プレスコ収録に花澤香菜さん&杉田智和さんもビックリ!? 映画『GODZILLA 怪獣惑星』舞台挨拶イベントレポート&声優インタビュー
現在上映中のアニメーション映画『GODZILLA 怪獣惑星』(通称:アニゴジ)。大ヒットを記念して、11月23日にTOHOシネマズ六本木ヒルズにて、特別舞台挨拶が行われました。
当日は、花澤香菜さん(ユウコ・タニ)、杉田智和さん(マーティン・ラッザリ役)と、瀬下寛之監督が登場。
本稿では、イベントレポートに加え、花澤さんに行ったインタビュー、杉田さんからのコメントもご紹介していきます!
プレスコ童貞をゴジラに奪われた杉田智和さん「大きかったです」
舞台挨拶が始まると、花澤さんは満席の場内に手を振りながら、「ありがとうございます!」と感謝。
杉田さんは「任侠映画を観終わったお客さんは肩で風をきって帰りますが、この映画はゆっくり帰るのかな?」とユニークな挨拶で場内を沸かします。
一方、瀬下監督は集まったファンから盛大な拍手を受けると、「この拍手でしばらく生きていけそうです。本当に嬉しいです!」と最大級の謝辞をおくっていました。
トークショーが始まると、司会の森一丁さんから登壇者に完成版を観た感想が質問が。杉田さんはいままでプレスコ収録(※)の経験がなかったようで、「プレスコ童貞をゴジラに奪われました。ゴジラ……(存在感が)大きかったです」とコメント。
(註:映像がない状態で音声収録をすること)
場内のあちこちで笑いが起こるなか、瀬下監督は「今日は杉田さんのおもしろい話をずっと聞いていたいです(笑)」と思わず笑顔。
杉田さんのおもしろトークの後は、プレスコ収録のよかった点に関しても語られます。
キャスト一同は、映像だけでなくゴジラの絵も見ずに収録したため、頭のなかで未知なる巨大な敵を想像しながら演技をしていたそうです。
杉田さんは、「制作社側もおそらく答えを決めかねている段階で、宮野くん(宮野真守さん)の演技が未知なる敵に対しての一定の答えを出してくれた」と収録現場を振り返っていました。
もしもゴジラが出現したらどうする?
続いては「もしゴジラに遭遇したらどうするか?」という質問に、登壇したふたりのキャストが答えます。
◆杉田さん
「世界が滅びてリセットされる。地球が次のステージに移るだろう」
◆花澤さん
「人類と共存して、ビルの解体などを手伝ってもらう」
正反対の答えに場内は爆笑。花澤さんはゴジラと対話し、共存できる道があるかもしれないと、平和的な解決作を模索します。これを聞いていた瀬下監督も、「ゴジラがしゃべったら相当おもしろいと思う」と笑いながらコメント。
そして舞台挨拶の最後は、瀬下監督から第2章、第3章に関するヒントが語られます。瀬下監督は「そうですね……」と言葉を濁しつつ、「絵に描いたような絶望」、「新しいキャラクター」、「メカ○○○の登場」という3つのワードを紹介。
最後に監督は「とにかく楽しんで観られる作品を作っています!」と挨拶し、イベントは終了しました。
花澤さん&杉田さんが考える「ゴジラ」とは?
ここからはイベントを終えた花澤さんと杉田さんのインタビュー&コメントをお届け。おふたりが考える「ゴジラ」とは、一体どんなものなのでしょうか?
◆花澤さんインタビュー
──ゴジラや怪獣、特撮モノなどの思い出はありますか?
花澤香菜さん(以下、花澤):私には弟がいるので、小さいころから自宅に「怪獣図鑑」のような本がありました。なのでゴジラは幼いころから馴染みがある怪獣で、あまり「怖い」と思ったことはなかったと思います。
──好きな怪獣はいますか?
花澤:「ミニラ」です。怪獣図鑑のミニラの外見を見て、「私、なんか似てるなぁ」と思ったときからミニラが好きになりました。
──誰かに言われたのではなく、ご自身でですか?
花澤:はい。自分で似てると思ったんです。そしてミニラの特技を調べたら、「人間の夢に出てきて応援すること」だったんです。他の怪獣が怖い特技ばかりなのに、なぜかミニラはほっこりしてるんです。それを知って、ますます好きになりました。
──その後、『ゴジラ』の映画を観る機会はありましたか?
花澤:『ゴジラ』には親近感を持っていたはずなのに、それから大人になるまでは触れ合うきっかけはありませんでした。TOHOシネマズ新宿(※)ができてからは、新宿に行くと目にする機会はありましたけど。
(註:TOHOシネマズ新宿の屋上に、巨大なゴジラのオブジェがある)
大人になって映画の『ゴジラ』をはじめて観たのは、『シン・ゴジラ』が公開されたときです。あのときはアニメのゴジラのオーディションはまだでしたので、普通にお客さんとして観に行きました。怪獣映画の楽しみ方を知らない私が観ても、とてもワクワクできました。
──『シン・ゴジラ』のどこがおもしろかったですか?
