西明日香さん生誕祭2018レポート! 年齢未公表だけど「みそガール」の身を削った暴露トークに場内大爆笑
『きんいろモザイク』の大宮忍、『てさぐれ!部活もの』の鈴木結愛などの声優・西明日香さんが、自身の誕生日である2月10日に「あっちゃん生誕祭2018」を開催した。会場は渋谷のライブハウスTSUTAYA O-EAST。
西明日香さんは声優業だけでなく、2016年10日には歌手デビューを果たし、これまでに2枚のシングルCDを発売。また、ラジオのパーソナリティーや映像番組のMCとしても定評があり、「西明日香のデリケートゾーン!」や「洲崎西」、「お祓え!西神社」などの番組は多くのファンに親しまれています。
そんな西明日香さんの記念すべき生誕祭を祝おうと、TSUTAYA O-EASTにはファンが大集結。本稿では終始大盛り上がりだった「あっちゃん生誕祭2018」の様子をレポートします。
イベント開始直後からエンジン全開の西明日香さん
定刻通りイベントが始まると、パジャマ姿の西明日香さんが、頭に「犬ミミ」をつけてステージに登場。今日のステージは「自宅でくつろぐ西さん」という設定のようです。
西さんは「あ〜、誕生日なのに暇だな〜」とつぶやきながら、さっそく得意の客いじりをスタート。というのも、事前に自身のラジオ番組で「生誕祭にはみんな犬ミミをつけてくるように」と要望を出していたにもかかわらず、場内を見渡しても数人しかつけていなかったからです。
しかし、犬ミミは数人しかいないのに、頼んでもいない藤原○也さんのお面や阪神タイガースの法被を着ている人が……。そんなお客さんを見つけた西さんは、ゲラゲラ笑いながら「最近、私のイベントには気持ち悪いのが揃ってる(笑)」と、まんざらでもない様子です。
西さんのイベントに足を運ぶファンのなかには、推し声優のリクエストは聞かずに自分が好きなスタイルでイベントに参加するロックでフリーダムな人がちらほら。他の声優イベントではなかなか見られない光景です。
客いじりを終えた西さんはステージ上で、誕生日になった直後に親友とぺっちゃん(声優の洲崎綾さん)、その他大勢の友人から祝福してもらったことを報告。オールスタンディングで超満員の会場からは、温かい拍手が贈られました。
さらに「年齢非公表だけど“みそガール”になった」というおもしろトークで場内を沸かせ、いよいよ生誕祭の本編が始まるかと思ったら、西さんはなにやらステージ上でゴソゴソと準備を開始。
イベントが始まったばかりだというのに、今からサイン入りのカラーボールやピンポン玉を客席に投射するそうです。アニメイベントでよく目にする企画ですが、一般的には終盤やアンコール中に行うことが多い印象です。客席のファンから「早いよ!(笑)」とツッコまれていましたが、西さんは気にせず次々とボールを客席に投げ込んでいました。
ザツな演出でスペシャルゲストの田丸篤志さんが登場
場内が十分に温まったのを確認した西さんは、ステージ上に配置されたソファーにくつろぎ始めます。すると部屋のチャイムが鳴り、台車に乗った大きな誕生日プレゼントが運ばれてきました。
西さんがわざとらしく「なんだろう?」と開封してみると、袋の中から出てきたのはクマのきぐるみを着た声優・田丸篤志さん。今日のスペシャルゲストとして告知されていた声優が、こんなにザツな扱いを受けながら登場するとは思っていなかった観客は大爆笑。
田丸さんは「(袋の中は)暑いんだよ! 台本にないウエーブとかやってないで早くしろよ!!」と自由すぎる西さんに呆れています。
会場の笑いが落ち着いたところで、田丸さんは西さんのために用意したプレゼントを手渡します。西さんと仲の良い田丸さんが、普通のプレゼントを渡すわけがありません。場内のファンは、どんなプレゼントが出てくるのかと期待に胸を膨らませます。
田丸さんが用意したのは、表情筋を鍛えるエクササイズ機器と、お尻専用の石鹸、背中のケアをするグッズ、書籍『正しいブスのほめ方(宝島社)』。西さんは「私の女子力をなんだと思ってるんだ!(笑)」と複雑な表情で喜んでいる様子。
西さんはもらったプレゼントのなかで、特に『正しいブスのほめ方』が気になったらしく、ステージ上でパラパラと内容を確認。おもしろかった内容を少しだけ紹介し、場内を爆笑させました。田丸さんが選んだ書籍に興味がある読者は、ぜひお買い求めください!
