TVアニメ『異世界食堂』クリスティアン役・小西克幸さん＆ティアナ役・青山吉能さんが初納豆のリアクションに共感【GUEST NOTE 11P】

「洋食屋ねこや」は週に1回、土曜日に異世界との扉が繋がり、様々な異世界人が訪れ、舌鼓を打つ。それぞれのドラマや想いを込めて……。犬塚惇平さん原作の人気ライトノベル『異世界食堂』(主婦の友社「ヒーロー文庫」刊)がアニメ化！

現在放送中の本作ですが、アニメイトタイムズでは連動インタビュー企画「異世界食堂 GUEST NOTE」として、毎週出演キャストなどアニメに関わる方々をお招きしてのトークをお送りしています。

連載第11回目は、10話で活躍したクリスティアン役・小西克幸さんと、ティアナ役およびWake Up, May’n！のメンバーとしてOP曲「One In A Billion」を担当している青山吉能さんのお二人！　収録終了直後のスタジオにて、10話の振り返りとキャラの紹介、作品に関係する質問から脱線した質問まで伺いました。美食家のエルフ役と妖精の女王役のコラボ対談です。

さあ、おいしいトークをめ・し・あ・が・れ！

食の追究に驚きの青山さん、日常生活の延長線上のイメージだった小西さん
――出演された第10話を振り返ってみての感想をお聞かせください。

ティアナ役青山吉能さん(以下、青山)：食べることについて、ここまで深く考えたことがなかったし、初めて知ることも多くて、新鮮な驚きがありました。またティアナは妖精なので小さくて、話している相手の顔くらいの大きさなのもおもしろかったです。体は小さいのに位は大きくて、そのギャップもかわいらしかったです。

私個人としてはすごく勉強になった回でした。ティアナのような大人っぽいキャラはこれまで演じたことがなかったですし、大先輩のお芝居を聴きながら掛け合いをさせていただいて、得るものが大きい収録でした。

クリスティアン役小西克幸さん(以下、小西)：僕が出演したエピソードは、エルフの美食家であるクリスティアンがよく通う異世界食堂に、親友の娘であるファルダニアを連れてきたお話でした。この世界にはこんなにおいしいものがあるんだよと教えてあげたりして、よくある日常生活の延長線上のようなイメージでしたね。

その中で、ファルダニアの旅立ちが描かれていたんです。音響監督さんからは、「名だたる美食家のクリスティアンが、次の世代に橋渡しするイメージでやってもらえたら」と言われました。彼女が今後どう成長していくのか、どんな旅をして、どんなおいしいものを見つけるのかが楽しみです。

小西さんは初納豆のリアクションに共感。青山さんは食レポに活かしたい!?

――10話でのお気に入りシーン、印象的なシーンを挙げるとすれば？

青山：私、食レポが得意じゃないんですけど、台本上でほぼ1ページに亘って、クレープの良さを語っているシーンがあったんです。クレープってこんなに言葉で解説できるんだ、甘い、おいしいだけじゃないんだと(笑)。

もし今後クレープの食レポをする機会があったら、今回言ったセリフからうまく使ってみようかなと思っています(笑)。この作品は料理に関してのボキャブラリーが広がりますね。

小西：僕は関西人なんですけど、昔は食卓に納豆が出てくることがなかったし、手に入ることもないんですよ。納豆を知らないまま大人になり、旅行先で納豆と書いてあるのを見ても、それが何なのかさえもわからないままだったんです。

そしてこの仕事を始めるようになってから、収録後に先輩が納豆定食を食べているのを見て、「納豆っておいしいんですか？」と聞いたら「おいしいよ」と言われまして。一口食べさせてもらったらめちゃめちゃおいしくてね。

まさに今回のファルダニアのような気分でした。だから印象に残っているのはファルダニアが納豆を初めて食べたシーンと、「ご飯と食べたらおいしいかも」と言われて、食べてみたシーンには共感できました。

――4話でファルダニアの父・エドモンドが、旅立つファルダニアに手紙を持たせたシーンがありましたが、そこから今回の話はつながっているので「なるほど！」と思った方も多かったのでは？

小西：そうだったんですね！　また納豆ご飯の発見が、まさに「クリスティアンを超えた」と思わせたシーンでもあって、印象深かったです。

深夜の放送とツイッターの飯テロは困る？

――原作を読んだり、実際に演じて感じた作品の印象は？

青山：アニメを観ていると、とにかくおいしそうで、深夜に放送するには罪な作品だなと(笑)。描かれる料理の描写がおいしそう過ぎて、女子的にはツライんです！　そんなこと言いつつ、毎回観てしまうんですけどね。

