小野大輔さん、梶裕貴さん、小林裕介さんがアニメの魅力を語る!! TVアニメ『博多豚骨ラーメンズ』第1話先行上映会レポート
2018年1月7日(日)、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて、TVアニメ『博多豚骨ラーメンズ』の第1話先行上映会が開催されました。
TVアニメ『博多豚骨ラーメンズ』は、木崎ちあき先生の小説(メディアワークス文庫)を原作とした、"福岡県博多"を舞台にした群像劇です。
第1話先行上映会では、私立探偵・馬場善治を演じる小野大輔さん、闇組織に雇われた殺し屋・林憲明を演じる梶裕貴さん、崖っぷちの新入社員・斉藤を演じる小林裕介さんも登壇。ここでしか聞けないスペシャルトークも行われました。
そんなTVアニメ『博多豚骨ラーメンズ』第1話先行上映会の模様をお伝えします!
榎田も登場!? 上映前のOPトーク
盛大な拍手の中、最初に登場したのは金髪マッシュ頭のMC。原作ファンならばご存知の情報屋・榎田に扮した川瀬浩平プロデューサーです。アニメで初めて『博多豚骨ラーメンズ』に触れる方にはまったく伝わりませんが、なかなかに重要な登場人物です。
簡単な前置きの後、馬場役の小野大輔さん、林役の梶裕貴さん、斉藤役の小林裕介さんが登壇。みなさんとっても素敵な笑顔で、登壇早々、中央のカメラに向かってピースをしたりと、現場での仲の良さが垣間見えます。
まずは小野さんからご挨拶。「明けましておめでとうございます。おめでタイ! よろしくお願いしタイ」と語尾に「タイ」を付けて博多弁要素を取り入れようとしてみたものの、博多弁の先生がいてくれないと難しかった様子。梶さんのツッコミもあって会場は笑いに包まれました。
続いて、年末に小野さんから贈られたパーカーをこの日のために着ずに取っておいたという梶さんが「みなさんのリアクションを楽しみにしています!」と挨拶。
さらに、このアニメにちなんで豚骨ラーメンを食べてきたという小林さんは「今日、豚骨ラーメンを食べてから来た人!」と会場に質問。会場には、豚骨ラーメンを食べてきた人や、博多から来てくれた人もいたようです。
それぞれが挨拶をしている合間にも、川瀬プロデューサーも含め4人でつっこみを入れ合い、和気あいあいとした雰囲気。皆さんの仲の良さがうかがえる楽しいOPトークになりました。
いよいよ上映! その出来栄えは……?
これまでにも、電撃文庫秋の祭典やシンガポールでのイベントがありましたが、本編の上映は今回のイベントが初。さっそく気になる第1話を、映画館の大スクリーンで堪能しました。
原作と同じ内容ですが、30分毎の枠で放送されるアニメとして描くにあたり、エピソードの順序を入れ替えるなど、視聴者にわかりやすい構成にされています。いろんな人物が多数登場するのでその人物をしっかり紹介しつつ、登場人物たちがそれぞれ事件にかかわっていく様が丁寧に描かれています。そして「え、どういうこと? この後どうなるの!?」と気になるところで終わる第1話! 期待以上の出来で目が離せませんでした。
上映が終わると、会場からは大きな拍手が。再登壇したキャスト陣も、あらためて絶賛。アニメの内容はもちろんのこと、音楽についてもジャズチックな楽曲でかなりかっこいいと興奮気味に語りました。
ひとしきり音楽のかっこよさを語った後、「あとは主演の人ですかねぇ」と冗談っぽく自画自賛する小野さん。それにツッコむ梶さんに、さらに小野さんが「君、間違ってたね。そのまま収録されちゃってたよ?」と1話での林が馬場の名前を読み違えるシーンに言及。「そう書いてあったんですよ、台本に!」「2話目からは気をつけて?」という軽快なやり取りに、会場は大笑い。
ちなみに小野さんの役は「ばんば」と読むのが正解で、梶さんの役も「はやし」ではなく中国語読みで「リン」が正解です。アニメの中でも、舞台の上でも、お二人の息はピッタリですね!