花澤:ゴジラをどうやって倒そうかと、人間がいろいろ戦略を練っているところが面白かったです。それと、電車とか身近なものを使って攻撃するところも、いいですよね!「怪獣映画は大人が観ても楽しめる作品なんだ」と思いました。
──そんな花澤さんが、アニメの『GODZILLA 怪獣惑星』に出演しました。「アニゴジ」では舞台が地球ではありません。お話を聞いたとき、どう感じましたか?
花澤:まず、「ゴジラをどうやってアニメで作るんだろう?」と思いました。ですが、私は以前、虚淵玄さんとも瀬下寛之さんともお仕事をさせていただいていたので、おふたりがおもしろい作品を作ってくださることは確信していました。
そしてオーディションの時点で、すでにとても厚い資料が作られていたのが印象的でした。それをしっかり読んでからオーディションを受けたのですが、初めて読んだときは「こんなにSF要素があって、しかもオリジナルのもの? ものすごい作品になりそうだ」と感じました。
──『GODZILLA 怪獣惑星』の収録現場は、他の現場と違うことはありましたか?
花澤:プレスコ収録だったので、自分がどのような状況にいるのか想像しながら演技をしなければならないところです。
ユウコは地球で育っていません。物心がついたときには宇宙船(恒星間移民船アラトラム号)のなかにいました。だからハルオのような「地球を取り戻そう!」という明確な意志は持っていないんです。食糧不足でも戦わなければならない、そんな環境下に置かれているユウコを意識しつつ、収録しました。
──『GODZILLA 怪獣惑星』は全3章で構成されます。第2章(2018年5月公開予定)、第3章(公開日未定)の内容を、話せる範囲内で教えてください。
花澤:すごい展開が待ってますよ! 第2章と第3章は新しいキャラクターが登場してきます。もしかしたら、その人たちも味方になってくれるかもしれません。諦めずに戦えば、状況は変わってくるかもしれない……公開をお楽しみにしてください。
──答えにくい質問すみません(笑)。では、第2章の台本を観たときにどう思いましたか?
花澤:「なんてこった!」と思いました。これはアフレコがたいへんだぞ〜っと(笑)。
──2章ではユウコが活躍すると伺いました。
花澤:活躍します! 第2章で、ようやく彼女が活躍できる場所ができます。ユウコはパワープレイは苦手ですが、パワードスーツの操縦は上手いんです。あとはハルオくんとの絆も、戦いを通してさらに強くなります。ふたりきりの会話にも注目してほしいです。
──『GODZILLA 怪獣惑星』では、怪獣がとても恐ろしいものとして描かれています。花澤さんにとって、「恐ろしい存在」はなにかありますか?
花澤:私、オバケが苦手なんです! 「お化け屋敷」に入る人の気持ちもわかりませんし、お風呂に入ったときとかは何回も振り返ってしまうくらいオバケは苦手です。だからホラー映画はまったく観られません。今回の『GODZILLA 怪獣惑星』は、敵がオバケじゃなくて怪獣で、本当によかったと思っています(笑)。
──もし今後、オバケが出てくる作品に出演したとき、どうしますか?
花澤:もしもそのときがきたら……ゴジラに立ち向かうユウコちゃんのように、決意しなければならないと思っています。
──最後にファンのみなさまにメッセージをお願いします。
花澤:まだ『GODZILLA 怪獣惑星』を観ていない方がいらっしゃったら、本当にもったいないと思います! この映像とサウンドのスケールは、ぜひ劇場で体験していただきたいです。特にゴジラが登場するときの緊張感は、映画館でしか味わえません。また、主人公のハルオくんを見ていると、とても勇気づけられます。私も完成版を観て、「まだまだがんばれるかもしれない!」と思えました。なので元気になりたい人にも、観ていただきたい作品ですね。
それと、この作品は、上映が終わった後に誰かと語り合いたくなると思います。なのでひとりで観に行かれるのもいいですけど、可能ならば何人かで観に行くのをオススメします! これから第2章、第3章と続きますが、ユウコも含めて、まだ活躍していないキャラクターが活躍します。いろんなキャラクターを見逃さないでください。
そして最後に重要なことをひとつ!! 絶対にエンドロール中に帰らないでください。詳しいことは言えませんが、エンドロールの後にも映像がありますので、しっかり観てから席を立ってください。『GODZILLA 怪獣惑星』をよろしくお願いします。
◆杉田さんインタビュー
──第1章、第2章、それぞれでマーティンの推しポイントを教えてください。
杉田智和さん(以下、杉田):「こういう事を聞くから人類は(以下略)」
──「アニゴジ」の最大の魅力は何だと思いますか?
杉田:「何度言えばわかるんだい?人類ってのは(以下略)」
──ゴジラや怪獣、特撮モノなどの思い出はありますか? また、好きな怪獣はいますか?