小西：作品もおいしそうだけど、このアニメや関係者のツイッターをフォローしていると、コラボしている飲食店やカフェのおいしそうな食べ物の写真が次々に送られてきて困ります(笑)。

青山：でもまだ残暑が続く今は食欲が落ちているので、この作品を読んだり、アニメを観ることが食欲増進につながっていいかもしれませんね。

小西：僕の回の「納豆」なんて、まさにスタミナ回復にはいいしね。

青山：「クレープ」だって工夫次第で、健康にいい料理になりますから。

ティアナは余裕&高貴さ、クリスティアンはエルフらしさを意識

――ご自身が演じるキャラの印象は？

青山：ティアナは花の国の妖精の女王ですから、他の妖精の子達より強くなくちゃいけないので、「余裕があって、高貴で」と心の中で何度も言い聞かせながら収録に臨みました。普段の私には余裕も高貴さも縁遠いものなので(笑)。

ヴィクトリア(CV:田村ゆかり)との掛け合いのシーンでは本来、対等でなくてはいけないのに圧倒されてしまいました。テストの時に聴かせていただいたヴィクトリアの高貴さから勉強させていただいて、頑張らなきゃと。少しでも出せていたらいいんですけど……。

小西：クリスティアンはエルフなので、すごく長生きしているはずだからどうしようかなと。たくさんの人と出会ってきただろうし、人と時間の流れ方も違うだろうと意識して、少しゆっくりしゃべったりしてみました。

音響監督からも「人っぽくない感じでやってください」と言われたので。見た目は若いんですけどね。ちょっと掴みかけたかなと思ったところで終わってしまったので、もう1回演じたいな、また出て来ないかなと密かに期待してます(笑)。

店主に親近感が湧いて、つい注文しそうに

――店主についてはどう思われますか？

青山：諏訪部さんのお芝居がとてもリアルなんですよ。注文を受けた時の「はいよ！」って返事とか。いかにも食堂にいそうな店主さんっぽいなと親しみやすくて、私もつい「唐揚げ定食1丁！」と注文しそうになるくらいです(笑)。

小西：確かに、こんな店主いそうだなと思えるよね。

青山：親しみやすいのに、洋食からデザートまで何でも作れるんですよね。いいなあ。

小西：定食屋の店構えなのに、こじゃれたものも作るお店って最近、よくあるみたいで。

青山：そうなんですか？

小西：ああいう個人でやっているお店は、何でも出してくれるイメージが僕にはあって。まったく違和感ないですね。

青山さんが挑戦したいのはスカイダイビング

――ティアナが劇中で「まあ何事も経験だな」と言っていましたが、今挑戦したいことは？

青山：スカイダイビングがやってみたいんです。いつか空を飛んでみたいな。

小西：僕はやったことがあるけど、生命の危機は感じなかったよ。

青山：無事に着陸できましたか？

小西：できたよ。プロの人と一緒に飛ぶから。その人がミスらなければ大丈夫。

青山：いいことを聞きました！　

小西：僕は特に挑戦したいことはないですね。ただ仕事ができていればいいんです。

――ファルダニアが納豆ご飯をオーダーして驚いていたクリスティアンですが、発見または教えてもらった意外においしい食べ合わせは？

小西：僕は出された組み合わせ以外に変わったことはしないので、あまりないですね。

青山：私もあまり冒険はしないタイプですが、以前食べてみておいしかったのは、食べるラー油です。ブームが落ち着いた後に食してみたんですけど、すごくご飯が進んで。ブームになった理由がわかりました。

