怠惰の魔王ベルフェゴール様が喜多村英梨さん・伊藤静さんを直撃!最終話目前『sin 七つの大罪』ルシファー×ベリアル対談
怠惰の魔王・ベルフェゴール様が、いよいよクライマックスを迎える『sin 七つの大罪』の声優たちに三度御自らインタビュー!
総集編が入るなど、予想外の放送スケジュールで慌ただしくなっておりますが、やはり最後は物語を牽引してきたこのお二方、傲慢の魔王・ルシファー役の喜多村英梨さんと虚飾の魔王・ベリアル役の伊藤静さんにお出でいただき、たっぷりと語っていただきます!
●喜多村英梨(きたむら えり)
8月16日生まれ。東京都出身。血液型A型。主な出演作 『BLOOD+』音無小夜役、『魔法少女まどか☆マギカ』美樹さやか役、『ガールズ&パンツァー』ダージリン役、『這いよれ! ニャル子さん』八坂真尋役、『フレッシュプリキュア!』キュアベリー役、『夜ノヤッターマン』ドロンジョ/レパード役、『奇異太郎少年の妖怪絵日記』狐面の女〈妖狐〉役、『タイムボカン24』ビマージョ役、『バーナード嬢曰く。』町田さわ子役、『Bloodivores』ゾー・アンジ役、『Rewrite』千里朱音役、『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』セリカ=アルフォネア役ほか。EARLY WING所属。
●伊藤 静(いとう しずか)
12月5日生まれ。東京都出身。血液型O型。主な出演作『マリア様がみてる』支倉令役、『スターシップ・オペレーターズ』香月シノン役、『ToHeart2』向坂環役、『パンプキン・シザーズ』アリス・L・マルヴィン役、『ハヤテのごとく!』桂ヒナギク役、『オオカミさんと7人の仲間たち』大神涼子役、『PSYCHO-PASS サイコパス』六合塚弥生役、『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』九条櫻子役、『監獄学園 プリズンスクール』芽衣子役、『夜ノヤッターマン』アルエット/ヤッターマン2号役、『異世界食堂』赤の女王役ほか。賢プロダクション所属。
●怠惰の魔王・ベルフェゴール
「怠惰」の罪を司るニート魔王。興味がないことは「めんどくさ~い」の一言でスルーし、一方でゲームやアニメに関しては地獄きってのオタク。ネットでもヘビーゲーマーとして鳴らし、全世界に信者がいる。「本気を出せばすごい」と言われ、実際オタクイベント等でごくたまに本気を見せることがあるらしい。スローライフを信条とすることから「癒し系魔王」とも呼ばれる。
ギャグだと思っていたら意外とシリアスだった『sin 七つの大罪』
怠惰の魔王・ベルフェゴール様(以下、ベルフェ):ここまで地獄に付き合ってみてど~だった~? やっぱり地獄~って感じがした~?
虚飾の魔王ベリアル役・伊藤静さん(以下、伊藤):マイアミとか行ってたし、最初は全然地獄感がなかったんだけど、クライマックスに入って戦いが進んできたところでは、地獄感が出てましたね。
ベルフェ:この作品ってど~ゆ~イメージだったのん? 原作サイトって見たことあった~?
伊藤:サイトで絵だけ見て「ほうほう」ってなってましたけど、アニメをやる前に録った「電脳グリモワール」の印象が強かったので、ギャグだと思ってました。そうしたら、アニメはわりとシリアスだったので、思っていたのとちょっと違う方向性なんだなと。
ベルフェ:たぶん一番ビックリしたのは魔王たちだお。キタエリちゃんのるしー、かっこいいんだもん。
傲慢の魔王ルシファー役・喜多村英梨さん(以下、喜多村):あざーっす!
