西沢幸奏 5thシングル「LOVE MEN HOLIC」インタビュー/あなたはラーメン中毒?恋愛中毒?
西沢幸奏さんによるTVアニメ『ラーメン大好き小泉さん』エンディングテーマの「LOVE MEN HOLIC」は、ラーメン用語をふんだんに盛り込みながら、ラーメンについても恋愛についても歌った、タイアップならではのユニークでセンス抜群の楽曲に仕上がっています。「蒙古タンメン中本」とのコラボで話題の西沢さんのインタビュー後編では、今回の新曲についてお話を伺いました。
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□西沢幸奏、蒙古タンメン中本の激辛コラボラーメンを食す!
――「LOVE MEN HOLIC」の歌詞は面白いですね。
西沢幸奏さん(以下、西沢):今回は、曲ができるより先にラーメンのワードを歌詞に入れたらどうかというアイディアが出ていたんです。
私の中で、曲はすごくロックなものになるんじゃないかと思っていたので、ロックなものにコミカルな歌詞を入れて、私なりに熱い感じでラーメンを表現してやるぜ!って気合いを入れて待っていたら、すごくポップな曲が届いて。でも、よくよく考えたら作品のイメージにはポップな感じが合うなと思ったので、そこにポップな歌詞を入れてロックな歌い方をしたら、面白いものになる!と思いました。
――確かにイントロはポップですけど、幸奏さんが歌ったら、結構なロックに聴こえましたよ(笑)。
西沢:確かに。そういう西沢幸奏のカラーは失っちゃいけないと思ったので、そこは意識しました。
――演奏もメロディのあるギターフレーズがふんだんに盛り込まれていて、ロックな1曲だったと思います。
西沢:私の曲の中で、一番ジャムセッション感があると思うんです。去年の12月に一度だけバンドでやったんですけど、他の曲とは違うライブ感が出せたと思ったので、ライブでも映える曲だと思いました。
――作編曲のWEST GROUNDさんとは、これまで数多くの曲を一緒にやっていますが、どんな印象を持っていますか?
西沢:この曲をいただくまで、WEST GROUNDさんの曲は音のパワーがすごいと思っていたんです。でも「LOVE MEN HOLIC」は力技の曲ではないというか。パートごとに繊細に音が聴こえてくるし、メロディもグッと来るものだったので、私の中でちょっと印象が変わりました。やっぱり底が知れないですよね。
――アレンジがカッコいいですよね。1番のAメロは普通にメロディに沿ったギターと合わせて歌っているけど、2番のAメロから、突然のベースのスラップが入ってきて、ボーカルの雰囲気も変わる。そこがすごく好きで。
西沢:ありがとうございます。ここのスラップと私の声にエフェクトがかかってる感じのマッチ具合が、本当に心地良く仕上がっているので、2Aには、私もぜひ注目して聴いてほしいと思っています。ここのベースはめちゃめちゃカッコいいので、じっくり聴いてほしいです!
――1番と2番の変化が、わりと大事になってくるんですかね。
西沢:やっぱりハッとさせられますよね。それはWEST GROUNDさんも思ってらっしゃるみたいで、2番のAメロが全然違うメロディで来ることが多いんです。だから私も2Aを意識はしていて、この曲では2番の冒頭を英語にしたり、ハッとさせられる歌詞を考えて書いたりしています。
――予測して歌詞を書いてるんですね。
西沢:長く一緒にやらせてもらっていると、お互いが考えてることがわかってくるんですよね。ここは言葉を立ててほしいんだろうなとか、考えながら書いてますね。
――DメロのあとにEメロっぽいのがひとつ入ってサビになるのもいいですね。
西沢:私の曲、よくEメロがあるんですよ(笑)。たまにFメロまである。
――覚えるのが大変そうです。
西沢:でも、1曲の中でサウンドにもいろいろな表情があるから、私もいろんな表情の歌詞が書けるんです。歌詞のストーリー性がより豊かになるというか。この曲では、Dメロで一度ラーメンから離れて、女の子の気持ちを歌っていたりするし。
――歌詞のことも教えてほしいのですが、よく「LOVE MEN」って思いつきましたよね。
西沢:曲が来るまではラーメンの用語を入れようと思っていただけで、具体的なテーマは決めてなかったんです。曲をいただいて、そのポップな曲調とサウンドからインスパイアを受けて、恋愛中毒とラーメン中毒を掛けたらどうかなと思ったんです。
――そのひらめきがすごいですよ。よっしゃ!って思ったんじゃないかなと。
西沢:キタ!って感じですよね(笑)。自分で言うのも何ですけど、「LOVE MEN」と「ラーメン」という良いダブルミーニングの曲ができたんじゃないかって思います。だからタイトルが出てきてからは、歌詞も早かったですね。一番悩んだのはタイトルです。
――ここまでラーメン用語を入れ込んでる曲もなかなかないと思うのですが。
西沢:タイトルと同じくらいラーメン用語のピックアップに時間がかかりました。ここに入ってるよりもたくさんの用語をメモに書いてたんですよ。そこから面白く使えそうなものを選んではパズルみたいにハメていく作業が楽しかったです。
――ここまで、言葉で遊んだ曲ってあります?
