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- 小澤めぐみ
- 営業職を経験後、記者業務に携わりフリーへ。主に男性声優、漫画、アニメなど浅く広く…今はもっぱら藤沢朗読劇中毒
2017年10月14日(土)、東京・よみうりホールにて若手男性声優企画「8P(エイトピース)」によるリーディングイベントが行われました。
「8P(エイトピース)」は、畠中 祐さん、野上 翔さん、八代 拓さん、榎木淳弥さん、ランズベリー・アーサーさん、髙坂篤志さん、益山武明さん、千葉翔也さん、8人の企画。2017年6月7日から順次発売された2人1組のデュエットソングをテーマ曲にした4つの朗読劇がアニメイトチャンネル『8P channel 2』で配信され、本イベントではその続編が披露されました。
昼の部では、畠中さんと千葉さんによる『月天嘆歌』、榎木さんと益山さんによる『ハチガク!』をメインに。本稿では、ランズベリーさんと髙坂さんによる『薔薇の庭』、野上さんと八代さんによる『Starlight Stage』がメインの夜の部をレポートします!
ランズベリーさんと髙坂さんがメインキャラクターを演じる朗読劇『薔薇の庭 明治編』
物語が結末を迎え、センターのランズベリーさんと髙坂さんはそれぞれまとったマントをひるがえし、ステージ前方へ移動。物語のテーマ曲であるデュエットソング『fate ~危険な香り~』を甘く切なく歌い上げます。会場も、ペンライトで2人の担当カラーである青と水色に染まり、幻想的な雰囲気に。そんな中、朗読劇のリースとユアンのように、近くて遠い互いの距離が縮まらないもどかしさを感じさせる髙坂さんとランズベリーさんの歌声や振り付けが再び観客の涙を誘いました。
2人と入れ替わりに、益山さんと榎木さんがMCとして登場。メンバー6人を呼び込みトークパートへ! あらためてメンバーがあいさつする中、全員おそろいの黒いスーツに担当カラー・白のネクタイをした千葉さんが「結婚式へ来ました」とコメントし、会場から笑い声が上がると、ほかのメンバーから「ズルいな」とうらやましそうに突っ込まれていたり。ランズベリーさんが歌い終えたばかりのデュエットソングについて、「ポップな曲だから。いつもの『イケイケ!』みたいな曲とは違って……」と「8P」ではおなじみのワードでとぼけたりと、開始早々から笑顔がこぼれます
夜の部のMCを務める益山さんと榎木さん
また、テーマに沿ってトークを展開。昼の部との共通テーマ『印象的な台詞』では、髙坂さんとランズベリーさんが互いの名前を「何度言うんだ!?」と思ったとコメントしました。そのほか、『どうしてもやめられないこと』やイベントグッズになった企画の裏話などが語られました。
イベント後半では、熱血タイプの青年・玲央とクールな櫂の2人が反発しぶつかり合いながらも、距離を縮めトップアイドルを目指す物語を繰り広げます。前向きで明るい玲央を、力強い声で演じる八代さん。一方、野上さんはアイドルを仕事と割り切る裏で家族との確執を抱える櫂を、静かに時に熱く演じました。玲央と櫂だけでなく、2人を取り巻く人物の悩みや思いも徐々に明らかになる展開に。手ごわいライバル(CV:ランズベリー・アーサー)や櫂の弟の祥吾(CV:千葉翔也)、玲央と櫂を支える仲間たちを担当する益山さんら6人の心のこもった演技が、さらに物語を鮮やかに彩っていました。
そして、ピンクのマントを着けた野上さんと黄色いマントの八代さんによるデュエットソング『ダブルスターライト』へ。ピンクと黄色のペンライトに埋め尽くされた会場が、ファンの熱気で包み込まれていきます。2人はアイコンタクトを取り息の合ったダンスで、演じたアイドルさながらにファンを魅了していました。
再び8人がステージに現れ、朗読劇やデュエットソングについて振り返ります。八代さんは、「黄色とピンクのライトがきれいで。ずっと見ていたかったんですけど、踊っているとマントで見えたり見えなかったりして……」。
『この話、ココが気になる!』という共通テーマでは、髙坂さん演じる“専務”の話題に。もともと「8P」で“専務”の愛称で親しまれていた髙坂さんが専務役とあって、朗読劇中にファンからクスクスと押し殺した笑い声が聞こえていましたが、メンバーらも配信分のドラマ撮影段階で「専務(髙坂さん)が、“専務”!?」と衝撃を受けた様子が伝わってきました。さらに、台本の“専務”と書かれる部分が“髙坂”と間違えられていたと暴露したり、“専務”のキャラクターが「実は、こんな人では?」と想像を膨らませたり。
トークテーマ『最近できた目標』では、畠中さんの「忘れ物をしない」という今年の目標から、榎木さんが「実は今日、靴とベルトを忘れて……」と打ち明け、「8P」メンバーが忘れ物をしやすいと判明! 最後には、益山さんが「『8P』全員の目標だな」と、まとめていました。
一人ずつあいさつし、畠中さんが「舞台や朗読だと、小劇場が埋まらないことも多々ある中、これだけのお客さんが集まって真剣に見てくれて、役者として本当にうれしかった」と熱弁。
野上さんは「普段やらない役だったり、一緒に歌ったり、いろんな挑戦をさせていただき楽しかったです。それは、一緒にやるメンバーや見てくださるお客様がいるからだと思います」、髙坂さんは「『8P』としてのイベントで、真面目な芝居だけで今回バカなことしてないけどいいのかなぁと、不安になりました……。ですが、いつもの『8P』とはちょっと違う声優・役者としての達成感を得ることができ、とてもありがたいです」と感謝の思いを伝えていました。
ランズベリーさんは「まだソロ曲もありますし、例えば『サーカス団への道』(動画番組『8P channel』内企画)をやってみたり(笑)。また、『8P』ならではのものをお見せしたいです」、益山さんは「今日は『8P』として自信につながったし、課題も見つかったと思います。僕たちも何が待っているか分かりませんが、これからもいろんなことに挑戦していきますし、皆さんもワクワクしながら待っていてください」と今後の挑戦に意気込んでいました。
最後に8人で『FULL VOLUME!!』を歌い、会場は色とりどりの光の中、一体感に。ジャンプしたり肩を組んだり、笑顔いっぱいに歌う8人からは言葉以上の思いが届いていました。
なお、毎月第2第4金曜日には、アニメイトチャンネルにて『8P channel 』が配信されています。現在は第3シーズンを配信中。本イベントで行われた朗読劇の前編は、2017年7月26日(水)より順次発売中のDVD「8P channel 2」に収録。2017年12月2日(土)には、DVD全巻購入応募者全員を招待したDVD「8P channel 2」Vol.1~3発売記念イベントがアニメイトにて開催されるので、イベントに足を運んだことがない方も間近で「8P」の魅力に触れられるチャンスです!
[取材・文・写真/小澤めぐみ]
営業職を経験後、記者・編集業務に携わりフリーへ。男性声優を中心に、漫画、アニメ、外ドラ、BLなど浅く広く好奇心は一人前。飲食、旅行、音楽、(ヘタだが)写真撮影、話を聞くことも好きで、近年の自粛生活は苦痛。最近のお気に入りは『薬屋のひとりごと』『異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。』。王道モノから西東問わず歴史モノなど“ファンタジー”や“ミステリー”が好物。今はもっぱら藤沢朗読劇中毒