夏アニメ『捏造トラップ-NTR-』加隈亜衣さん&五十嵐裕美さんインタビュー「“女の子は面倒くさい”を受け入れてみるということ」
2017年7月より放送されるTVアニメ『捏造トラップ-NTR-』(原作:コダマナオコ/一迅社『コミック百合姫』連載)。お互いに彼氏を持つ高校生・岡崎由真と水科蛍の秘密の関係や大胆でエロティックな描写、入り組んだ精神模様が話題となっています。
複雑な役柄を演じるのは、注目の声優陣です。今回は、岡崎由真 役の加隈亜衣さんと水科蛍 役の五十嵐裕美さんにインタビューを実施。百合というジャンルへのイメージや、キャラクターに込めた想いを聞いてみました。
まるで男性誌ですよ、これ!(笑)
──本作をはじめて知ったときの印象はいかがでしたか?
五十嵐裕美さん(以下、五十嵐):「よく脱ぐなぁ」って思いました(笑)。百合ものって精神的な描写をメインに描くイメージがあったので、『捏造トラップ-NTR-』の漫画を読んでビックリしました。女の子どうしでよく肌を晒しているので、男性向けのような攻め方をしている印象でしたね。まるで男性誌ですよ、これ!(笑)
加隈亜衣さん(以下、加隈):そうですね(笑)。でも、綺麗な感じがあるので、その描写を先生は大事にされてるんだろうなと思いながら私も漫画を読んでいました。
──本作は「コミック百合姫」にて連載されています。先程もお話が出ていましたが、百合というジャンルにはどんなイメージがありますか? また、百合というジャンルはお好きですか?
五十嵐:百合漫画、好きですね。
加隈:私は以前までは読んでいなかったんですけど、福岡から上京して初めて百合というジャンルの存在を知りました。キャラクターどうしの想いや気持ちの変化が描かれているし、女の子どうしなだけで普通の恋愛漫画と変わらないんだなって思いましたね。『捏造トラップ-NTR-』が私が読んできた作品と違うのは、過激なところが多いことですね(笑)。
五十嵐:百合作品って読んでいると、『捏造トラップ-NTR-』までの過激さはないけど、女の子ならではの「気持ちのあるある」も多いんです。だから、すっと入ってくるというか。そう考えると、女の子にとってはBLのほうがファンタジーかもしれませんね。
加隈:女の子どうしって距離感が近くても別に違和感がないですからね。
五十嵐:女の子どうしで腕を組んだり、ハグとかも普通にあるから。
その感情に踏み込んでしまったら……
──お二人が演じる役はどんなキャラクターですか?
加隈:由真は普通の女の子です。友達もすごく多いわけではないけど普通にいて、“蛍だけが友達”という子ではありません。だから、もともとは蛍とだけ二人でつるむようなタイプではなかったんだろうなって思っています。そういう性格だから、男の子も流れで仲がよくなって、武田(CV:逢坂良太さん)と普通の恋愛をしている子だと思いました。
五十嵐:蛍は本当に由真と逆で、同性から嫌われるタイプだと思いますね。多分、甘えられる女の子が由真以外にいないんじゃないかな。寄ってくるのが男の子しかいなくて、そっちに行っちゃうような子だと思います。
小学生のときは由真とべったり居られても、中学で由真の友達が増えて、由真が自分だけものじゃなくなる。それだったら性的に見られたとしても、自分だけを見てくれる男の子を求めにいっちゃうのかなと思います。由真にとっては、男の子のほうに行く蛍を見て、置いていかれちゃった感じもあって……。でも、蛍の中できっとそれは、恋愛じゃないんだろうなと思います。
──ご自身のキャラクターの「可愛いな」と思うところはどこでしょうか?
加隈:五十嵐さんも言ってくださったことなんですけど、武田とチューしたときのセリフが、“大人になったつもりの子供感”があって可愛いなと思いました。由真の中ではすごく大きな大人への一歩を踏んでいるんだけど、百戦錬磨の蛍からしたら……(笑)。ドヤ顔をしちゃうところも純粋で可愛いですよね。反応が新鮮で、どれも可愛いんですよ。
五十嵐:蛍は武田に対して協力的なことを言うのに、由真が武田のために何かしてあげようとすると、「ふーん」って言うんですよ。由真に対しては、「ふーん」「あっ、そう」みたいな空気感を出すので、なんだか素直だなって思います(笑)。
そういう由真の行動が気に食わないんだろうなって思える感情を素直に出してくる「ふーん」が好きです。
加隈:そして由真はそこに絶対気づかないんですよね(笑)。
五十嵐:そう、気づかない。「ふーん」って言うときは、眼の光(ハイライト)がない感じで(笑)。そういうところが素直だなって思います。
──五十嵐さんとしては、蛍の眼に光がないときのほうが可愛いと思いますか?