西沢:初めてですね。でも私、特技が即興ソングなので、いつもパッと即興で歌を作れるんです。ただそれって本当に中身が大したことないんですよ。思い付いた遊びをそのまま歌詞にして出しちゃうみたいな、適当の極みなんです。そういう感覚でこれも書いていったので、チャレンジをしたというよりは、普段好きでやっていることをやらせていただいた感じでした。
―― 一番うまくいったところは?
西沢:やっぱり〈Show You はあっさりって塩対応の演技・妄想〉ですかね。醤油も入ってるし、あっさりも、塩も入ってる。これだけラーメン用語が入っているにも関わらず、意外とちゃんとした文章になったかと思います。それにアニメの主人公の小泉さんが感情を表に出さないタイプで、言ってしまえば塩対応な女の子なので、そこも入ってるんです。
あと〈チャッチャッチャで済まされちゃって 替え玉もまた一興〉も、ラーメンのことのようで恋愛中毒の女の子の気持ちを歌っている。男の子に「お前なんていらないよ」って振られても、他の男の子に行くのもまた一興だよねってことを歌っているので、その気持ちをラーメン用語だけで歌えてるかなぁって。
――見事ですよ。途中で〈トンコツ〉とかも出てきますけど、本当に言ってるのか?って思って歌詞カードを見たくなりますよね。
西沢:ぜひ! 歌詞カードは見てほしいなって思います。確認してほしい。〈Show You〉はMVでは完全に醤油って漢字で書いてあって。書いちゃうんだ!って思ったけど、逆におしゃれになってたからいいかって(笑)。
――ラーメンって言ってるように見えて、実はラーメンって歌詞では言ってないという。
西沢:あまりラーメン過ぎちゃうと、ラーメンだけの歌になっちゃうからもったいないと思ったので、そこは気をつけていて。でも確かにこれだけラーメンのことを歌ってるのに、「ラーメン」とは言ってないですね。今気づきました(笑)。
――アニメのEDに合わせて聴くとラーメンの歌だし、MVを見ると恋愛中毒の歌だし。二度おいしい曲だと思います。
西沢:ありがとうございます!
ラーメンと恋愛は通じるところがある!
――アニメのED映像はどうでした?
西沢:最初可愛くて見とれてたんです。でも実は映像もカップラーメンのCMのパロディになっていたりして、こんなにこだわりをもってEDを作っているアニメに関われて、すごく良かったなぁって思いました。
――しかも歌詞まで載せてくれていますしね! OPもEDもすごくラーメンな曲になってますよね。
西沢:鈴木みのりさんのOPもすごいラーメン曲で、中毒になりますよね! しかもOPもラーメン×恋愛なんですよ。やっぱりラーメンと恋愛は通じるところがあるんですかね。恋愛にするって話は全然聴いてなかったので面白い偶然ですよね!
――ちなみに、西沢さんが最近中毒になっているものは何ですか?
西沢:『ドラえもん』はもうずっとなんですけど、『モンスターハンター:ワールド』のゲームにはすごくハマっていて……。さっきも満員電車に揺られながら、自分の武器について調べてました(笑)。今は時間さえあればモンハンのことを考えていますね。
――ハマると大変なタイプ?
西沢:そうだと思います。自分は普通だと思ってるんですけど、友達に理解されないことが多いので、たまに悲しいですよね(笑)。『ドラえもん』の素晴らしさを何でわからないの?って。すごく熱く語るんですけど、「また始まったよ」って感じで流されちゃうのが若干寂しいです(笑)。
――カップリングの「Gray Blaze」のお話も。この曲もタイアップですね。
西沢:『アラド戦記』(オンラインアクションRPG)のタイアップになっているんですけど、『アラド戦記』とのタイアップは2曲目で、前回が「Break your fate」という1stアルバムのリード曲だったんです。
ただ、そのときは『アラド戦記』の全体の世界観を歌詞にしたんです。〈熱く熱く闘え〉とか。でも今回はそれとは違って、新キャラクターの女プリースト(CV:沢城みゆき)のテーマソングということがあったので、女プリーストの設定を読み込んで、その気持ちを歌詞にしていった感じです。
――悲壮感が漂う感じでしたが、どんなキャラクターなんですか?