まるでコントのような西さんと田丸さんのトークコーナーの最中に、西さんの「みそガール」を祝う誕生日ケーキが運ばれてきます。田丸さんの提案でファンのみんなとお誕生日の歌を大合唱し、観客が一斉に「あっちゃん、誕生日おめでとう!」と声をあげると、西さんは照れながら集まってくれたファンに感謝をしていました。
西明日香さんの一年を写真で振り返る
イベント開始から22分が経っているのですが、西さんによるとここまでがオープニグトークだったようです。ようやく生誕祭のひとつめのコーナー「西明日香のどきどきしちゃうどっきどきな1年」がスタート。このコーナーでは、2017年の西明日香さんの活動を写真と共に振り返っていきます。
紹介された写真は、Abema TV「たびび!!」や「お祓え!西神社」、「洲崎西 婚活パーティー」、「SEASIDE LIVE FES 2017」の最中に撮ったオフショットなど。さらに『てさぐれ!』シリーズの作詞作曲を担当したアーティスト「大友ジュンさん」にボイトレをしてもらったときの写真や、2ndシングル『どきどきしちゃうどっきどき』のMV撮影中の写真など、リラックスした西さんのショットも紹介されました。
続いてのコーナーは、「西と田丸のどきどきしちゃう同期同期な想い出」のコーナー。西さんと田丸さんは、所属事務所シグマ・セブンの同期。古くからお互いを知っているふたりが、当時の写真を見ながら過去の西明日香さんを赤裸々に語っていきます。
西さんがコーナーの概要を説明した後、2枚の写真が紹介されました。その写真はなんと、西さんがシグマ・セブンのオーディションを受けるときに撮影した写真。もちろんいままで一度も公開されていません。
チェックのシャツにハーフパンツ姿、18歳の西さんが写っているレアショットでした。西さんは「恥ずかしくて死にそう」とステージ上でジタバタしていたが、場内のファンは歓喜の声をあげます。田丸さんも場内のファンと同じく、おもしろがりながら「いまこの服は着ないよね?(笑)」と楽しそうに笑っていました。
さらにファンからの要望で、なぜか西さんと田丸さんが写真と同じポーズをすることに。ステージ上で18歳の西さんになりきってポーズをとると、場内は再び爆笑に包まれます。西さんは「もー、やめてよー!」と赤面していましたが、無事にふたつのポーズをキメて役者魂を見せつけていました。
会場の笑いが落ち着くのを待ってから、西さんは次の写真を紹介。先ほどまでの恥ずかしそうな表情から一変し、ニヤニヤしながら田丸さんを見ています。田丸さんは「え?」と不安そうな顔をしていましたが、その予感は的中。
西さんは田丸さんに無許可で、事務所に保管されていたオーディション時の写真を借りてきていたのです。カメラ目線でかっこいいポーズをキメている田丸さんの写真がスクリーンに映し出されると場内は大爆笑。
田丸さんは「おまえなぁ〜!!」と笑いながら怒っていましたが、時すでに遅し。会場を埋め尽くす大勢のファンにバッチリ見られてしまっていました。
このコーナーではふたりのオーディション写真の他にも、過去に撮影したオフショットが何枚か紹介されました。西さんと田丸さんのふたりは、当時を振り返りながら思い出トークに花を咲かせます。同期同士のふたりならではの、どっきどきで心温まるアットホームなトークコーナーでした。
西さんが本気で恋する乙女を熱演
次は司会を田丸さんにバトンタッチし、「田丸が語る知られざる西明日香」というコーナーへ。ここでは田丸さんが同期の仲間たちから集めてきた情報を、ファンの前で紹介していきます。
どんな話を暴露されるのかと西さんはビクビクしていましたが、その心配は無用でした。田丸さんが持ってきた情報は、「昔からトークがおもしろい人」や「レッスン中の発想力が他人と違う」、「声優を目指す人は西さんみたいな人じゃないといけないと思った」などなど、西さんを褒める話ばかり。西さんは「ありがとうございます」と、情報を集めてきた田丸さんと、提供してくれた旧友たちに感謝します。
そして続いてのコーナー「西明日香、大人10歳でもどきどきしちゃうどっきどき」は、西さんが用意されたお題をこなしながら、お客さんをどっきどきにさせていくというもの。
用意されたお題は「泣き出した赤ちゃんをどきどきさせる」や「思いを寄せる相手をどきどきさせて」、「残業で会社に残っている後輩をどきどきさせて」、「相手のバースデーをどきどきさせて」など。
西さんはお題によってはふざけてチャレンジすることもありましたが、最後のお題は「恥ずかしいけど私は役者だ!」と気合を入れ直し、恋する乙女の声で真面目にセリフを読み上げていました。
