"アドリブと笑いが止まらない"水瀬いのりさん、羽多野渉さんらが登壇した「信長の忍び 天下糖一 二〇一七」をレポート！

2017年10月14日(土)東京総合美容専門学校内ホールにて「信長の忍び 天下糖一 二〇一七」が行われました。

『信長の忍び』は重野なおき先生によって『ヤングアニマル』（白泉社）で連載されている4コマ漫画。2016年10月4日(火)からTVアニメ第1期が放送され、続く第2期シリーズ『信長の忍び～伊勢・金ヶ崎篇～』が2017年9月末まで放送され、放送終了後も根強いファンに支持されている人気作です。

本イベントには水瀬いのりさん（千鳥役）、羽多野渉さん（織田信長役）、山口勝平さん（木下秀吉役）、村瀬歩さん（助蔵役）、たかはし智秋さん（帰蝶役）、高木渉さん（足利義昭役）、内匠靖明さん（浅井長政役）、MCとしてニッポン放送アナウンサーの吉田尚記さんが登壇。作品愛にあふれた爆笑トークが展開されました。

※昼の陣のみ、村瀬歩さん（助蔵役）
※夜の陣のみ、高木渉さん（足利義昭役）

昼の陣と夜の陣、2回行われましたが、本稿では夜の陣の様子をお届けします。

高木さん曰く、楽屋にいてもたかはしさんの顔から下が見れなくて困っていたそうなのですが、それを聞いても平然と「胸までが顔です」と言い切ってしまうたかはしさんに皆さんが圧倒されている姿が印象的でした。

好きなキャラが登場するまでアニメが続いてほしい！　声優陣が抱く熱い思い
「信長の忍び問答集！」のコーナーがスタート。声優陣に『信長の忍び』にまつわる質問をし、それを一斉に発表していきます。

Q1.演じてみたいキャラクターは

これに水瀬さんは「信長」と回答。水瀬さん本人が威厳のある役や、低い声の役を演じる機会が無いらしく、こんなシブい役を演じられる男性が羨ましいのだそうです。

対する羽多野さんは「竹中半兵衛」と回答。アニメの中では信長として威厳のある姿を演じている羽多野さんですが、ご自身が実は虚弱体質ということで、半兵衛の気持ちがすごくわかると答えて会場のお客さんを驚かせていました。

山口さんはアニメにはまだ登場していない「武田軍の山県昌景」と回答。山口さん曰く、作者の重野なおき先生が描く山県昌景がツボだったらしく、「昌景が登場するまでアニメ放送を続けてほしい」と第3期を望む発言をして会場を盛り上げました。

続いて、たかはしさんは「美濃三人衆」と回答。歴史を題材にした作品であるにも関わらず、ミュージカル調で歌っていて楽しそうだったため「私もやりたい！」と思ったそうです。

高木さんはセリフを喋りながら吐血するのが面白そうという理由で「竹中半兵衛」と、井上和彦さんが楽しそうに演じているのを見て「松永久秀」をやってみたいと思ったとのこと。他にも、大河ドラマ『真田丸』でご自身が演じた「小山田茂誠」が登場するまでアニメが続いてほしいと熱い思いを述べている姿が印象的でした。

最後に内匠さんは「フロイス」と回答。演じていた前田剛さんが非常に楽しそうだっただけでなく、フロイスが登場する32話で大地丙太郎監督自身が演じているリハーサルVTRが面白かったという裏話もあいまって、内匠さんにとって非常にインパクトのあるキャラになったそうです。

Q2.実は共演者に伝えたかったことは？

山口さんは「このマンガ面白いよーーーー！！」と回答。とにかく『信長の忍び』の面白さを伝えるために他の現場でも作品の布教活動を行っているらしく、更にプライベートで重野なおき先生のサイン会に並ぶという熱の入りっぷりを披露。

高木さんは「時々抜き録りでご迷惑お掛けしました。すみません。でも、楽しかったねぇ～♪また続きやりたいねーなのだ」と、ご自身が演じる足利義昭をかけ合わせたコメントを披露。収録は抜き録りが多かったという伊勢・金ヶ崎篇ですが、アフレコが非常に楽しかったと収録時の思い出を伝えている姿も印象的でした。

そんな高木さんに対してたかはしさんは「高木さん…それ台本ですか？」と回答。いつも余は将軍になりたいのだ～！なりたいのだ～！（数回）…」と、自由に足利義昭を演じていると思い台本を見ると「なりたいのだ～！」の回数が台本と同じで驚いたというエピソードを披露。高木さんの先輩としての技を感じたそうです。

内匠さんは「3期がやりたーーーい！！！」とご自身が演じる浅井長政のように熱い雄叫びをあげると会場からは盛大な拍手が沸き起こりました。作品に対する愛は勿論のこと、3期からが長政の見せ場ということで内匠さんも他の出演者と同じように待ち望んでいる様子。