ベルフェ:るしーがポンコツじゃないなんてぇ~! ってね~。
伊藤:ベリアルも違ったといえば違ったかな。ポンコツキャラだと思って演じてきたら、意外な事情もあって、でもまぁ結局ある意味ではポンコツなんですけど。
ベルフェ:後々は「電脳グリモワール」みたいなベリちんになっちゃうわけだからね~。
伊藤:この話が終わるとああなるのか、っていうのがちょっと不思議な感じ。
ベルフェ:ベリちんとアスたろーが安アパートでいっしょに暮らしてるのが、原作世界ってゆう未来の姿なのねん。
伊藤:アニメも4話くらいまでは「完全にギャグだな」みたいなシーンも多かったので、シリアスだかギャグだかずっと探ってたかな。いつかそういうシーンがあることを望みつつ、なんとな~く真面目にお話を進めていくって感じだった。
喜多村:ちょっと期待しちゃってた?
伊藤:そう。「いつかポンコツな部分出るかな?」って思ったんですけど、1話でみんなが言うこと聞いてくれないって以外あんまり出なかったので。それはそれとして、彼女の心境で真面目に取り組みました。
ベルフェ:キタエリちゃんは、ライバルキャラとしてのベリちんはどうだったのん?
喜多村:ルシファーも傲慢でブレないけど、ベリアルも自分の信念や、目的があっての暗躍をやり通していたじゃないですか。私たちは、捨て駒……っていうとアレだけど(笑)、ほかの魔王を上手に動かして目的を遂げるところは似ているし、張り合いやすいですよね。
ルシファーにとっての真莉亜の存在価値に気づいた辺りとかは、邪悪らしい邪悪さが出ていたし、ルシファーが大罪を統べるためにベリアルを倒すっていうお芝居への入り込みは、しやすいように大先輩が作ってくださった感じです。あざっす!
伊藤:うぃ~っす!
ベルフェ:るしーとベリちんって、すごい似てるって思わない? 実は原作だと、2人は傲慢の魔王の座をかけて戦って、負けたベリちんが虚飾の魔王になってたのねん。
伊藤:まぁベリアルも傲慢だもんね。
ベリアルのコスプレをしないと地獄に堕とすと言われたら!?
ベルフェ:アニメで印象的だったエピソードを教えてちょ~。
伊藤:途中から雰囲気がガラッと変わったし、地獄に来てからはわりと、あっという間だったんだよなぁ。地獄に来てから何してた?
喜多村:ホエーユー! ぁあ~ん♥ ってやってた(笑)。
伊藤:こっちはルシファーの真莉亜に対する気持ちに気づいてそこを攻めるんだけど、真莉亜を責めるやり方が、無数の手でくすぐるっていうね(笑)。
喜多村:あと、サタン様を大文字で「ウゥ~ッ!」てやつとか。けっこうしてるじゃん。盛りだくさんだよ。
伊藤:そうだね。なんかみんなに拷問的な――
喜多村:傲慢な拷問を(笑)。拷問ショー、全部ハイライトだ。
伊藤:あははっ!
喜多村:あと、過去エピソードとかやってたんじゃないの? 地獄に堕ちる前。
伊藤:あぁ、天使だった頃ね。収録する順番が入れ替わっていたこともあって、突然その話数がやってきたから「そうだったんだ!」って私もビックリでした。どうしてもルシファーに勝てなくて、「悔しい悔しい! じゃあこっちから」って手を変えて攻めていったところに、傲慢としては一番になれなかった感がすごい出てるよね。結局一番になれないから小細工してやってやろう、みたいなところも小物だし。
ベルフェ:ベリちんのあのかっこを最初に見たときって、どう思った~?
伊藤:痴女だと思いました(笑)。ほぼ裸だなと思って、よくこれで人前に出られるなと。いや、あれだけのナイスバディをお持ちでしたら、まぁ捕まらない程度にどうぞって感じです(笑)。天使だったときって――
喜多村:ちゃんと服着てたよ。なんか天使はみんな礼服みたいの着てたよね。
伊藤:誇りと共に布まで捨てた、みたいな(笑)。
ベルフェ:もしもベリちんのコスプレをしないと地獄に堕とすって言われたら、コスプレする~?
伊藤:地獄に堕ちます! もし、あの身体を持っていたとしても、あれはダメだよ!
ベルフェ:キタエリちゃんは――
喜多村:地獄に堕ちます!
ベルフェ:どの魔王のかっこまでなら許容範囲~?
伊藤:ベリアル、ベリアル(笑)。
喜多村:ここは、ベリアルですか?
