村川梨衣さん5thシングル「Distance」インタビュー|“清い”歌詞が作品とのギャップが楽しめる!?
声優として様々な人気作品に出演中の村川梨衣さん。アーティストとしての活動もアルバム2枚、シングルを4枚リリースしており、今最も輝いている声優・アーティストのひとりと言えるでしょう。
そんな彼女がTVアニメ『ヒナまつり』のオープニングテーマとして、5thシングル「Distance」5月23日に発売します。
そこで今回は「Distance」について村川さんにインタビューを実施。自身が提唱する「RiEMUSiC」の今をお聞きしました!
すごく清い歌詞です(笑)
――今回は5枚目のシングルということで、今までのアーティスト活動を振り返っていかがですか?
村川梨衣さん(以下、村川):なんだか、あっという間だなって思いました。もう2年弱くらい活動しているって聞いて、「はぁぁ〜、そうなんだ」っていう感じはしています。とはいえ年月にすると、そんなに時が経っていたんだなとも思ったり。
――走り抜けてきた感じですか?
村川:う〜ん……そうですね……。不思議な感覚です。もちろんCDが出るごとに、何枚目のシングルでっていうのは意識して生きてきたんですけど。だけど「5枚目か……」って、やっぱり数が重なるのはすごいなと思いました。
――そんな中、5枚目のシングル「Distance」は、どのように制作して行きましたか?
村川:まずは「『ヒナまつり』のタイアップ曲です」というお話をいただいてスタートしました。基本はもう、おまかせです。
出来上がった作詞に、主人公の新田義史とヒナの原作のあるワンシーンを切り取った部分が元になってたり、とても作品に寄り添った曲になっているなと思いました。
サウンド的にはすごく爽やかだったり、カッコ良さもあります。いい意味で作品とのギャップがありますね。
『ヒナまつり』は、私が演じさせていただいているアンズもそうですが、心温まるエピソードもありつつ、基本的にはすごく面白いギャグアニメなんです。
原作を知っていただいている方が「Distance」を聴いたら、「めちゃくちゃ爽やかな曲きたじゃん!」って(笑)。
――確かに(笑)。
村川:そう思うかもしれないな、と思いましたね(笑)。すごく清い歌詞ですし(笑)。
――清い(笑)。
村川:だから、2人の面白い関係性を知っていると、そこにも新しいシュール性が生まれる感じがしますね(笑)。
――ギャップは相当あるなと。でも歌詞を見ると意外とほっこりというか、ちょっと切ない感じもあったり。
村川:そうですよね。一見すると、「誰のことを歌っているんだろう?」という感じにもなるような美しい歌詞なんです。原作を知っている方は「このシーンなのかな?」みたいな感じで思っていただければと思います。
これから「アニメで追っていくぞー!」という方は、アニメを見ていく中で「あれ? もしかしたらこのシーンかな?」と想像していただけたら、答え合わせじゃないですけど、楽しいのかなと。
――村川さんは、曲に感情移入して歌うタイプではないそうですね。
村川:そうですね……。誰かを思い描いたり、ということではなく。インスピレーションだったりとか空気感とかを大事にしているんです。結果として空気感なりインスピレーションを受け取ったもので何かしらの感情は生まれていると思うんですけど。
――ストーリーテラーみたいな感じなんでしょうか?
村川:あぁ〜……そうですね。どちらかと言うと、やっぱりその曲の物語の主人公としてというよりかは、そんな感じですかね。第三者的な立ち位置かもしれません。
――なるほど。さらに、カップリング曲「願うは、幸せでありますように」は、聴いてビックリしました。聖歌のような、こんな歌い方もできるのかと。これは多分、みなさん驚くと思うんですけど。
村川:フフフフ(笑)。
結果論にはなるかもしれないんですけど。こんなことにもなりました(笑)。
――なぜこういう曲を収録しようと?
