちを前に出せるところが演じていて楽しい役柄です。それでいて、ヒロインの真理に対してはいつまでも敬語が取れなかったり、気持ちが揺れたりと繊細な部分もあったりして、とにかく自分の感情に対して素直なキャラクターです。
──堀江さんは、TVアニメ初主演となりますが、現在の心境はいかかでしょうか?
堀江:決まったという連絡をいただいた時は、「嬉しい」という感情よりも先に、「自分が本当にできるのか」という不安の方が大きかったですね。識くんをきちんと演じられるか、座長としてどう振舞っていけばいいのだろうか、川島海荷ちゃんとうまくお話できるのかなとか、いろいろな不安があったんです。けど、いざアフレコがスタートしてみるとそれらもほどよい緊張感になってくれたかなと。一応、無事に川島海荷ちゃんともお話できてます。
一同:(笑)。
──温かい先輩に囲まれて、キャスト同士の雰囲気も非常に良さげですね。収録の現場でも、堀江さんは中心的な存在なのでしょうか?
佐藤:『ナナマル サンバツ』という作品に対する熱意は、言葉よりも彼自身の姿勢で伝わってきましたね。ヒロインの川島海荷さんはTVアニメのレギュラーは初めてですし、そうした面々が一緒に収録をすることで起こる化学反応にも期待できます。堀江くんの熱意と相まって、今後チームでのより強い連帯感というものが生まれてくるのではないかなと期待しています。
──川島海荷さんにインタビューさせてもらった際にも、現場のリーダー的な存在として佐藤さんの名前が上がっていました。
佐藤:1話に関しては、メインキャストの中で僕が一番年上になってしまったので(笑)。笹島が会長というポジションなのもあり、僕自身も責任感をもってやりたいという想いはあるのですが、それ以上に川島さんに、『ナナマル サンバツ』という作品を通して、声優のお芝居や現場をもっと好きになってもらいたいとも思っていて。収録の間だけではなく、休憩時間などでも、みんなでいいエネルギーを交換しあえたらいいなと思っています。
『ナナマル サンバツ』を通じて、クイズに対する見方が変化
──競技クイズを題材とした作品は珍しいかと思うのですが、キャストのみなさんはクイズは得意ですか?
石川:この前、問い読み(クイズの問題文を読み上げること)で問題文を読んだ時に,
その答えの漢字が読めなかったということがありました。そういうふうに言葉を知らないというのもあって、クイズは苦手です(笑)。
畠中:見ている分には楽しいのですが、自分が答える時にはプレッシャーも掛かるし、自分の知識を曝け出すことに恐怖感を感じる瞬間もあるんですよね。そこで堂々とできない自分がいたのですが、この『ナナマル サンバツ』という作品を読んでいると、勇気をもらいました。一つのジャンルが得意なら、それだけでも武器になるし、ベタ問を覚えるというのは努力でなんとかなったりする部分で、全ての人に可能性が開かれているんだなと。そうした面に気づけただけでも、競技クイズに対する見方が変わって興味が湧きましたね。
──客観的に見て、この人はクイズが得意そうだなというキャストの方はいますか?
畠中:うーん、佐藤さんかな?
石川:やはり佐藤さんじゃないでしょうか。
佐藤:確かに、役の上ではそうなんですけどね(笑)。これまでクイズ番組は違う次元の世界として見ていたのですが、『ナナマル サンバツ』を読んで感じたのは、みんな「クイズが好き」ということに長けた人達なんだなと。体操が好きなら体操、物を書くのが好きなら文学の世界に行くというのと同じで、好きの方向性が「クイズ」に特化した人たちが、競技クイズにのめり込んでいくんだと感じたんです。同時に、主人公の識くんを通して僕らがクイズの世界に引き込まれているということにも気づけたので、ちょっとクイズと自分の距離が近づいた感じがしましたね。
──自分が高校生だった頃、打ち込んでいたことを思い出したりも?
佐藤:実は高校生クイズに出たいとずっと思っていたんですよ。僕は運動部なのでそういう機会はなかったのですが、TVで一喜一憂している様を見て羨ましいなと。それがこういう形でもう一度関われるようになったのはやっぱり嬉しいですね。
──問い読みに関する話もありましたが、演技の際に本作ならではの苦労したポイントはありましたか?
堀江:第2話では他の役者の方が問い読みのシーンを担当されていたのですが、細かい言葉のイントネーションやアクセントが非常に重要で、何度も繰り返し収録に当たられていたんです。現場には、実際の競技クイズで問読みをされている方が丁寧なディレクションもされていて、『ナナマル サンバツ』ならではの光景だなと思いました。ただ、僕が演じる識くんはあまり問い読みをするキャラクターではないので、少し安心しています(笑)。
畠中:1・2話を通して感じたのは、漫画でも描かれている0.1秒、0.01秒の世界の戦いの臨場感をいかに出すかということですね。アフレコも既にやってはいるのですがなかなか難しく、これからもっと突き詰めていかなければない部分だと感じました。
佐藤:原作のファンにも、これからアニメをご覧になられる方の中にも、現在進行形で競技クイズに熱中している方々が居られると思うので、そうした方々に「なんだ、こんなもんか」と思われるような作品作りはしたくないなと。「こういう時ってあるよね」と共感してもらえるよう、僕たちのお芝居や熱意でもっていくことができればいいなと思いますし、まったく競技クイズに触れたことがない方にも、その魅力が伝わってくれれば嬉しいですね。
──御来屋の本格的な出番はこれからになると思いますが、今後石川さんが楽しみにしている部分はありますか?
石川:僕はまだ2話の収録にしか参加していないのであまり台詞は喋っていないのですが、その中の御来屋はクイズに回答するシーンでまだすごく余裕があるんですね。ストーリーが進行し、彼が切羽詰まった状態になった時、どういう息遣いで解答回答を導き出すのか、モノローグでどんなことを思い浮かべるのかとか、隠されたどんな一面が出てくるのかを楽しみにしています。
──ありがとうございました。
[取材・文/米澤崇史 写真/アイザワヒロアキ]
作品情報
TVアニメ「ナナマル サンバツ」
日本テレビほかにて2017年7月4日(火)25時59分~ 放送開始
8月6日(日)より毎週日曜23時20分~ ファミリー劇場で追っかけCS初放送
Hulu、dアニメストア、ニコニコ動画ほかでも配信決定! 詳細はHPにて
●キャスト
越山識:堀江瞬
深見真理:川島海荷
御来屋千智:石川界人
笹島学人:佐藤拓也
井上大将:畠中祐
笹島迅子:松田颯水
苑原明良:永塚拓馬
上月由貴:M・A・O
芦屋洋介:羽多野渉
新名匠:鈴木達央
苑原千明:佐倉綾音
大蔵邦光:前野智昭
●スタッフ
原作:杉基イクラ(「ヤングエース」連載/KADOKAWA刊)
監督:大宙征基
シリーズ構成:柿原優子
キャラクターデザイン:高鉾誠
音楽:百石元
音響監督:渡辺淳
美術監督:大西穣
色彩設計:鈴木依里
撮影監督:蒲原有子
編集:坪根健太郎
アニメーション制作:トムス・エンタテインメント
オープニングテーマ:「On My MiND」Mrs. GREEN APPLE (Universal Music / EMI Records)
エンディングテーマ:「○○○○○」ベイビーレイズJAPAN (ポニーキャニオン)
>>TVアニメ「ナナマル サンバツ」公式サイト
>>TVアニメ「ナナマル サンバツ」公式ツイッター(@7o3x_anime)