伊藤:やってくれますか?(笑)
喜多村:バカにするんじゃねーっ!(笑) 許容範囲? ないですね、もう三十なので。
伊藤:あははっ! もし二十代だったら?
喜多村:二十代でもないな。十代だったらギリギリ、レヴィじゃないかな。丈がみんな短いんだもん。あれは「ただし二次元に限る」ですよ。
ベリアルとルシファーの差は、脆いかブレないか
ベルフェ:ベリちんとアスたろーの関係って、アニメではそんないっぱいは描かれなかったんだけど、それでもベリちんの唯一の味方だったアスたろーのことはどう映ったのん?
伊藤:かわいがっているんだなとは感じたし、アスタロトが「でもあたしはベリアル様の味方だから」みたいに言ってくれたのは嬉しかったですね。味方などひとりもいない、誰も信じないみたいな状態の中で、どんなに酷いことをしても付いてきてくれる味方がひとりでもいる。ルシファーに心を持って行かれずに……ちょっと持って行かれかけてたと思うけど(笑)、でもやっぱりって戻ってきてくれるのは、心のどこかで拠り所にしていた部分があるんじゃないかな。
なんでアスタロトが付いてきてくれるのかは、アスタロトのお話でも特に描かれてなかったけど、どこかでアスタロトの琴線に触れる言動があったんでしょうしね。ただ、ベリアルはそれどころじゃなかったので。今は構っていられない感じですね。
ベルフェ:キタエリちゃんは、いよいよ大罪の首座に昇りつめたるしーを、どんな想いで演じてきたのん?
喜多村:私はルシファーの拡声器なので、台本を読んで「そうなんだ」って思った通りにやっている感じです。自分とリンクしていたかというより、監督やスタッフが思い描いている「ルシファーをこう動かしたい」という意図を表現する作業……と言うとあれですけど。真莉亜の心臓を取った意味とか、大罪の頂点に立つと言っていた思惟とかの種明かしは、私もギリギリになるまで知らなくて。「計り知れない何かがあるんだろうな」と思いながら、ルシファーに付いていった感じですね。
ベリアルと戦う前に、ルシファーがみんなに状況を説明するところで、私自身も「なるへそ~」って思ってました。
伊藤:お客さんかっ!(笑)
喜多村:そうそう。私も一視聴者で、ルシファーが誰かと戦ったり、傲慢だから屈しないところとかも、「こんな感じであってほしい」っていう一視聴者の感覚で演じてましたね。
ベルフェ:御前から見て、ベリちんって不憫?
伊藤:首座という地位にいるにしては、余裕がない感じがずっとあったかな。それは最後の種明かしで理由がわかるんだけど、誰にも好かれていないし仲間もいないみたいな状態は、かわいそうというより、もうちょっと上手くできなかったのかなとは思いましたね。敵を作ってばっかりだったから。
ベルフェ:余裕がないってのは、その通りなのねん。ほかの魔王はみ~んな適当だから、余裕も有り余ってるんだけど、虚飾だけは突っ張ってなきゃいけない大罪だからね~。
伊藤:嘘に嘘を重ね、みたいな。一所懸命せかせかやって、余裕ぶってはいるけど心の中では「あれも上手く行かない。これもダメ。キーッ!」ってなってるっていう感じはしましたね。
喜多村:ルシファーとベリアルの2人を見ていると、違う質感のワンマンだなって思うんですよ。決定的なのは、脆いかブレないかの差だったなって。ひとりでもやっていけると思っているのは一緒で、ルシファーはコバンザメがいっぱい付いてきたけど、レヴィとか真莉亜に何かあったときには助けてあげられる余裕を持ってるんですよ。
それに対して、ベリアルはほかの魔王と薄っぺらいところでしか付き合ってないから、絆もないし、うまく立ち回れなかったんだろうなって。なんか会社組織みたいな(笑)。次期社長をめぐるグループリーダー同士の争いって感じで。2人で主役の座を取り合って、さっきも言ってたけど、似てるなって思ってましたね。
ベルフェ:アニメは終わっちゃうけど、わたしたち魔王はこれからもずぅ~っとのんべんだらりんってしてるから、あんまり終わるってことは意識しないで、信者のみんなにメッセージをちょ~だいな~。