村川:「「Distance」のカップリングとして、ラジオの新しいエンディング曲を作りたいんだけどどうかな?」という感じでディレクターさんから提案いただいたんです。
「じゃあ作りましょう」という形で話が進んでいったんですけど、まさか私も、こんなに清い曲が出来上がるとは思ってもいなくて(笑)。本当にそれこそ、ラジオとのギャップが凄すぎて(笑)。
最初にラジオで流れてきた時は、本当にみんなビックリしたろうなと思いました。でも、ちょくちょくライブで新曲披露とか、新しくできた曲を次々に、唐突に披露していくシステムはあったので(笑)。
――システム(笑)。
村川:分かっていただいている方的には「新しいのなんか来た!」みたいな感じで、予感していただいていたかもしれませんね。
でも、あまりのギャップの差にビックリされただろうなとは思いましたね。私も、何せビックリですから(笑)。
ラジオで曲を聴いていたら私の話は全然入ってこないかもしれないけど、みなさんが心安らかになってくれたらいいなと思いました。
何か心を動かす力を持っていること
――「Distance」はより村川さんらしさが、「願うは、幸せでありますように」は新しい村川さんらしさが出ていると思います。ご自身が作っているジャンルである「RiEMUSiC」の今イメージはどんなものですか?
村川:まずは、私が作るものがRiEMUSiCと思っています。
ファーストアルバムもいろいろと提案させていただいたんですけど、そこからのセカンドアルバムの方が、より自分の意見を汲んでいただけたり、反映していただいたことも多かったですね。
そう考えると、やっぱりセカンドの方がよりRiEMUSiCと言えるのではないかなあと、自分としては思います。
――村川さんがRiEMUSiCで大事にしていることは?
村川:どの楽曲もそうなんですけど、やっぱり「心が揺さぶられるもの」というのはあるかもしれないですね。
1st RiELiVEの時に初お披露目した「レクイエム -Requiem-」という曲があるんですけど、本当にみんながすごく好きと言ってくれている楽曲で、本当にライブでもすごく盛り上がるんです。
そして、私の曲をいつも聴いていない方も、一緒になって楽しんでいただける曲でもあるんです。みんな「レクイエム -Requiem-」を聞くと、すごくブチ上がってくれるんですよ(笑)。
――確かに。
村川:本当にそれぐらいパワーがある曲だし、力を持っている曲ということだと思います。
やっぱりそういうブチ上げという感情だったり、何か心を動かす力を持っている、ということが大事なのかなって。
――楽曲に感情移入をして歌っていないのに、みんなでちゃんと盛り上がれる情熱がちゃんと込められている楽曲というのは、面白いなと思います。
村川:言葉にすると難しいですけど。一切に無感情に歌っているかというと、そういうわけでもないんです。
確かに曲の主人公として歌っているわけじゃないですけど、でもそこには確かに何かの感情が存在しているし。もちろん、私も魂を込めて歌っています。
だから、やっぱりスタンスというのかポジションが違うだけで、込められているものはあるんです。そこがみんなに伝わっているのかな、と思いますね。
――ブルース・リーみたいに「考えるな、感じろ」ということですかね(笑)。
村川:そうですね!(笑) そういうことです!
――だからこそ聴く側の自由度が高いように感じます。
村川:私からもあまり「こういう曲で」みたいな感じで、いわゆる答えみたいなものはあまり提示はしていなくて。
それぞれが聴きたいように聴いてもらえれば良いかなと思っています。みんなに任せて各々が感じ取りたいように感じて、聴いていただけたら良いなとは思いますね。
ちゃんと届けられてるんだな
――アーティスト活動をしていて、楽しいことは何でしょうか?
村川:やっぱり自分の歌を聴いてもらっている時ですかね。ライブもそうですけど、CDの発売をみんなが楽しみにしてくれたりとか。
例えば、発売前にちょっとだけCMで流れて聴けたとか、ちょこっとだけ公開して聴いてたとか、ラジオとかでちょっと流れて聴いて「早く全部聴きたい!」と思っていただけたりとか、というのはやっぱり嬉しいです。
実際に曲を聴いた感想を、私のTwitterやラジオに送っていただけるのも嬉しいです。みんなの気持ちが嬉しいですね。
――かなりの量が届くんじゃないですか?