杉田:怪獣が対戦するSNK社のゲームが思い出深いです。
──プレスコ収録は初めてとのことですが、初挑戦してみてよかったことはなんでしょうか?
杉田:彼の存在感はすごく大きかったです。作品と一つになれた気がします。
──『GODZILLA 怪獣惑星』では、怪獣がとても恐ろしいものとして描かれています。杉田さんにとって、「恐ろしい存在」は何かありますか?
杉田:発言を面白おかしく偏向報道されて「この方が面白いんだからこれになれ」と脅される事でしょうか。悲しいですね。
──最後にファンのみなさまにメッセージをお願いします。
杉田:何を信じるかではなく、決めた事に責任を持つ事。ハルオ達の今後を見守って下さい。
劇場版『GODZILLA 怪獣惑星』
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●Introduction
1954年に誕生した、映画『ゴジラ』は、巨大な文化的アイコンとして世界中の人々に愛されてきた。2016年には『シン・ゴジラ』(庵野秀明総監督)が公開。徹底的なリアリティをもって描かれた様々な描写が観客の心をつかみ、興行収入82.5億円を記録する大ヒットとなった。そして2017年、『ゴジラ』は誰も予想しなかった新たな“進化”を果たす。それがアニメーション映画『GODZILLA』である。
本作が描くのは、これまでのどんな『ゴジラ』とも一線を画すシビアでハードな未来世界。二万年もの間、地球に君臨し続けてきた“ゴジラ”とそれに対峙する人類の因縁の物語だ。
監督には、劇場版『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』を手掛け、シリーズ歴代最高の興行収入を記録した静野孔文が参加。コンビを組むもう一人の監督が瀬下寛之。CG領域の第一線で培われたその手腕は監督作である『シドニアの騎士 第九惑星戦役』、『BLAME!』で立証済みと言える。
ストーリー原案・脚本は『魔法少女まどか☆マギカ』や『PSYCHO-PASS サイコパス』などで知られる虚淵玄(ニトロプラス)。突破力抜群のアイデアと先を読ませない緻密な構成力は多くのファンの心を捉えている。
そして制作は『シドニアの騎士』を始め、『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ』等で米国テレビ業界のアカデミー賞として知られるエミー賞最優秀賞(デイタイム・エミー賞 アニメーション番組特別部門最優秀賞)を通算5度受賞するなど数々の実績を持つ国内最高峰の3DCGスタジオ、ポリゴン・ピクチュアズ。誰も見たことのない新しい“ゴジラ”の始まりを告げる咆哮が今、響き渡る――。
●Story
二十世紀最後の夏。その日人類は、地球という惑星の支配者が自分達だけではないと知った―――。
巨大生物「怪獣」の出現と、その怪獣をも駆逐する究極の存在「ゴジラ」。半世紀にわたる怪獣との戦争の末、人類は敗走を重ね、ついに地球脱出を計画。そして2048年、中央政府管理下の人工知能による選別を受けた人間だけが恒星間移民船・アラトラム号で11.9光年の彼方にある「くじら座タウ星e」を目指し旅立った。しかし、20年かけてたどり着いたタウ星eの地球との環境条件差は、予測値を遥かに上回り、人類が生存可能な環境と呼べるものではなかった。
移民船に乗る一人の青年・ハルオ。4歳の時、目の前でゴジラに両親を殺され、20年の間、地球に戻りゴジラを倒すことだけを考え続けていた。移民の可能性を閉ざされ、生存環境も劣悪となった船内でハルオを中心とした「地球帰還派」は主流となり、危険な長距離亜空間航行を決断し地球を目指す。
だが、帰還した地球は、既に二万年の歳月が経過し、地上はゴジラを頂点とした生態系による未知の世界となっていた。果たして人類は地球を取り戻せるのか。そして、ハルオの運命は――。
●スタッフ
監督:静野孔文・瀬下寛之
ストーリー原案・脚本:虚淵玄(ニトロプラス)
シリーズ構成:虚淵玄(ニトロプラス)・村井さだゆき
キャラクターデザイン原案:コザキユースケ
副監督:森田宏幸
演出:吉平“Tady”直弘
プロダクションデザイン:田中直哉・Ferdinando Patulli
CGキャラクターデザイン:森山佑樹
造形監督:片塰満則
美術監督:渋谷幸弘
色彩設計:野地弘納
音響監督:本山 哲
製作:東宝
制作:ポリゴン・ピクチュアズ
配給:東宝映像事業部
●キャスト
宮野真守・櫻井孝宏・花澤香菜・杉田智和・梶裕貴・諏訪部順一・小野大輔・三宅健太・堀内賢雄・中井和哉・山路和弘
>>『GODZILLA 怪獣惑星』公式サイト
>>『GODZILLA 怪獣惑星』公式ツイッター(@GODZILLA_ANIME)