五十嵐:蛍に関しては目に光がないときのほうが本性だと思います(笑)。武田の前で“作っている蛍”よりは、目にハイライトがない蛍の時のほうが好きですね。その時のほうが人間味があるっていうか。「さらけ出してぶちまけちゃえばいいのに」って思うんですけど「我慢するんだろうなー」って、親心みたいにいつも思っています(笑)。
──逆に、ご自身のキャラクターの「ここが許せない!」と思うところはありますか?
五十嵐:彼氏の藤原(CV:小野大輔さん)と居ることかな!
加隈:同感です(笑)。
五十嵐:「藤原と居ると楽なんだろうな」っていう気持ちもわからなくないけど、藤原は暴力を振るうし、藤原と居ること自体が、由真にしちゃってることへの枷なのかなって思うんです。蛍は中二病くさいから「自分へのちょっとした罰だ」って考えてそう。
加隈:由真は蛍にも周りにも流されっぱなしなので、それによって武田が傷ついていくんですよ。由真は自分に疎すぎて……。「人の気持ちに疎いのかな?」って思えるくらい受け身です。いい子だから気づくのも鈍いし、「もしかして自分のことかな?」と思いにくいタイプだから、ちょっと外れたことを言っちゃう。そこが純粋すぎて、「コラ!」となるところです(笑)。「蛍の目の光が消えたの気づいてよ!」って思います(笑)。
──では最後に、これから『捏造トラップ-NTR-』をご覧になるみなさんにメッセージをお願いします。
五十嵐:こういう作品に出演するときは、「男の子が見てどういう気持ちになるんだろう?」っていつも思うんです。女の子にはよくある感情が描かれているので、「女の子って面倒くさいんですよ」ってのを知ってもらいたいです(笑)。由真と蛍がしちゃってることだけを見て「不潔! だめ!」って思わないで、女心を理解していただければ嬉しいです。
加隈:この作品は、由真目線で見るとみんなの関係性がわかりやすくなるんじゃないかなと思っています。もちろん、他の三人(蛍、武田、藤原)それぞれの目線から見ても面白いと思います。武田からみたら苦しいだけかもしれませんけど……(笑)。由真と蛍がやっていることだけを切り取らずに、「自分の中に生まれてしまった、報われない感情をどうしたらいいのか?」「その感情に踏み込んでしまったら」ということに注目して見てほしいなと思います。彼女たちを見守りながら、それぞれの楽しみ方で、一度受け入れてほしいなと思っています。
──ありがとうございました!
[取材・文・撮影/アイザワヒロアキ]
作品情報
TVアニメ『捏造トラップ-NTR-』
2017年7月放送開始
“私たちには、カレシに言えない秘密がある。“
高校2年生の由真は、生まれて初めてできた彼氏にドキドキの毎日。幼馴染でモテる美少女、蛍につき合い方を相談した由真は、恋愛経験がないことをからかわれ、カレシともしたことがないようなイタズラを仕掛けられてしまい……。エスカレートしていく、蛍との秘め事。そんな関係を拒めず、いつの間にかハマっていく由真。そんなふたりのカレシ持ちJKが織り成す学園ドラマ。
原作/コダマナオコ(一迅社刊「コミック百合姫」連載)
総監督/ひらさわひさよし
キャラクターデザイン/川島勝
脚本/ワーズインステレオ×内堀優一
アニメーション制作/Creators in Pack.Inc
岡崎由真(CV:加隈亜衣)
高2で初めて彼氏ができた恋愛初心者。現在は、バスケ部の部活仲間である武田と付き合っている。蛍とは小学生時代からの幼馴染で、いじめられている蛍をいつも助けていた。蛍のイタズラに翻弄されており、次第にその関係にハマっていく。
水科蛍(CV:五十嵐裕美)
由真とは幼馴染で、マンションの部屋もお隣さん。恋愛初心者な由真に対し、彼氏とすることの予行演習という名目で体を触ってきたり、キスをしたりとイタズラを仕掛けている。幼いころは、おとなしく気弱な女の子だった。藤原と付き合ってはいるものの、複雑な関係。
藤原(CV:小野大輔)
蛍の彼氏で、学校ではバスケ部のイケメンとして女子に人気。あまり口数が多くなく、クールな性格。部活仲間の武田とは仲が良く、2人でよく話す間柄。蛍と由真の関係に、何か引っかかるものを感じている。
武田(CV:逢坂良太)
バスケ部に所属している、由真の彼氏。由真との関係を進展させたいが、気を遣ってしまい、あと一歩がなかなか踏み出せないでいる。優しくて思いやりのある、純情な男子。
『捏造トラップ-NTR-』コダマナオコ(著)
原作コミックス1〜4巻絶賛発売中
定価: 本体680円+税
発行: 一迅社
最新5巻が2017年7月18日に発売!
