夏アニメ『異世界食堂』店主役・諏訪部順一さん、新たな「飯テロ」作品をアツく語る【GUEST NOTE 1P】
「洋食屋 ねこや」は週に1回、土曜日に異世界との扉が繋がり、様々な異世界人が訪れ、舌鼓を打つ。それぞれのドラマや想いを込めて……
犬塚惇平さん原作(主婦の友社「ヒーロー文庫」刊)の人気ライトノベル『異世界食堂』がアニメ化! 7月3日よりテレビ東京ほかにてオンエアされます。これに合わせ、アニメイトタイムズでは連動インタビュー連載企画「異世界食堂 GUEST NOTE」を始動! 毎週、出演キャストなどアニメに関わる方々をお招きし、トークしていただきます。
オンエア直前の今回は、主人公である「ねこや」の店主を演じる諏訪部順一さんにご登場いただきました。さぁ、美味しいトークをめ・し・あ・が・れ!
――原作を読んだり、実際演じて感じた作品の印象は?
店主役 諏訪部順一さん(以下、諏訪部):毎回1エピソードごと、フィーチャーされる料理があります。原作でもアニメでもそうですが、この作品にふれると、取り上げられたその料理がとてつもなく食べたくなるんですよね。
――オンエアが深夜なので困ります(笑)。
諏訪部:一番禁欲的であらねばならない時間帯に、人間の空腹中枢を刺激する、非常によろしくない作品ですね(笑)。
演じる店主はストーリーテラーのような存在
――演じられている店主というキャラの印象は?
諏訪部:この取材を受けている時点で第5話まで収録が終わっていますが、その中では自分が演じさせていただいている「洋食屋 ねこや」の店主の人となりは深く掘り下げられておらず。物語のキーはあくまでも料理で、主に描かれるのは、そこにまつわるゲストキャラのエピソードですから。
ねこやは、洋食屋という看板を掲げてはいますが、ジャンルを問わず様々な料理を提供しています。果てはスイーツまでも。レパートリーがすごいですね。
このお店自体は現代日本に存在しているわけですが、毎週土曜日だけ異世界と扉が繋がり、向こうの世界からお客様がやって来ます。人間とは異なる容貌をしていたりもする異世界の人たちを相手に、よく平常心を保って料理を提供し続けているなと感心しますね(笑)。自分とは異なる食文化を持つ人達に対して、美味しいと喜んでもらえる料理を提供しようという店主の心意気は、料理人の枠を超え、エンターテイナーと呼ぶべきものかもしれません。探求心や好奇心が旺盛な人物なんでしょうね。
――異世界から来たお客さんに対して、常に温かく、優しく接する姿に懐の広さを感じます。
諏訪部:基本的には来るものは拒まずな感じですね。他のお客様の迷惑になるようなことさせしなければOKという感じで。非常に良いお店だと思います。
「ねこや」があったら自分も常連になりそう
――どんな料理も作れて、しかもすべて美味しいとなると大人気になるでしょうし、ミシュランガイドの調査員とかにもそのうち目を付けられそうですね(笑)。
諏訪部:(笑)。素晴らしい料理の数々を提供してはいますが、三ツ星レストランといった雰囲気ではなく。親しみやすい街の洋食屋という佇まいなので、敷居は高くありません。だからこそ、店主の思いつきで、美味いものなら何でも作って出してしまおう!って感じなんでしょうね。
もしも現実世界に「ねこや」があったら、ぜひ一度足を運んでみたいですね。きっと常連になってしまうだろうなぁ。
――もし「ねこや」を見つけても他の人に教えたくないような。
諏訪部:そうですね。きっと行列ができるお店になってしまうでしょうから。本当に気に入っているお店に対しては、あまり他人には教えたくないけど、繁盛もして欲しいというジレンマを抱きます(笑)。
――店主のように料理はされますか?
諏訪部:料理は好きで、小学生の頃から家で作っていましたし、今も時間があれば作ります。深夜、家で作業をしてて行き詰まった時など、気分転換に作ったりすることもあります。
――得意料理はありますか?
諏訪部:和・洋・中・イタリアン、何でも作りますが、特別に得意な料理と言われると……パッと出て来ないですね。あり合わせのもので色々作ることも多いです。
――どうして料理にハマったんですか?
諏訪部:食に対する好奇心が小さい頃から旺盛でした。中学生の頃には料理マンガが流行ったりして。登場した料理を実際に作ってみたりも結構しました。今も、食べたことがない料理は食べてみたいと常々思っていますし、実際アグレッシブにいろいろなものを食べてきました。気に入ったものは、その味を再現してみようと家で試みたりもしますね。
――まさにリアル店主ですね! 料理本も出版できるのでは?
諏訪部:いえいえ。特に決まったレシピのない、その場の思いつきで作るものが多いですから。それに、包丁さばきとか、料理人のようなスキルがあるわけではないですしね。以前、イベントで料理を作る機会があったのですが、人前だと緊張して思い通りにいかなくて。まだまだだなと痛感しました(笑)。
作中のように料理名で呼ばれるとしたら?
――この作品ではキャラがよく食べる料理名で他の人から呼ばれていますが、もし自分の名前の代わりに呼ばれたい料理は?
諏訪部:気に入っていて、よく注文する料理ということですよね? 悩みますね。好きな食べ物と聞かれて、ひとつを挙げることは出来ないので。食べる頻度が比較的高いのは、ラーメンやカレーな気がしますが。
――では「カレー」や「ラーメン」と呼ばれたいと?