飄々とした馬場に対し、林はちょっとツンケンした役どころですが、1話にして彼にも悲しい過去がありそうなシーンが登場。林を語る上で欠かせない重要なピースになっていることを梶さんが語りました。
小林さんは"巻き込まれ声優"!? 貴重な"普通"役とは?
一方で、斉藤は1話で見たまま。「1話で斉藤のすべてを表していると言っても過言ではないくらい」と小林さんが語ると、会場からは笑いが起こりました。
いつも事件に巻き込まれてしまう、けれどどこまでいっても"普通"なのが斉藤。そんな斉藤がなぜ殺し屋の会社に就職してしまったのか、経緯は後々描かれますが、1話を見る限りどう見ても殺し屋に向いてなさそうなまっすぐな人物です。
小野さんが笑いながら「でも小林くんはさ、こういう役が似合うよね。やっぱこういう役は小林くんだよ!」と話すと、小林さんからは「川瀬さんからも斉藤の顔を見て真っ先に俺の顔が出てきたって言われました。」と裏話が飛び出しました。川瀬プロデューサー曰く、斉藤を見た瞬間「これは、裕介だろ」と、迷うことなく小林さんを斉藤役に推薦したのだそうです。
さらに小林さんが「確かに過去に演じた役も、ほぼほぼ巻き込まれることが多いキャラですね……」と話すと、"巻き込まれ声優"と、小野さんと梶さんが新ジャンル(?)に任命。会場は大爆笑に包まれました。
巻き込まれる普通のキャラではありますが、斉藤の"普通"は特別で劇中では重要。と言うのも、他のキャラクターがみんな濃すぎて、普通の人がいることでそれがより際立つのですよと、川瀬プロデューサー。そして小林さんは“モブにならない一般人、つまり強く主張させることなく、存在感を出して演じることができる稀有な役者”だと絶賛しました。
アフレコ現場でも役同様にいじられることが多いという小林さん。ある日収録にたまたま某コンビニの制服とよく似た配色の服を着ていった結果、「あれ? 今日バイト帰り?」「いい生地だね。ただのバイトじゃ着られないやつだよ」と現場が大盛り上がりしたそう。
しかも、以降の収録でも「あれ? 今日はバイトないの?」と毎回の現場のネタになったというエピソードを語りました。
さらに梶さんは、小林さんがシンガポールでのイベントに行く前にも「シンガポールにもコンビニあるから見てきてよ」と言っていたそうですが、帰国後最初のアフレコで、「向こうの店員さんの服装、私服でした!」ときっちり報告した小林さんに、「え、あれじゃないの!?」とまた更に現場が盛り上がったそうです。
今度イベントがある時には、そのきっかけの服を着てくださると約束してくれた小林さん。次のイベント実現を期待したいですね。
博多弁と北九州弁と北北九州弁と南北九州弁?
さらに今回注目されているのが、度々登場する福岡の方言。
小野さんの演じる馬場は博多弁で話す役どころですが、やはり博多弁にはかなり苦労があったようです。
現場では、博多弁を教えてくれる"博多先生"がいるとのこと。小野さんは博多弁の台詞のサンプル音源も聞いて収録に臨んでいたものの、最初は"博多先生"に「全然ダメです」とダメ出しされることが多かったのだとか。
梶さんも過去に京都弁の役で苦労したことがあったことに触れ、馬場のあの台詞量をすべて方言で演じることへの苦労を推し量る場面もありました。
大変な苦労があったようですが、アフレコも後半に差し掛かり、かなりなじんできているそう。「馬場の人生を演じている手応えがある」と話していました。
また、アニメには北九州弁を話す猿渡俊助というキャラクターも登場するのですが、博多弁と北九州弁でも方言が違うため、現場には"北九州先生"もいるのだそう。さらに、北九州の中でも、北と南とでは微妙に方言が違うらしく、現場では北九州先生の声優さんが「北九州市の北側ですか?南側ですか?」と確認する場面もあったのだとか。
方言の他に、小野さんは第1話のソフトバンクホークスの応援歌を口ずさむシーンに苦戦し、なんと10テイク以上も録り直しているのだとか! 野球を愛するキャラでもある馬場ゆえに、鼻歌にも完璧さを要求するスタッフ陣のこだわりも感じられるエピソードでした。
馬場は、いまひとつ本心が読めない、むしろ読めてしまってはいけないキャラクターです。「だからこそ小野さんでなければこの役はできないんじゃないか」という川瀬プロデューサーの強い思いも聞くことができました。
さらに、小野さんが、書き込みいっぱいの1話の台本を持ってきてくださっていたので、小林さんのリクエストで市長の悪事を暴こうと決意する馬場の台詞を生で披露!