続いて羽多野さんは「ちあきさんへ。たまに目のやり場に困ります……」と回答。今回の様な胸元を大胆に開けた格好を普段もされているそうなので、目のやり場に困るようです。第2期最終回の信長と帰蝶の会話シーンは2人っきりで録ったそうなのですが、長時間一緒にいると、どこを見ていいかわからなくなるそうで、「ファーストアタックで胸部にいっちゃう」というパワーワードが羽多野さんから飛び出し会場は大爆笑に包まれました。

そして、最後に「伝えきってます！」と簡潔に答えた水瀬さん。現場でもその場で感謝の気持ちは伝えているのでもう思い残すことはないそうです。たかはしさんの服装も羽多野さんの苦労をしり目に「今日はどんなお洋服で来てくれるかな？」「冬も（胸部が)出てるから、出ているものは見ていくスタイル」とこれまたパワーワードが飛び出し会場の笑いを誘っていました。

声優陣が選ぶ注目のシーンとは!?
続いて、お気に入りのシーン（第2期）のコーナーでは第2期のお話の中から声優陣のお気に入りシーンが紹介されました。

まずは水瀬さん、羽多野さん、高木さんが選んだという45話「家に帰るまでが殿（しんがり）です」で秀吉が兵たちを鼓舞するシーンがピックアップ。このシーンについて山口さんは「あのテンポであの長セリフを喋るなんて死ぬかと思った」と答え、実際喋れていない箇所が多くあったものの、「かえってその方が危機感があって良かったです」とスタッフさんに言われたという裏話を披露しました。

続いて、たかはしさんと高木さんが選んだ32話「西の国から1569」より、宣教師ルイス＝フロイスの登場シーン。フロイスのインパクトもさることながら、たかはしさん的には金平糖を食べて飛ぶ殿が可愛いかったということで「あの絵のグッズが欲しい！」と熱弁しました 。

最後に、内匠さんと山口さんが選んだ48話「殿といつまでも」が紹介されました。内匠さんいわく、お市が長政に抱きつく時のスローモーション具合に心を持っていかれただけでなく、お市が長政に嫁ぐ時に帰蝶に言われた「その時そばにいたい方を選べばよいのです たとえ道具でも心まで無くす必要ないのですから」というセリフがここで活きてグッと来たとのことでした。

これには帰蝶を演じるたかはしさんも同意。「第1期で好きなシーンを挙げるとしたらここですね」と、お互いにとっても特別なシーンだったようです。

まずはチーム女子がアニメの50石をセレクト
Q1.伊勢・金ヶ崎篇の後編のOPでねねとお市が紹介していたお城は岐阜城とどこ？

この問題にチーム女子は清州城、チーム35、チームダンディは小谷城と回答しました。果たして答えは……。

答え：小谷城
小谷城は長政の城ということでチーム35には有利な問題でしたが、同じように正解したチームダンディは何故か「ボケれば良かったか大谷城とか書いて」と発言し、お客さんを盛り上げていました。

続いてチーム35は歴史の40石をチョイス
Q2.足利義昭は室町幕府何代目将軍でしょうか？

これにチーム35が7代目、チームダンディは15代目、チーム女子は3代目足利ブラザーズと回答。そして横にある変な絵（義昭？）が「何代目に見える？」と発言する摩訶不思議な絵を披露。

答え：15代目

見事チームダンディが正解！　流石義昭を演じる高木さんがいるチーム！　と思いきや、正解したのは山口さんでした。

最後にチームダンディはキャラの50石を選択
Q3.信長の似顔絵を描いてください

まずはチームダンディ山口さんの絵が非常に上手く、特徴の捉えた信長を披露。一方の高木さんですが、顔は頑張ったものの体だけ棒人間でヤバい状態に

続いてチーム35の羽多野さんはご自身の役ということで上手く信長を描けているのですが、内匠さんは信長の鼻から大量の鼻血を出した絵を披露して（本人は髭のつもり）会場を盛り上げます。

そしていよいよチーム女子が絵を披露。その絵を見た瞬間会場は大爆笑。なんと水瀬さんとたかはしさんお2方が画伯っぷりを発揮。

出演者からは「だめだこれ！」「なんで顔が三角形なんですか!?」「頭に乗ってるの手羽先じゃん！」と怒涛のツッコミが。

たかはしさんはご自身の絵を指さして「こういう顔がタイプ」と衝撃の発言をし、水瀬さんは「私の信長さまはみんなとちょっと違くて」とツッコミ所満載の発言で会場を沸かせていました。