生誕祭前半の最後は、田丸さんから西さんへのメッセージ。田丸さんは「同期として長い時間一緒にやってきて、楽しいことがたくさん増えました。これからもよろしくお願いします。あっちゃん、ニートの日(2月10日)おめでとう!」と西さんの誕生日を祝うと、場内のファンからも温かい拍手が贈られます。
田丸さんはさらに、西さん宛ての手紙を預かっているとポツリ。田丸さんが取り出したのは、西さんの地元の友人「さいちゃん」から。西さんと彼女は、いまでも毎日連絡を取り合っているほどの親友。その手紙の内容は、東京に出てきてひとりでがんばっている西さんを心配し、地元で応援する優しい想いが詰まっていました。田丸さんが代読している最中、西さんは感動のあまり、泣き出しそうになっていたのが印象的でした。
生誕祭の後半は歌手・西明日香さんによるライブパート!
生誕祭の後半は西明日香さんのライブパート。ライブTシャツ(PTPPシャツ)に着替えた西さんが再登場するやいなや、2ndシングル『どきどきしちゃうどっきどき』を熱唱。ヒャダインこと前山田健一さん作詞作曲のこの曲は、アップテンポなお祭りソング。「ぺったんこ ぺったんこ ぺったんこ」、「ぱいぱい」のコール&レスポンスで場内に異様な一体感が生まれました。
続いて2曲目は「落ち着いたみそガールの大人の女性をみせたい」と紹介した『Everyday for ever』。2ndシングルのカップリング曲だが、ファンの前では初披露となる曲です。スポットライトに照らされた西さんは、しっとりとしたバラードでファンを魅了。そして3曲目『Tresure Chest』は、一変して明るく元気なポップソング。西さんはステージを左右いっぱいに動きながら、ライブハウスならではのパフォーマンス。
短いMCを経て、4曲目『Pump Up!』、5曲目『蟻地獄』を連続で披露。西さんが大きく手を振りながらパフォーマンスをすると、場内がそれに応えて歓声を上げる。会場の全員を笑顔にさせる楽しい2曲でした。
この後のMCで西さんは、昨晩は緊張して眠れなかったことを報告。「ここには私の味方しかいない。みんな、本当にいい人だよね? お行儀よくちゃんと聴いてくれるから」と、改めて会場のファンに挨拶。いつもファンをいじって楽しんでいるように見える西さんですが、イベントでのトークを聞くと、本当はいつも感謝の気持ちでいっぱいなのが伝わってきます。西さんからの温かい言葉に感動したファンも多いはず。
そしてライブコーナー最後の曲は、歌手デビューを果たした1stシングル『Honey Face』。曲が始まると会場内はイエローのペンライトが一斉に灯されます。西さんの歌に合わせて、ファンは手拍子や掛け声など完璧なコール&レスポンス。まるで本物のミツバチのよう。西さんは最後の曲を精一杯歌い上げ、最後に挨拶をしました。
西さんは涙ぐみながら「声優の仕事がなかったころもあったけど、いまはお仕事をいただけるようになりました。今日のようなイベントも、自分ひとりでは絶対にできなかったことです。飛行機や新幹線で応援に来てくださるファンのみなさんが、いつも応援してくださるおかげです」と語ると、集まったファンも感動し場内がシーンと静まり返ります。
さらに西さんは「好きなことをしゃべり、みんなで笑顔になれるこの環境が、私にとっての一番の宝物です!」と、会場のすべての人を見渡しながらいまの心境を伝えました。涙を目に浮かべながら一生懸命に話す西さんを見て、古くから応援しているファンたちは感動していた様子。
「いい話」で場内を落ち着かせ、MCが終わるのかと思いましたが、ここは西明日香さんの生誕祭。よくあるイベントとは違う。西さんは話を続けます……。
●西明日香さん
「きっとこの先、たくさん若い女性声優が出てくると思います。いま私のファンでいてくださっている人のなかに、“推し変(おしへん。応援するアイドルや声優を変更すること)”をする人もたくさん出てくるでしょう(笑)。
しかし、私は一緒に歩んでくださる方々がいる限り、みなさんに笑顔を届けられる存在であり続けたい。みんなから「やっぱり西ちゃんだな!」と思ってもらえるよう、日々精進していきます。今日は本当にありがとうございました!」
先ほどまで感動に包まれていた会場は大爆笑。西さんがたびたび発言している「みんなを笑顔にしたい」ということを、いつもこうやって実現してくれます。自分の身を削ってまでして、言わなくていいような本心をしっかり言葉で伝えるサービス精神こそが、西明日香さんのイベントの魅力です。
初めて主役を演じた「フジイ」のキャラソンを特別に披露!