村川:そうですね! 本当にありがたいことに、たくさんいただきますね。特にラジオ宛にいただくことが多いですね。
私も可能な限り紹介したいと思うので、そういう時はお便りコーナーみたいな感じで、ひたすらメールを読むというコーナーを作ったりしています。
今後も、「Distance」も「願うは、幸せでありますように」も、引き続きアルバム曲も、感想をいただけると嬉しいです。
――みなさんの感想はやっぱり嬉しいですよね。
村川:私自身も新しい発見がありますし、いろんな聴き方だったり聴こえ方、見方があるんだなと思います。
「本当に元気になりました、励まされました」みたいな声をいただけたりすると、「良かったな、ちゃんと届けられてるんだな」って、ちょっとでもみんなの力になれてるなと思えて、すごく幸せになりますね。
一番の目玉は武器かな
――そして、5月26日には「2ndRiELiVE」が控えています。
村川:とりあえず今のアーティスト活動としては、2ndRiELiVEのことだけを考えていますね。とにかく前回よりもたくさんの方に来ていただけるライブになっていると思います。
私のライブに来たことがない方や、少し興味がある方、そういう方々にも楽しんでいただけるような空間にしたいなとすごく思っています。
――何かセカンドのテーマみたいなことは決まっているんですか?(取材当時)
村川:それこそ本当に、NOWで鋭意製作中という感じなんです。セットもどんな感じになるのかも、まだまだ進行中です。
だから、自分自身楽しみだなぁと思います。でも、チーム内ではあると思いますね。きっとこういうコンセプトで、みたいなのは。
――個人的には武器の形をしたグッズが楽しみです!
村川:ありがとうございます! あ、分からない方に向けて説明すると、私のライブには武器が揃っていまして……(笑)。
――(笑)。
村川:もちろん、今回も武器はグッズとして存在するんですよ。ニコ生をやらせていただく機会があって、その時にみんなにちゃんと聞いたんですよ。「みんな実のところ、本当に武器欲しいの?」って(笑)。
「どうなんだい?」って聴いてみたら、みんな欲しいって言っていただけました(笑)。
だから、今回も張り切ってスタッフみんなで作りまして(笑)。多少バリエーション増えましたね。
――それは期待大ですね。
村川:前回は武器枠で言うと2枠だったんですよ。ペンライトと扇ですね。扇は私からしたら大満足の大きさでした(笑)
そして、今回は武器枠が3枠になりました(笑)。
――武器枠(笑)。
村川:「武器枠とは」という感じだとも思うんですけど(笑)。
その武器枠も、晴れて一つ増えましたので、「この武器が揃ったか……!」とみなさんには思っていただければと(笑)。3つ目の武器は、ちゃんと攻防もできます! 攻撃もできれば、己のことを守ることもできるので。
――なるほど(笑)。
村川:非常にバランスが良いのではないかと思われます(笑)。もちろんそれだけではないですけど、一番の目玉は武器かな。
その他にも、“みんなの欲しかった”が集まっていると思いますので、楽しみにしていただきたいですね。
――やはり、村川さんは面白いことをやっているなと思いました。
村川:やりたいことはまだまだあるので、ぜひこれからも応援していただけたら嬉しいです。ぜひ、しっかりと武器の回収は忘れずに!
――(笑)では、最後に読者のみなさんへメッセージをお願いします。
村川:『ヒナまつり』のオープニングテーマとしても「Distance」を好きになっていただければ嬉しいですし、私のいち楽曲としても楽しんでいただければと思います。
カップリングの「願うは、幸せでありますように」も、ラジオの内容とはギャップがありすぎてみなさんも戸惑いを隠せないかとは思いますけど(笑)、いち楽曲としては本当に清い素敵な楽曲になっています。
ぜひみなさん、眠る際に聴いていただけたら良いかなとは思います(笑)。よろしくお願いします!
[インタビュー/石橋悠]
リリース情報
5月23日(水)発売
村川梨衣 5thシングル「Distance」
※TVアニメ「ヒナまつり」オープニングテーマ
【初回限定盤】CD+DVD COZC-1440-1 ¥1,800+税
【通常盤】CD COCC-17456 ¥1,200+税
〔CD収録内容〕
1.Distance
2.願うは、幸せでありますように
3.Distance(Instrumental)
4.願うは、幸せでありますように(Instrumental)
〔DVD収録内容〕
Distance Music Video/週刊RiEMUSiC ~Distance編~
★村川梨衣 Mail Magagine配信中!
村川梨衣 日本コロムビア公式HP
村川梨衣STAFF公式Twitter(@staff_rie)