諏訪部:どちらも、バリエーションが豊かなのでざっくりとした大枠の括りですよね。ま、周りにお任せします(笑)。
「満漢全席」のような収録現場
――収録現場の雰囲気はいかがですか?
諏訪部:基本的に各回2エピソード構成となっています。AパートとBパートではお話が異なりますので、登場人物も異なります。レギュラーキャラが少ない作品ですので、スタジオの雰囲気もガラッと変わったりしますね。
時に重厚、時に華やか。豪華なゲストのみなさんの彩りによって、様々な空気が生まれます。そのバリエーションの豊かさを例えるなら、まさに満漢全席! 役得とばかりに楽しませていただいております。
作品内でフィーチャーされた料理にちなんだ差し入れを、毎回スタッフさんが用意してくださっているんです。それも収録の際の大きな楽しみの1つです。
――ゲストキャラを演じるキャストさんがいらっしゃると、よく説明を求められるのでは?
諏訪部:世界観や、ねこやがどういった場所なのかという御質問をいただくことはありますね。もちろん、演出サイドからも説明がありますので、問題ありません。
諏訪部さんが語る本作の魅力と見どころは?
――この作品の魅力と今後の見どころを教えてください。
諏訪部:この作品の真の主役は料理であり、そこで描かれるのは、その料理を注文したゲストの背景にあるドラマ。思わずホロリとくるような人情話なんかもあったり。心と胃袋を刺激する物語です。
ゲストキャラを演じる皆さんには、食べるシーンの際「視聴者が思わず涎をたらすような芝居を」と指示が出ています。なかなかのプレッシャーですよね(笑)。みなさん奮闘されております。
――台本にも料理の描写や説明が細かく書かれていて、こだわりを感じました。
諏訪部:やはり、この作品の肝ですから。画が100%出来上がった状態でアフレコが行われているわけではないので、ト書きに書かれた情報をもとに、キャストは料理のイメージを膨らませています。それにしても、テレビ東京さんはメシ系のドラマやバラエティが多い印象が……。
――確かに。ドラマから一般のお宅で料理をごちそうになったり、大食い番組など多いですね。
諏訪部:本作もテレビ東京の王道番組ということで、視聴者の皆さんの食欲を思う存分刺激していかないといけないですね(笑)。
非常に美味しい作品の「味見」をぜひ!
――ゲストがいた異世界と、現代のねこや食堂の2つの世界のコントラストもおもしろいなと思いました。
諏訪部:こちらの世界についてはあまり描かれてはおりませんが(苦笑)。タイトルを見て、異世界にある食堂が舞台だと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、食堂自体はこちらの世界に存在しております。「言葉はどうしているのかな?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、そのあたりについては、まぁファンタジーということを加味していただければと(笑)。一応、言語に関して説明していたりする部分もあったりはします。とにもかくにも、この2つの世界を繋いでいるのは「食」。店主の食に対する飽くなき好奇心があって成立している物語なのではないかと。
――では最後に皆さんへメッセージをお願いします。
諏訪部:深夜に御覧いただくのは酷な作品かもしれませんが、まずは一度「味見」していただけると幸いです。豪華なゲスト陣にもご期待いただければと。「次は誰が来店するのかな?」とワクワクしながらお待ちください。「ねこや」へのご来店、お待ちしております。
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作品概要
■TVアニメ『異世界食堂』
【放送情報】
テレビ東京:7月3日より毎週月曜日深夜1:35~
BSジャパン:7月8日より毎週土曜日深夜0:30~
AT-X:7月6日より毎週木曜日夜8:00~
[AT-Xリピート放送]
毎週土曜昼12:00~/毎週日曜朝6:00~/毎週火曜朝4:00~
※ 放送日時は変更になる場合があります
【配信情報】
dTV、あにてれ、dアニメストア他にて随時配信開始予定
【スタッフ】
原作:犬塚惇平(ヒーロー文庫/主婦の友社 刊)
原作イラスト:エナミカツミ
監督・シリーズ構成:神保昌登
キャラクターデザイン:佐野隆雄・佐野恵一
プロップデザイン:森木靖泰
美術監督:片平真司
色彩設:水本志保
撮影監督:佐藤 敦
編集:近藤勇二
音楽:辻林美穂/TOMISIRO
音楽製作:フライングドッグ
音響監督:土屋雅紀
音響制作:グルーヴ
アニメーション制作:SILVER LINK.
オープニングテーマ:Wake Up, May’n!「One In A Billion」
エンディングテーマ:安野希世乃「ちいさなひとつぶ」
【キャスト】
店主:諏訪部順一
アレッタ:上坂すみれ
クロ:大西沙織
赤の女王:伊藤静
アルトリウス:清川元夢
タツゴロウ:大塚芳忠
アルフォンス:立木文彦
サラ:安野希世乃
ハインリヒ:杉田智和
【あらすじ】
オフィス街に程近い商店街の一角、雑居ビルの地下一階にある、猫の絵が描かれた看板が目印の「洋食のねこや」。どこにでもありそうなこの洋食屋の扉は、週に一度“特別営業”の土曜日にだけ「異世界」とつながる。
向こうの世界の様々な場所に現れる扉を通じてやってくる、文化も、種族すらもバラバラな「向こうの世界」の客たちが舌鼓を打ってしまう、不思議な“魅力”を持った料理がここ「異世界食堂」にはある。
この店で生まれる異世界と現代、食堂に集う人々と店主、そして料理との一期一会を描く、温かい出会いの物語。