先程とは打って変わって、クールな姿に会場からも歓声と拍手が巻き起こっていました。
女装男子の殺し屋・林の声って?
一方で、林の声についてはかなり悩んだと話す川瀬プロデューサー。
スタッフの中でも、林の声のイメージについては、個々によってかなり違いがあったのだそうで、オーディションで様々な声を聞いて考えていったのだと明かされました。
美しい外見ではなく、男臭い内面に焦点を当て、より男っぽく演じたという梶さん。スタッフはその演技を聞き、「あ、これだっ!」と林の声やキャラの方向が固まっていったのだそう。
川瀬プロデューサーも「梶くんが方向性を出してくれたおかげでスタッフ間の林のイメージが統一できた」と頷きながら語っていました。
「基本ずっとイライラしていますからね」という林のエネルギーは、馬場とは対照的。
梶さんが「僕、よくイライラしてる役やってるな」と話すと、「5年位前は爽やかな役をやってもらったのに」と返す川瀬プロデューサー。小林さんの"巻き込まれ声優"につづく梶さんの"怒り声優"話に、会場からも笑いが起こっていました。
今後アニメが進むにつれ、林の本質がいろいろと見えてくるそうなので第2話以降のお話も楽しみにしたいです。
また、馬場と林との掛け合いも注目ポイントとして挙げられました。
もちろん、馬場と林というキャラとして軽快なやりとりを見せてくれるのはもちろんのこと、録り直すたびに新しいアプローチで返して、よりキャラとして活きるよう、お互いにいいものにしようとしていたというお二人は、まさに馬場と林のようです。
その結果が、今後のシーンにもいっぱい詰まっているのだろうと期待させる、スペシャルトークでした。毎週の放送をどうぞお見逃しなく!
[取材・文/笈川彩女]
作品情報
TVアニメ「博多豚骨ラーメンズ」
<INTRODUCTION(全体あらすじ)>
福岡は一見平和な町だが、裏では犯罪が蔓延っている。今や殺し屋業の激戦区で、殺し屋専門の殺し屋がいるという都市伝説まであった。殺し屋、探偵、復讐屋、情報屋、拷問師etc──。裏稼業の男たちの物語が紡がれるとき、『殺し屋殺し』は現れる──。
<放送情報>
TOKYO MX:毎週金曜24:30~
BS11:毎週金曜24:30~
AT-X:毎週金曜22:30~
(リピート放送:毎週日曜7:00〜/毎週月曜14:30〜/毎週木曜6:30〜)
TVQ九州放送:1月17日より毎週水曜27:35~
※放送日時は変更となる場合がございます。
<配信情報>
各種配信サイトにて配信予定
AbemaTV:1月12日より毎週金曜24:30~
niconico(ニコニコ生放送/ニコニコチャンネル)、GYAO!、フジテレビオンデマンド、Amazon、バンダイチャンネル、dアニメストア、ひかりTV、J:COMオンデマンド、ビデオパス、アニメ放題、NETFLIX、U-NEXT、あにてれ、PlayStation™Video、Rakuten TV、DMM.com、ビデオマーケット、HAPPY!動画、ムービーフルplus、hulu でも配信予定!
※放送日時は変更となる場合がございます。
<STAFF>
原作:木崎ちあき(メディアワークス文庫刊)
キャラクター原案:一色箱
監督:安田賢司
シリーズ構成:ヤスカワショウゴ
キャラクターデザイン:井上英紀
音響監督:岩浪美和
音楽:中川幸太郎
アニメーション制作:サテライト
<CAST>
馬場善治:小野大輔
林憲明(リンシェンミン):梶裕貴
斉藤:小林裕介
榎田:小野賢章
ジロー:浪川大輔
ミサキ:悠木碧
ホセ・マルティネス:前野智昭
大和:松岡禎丞
佐伯:平川大輔
重松:浜田賢二
剛田源造:廣田行生
猿渡俊助:中村悠一
新田巨也:松風雅也