不思議な扉の先につながってほしい場所は？

――異世界から「ねこや」につながる不思議な扉がありますが、もし扉を開けたらこの場所に着いていたらいいなと思う場所は？

小西：ハワイ！　寒い時も温かいところで休めるから。行ったこともありますが、すぐにエンジョイできるのもいいですね。英語できなくても平気だし。

青山：実家が熊本なんですけど、飛行機に乗るのが面倒なので、実家につながっていたらいいですね。ゆっくりできるし、おいしいものも食べられるし。

――作中のように、自分の名前の代わりに呼ばれたい料理は？

小西：僕、ものにこだわりがなくて、料理もおいしければ何でもいいので。だから特にこの料理というのは思い浮かばないなあ。

青山：私は音の響きがきれいな料理がいいなと思うけど、好きな料理がタラコスパゲティなので、スパゲティと呼んでもらえたら。

小西：たらこは付いてなくていいの？

青山：はい。スパゲティが好きなので。

――それならBパートの納豆スパの話なんてピッタリだったのでは？

青山：私の出番はAパートだったけど(笑)。パスタとかアルデンテとかおしゃれっぽいですよね。私、麺類だったら何でもいいんですけど、あえてスパゲティで。

WUGメンバー全員が勢ぞろいのAパート、寂しいBパート……

――収録現場の雰囲気はいかがですか？

小西：印象は実はあまりないんです(笑)。僕は飛び込みで入って、テストの時にちょっと諏訪部君に話の流れとか教えてもらって。テストをやったら音響監督から簡単なディレクションがあって、すぐに本番だったから。

――ということは評判の差し入れも？

小西：まったく見てません。毎回、その回のお話に関係する差し入れが出るとはちょっと聞いたけど。今日は何だったの？

青山：クレープでした。おいしくて、元気とパワーを付けて収録しました。あと今回、私が所属するユニット「Wake Up, Girls！」のメンバーが全員いて。WUGのメンバー全員そろって収録するのが1～2年ぶりで新鮮でした。

小西：スタジオの人数も多かったね。

青山：諏訪部さんも「今日は女子が多いな」と言ってました(笑)。

小西：妖精さん達がたくさんいたからね。僕のBパートなんて4人しかいませんでした。クリスティアンはもう一度演じたいキャラなので、ぜひまた呼んでください。その時は差し入れやスタジオの雰囲気も堪能したいと思います(笑)。

料理とアレッタのかわいさが魅力

――改めて、この作品の魅力を挙げてください。

小西：ファンタジー世界の人達がねこやに来て、地球上のいろいろな料理に触れて、食べた時の素直なリアクションを見ると、スタッフさん達がおいしそうに描いてくださっていることもあって、その料理が食べたくなりますね。様々な料理のおいしさや魅力を再確認できる作品というか。そして原作やアニメだけでなく、ツイッターなどでも発信しているので繋がっているのもいいですね。

この作品の一番の魅力はやっぱり料理で、毎回違った切り口で見せてくれるのがこの作品の見どころなのかなと思います。

青山：魅力はやはり食事シーンですね。「まあ何事も経験だな」のセリフ通り、知らない料理や食材の組み合わせがたくさん出てきて、「ちょっと作ってみようかな」という気持ちにもさせてくれるし、コラボカフェで2次元と3次元が融合しているのも身近に感じさせてくれます。そしてアレッタちゃんがかわいいところですね。

観て食べたくなったら欲望の赴くままに食べよう！

――原作ファンの皆さん、この作品にまだ触れたことがない方へメッセージをお願いします。

小西：今回初めて出演させていただきましたが、やっているとその料理が食べたくなってきました。今回に限らず、観るたびにその料理が食べたくなってもらえたらうれしいです。もしそう思ったらぜひ食べてください。ダイエットなど関係なく、欲望の赴くままに(笑)。

青山：別作品でWUGのメンバーが全員揃ったということで、新鮮な私達をご覧になっていただけたのではないかなと思っています。

希望としては、ティアナは魔術師なので、今度は魔術を使って活躍したエピソードがあればいいなと。最後まで『異世界食堂』を楽しんでくださいね！

　
作品概要
■TVアニメ『異世界食堂』

【放送情報】
テレビ東京：7月3日より毎週月曜日深夜1:35～
BSジャパン：7月8日より毎週土曜日深夜0:30～
AT-X：7月6日より毎週木曜日夜8:00～
[AT-Xリピート放送]
毎週土曜昼12:00～／毎週日曜朝6:00～／毎週火曜朝4:00～
※ 放送日時は変更になる場合があります

【配信情報】
dTV、あにてれ、dアニメストア他にて随時配信開始予定

【スタッフ】
原作：犬塚惇平（ヒーロー文庫／主婦の友社刊）
原作イラスト：エナミカツミ
監督・シリーズ構成：神保昌登
キャラクターデザイン：佐野隆雄・佐野恵一
プロップデザイン：森木靖泰
美術監督：片平真司
色彩設：水本志保
撮影監督：佐藤敦
編集：近藤勇二
音楽：辻林美穂／TOMISIRO
音楽製作：フライングドッグ
音響監督：土屋雅紀
音響制作：グルーヴ
アニメーション制作：SILVER LINK.
オープニングテーマ：Wake Up, May’n！「One In A Billion」
エンディングテーマ：安野希世乃「ちいさなひとつぶ」