緩急をつけた挨拶で西さんがステージを後にすると、場内にアンコールが起こります。ライブイベントでは恒例のアンコールですが、西さんはわずか15秒でステージに再登場し会場の笑いを誘います。
アンコール1曲目は、初めて主役を務めた作品のキャラクターソングを歌うと言う西さん。「見てくれてた人いるかな〜?『直球表題ロボットアニメ』です」と発表すると、会場は今日一番の歓声が起きました。
このアニメは2013年に放送された3DCGアニメで、西さんは「フジイ」というメイドロボットを演じていました。放送からしばらく経っている作品なので、まさか2018年に聴けると思っていたファンは誰もいなかったのでしょう。
西さんは当時のことを回想しながら、「あのころはあざとかったなぁ。今日は当時を思い出しながら、おもいっきりあざとく歌います! 笑うんじゃないぞ(笑)」とコメントし、大友ジュンさん作の『What's The Laughing?』を歌唱。
当時ネットを中心に話題となったフレーズ「わんちゅー わんちゅー うけとめわんちゅー♪」の歌声は、たしかにあざとい。会場のファンは比較的静かに盛り上がっていましたが、おそらく次回いつ聴けるかわからない貴重なフジイの生歌に浸りたいと、真剣に聴き入っていたからでしょう。
アンコール1曲目を終えた西さんは、ふたたびゲストの田丸さんをステージに呼び出します。次の曲が「あっちゃん生誕祭2018」最後の曲。ラストを飾ったのは1曲目に披露した『どきどきしちゃうどっきどき』。
最後なのでMVの振り付けではなく、フリースタイルでパフォーマンス。西さんはステージを右に左に移動しながら、観客を煽って熱唱。田丸さんもステージ後方でペンライトを振って盛り上がっていました。
「あっちゃん生誕祭2018」のすべての演目を終えた西さんは、ステージ中央に立って最後の挨拶。
●西明日香さん
「今日はありがとうございました。私はこの先、声優としてもナレーターとしても、新しい道を切り開いていきます。自分なりに努力をしてがんばっていきたいと思います。
みなさんも普段生活をしていて、苦しくて辛いこともあると思います。でも、なにか笑顔になれるものを一緒に見つけていきましょう。本日はお越しいただきまして、本当にありがとうございました」
開演からすでに2時間半が経過していましたが、西さんはまだまだ元気いっぱい。最後にステージの前方まで出てきて、集まったファンたちに手を振りながら「風邪が流行ってるから気をつけるんだよー」などと気遣いの言葉をかけていました。
西さんの誕生日を祝うために集まったファンたちは、反対に西さんから大きなプレゼントをもらったように感じたことでしょう。イベント中に「以前は年をとることに抵抗があったけど、いまはこの状況を楽しんでいる」と語っていた西さん。自称「みそガール」になった西明日香さんの活躍に、今後も注目せざるを得ない生誕祭でした。
[取材・文/佐藤ポン]
セットリスト
M1:どきどきしちゃうどっきどき
M2:Everyday for ever
M3:Tresure Chest
M4:Pump Up!
M5:蟻地獄
M6:Honey Face
EN1:What's The Laughing?
EN2:どきどきしちゃうどっきどき