西沢:それを簡単に説明するのが難しいくらい、複雑なキャラクターなんですけど、重い運命を背負っていて、それを受け入れようとしているけど、抗いたい本能が抑え切れないみたいな。
内なる冷たい炎が轟々に燃えている感じの女の子だと感じたので、タイトルも灰色の炎=「Gray Blaze」にしたんです。同じ女の子として、女の固い決意みたいなものを力強く歌いたいと思いました。
――サウンドは先程話したWEST GROUNDさんの強みである音圧のある激しいロックですね。
西沢:サウンドもゴリゴリで、それに負けじとレコーディングをしているからどんどんボーカルも強くなっていくんです。それが顕著に出てるのが、冒頭の〈アリア〉って歌詞のところなんですけど、すごくガサガサッとした声になってるんです。でもこれ、力みすぎてこういう声が出ちゃって、「もう一度お願いします」って言ったんですけど「待って西沢、これいいよ!」ってなって、そのまま使っていただいたんです。
――エモかったんですね。あとこの曲は、リズム隊、特にドラムがすごく激しくて良いですよね。
西沢:ヘドバン(ヘッドバンギング)したくなるようなドラムの音ですよね。この曲も一度だけバンドでやったんですけど、頭を振り過ぎちゃって。1曲目にやったんですけど、曲順間違えていたかもしれないって思いました(笑)。汗かき過ぎてしまって……。
――でも、今後も西沢幸奏さんとしてはロックな路線を突っ走っていきそうですね。
西沢:より激しくなっていっていいんじゃないかなと。私という歌手にとってはそれが良いんだと思ってます。やっぱり西沢幸奏の一番の良さは、激しさとか、ライブで汗をかけるとか、声がでかいとかそういうことだと思うんですよ。なので、激しい方向でやっていったほうがいいのかなって思いました。
――実は次の曲も決まっているんですよね?
西沢:TVアニメ『重神機パンドーラ』という、春から放送のアニメの挿入歌を歌わせていただけることが決定していて、実はレコーディングも随分前に終わってます。その曲がアニメのMVと共に少し公開になっているので聴いてください。
――今年はライブも見られそうですか?
西沢:ライブ、したいですね! ライブをしてないと感覚を忘れちゃうんですよ。去年の夏はツアーで週に2~3回ライブをしてたので、そのときは感じてなかったんですけど、終わったあとに「一週間で感覚って忘れるんだな」って思いました。だから焦りますよね。ライブしなきゃ!って思います。ファンの皆さんにもっと会いたいし、もっとライブがしたいです!
[取材・文/塚越淳一]
リリース情報
2.21 in stores
5th シングル「LOVE MEN HOLIC」
全2曲収録通常盤/¥1,200+税/
VTCL-35270
▲アニメイトオンラインでの購入はこちら
<収録曲>
1. LOVE MEN HOLIC
(TVアニメ「ラーメン大好き小泉さん」EDテーマ)
作詞:西沢幸奏 作曲・編曲:WEST GROUND
2. Gray Blaze(オンラインアクションRPG「アラド戦記」タイアップ曲)
作詞:西沢幸奏 作曲・編曲:WEST GROUND
他、各曲のInstrumentalを収録予定
■アクションRPG『アラド戦記』タイアップ曲 「Gray Blaze」プロモーション映像(2chorus.Ver.)
蒙古タンメン中本×西沢幸奏
◎期間限定コラボメニュー
メニュー名:「辛いぜ!熱いぜ!!シビレるぜ!!!ロックンロールメン~辛肉魂(玉)入り~」
値段:930円
対象店舗:上板橋本店・西池袋店・東池袋店・新宿店・渋谷店・品川店・目黒店・御徒町店・高田馬場店・吉祥寺店・町田店・大宮店・横浜店・川崎店・船橋店
販売期間:2月19日(月)より販売スタート! 各店舗14時より30食限定発売!
※なくなり次第終了となります。
※横浜店のみ20日(火)より販売開始
※各店舗、30食なくなり次第終了となります。
辛いぜ!熱いぜ!!シビレるぜ!!!
ロックンロールメン~辛肉魂(玉)入り~
辛うまラーメン “北極” をベースに
西沢幸奏の好物であるチーズをトッピング。更に、野菜、卵に肉団子も加えた食べごたえ満載のラーメン。辛さ、ボリューム、どれをとってもまさに“ROCK”な一品が完成した。
◎期間限定応援ソング
LOVE MEN HOLIC ~蒙古タンメン中本ver.~ 2月19日(月)よりyoutubeで公開! “ラーメン中毒”と“恋愛中毒”を歌うダブルミーニングな歌詞である「LOVE MEN HOLIC」の蒙古タンメン中本Ver.。蒙古タンメン中本の魅力を1コーラスの歌詞にし、新たにレコーディングを行った。西沢幸奏自らが作詞を行った注目の楽曲。
◎店主・白根誠氏がMusic Videoに出演!
現在公開中の「LOVE MEN HOLIC(TVアニメ『ラーメン大好き小泉さん』EDテーマ」 Music Videoでは
蒙古タンメン中本が登場。更に、店主である白根 誠氏も出演。
TVアニメ「ラーメン大好き小泉さん」EDテーマ
「LOVE MEN HOLIC」 MusicVideo(2chorus.Ver.)
西沢幸奏 オフィシャルサイト
レーベルサイト
にしざわしえなオフィシャルブログ「SHIENA DIARY」
西沢幸奏Twitter(@Shiena_tw)