「コミック百合姫」 (一迅社)
毎月18日発売 / B5判 / 本体780円+税
>>TVアニメ「捏造トラップ -NTR-」公式サイト
>>TVアニメ「捏造トラップ -NTR-」公式Twitter @NetsuzouTRap
<収録曲>
(1)Blue Bud Blue
(2)Blame the moon
(3)Blue Bud Blue(instrumental)
(4)Blame the moon(instrumental)
(5) Blue Bud Blue(TVver)
■初回仕様限定盤(CD)■
【品番】 AQAR-0015
【価格】1,204円(税抜) 発売元:AQUA ARIS株式会社 販売元:株式会社ソニー・ミュージックマーケティング【特典内容】 ★4Pブックレット封入
※仕様・特典は告知なく変更になる場合がございます。
東城陽奏(とうじょう はるか)
17歳とは思えぬ情感溢れる歌声で人々を魅了する期待の新人アーティスト・東城陽奏。幼少の頃より歌手を目指し、Garnetに所属。16歳にしてTVアニメ『奇異太郎少年の妖怪絵日記』EDテーマタイアップにて歌手デビュー。2016年11月に1stシングルとなるTVアニメ『奇異太郎少年の妖怪絵日記』EDテーマ「Misty」をリリース。
>>東城陽奏オフィシャルHP
【アニメイトオンライン】【主題歌】TV 捏造トラップ-NTR- OP「Blue Bud Blue」/東城陽奏 初回限定盤
Blu-ray&DVD情報
発売日:2017/9/29
Blu-ray:DMPXA-009/5,800円(税抜)
DVD:DMPBA-015/4,800円(税抜)
発売・販売元:株式会社DMM pictures
【上巻特典内容】
1.コダマナオコ描き下ろしジャケット
2.コダマナオコ描き下ろし特製ブックレット(封入)
3.エンドカードデザインポストカード6枚(1話〜6話)(封入)
【上巻収録内容】
・本編:1話〜6話
・特典映像:ノンクレジットOP/ED、エンドカードデジタルデータ
※収録内容・仕様は変更となる場合があります。
アニメイトオンラインショップでの購入はこちら
発売日:2017/10/27
Blu-ray:DMPXA-010/5,800円(税抜)
DVD:DMPBA-016/4,800円(税抜)
発売・販売元:株式会社DMM pictures
【下巻特典内容】
1.コダマナオコ描き下ろしジャケット
2.アニメ原画集(封入)
3.エンドカードデザインポストカード6枚(7話〜12話)(封入)
【下巻収録内容】
・本編:7話〜12話
・特典映像:ノンクレジットOP/ED、エンドカードデジタルデータ
※収録内容・仕様は変更となる場合があります。
アニメイトオンラインショップでの購入はこちら
店舗特典情報
【アニメイト】
●上下巻購入特典
ミニキャラアクリルキーホルダー
コダマナオコ描きおろしミニキャラオリジナル絵柄アクリルキーホルダー(岡崎由真、水科蛍)
【ゲーマーズ】
●上下巻購入特典
B2布ポスター
アニメ描き下ろし絵柄B2布ポスター(岡崎由真・水科蛍)
この他特典情報は公式サイトにてご確認ください。