伊藤:ベリアルが「やだやだ! 私も偉くなりたい!」って言って起こした騒動みたいなところがあるじゃないですか。そこに最後の最後でミカエルさんが来るわけでしょ? それでどう決着がつくのか、まったく私は想像がつかなくて。まぁ原作という未来に向かって丸く収まるのかなとは思うけど、アニメでルシファーがミカエルとどう対峙するのかは楽しみでもありますね。どんな風にでも展開できるコンテンツだと思うので、また演じられる機会があるといいですね。
喜多村:ルシファーが堕天させられた種明かしが、いよいよ決着する話数になります。戦い方の表現は、ギャグとして振り切ってますけど、魔王と神の存在価値みたいなものの提示を、身体をもってやっている気がします。「電脳グリモワール」のときに、ルシファーとベリアルって犬猿の仲だけど、わりと仲いーじゃんっていうカップリング感が出ていたので、あの形になるようにルシファーがベリアルを救済してあげられるのかなというのは、私も楽しみにしています。みなさんも一緒の気持ちで、最後まで見届けてほしいなと思います。
[文/設楽英一]
TVアニメ『sin 七つの大罪』
第十二話「神は天にいまし、すべて世は事も無し」は、以下の日程にて放送・配信を行います。
【放送】
AT-X 7月29日(土)22:30~
【配信】
各配信サイト 7月29日(土)正午~ 順次配信
dアニメストア/softbank アニメ放題/U-NEXT/バンダイチャンネル/hulu/auビデオパス/FOD/AbemaTV/ニコニコチャンネル/Rakuten SHOWTIME/ビデオマーケット/GYAO!
■TVアニメ『sin 七つの大罪』第十二話「神は天にいまし、すべて世は事も無し」
天使ミカエルの降臨。それは祝福ではなく、地獄に滅びをもたらす神の御剣。その背に輝く六枚の聖なる光翼は、ルシファーが追われた“七つの美徳”の首座だけに与えられる信頼の証だった。それぞれの翼が持つ圧倒的な力を使い、地獄を崩壊させていくミカエル。だが魔王たちは地獄を守るため、身を捨ててミカエルに挑みかかる。“七つの大罪”首座となったルシファーとミカエルとのハルマゲドンに、天地人すべての命運は託された。
また、第十二話の本編映像、本編無修正版映像は、12月20日(水)発売『sin 七つの大罪』Blu-ray&DVD第七の罪に収録されます。
詳細はこちらをご確認ください。
パッケージ情報
「sin 七つの大罪」Blu-ray&DVD 第二の罪
発売日:7月28日(金)
[Blu-ray]<初回限定版> 7,000円+税 GNXA-1962
[DVD]<初回限定版> 6,000円+税 GNBA-2582
収録話:第三話「色欲の渚」/第四話「強欲うごめく霧の街」
【初回限定版特典】
①触って!脱がせて!愛して!
安田祥子描き下ろしレンチキュラースリーブケース&インナージャケット仕様
②聖典~嫉妬の罪~
☆豪華執筆陣による描き下ろし漫画(にょりこ、ふくまーや)&イラスト
(urute、一真、カラモネーゼ、久坂宗次、佐喜ハジメ、すっぱ、
にょりこ、HAN、ふくまーや、未来電機、もうぴい、よむ)
☆罪の告白 声優篇(藤田茜、たかはし智秋)
☆魔王コメンタリー
③WEBラジオ「sin 七つの大罪~π(パイ)ラジ~」CD-ROM
【映像特典】
①本編無修正版
②放送直前「sin 七つの大罪」焦らし特番
~心理テストでキャストが丸裸!?~【完全版】後戯編
③PV/番宣&PKGCM集
④ショートアニメ「懺悔録」
第三話「私、親切なんです。」
第四話「私、クオリティには厳しいんです。」
第十四話「私、下着がすごいんです。」
※発売日、仕様、収録内容などは都合により予告なく変更する場合がございます。
>>TVアニメ『sin 七つの大罪』公式サイト
>>TVアニメ『sin 七つの大罪』公式ツイッター(@7sins_tv)