会場にいるお客さんの厳正な投票の結果、チーム女子に軍配が上がりました。しかし、合計石数で上回ったチームダンディが見事勝利し、お2人には緑寿庵清水の金平糖がプレゼントされました。貰ったその場でお客さんに金平糖を投げてしまう山口さんと、その場で袋を開けて食べだす高木さんがベテランとは思えないほどのフリーダムさを発揮。

挙句の果てには高木さんから金平糖を与えられると信長のように「あっまーーーーーい！」と叫んで昇天。そのままステージからフェードアウトしてしまう羽多野さんと、自由すぎるクイズコーナーが終了しました。

『信長の忍び』が朗読劇の新しい形を提示する？
お次は重野なおき先生が監修したという朗読劇がスタート。『信長の忍び』の大型イベントは今回が初めてということで、朗読劇をお客さんの前で演じるのは今回が初。客席からも期待が感じられました。それに応えるかのように声優陣が動く動く！（主に山口さんと高木さん）出演者のアドリブが炸裂する朗読劇の新しい形を提示した催し物となりました。

続いて会場のお客さんに向けて餅まきを実施。そして最後に声優陣による3期への想いと作品への熱い思いを述べていました。

内匠靖明さん（浅井長政役）:ここでは終われないな、というのが率直な気持ちです。2期の最終回は”そして姉川へ”っていうタイトルだったと思いますけど、じゃあ来てくださいよ姉川へ！　3期、4期、5期と続いていくためにも皆さんのお力を是非貸してください！　今日はどうもありがとうございました！

高木渉さん（足利義昭役）:本当に今日は楽しかったです。『信長の忍び』はスピード感があって、歴史の勉強にもなって、ギャグも面白くて、いい作品です。そして今回お客さんとこうして一緒にイベントができて嬉しいです。また是非やりたいなと思います、応援してください。

たかはし智秋さん（帰蝶役）: 『信長の忍び』でこういうイベントができて嬉しいです。先輩（高木さんと山口さん）がイベントにいらっしゃるとすごい事になるんだという、カッコイイ背中を見せていただきました。今日はどうもありがとうございました～。

山口勝平さん（木下秀吉役）:いや～、楽しかった！　久しぶりにステージの上で涙が出るくらい笑いました。『信長の忍び』っていう作品を通じて皆さんと一日中笑顔で過ごせたというのが僕にとって宝になりました。ずっと好きだったこの作品がアニメ化して嬉しかったですけど、だんだん欲が出るんですね。もっともっとこの世界を見たいと思っている自分がいます。これからも一緒にこの作品を盛り上げて行けるように頑張りたいと思いますので「力を貸してほしいでござる～！」

羽多野渉さん（織田信長役）:もう終わってしまうという寂しさはあるんですけど、もう喉から何まで限界です（笑）よく考えてみたら今日の登壇者は出演メンバーのほんの一部なんですよね！　とんでもないメンバーでこの作品を作っているんですよ！　すごい先輩方がたくさんいらっしゃるんです！　出演者全員がこの作品が大好きですし、この先どうなるんだろう、もっと演じていたい！　という思いでいっぱいです！　ぜひ皆さんのお力をお貸しいただければと思います。これからも応援をよろしくお願いします「行くぞ、みんな姉川へ～！」

水瀬いのりさん（千鳥役）:今日はあいにくの天気だったのですが、皆さんお集まりいただきありがとうございました。最初に千鳥を演じるようになってだいぶ経つのですが、周りの先輩方が私を支えてくれて、自分が座長なんだ！　という気持ちをしっかり持って、皆さんの足を引っ張らないようにと思い、頑張っていました。今振り返ってみると全方位に濃い方々に支えられていたなという気持ちでいっぱいです。アフレコが終わってしまうとみんなでご飯を食べる機会も減ってしまうので、3期が始まったら是非またみんなで中華料理が食べたいです！　引き続き『信長の忍び』の応援をよろしくお願いします！　今日はありがとうございました～。

そして最後に出演者全員でEXILEのChoo Choo TRAINダンスを披露して本イベントは終了しました。作品愛だけでなく、アドリブと笑いが詰まった素晴らしいイベントとなりました。

[取材・文／古瀬敏之 撮影／鳥谷部宏平]

　
イベント概要
「信長の忍び 天下糖一 二〇一七」～昼の陣・夜の陣～

日時：
2017年10月14日（土）昼の陣/14:00 開演 夜の陣/18:00 開演

会場：
東京総合美容専門学校内ホール

登壇者：
水瀬いのり（千鳥役）、羽多野渉（織田信長役）、山口勝平（木下秀吉役）、村瀬歩（助蔵役）、たかはし智秋（帰蝶役）、高木渉（足利義昭役）内匠靖明（浅井長政役）MC：吉田尚記（ニッポン放送アナウンサー）

※昼の陣のみ、村瀬歩（助蔵役）
※夜の陣のみ、高木渉（足利義昭役）

>>TVアニメ『信長の忍び』公式サイト